解説&分析

全国各地で開催されている競輪。このコーナーでは、近況のデータを元にして「好調・急成長選手」をピックアップします。見逃すことの出来ない選手や開催のチェックはもちろんのこと、車券戦術の参考にもどうぞ。
賞金ランク現在1位、競輪祭も豪快に攻める!
深谷知広(愛知・96期・SS)
 11月20日現在で賞金ランキング1位の深谷知広。今年は上位戦線で高パフォーマンスを連発して、常に優勝争いに加わってきたことが、この数字に繋がっているが、優勝だけに注目すると2月の高松GIIIのみというのは意外。確かに、成績だけ見るとビッグレースでは2月の全日本選抜、3月の日本選手権、7月の寬仁親王牌、4月の共同通信社杯でそれぞれ準優勝。GIIIでも、武雄、豊橋、熊本、青森で決勝2着となっている。だが、寬仁親王牌の金子貴志の優勝劇が好例だが、しっかりとラインを活かす走りで貢献度は高く、スケールの大きなレースで競輪界の中心にいることは間違いない。グランプリに関しては賞金で出場は確定的だが、もちろんタイトルを獲っての出場はファンも期待しているし、何よりも本人が2個目のタイトルを強く渇望しているところであろう。昨年の競輪祭は落車を喫して悔しい思いをしただけに、最高の走りで年末につなげたい。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 43.4%
連対率 60.8%
3連対率 65.2%
バック回数 8本
平均競走得点 116.17
出走予定
小倉競輪祭 11月28日~12月1日
グランプリ連続出場へ、競輪祭が勝負!
岡田征陽(東京・85期・SS)
 グランプリ出場権取りへ、最後の望みを繋ぐべく競輪祭に乗り込む。現状は、今年3つある賞金枠の3番手だった長塚智広が記念を3連覇して賞金順4番手以下の浅井康太、岡田征陽、佐藤友和らを引き離して、ほぼ出場権を手にした。もちろん、競輪祭を優勝すればグランプリは即決定するが、可能性の問題として、賞金順4番手に位置していれば、上位選手が優勝した場合に限り、出場権が転がり込んでくることになる。注目したいのは、岡田の上昇度だ。今年の前半戦は苦戦を強いられるシーンも多かったが、エンジンがかかりだすと、昨年同様に強さを発揮。地元の京王閣オールスターは準決勝で涙を呑んだが、その後はGIII5場所で、4度の決勝進出し、千葉GIIIでは埼京ライン3番手から今年初優勝を決めるなどレース脚が光った。3連対率76%はその証明だ。もちろん、狙うは初のGI優勝だが、浅井康太や賞金上位陣との争いも話題を集めそうだ。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 17.2%
連対率 48.2%
3連対率 75.8%
バック回数 1本
平均競走得点 116.82
出走予定
小倉競輪祭 11月28日~12月1日
佐世保GIII 12月13日~16日
伊東GIII 12月20日~23日
勝負師が照準を定めた競輪祭
井上昌己(長崎・86期・S1)
 勝負強さは折り紙つき、それを象徴していたのが11月の取手記念初日に行われたチャリーズ杯だった。日韓競輪後の初戦だったが、カマしてきた深谷知広の後位に上手くスイッチすると、直線で粘る深谷を差し切って第3回チャリーズ杯を制した。今年は5月に平塚GIIIを優勝し、その後は九州のFIを3つ優勝、GIでは寬仁親王牌で決勝進出(4着)を決めている。もちろん08年のグランプリを制した実力者なので、ファンの求める「復活」は、その08年以来となるグランプリ出場になるだろうが、近況の動きは良化傾向にあるのは間違いない。チャリーズ杯の勝利者インタビューでも「まだ今年は地元地区での競輪祭が残っているので、弾みが付いたと思います」と、大一番に向け照準をしっかりと定めていた。12月は地元記念もあり、勝負師の一手に注目だ。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 33.3%
連対率 38.0%
3連対率 42.8%
バック回数 4本
平均競走得点 111.20
出走予定
小倉競輪祭 11月28日~12月1日
いわき平FI 12月6日~8日
佐世保GIII 12月13日~16日
久留米FI 12月23日~25日
初日予選は8連勝中!連勝はどこまで伸びる!?
