「先行の予想に応えたい」
24歳まで自衛官として勤め、その後、子どもの頃からの夢を叶えて競輪選手となった。
「自衛官の頃には車券を買っていました。数分走っただけであんなに稼げていいなと思っていました」
予想紙で先行すると予想されていた選手が主導権をとれないと腹を立てることもあった。しかし走ってみた世界は違った。
「先行するだけでも難しい。毎レース命がけ」
身を以て怖さを知った。その上で戦法にはこだわりがある。
「お客様がいての競輪。勝ち以上に、井寺は先行するっていう予想に応えたい」
車券を買う気持ちがわかるからこそだろう。
「目標はS級に上がって大きな舞台を走ること。師匠(飯野祐太)の前で走ってワンツーを決めるのが次の夢です」