「一勝できたら次に向かえる」
「負けることの方が多いけど次こそ勝ちたいと、すぐに次のレースに気持ちが進んでいく。そうして振り返ってみたら35年以上やっていました。そして負け戦でも一勝できたらまた次に向かえる。勝つのが一番の薬です」
今でも鮮明に覚えているのは、場内満員の中で勝ち上がった川崎記念決勝。時はバブルの頃だった。
「お客さんが当たったのか外れたのかようわからんけど、とにかくウォーッ、ウォーッて声がすごくて、コンサート会場みたいやった」
若い時にはプレッシャーはなかったが、家庭を持ち子供ができた30歳頃から、大事なお金を賭けてもらっているのだから期待に応えるように走らなければと感じるようになった。
「この先もやれるまでやります。悔いのないようにやり続けて、自分が経験して得たものを後輩たちに伝えたいです」