小林則之(静岡・85期・S2)
 狙い目はズバリ、初日だ。今期から2班につき、初日は基本的に予選スタートとなっているが、連対時の決まり手の82%を占める主武器の捲りを駆使して、勝ち星を重ねている。7月の松阪FI初日から、11月の松山FIまでの8場所で、初日は8連勝中。8場所の中には、8月の小田原、10月の一宮とGIII開催も2つ含んでおり、「初日鉄板選手」と銘打っても過言ではないだろう。もちろん初日だけにとどまらず、9月の高知、10月平塚では準決勝も捲りで突破して連勝、決勝に駒を進めている。今後は昨年12月の静岡以来となるS級優勝にも期待が高まる。来期はS級1班に再昇級するので、予選回りで狙えるのは、今のうちだけ。
ちなみに直近8場所の初日2車単平均は1116円だが、ライン決着を多く演出している。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 44.0%
連対率 44.0%
3連対率 52.0%
バック回数 2本
平均競走得点 106.36
出走予定
熊本FI 12月3日~5日
伊東GIII 12月20日~23日
来期はS級復帰!A級で狙うなら今だけ!
相川永伍(埼玉・95期・A1)
 今期から2年半ぶりのA級降格となった相川だが、S級でも強力な自力戦を展開していただけに、A級では格上で「さすが」の戦績を残している。降格当初は惜敗続きだったが、9月の豊橋で先行逃げ切り優勝を飾ると、次の立川では決勝を捲り快勝で完全優勝。11月の小倉でも特選と準決勝を逃げ切りで連勝すると、決勝では捲りで優勝を果たして、圧倒的一番人気に応えた。直近4カ月の成績でも3連対率は85%と圧倒的な数字を刻んでいるので、連日狙い目となるのだが、特に初日に関しては、9月の京王閣から11月の川崎まで8場所走って、1着7勝、3着1回とほぼパーフェクト。そのうち5勝でラインワンツーの一番人気と信頼度も抜群だ。来期はS級復帰が決定しているので、A級で狙えるのは後1カ月のみ。S級戦線に戻ることでモチベーションも自然と上がっていくだろうし、ますます走りに力がみなぎっていきそうだ。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 55.5%
連対率 62.9%
3連対率 85.1%
バック回数 12本
平均競走得点 97.00
出走予定
千葉FII 12月6日~8日
岐阜FII 12月25日~27日
103期卒業記念チャンプ、安定度は抜群!
小酒大勇(福島・103期・A3)
 在校成績は15勝で7位、そして卒業記念レースを制した新鋭は、抜群の安定感を誇っている。今年7月にいわき平競輪場でデビューを果たすと、11月20日現在まで5度の優勝を数える。30走して、着外になったのは7月の立川決勝と、9月宇都宮の準決勝の僅か2回のみ。決勝を逃したのも、その宇都宮だけだ。勝率はデビューからここまで70%、連対率80%。3連対率は93%にまで達している。10月小田原の決勝では先行逃げ切りで優勝を決め、続く11月の松戸では捲りで制しているように、しっかりと勝負所を把握した積極的な仕掛けが身上。欲を言うならば、卒業記念レースを制するなど注目度は高いだけに、12月のレインボーカップチャレンジファイナルにはエントリーされていないので、9連勝での特別昇班を期待したいところ。まだ弱冠19歳で将来性も十分なレーサー、今から追いかけていきたい。

※11月21日現在直近4カ月集計データ
勝率 76.1%
連対率 85.7%
3連対率 95.2%
バック回数 13本
平均競走得点 77.38
出走予定
平塚FII 11月25日~27日
西武園FII 12月10日~12日
大宮FII 12月23日~25日