『全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪レポート』 前検日編

配信日:5月16日
 全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪が、明日17日から取手競輪場で開催される。この大会は19日に開催される全日本プロ選手権自転車競技大会を記念して行われる大会。初日は選考順位の上位27名が優秀競走を走り、上位3着までの選手が2日目の「スーパープロピストレーサー賞」に進出。選抜、特選に出場する選手は「ダイナミックステージ」を目指し激戦を繰り広げる。
 本場ではイベントが盛りだくさん。開催を通して、選手会茨城支部(3R終了後)、中野浩一さん(9R終了後)によるトークショーや、専門記者による予想会(2R,5R終了後)、未確定車券抽選会、親子クイズラリーなどが行われます。また、初日はガールズケイリン選手トークショー(4R終了後)も予定されています。ぜひ、取手競輪場でレースと共にお楽しみください。
<1R>
北津留翼選手
北津留翼選手
 オープニングレースの1番車は北津留翼(写真)だ。近況は目立った活躍こそないが、仕掛けがはまったときの爆発力は健在だ。
 「武雄記念はあんまり良くなかったんですけど、前回の西武園は納得の走りができました。でも、準決勝は小嶋(敬二)さんが強すぎましたね。終わってから練習はいつも通りやってきました。競技は4kmチームパーシュートに出場するんですが、そのために体重は落としてきました。朝早いレースは大丈夫だと思います。先行したいですね」
 石丸寛之は復調へ明るい兆しを見せ始めている。
 「前回の松阪記念は4日間、自分で動いたわけじゃないんで、身体はそんなに疲れていない。一時期の悪い頃に比べたら、調子はだいぶ良くなっている。最終日にハンドルをいじったら感触が良かったんで、それがいい方向に出てくれれば。明日は細切れですね。全プロは自力ばかりだし、こういうレースが多い。いけるところから仕掛けます」

<2R>
郡司浩平選手
郡司浩平選手
 郡司浩平(写真)は前回平F1で久々の決勝進出。スランプ脱出へ確かな手応えをつかんだ。
 「今年に入ってから成績が落ちているんですが、共同通信社杯からギアとかフレームを試して、自分の中ではだいぶ感触がつかめてきました。あとは成績が付いてきてほしいですね。明日は細切れなので、しっかり自分で動いて仕掛けるレースをします。このあとは地元記念もあるので、そこにつながるような走りをしたいですね」
 松岡篤哉も調子は上昇カーブを描いている。
 「状態はだいぶ上がってきました。いい頃の感じに近づきつつありますね。練習はいつも通りにやってきたけど、疲れが若干あるので、それがどう出るか。別線の機動型は自分よりみんなギアをかけているので、上げるか悩みますね。いけるところからしっかり仕掛けます」

<3R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
 荒井崇博(写真)は「連係はないと思う」と話す河端朋之の番手回り。地元、武雄記念の優勝をはじめ、最近は成績を上げているだけに目標があるここもチャンスだ。
 「調子? どうですかね。今の成績は流れじゃないですか。でも結果が出てるんで悪くはないと思う。河端君はダッシュがいいんで、まずはしっかりついていきたい」
 前回の平塚記念で2勝を挙げている中村一将も調子はまずまず。
 「いい感じですね。ダービー前に体調を崩して、一時はマイナスまでいったけど、前回から感触がよかった。(河端、和田真久留と)ダッシュのいい若い子が相手だけど、頑張りたいですね」

<4R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
 4月宇都宮で落車した飯野祐太(写真)だが、前回の平塚記念では影響を感じさせない走りを見せていた。
 「平塚は何気に悪くなかったですね。その後も練習は普通にやってきたし、前回よりはいいと思う。もう落車の影響もないです」
 西谷岳文は角令央奈の番手を回ることになった。
 「人の後ろはそんなにないけど、ないことはないです。今回は自力が多いんで、あるかな?と思ってたけど勉強ですね。相手は強いけど、角君を信頼して。前回から中3日で疲れはあるけど頑張ります」
 永井清史は決勝に乗れていないが、1着は増えてきた。
 「練習の感じはいい。2月奈良記念で落車して、その後に胃腸風邪になって体重も落としたけど今は体重も戻りました。前回の松阪も上がりタイムはよかったですしね。徐々に上がってきてると思います」

<5R>
松坂洋平選手
松坂洋平選手
 1月当所の落車で手首を骨折して、ここが復帰3戦目となる松坂洋平(写真)。しかし復帰戦から優出し、前回の平塚記念でも決勝に勝ち上がるなどブランクを感じさせない走りを見せている。
 「結果が出ているのはタマタマだと思うけど、感じはいいですね。腕の痛みはまだあるんですが、徐々に状態は良くなっています。これからもっと上がっていくと思います。明日は先行を含めて何でもやります」
 黒田淳はダッシュを生かして見せ場を作るか。
 「回りに動きがあるほうが好きなので、細切れ戦のほうがいいですね。前回はナイターでここまで中3日だったんで、帰って軽く乗ったくらいです。状態は変わらず悪くないと思います」
 山田久徳は「ずっと状態は変わってない。決勝に乗れないような調子ではないと思うんですけどね。変なところで脚を使ったりとかがあるのかも。動く人ばかりなんで順番を逃さず仕掛けたい」と意気込みを話した。

