インタビュー

2017年最初のGI、全日本選抜を優勝した平原康多。現在、競輪界で一番安定感ある選手と言われている選手が、その評判通り、強いとしか言いようのない勝ち方で全日本選抜を制した。今年は競輪界を引っ張っていく存在になるだろう平原に、今年をどんな年にしたいか話してもらった。
もっと自分を磨いていかないといけないと思っています
-優勝した心境を教えてください。
「まさかという気持ちの方が強いです」
-どこで確信しましたか?
「今回はゴールして、すぐにわかったので嬉しかったですね」
-関東で行われたGIは初優勝だと思いますが、その点は意識しましたか?
「そういうのは全然気にしてないんですけども、今回は武田(豊樹)さんの地元っていうこともあったし、連日、ものすごいプレッシャーの中でした(笑)。それで、3日間連続でワンツーを決められたというのはすごく自信になりました」
-決勝戦ですが、関東4車連携については?
「やはりラインが長い分にはありがたい話なので、すごくよかったと思います」
-前を取りましたが、作戦は?
「はい、前の方からレースをしようと思っていました」
-三谷竜生選手が動いて来た時はどうでしたか?
「そのまま三谷が誘導を切るようなスピードで行ってくれれば全部引いたんですけど、あそこまで誘導を使ってフタをされてしまうと、引いてもチャンスがないなと思ってたので、そこの判断がよかったと思います」
-単騎の選手もいますからね。
「はい、単騎の選手を前にいれるのもよくないというのはわかるので、それなら番手で勝負と思いました」
-番手で競り合いの中、新田祐大選手が捲ってきましたが。
「自分が行く前に行かれてしまいましたが、もう自分も行く態勢になっていたので、すぐに追いつけました」
-新田選手もかなりいいスピードでしたが、どうでしたか?
「ものすごく苦しくて、しかも彼が蛇行したので(笑)、抜きにいくのはすごく苦しかったけど、でも、抜きにいかないと武田さんだったり、後ろについている2人にチャンスが全く生まれないので、そこはもう全力でいきました」
-前回の全日本選抜優勝(2013年)は涙の優勝でしたが、今回の全日本選抜優勝とはちがいましたか?
「あの時は、2、3年ずっと思うような走りが出来なくて、その中でラインの先輩に獲らせてもらったという気持ちがあったので、思わず涙が出てしまったんですけど。今回はプレッシャーから解放されたというような気持ちの方が大きかったですね(笑)」
-平原選手は総合力ナンバー1と言われていますが、ご自身ではいかがですか?
「自分ではそう思っていないので、もっと磨いていかないとなって思っています」
-昨年の前半は調子は崩していましたが、宮杯からはずっと決勝を外していません。その要因は?
「色々と試行錯誤して、よくなかった昨年だったんですけど、その中で方向性が確実になったというか、迷いがなくなったというのが1つです」
-具体的にはどこですか?
「自転車の乗り方だったり、トレーニングの取り組み方だったりというのが定まりました」
-2017年はどんな一年にしていきたいですか?
「1つでもいいレースをしたいですね。自分だけでなく、関東を引っ張って、そういうレースを見せていけれたらなっていう風に、それが1つの目標です」
-確かに、決勝戦は見ている側が息をするのも忘れるようなレースでした。
「そういうレースをしていくことが選手としては一番大事だと思うので、1つでもそういうレースを見せていきたいなと思います。それと関東勢を1人でも多くグランプリへ一緒にいけるように自分も頑張りたいと思います」
-ファンにメッセージをどうぞ。
「これからも気を抜かず、ファンの皆様にいいレースを見せられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!」
平原康多 (ひらはら・こうた)
GI7回目の優勝の感想は?
「いつもGI優勝を目標に練習だったり、ケアだったり、気持ちを入れているので、それが結果に結びついて嬉しいです」