『全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪 レポート』 前検日編
 
配信日:5月13日


 函館競輪場を舞台に、明日(14日)から全プロ記念競輪が開幕する。SS班18名を主力とするトップレーサーたちが2日間の熱戦を繰り広げる。優秀戦3個レースからはスーパープロピストレーサー賞進出を。選抜、特選レースからはダイナミックステージを目指してしのぎを削る。
 函館競輪場ではファミリーでお越しいただいたお客様にも楽しめるよう、イベント、ファンサービスをご用意しています。ぜひ本場にお越しいただき熱戦をご観戦ください。明日(14日)は全国各地からB級グルメが大集結。富士宮焼きそばをはじめ、各地自慢の味が一堂に会します。


<1R>
 オープニングレースで注目を集めるのは目下8走連続で連にからんでいる金子貴志だ。
 「今回は直前に風邪を引いてしまったので、それがどうでるかですね。体調は戻っていますけど、こればかりは走ってみないと何とも言えないですね」


<2R>
北津留翼選手
北津留翼選手
   北津留翼(写真)は前走の大垣記念で久しぶりに存在感を示す好走を見せた。
 「前回からは間隔が空いていないので、ほとんど練習はできませんでしたね。ちょっと腰痛も出てしまったので、体のケアに専念してきました。力を出し切るレースで、まずは状態を確認したいですね」


<3R>
深谷知広選手
深谷知広選手
   大垣記念での中部勢による完全制覇は深谷知広(写真)の果敢な先行によるもの。ここもフレッシュな走りが期待される。
 「大垣では気楽に走れたのが良かったんでしょうね。自分の役割がハッキリしているから。むしろ準決勝の方が緊張しましたよ。ここまでは日にちもなかったので調整程度しかできませんでしたけどね。ルーキーチャンピオンの前にしっかり練習しているので問題はありません」


<4R>
 小野大介は初日からの番手回りに気合を入れる。気心の知れた鈴木謙太郎とのレース。勝機をものにして上位進出を狙う。
 「まさか謙太郎と一緒に乗れるとは思いませんでしたよ。状態は悪くないんですけど、前回の静岡では悔しい思いをしたので、絶対に取り返したい。特に番手を回るレースでは絶対に弱いところを見せないようにしないと。これからも番手を回る機会はあるだろうし、弱みを見せたらつけ込まれちゃいますからね。誰も近寄れないような走りをしたい」


<5R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   菊地圭尚(写真)が満を持して出陣。竹山陵太という目標を得て上機嫌で検車場に姿を現した。
 「やるべき事はしっかりやったし、練習もこなせています。竹山君が頑張ってくれればチャンスですよね。地元ファンのためにも、しっかり勝ち切りたい」
 竹山陵太も気合のコメント。北勢での上位独占を目論む。
 「圭尚さんと一緒のレースだし、下手なレースはできません。今年前半は消極的な走りになって成績を落としてしまったので、最近は意識して先行回数を増やしているんです。落ちるところまで落ちてしまったので、もう一度、基本に返って力を付けたい」


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木暮安由選手
木暮安由選手
   木暮安由(写真)は「怪我の影響がないと言えば嘘になるけど、その割にしっかり走れていると思うし、怪我のケアを含めて、これからの選手生活にとって大きな経験ができたと思います。前回からフレームを替えたんですよ。思い切って白から赤にしました。ゲン担ぎじゃないけど、これで落車が減ってくれれば(笑)。いつも通り、自在なレースで頑張ります」と笑顔。ここで悪い流れを断ち切れるか。
 松岡健介はリラックスムードで自転車を組み立てる。
 「ここまでずっと競走が詰まっていたので、正直言って疲れはありますね。こう言う時だからこそ、変に気負わずに走りたい」


<7R>
中村浩士選手
中村浩士選手
   前回の小倉Sで優勝した飯嶋則之が不敵な笑みを浮かべる。
  「共同通信社杯で駄目だったのは原因がハッキリしているので気落ちはありません。(優勝してるから)感じが悪いとは言えませんよね。しっかり走るだけです」
 高知記念でのVから好調を持続している中村浩士(写真)は「高知からフレームを新しくしたんですが、これがヒットみたいですね。思い切って真っ黒にしてみたんです。これで流れが変わったのかな」。


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井上昌己選手
井上昌己選手
   一カ月の欠場から復帰した井上昌己(写真)は「鎖骨からボルトを抜く手術をしてきました。最初は違和感が凄かったですけど、やっぱり体から異物を取り除いたので、慣れてくると体のバランスが良くなったのが分かります。練習もしっかりできましたね」と久しぶりの実戦を前にして笑顔を見せる。
 苦戦が続く吉田敏洋だが、気落ちした様子は見られない。
 「状態は見ての通りですね。6番車ですから。良くなっては落車、という流れが続いているけど、今は我慢するしかありません」


<9R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
   不振に喘ぐ永井清史は現状をこう説明する。
 「とにかく粘れていないですね。SSシリーズも、初日はすんなりの先行だったのにあそこまで沈んでしまった。その辺りを意識して練習してきました。なかなか流れがかみ合わないけど、今のスタイルを貫いていくしかない」
 今や注目の人となっている坂本亮馬(写真)は、「400バンクが得意なので、今年はオールスターと競輪祭を目標にしているんです。ここは初めてのバンクですけど、自分はあまり初物とかは気にしないので大丈夫。正直、前回からそんなに空いていないので疲れは残ってるし、調整程度しかできていないけど、問題はないと思います」。


<10R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   市田佳寿浩(写真)は、この函館が思い出のバンク。サマーナイトフェスティバルで初のビッグVを達成した地だ。
 「確か、あの時は雨が降っていて寒かったんですよね。稲垣君が頑張ってくれたおかげで優勝できた。本当に嬉しかったですね。あの頃は追走も下手だったし、ものすごく緊張しました。今回は色々と行事に参加してきたけど、これもSS班のつとめですから」
 浅井康太は前回チェンジした自転車を元に戻しての参加。
 「やっぱり感じが全然違ったので、今回は元に戻してきました。函館は初めてなんですよ。感じは悪くないんで楽しみです」
 岡部芳幸は自転車整備に余念がない。
 「大垣記念は、初日、二日目は悪くなかったんだけど、後半になるにつれて疲れが出てしまった。マッサージの先生とも話しているんだけど、この辺りが課題ですね。弥彦での落車で少し腰痛が出てしまったんです。体のケアがどんどん大事になってきましたね。でも、こうやって色んな事を考えるのは楽しいですよ。パーツも思い切って替えたので調整中。まだまだ上を目指したいですからね」


<11R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   函館バンクとは抜群の相性を誇る海老根恵太(写真)は、ここからの巻き返しを誓う。
 「前回使った3.92はちょっと重すぎたので、今回は3.85に戻します。練習では踏めているんですけど、レースになると着を気にして小さい競走になってしまっている。今回は思い切った走りをしようと思ってたんですけど、初日から山賀が同じレースで肩すかしを食っちゃいました(笑)。でも、山賀は付きやすい選手だから楽しみですよ」
 山口幸二は「大垣記念は支部長として色んな事をやったので疲れました。準備もあったし、トークショーにも参加しましたからね。明日は何も言わず小嶋君に付いていくだけですが」と微妙な表情。
 北海道出身の武田豊樹にとっては準ホームの一戦。気合が入る。
 「SSシリーズでは自分らしい競走で2着という結果を残せて満足しています。このあとは取手記念に高松宮記念杯と 大事なレースが続きますけど、ここもスーパープロピストレーサー賞は賞金が高いんで大事ですよ。初戦を落とさないことが肝心ですね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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