2007年国際競輪レース
レース展望 招致外国人選手 出場予定 概定番組 外国人選手競走訓練成績
 
 世界のトラック自転車競技の王者が一同に集う国際競輪が今年も6月7日広島、久留米、8日京王閣ナイターを皮切りにスタートする。
 今年の主役は、何と言っても、テオ・ボス(オランダ)、ミカエル・ブルガン(フランス)、クレイグ・マクリーン(イギリス)、そしてホセ・アントニオ・エスクレド(スペイン)だろう。
 
 
テオ・ボス 2007年マジョルカ島で行なわれた世界選手権での彼等の活躍を挙げると、テオ・ボスはスプリントで優勝、ケイリンは僅かに及ばず2位という成績を残している。そのスピードは、さすが200mタイムトライアルの世界記録保持者と唸らせるものだった。昨年の国際競輪では、12走中着外1回、勝率58%、優勝1回の成績で、今年は更なる活躍が期待される。
 
 
ミカエル・ブルガン ミカエル・ブルガンは、スプリント2分の1決勝でボジェと当り、敗退。3位4位決定戦に勝って銅メダルを獲得した。チームスプリントでは、素晴らしい走りを見せ、見事優勝に輝いている。ケイリンでもメダルこそ逃したものの4位と、やはりその実力は底知れないものがある。昨年の国際競輪でも、12走中着外3回、勝率58%、優勝1回という成績を収めている。
 
 
クレイグ・マクリーン クレイグ・マクリーンを見てみよう。2007世界選手権では、スプリントとチームスプリントに出場し、スプリントでは、4位。チームスプリントではフランスに敗れ、2位となっている。2006-2007ワールドカップではスプリントで総合優勝を飾っている実力者だ。昨年の国際競輪では、12走中着外3回、勝率66%優勝2回の成績で、総合優勝を飾った。
 
 
ホセ・アントニオ・エスクレド ホセ・アントニオ・エスクレドは、今年の世界選ではあまりぱっとしなかった。ケイリンで11位、スプリントで9位という成績だった。しかし、昨年の国際競輪では、12走中着外2回、勝率75%、優勝2回という好成績だった。また、小倉競輪場ではバンクレコードを叩き出しているスーパー37歳なのである。同じ歳の小嶋敬二と是非戦って欲しい選手だ。体型も似ているのが嬉しい限りだ、見た目上のことだが。
 
 
ダミアン・ジェリンスキ ダミアン・ジェリンスキ(ポーランド)の世界選での成績はスプリント16位、チームスプリント9位。昨年の国際競輪での成績は12走中着外3回、勝率58.3%で優勝は無し。予選・負け戦では、ほぼ敵無しだが、課題は決勝で優勝出来るか出来ないのかというところ。昨年の国際競輪以上の能力を発揮していただきたい。
 
 
アンドレイ・ビノクロフ アンドレイ・ビノクロフ(ウクライナ)の世界選手権はスプリントで18位。チームスプリントでは11位と奮わなかった。12走中着外4、勝率41.6%、優勝1回。だが、競輪学校での競走訓練を見ていると、そんなに弱いとは評価出来ない。充分に注意をしたいところ。
 
 
テーン・ムルダー 初来日組をテーン・ムルダー(オランダ)から見ていくと、この選手は凄い。今年の世界選ではスプリント、ケイリン、チームスプリント、1kmタイムトライアルと出場して、ケイリン5位、スプリント15位、チームスプリント4位、1kmTT5位の成績。更に今年2月に行なわれたインターナショナルケイリンで2位と健闘している。日本の競輪の実力は未知数だが、意外に良いところに行くような感じがある。
 
 
ベン・カーステン ベン・カーステン(オーストラリア)は世界選でオムニウムという200mタイムトライアル、ポイント20km、1kmタイムトライアル、3000m個人追抜き、スクラッチ10kmと短距離、中距離種目を1日で全て走り、各種目の順位の合計が少ない選手が優勝するという種目に出場。しかし、体調不良でリタイアしてしまった。ベンは日本の競輪に大変興味があるそうで、日本語の勉強もしている。競走訓練では、積極的に走っている感じで、競輪に慣れるかどうかは見極めたいところだ。
 
 
シュテファン・ニムケ シュテファン・ニムケ(ドイツ)の世界選の成績はスプリント6位、チームスプリント3位。もともとは1kmタイムトライアルが得意だったが、オリンピック種目から外れたことで、主戦場をスプリント、チームスプリントにシフトした。さて、日本の競輪はパワーだけでは無く、戦略も必要。ある程度経験がモノを言うところがある。競走訓練を見ていると、その辺りに不安を感じるが、高い身体能力を活かした戦法を取れば、強くなる可能性はある。もしかしたらとんでもなく強いかも知れないが。注目しておいて損は無い選手だ。
 
 
 今年の国際競輪の注目選手を挙げると、一番手にボスを挙げたいのだが、今回はブルガン、エスクレドに注目したい。やはり強さは並みでは無い。ブルガンは世界のトップクラスにある選手のレースを、エスクレドには、彼の競輪での強さを見て欲しい。
 また、マクリーンにも注目しておきたい。昨年以上の活躍が期待出来そうだ。本人は、今年は体調が良いから昨年以上に頑張りたいとも言っている。
 
 今年は、ワールドグランプリが復活し、外国人選手達もこのレースの出場に向けて目の色を変えて来るはず。勝たないと出場出来ないレースなので、勝ちに対する執念が各レースで見られるはずだ。
 素晴らしい戦いに是非期待したい。
 
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