佐伯亮輔 岡山 S級2班
S級で爪痕を残す
S級初戦の1月立川記念で大器の片鱗を感じさせる走りを披露した。2日目は打鐘から果敢に逃げて、小嶋敬二(石川、74期)のまくりに屈したものの、3着以降を4車身引き離し2着に粘り込んだ。最終日は赤板過ぎに先頭に飛び出し、ペース駆けから佐藤一伸(福島、94期)と横関裕樹(岐阜、99期)を完封して逃げ切りS級初勝利をあげた。
「でも、S級の選手の方は勉強熱心ですね。立川では無警戒だったので逃がさせてもらいましたが、立川以降はみんな警戒して、スンナリ逃がしてくれなくなりました」で、続く名古屋、その後の宇都宮では精彩を欠いた。「今まで頑張ってきたA級はなんだったろうかと思うくらい、S級はレベルが高いですね。まず、スンナリ駆けさせてもらえないし、出切ってから少しでも流すと次から次に別線が仕掛けてくるので休む暇がない。チャンスを逃がして出切れない、もしくは出ても叩かれたら大敗という感じですからね。S級戦を3場所経験したけど、まだまだトップスピードが足りませんね。あと、いろいろなパターンというか、その時、その時にとっさに判断して俊敏に対応できるようにならなきゃいけないと思っています。S級4場所目になるし、気持ちを切り替えて頑張ります」。
そして挑んだ2月高松だが、果敢に逃げるも5着5着と苦戦が続いた。それでも「来期はまたA級に戻るので、なんとか爪痕を残したいと思っています。今回はダメだったけど、目標はS級で優勝戦に乗ることです」と、しっかりと前を向く。A級1、2班戦では優勝を経験することなくS級に昇格したが「A級優勝を飛び越してS級で初優勝ですか。それができたら最高ですね。でも、自分はそのレベルまで達していないと自覚しています。まずは、自分の競走をしっかりやって、優勝戦に乗りたいです」と抱負を語る。高松最終日は内突き上昇から酒井雄多(福島、109期)の番手に潜り込み、鐘過ぎ4角からスパートすると、後続を一気に引き離しS級2勝目をあげていた。2012年の全国高等学校選抜自転車競技大会スプリントで優勝した好素材。ツボにはまれば強いところを実証していた。今期は史上最強の6番車として、注目したいところだ。
高松競輪場より