<6R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
 坂本亮馬(写真)は来月の地元記念に向け調子を上げている最中だ。
 「共同通信社杯の後も練習はしっかりできたし状態は悪くない。取手は最近けっこう走ってるし、悪いイメージはないですね。自力は多いけど、その中でやっていかないと上では戦えないから。細切れ戦のほうがやりやすいです」
 先行力一番は竹内雄作だ。ここも迷いのない逃走劇を披露する。
 「怪我もあったし、練習不足も含めて悪くなるんじゃないかと思っていました。前回終わってから休養と調整をしてきたので良くはなっていると思います。出し惜しみせずに、積極的に走ります。取手は初めてなので、感じをつかみたいですね」

<7R>
高橋陽介選手
高橋陽介選手
 高橋陽介(写真)は共同通信社杯から間隔十分でシリーズに臨む。
 「共同の前の函館で体調を崩したのもあったし、一本欠場して体をリセットして来ました。その分、練習はすごくやって感じもよかったけど、ちょっとオーバーワークかも。これからしっかり調整して、疲れが取れればいいと思います」
 三谷竜生は練習中に落車。状態面が気がかりだ。
 「横突起を骨折したんですが、もう大丈夫です。直前は兄(将太)達としらびそ高原に合宿してきました。同じ開催で3兄弟がそろうのは初めて。だからと言って何かあるわけじゃないんですが、しっかり頑張りたいですね」

<8R>
小松崎大地選手
小松崎大地選手
 共同通信社杯は9725着と振るわなかった小松崎大地(写真)だったが、直前の平F1で優勝ときっちり立て直してきた。
 「中3日だけど疲れはないです。間隔がなかったんで直前は疲れを取る程度だけど、状態は変わらずきてると思います。最近の成績はたまたまだけど、やってきたことが身になってるなとは思います。毎回課題を持って走れてるし、そこがいい風になってるんでしょうね」
 好目標を得た齋藤登志信は気合十分。好援護から差し切りを狙う。
 「前回からは中9日あったので練習もいつもどおり出来てますし、状態は悪いことはないですね。取手は(改修してから)2回くらい走ってます。印象は可もなく不可もなくって感じですかね。小松崎君の後ろでしっかり頑張りますよ」

<9R>
後閑信一選手
後閑信一選手
 埼京コンビが強力だ。S班の後閑信一(写真)は長いスランプに苦しんでいるが、好調な池田勇人を目標に悪い流れを断ち切るか。
 「平塚記念は5着ばかりだったけど、終わってからは練習とケアをしっかりやってきました。状態は上向いていますね。練習では10秒台が出たし、歯車がかみ合ってくれれば結果も出ると思います。明日は池田君の後ろで頑張ります」
 前を任された池田勇人は積極策で埼京ワンツーへ導く。
 「強い選手がいない間に賞金を上積みしたいですね。普段どおり練習と休息を取れましたし、最近の中では感触は良いです。ダメなときはいつも焦っているので、焦らずしっかり行きたいです」
 岩津裕介は中16日の日程で参戦。菊地圭尚後位からチャンスを見出す。
 「前回の共同杯が終わって疲れがあったので、それをとってきました。菊地君に付けます。一緒に走って、強いのはわかっているので」
 単騎の神山拓弥は自在な動きで勝機をうかがう。
 「前回は体調不良(急性胃腸炎)で途中欠場しましたが、今はもう大丈夫です。新しくなった取手のバンクは初めてですね」

<10R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 中心役を演じる浅井康太(写真)は前回の松阪記念で落車したが、不安はなさそう。
 「落車してからは1日も自転車に乗ってないですね。ケアに専念しました。身体はいい感じだし、戦えると思うけど、とりあえず一走してからですね。レースでしか出来ない脚作りもあると思うので、宮杯もありますし、安全走行で頑張りたいです」
 芦澤大輔は地元の責任に真っ向から向かい合う。
 「落車での脳震盪がひどくて、(中16日の)半分は休んで、半分はみっちり練習してって感じでしたね。まだ頭は痛いけど、やれることはやってきました。地元記念もあるし、武田(豊樹)さん達がいない分、自覚を持って結果を残したいです」
 神山雄一郎は落車のダメージがまだ残っている。
 「前回が終わってからは疲れを取るような感じでやってきました。怪我の影響はまだまだ残ってます。もうちょっと時間があればよかったんですがね。芦澤君にしっかり付けます」

<11R>
金子貴志選手
金子貴志選手
 脇本雄太の後位を選択した金子貴志(写真)が共同杯のリベンジに燃える。
 「前回(松坂記念)は優勝できてホッとしました。これで流れに乗って行ければいいですね。終わってからは今年初めて高地トレーニングに参加してきました。共同杯の3日目にワッキー(脇本雄太)の後ろを回ったときは、(坂本)亮馬君に競られちゃったので…。今度こそきっちり決めたいですね」
 任された脇本雄太は練習不足に不安をもらすが、取手のバンクとの相性は悪くない。
 「前回の小倉が終わって、次の日からナショナルチームの合宿が10日まであって、疲れが残ってます。満足いく練習はできてないですね。でも、取手は年2回くらいのペースで呼んでもらってるし、相性も良いです。共同杯で金子さんと連係したときは上手くいかなかった。また、任されたからにはいつもどおり頑張りたいです」
 井上昌己は欠場明けの共同杯で2勝、続く松阪記念で3勝と上り調子だ。
 「回れるならワッキー(脇本雄太)の後ろに行きたかったけど、金子さんが付くなら自分で走ります。(松阪記念は)共同杯よりは感触良かったです。人の後ろだけど3勝できてますしね。(最終日のバンクレコード更新は)タイムが出てたけど、脚はギリギリでした」
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