瓜生崇智 熊本 S級2班
ガッツマン
瓜生のレースはガッツが溢れている。気持ちが伝わってくるレースは見ているとこちらも元気になってくる。そんな瓜生が師匠の合志正臣と今年に入って2度の連携をした。
1月の大宮記念準決勝で初めて師匠の合志と同じレースになった。
坂井洋の番手をイン粘りから奪いとり3角から捲っていくも、その上を岩本俊介に捲られ5着に沈んだが、後ろの合志を7年ぶりのGIII決勝の舞台に送り込んだ。
「捨て身で行っても、何にも役に立たないですし、それでシビアに攻める形になりました。番手を取り切ってから仕掛けました。外の岩本さんには負けたけど、やれる事は精一杯やりました。」
画面越しでも気迫が伝わるレースだった。
「瓜生君の気持ちが強く伝わってきたレースでした。」と合志もコメントをしている。
それから約3週間後、高松記念初日にまた師匠の合志と同じレースになった。
最終ホームから合志を連れてカマシていくも佐々木悠葵に2角から捲られ1着を譲ったが、捲ってくる佐々木の後ろの志村太賀を合志がどかし、瓜生に佐々木を追わせる形で
合志2着、瓜生3着と2人で勝ち上がった。
「何でもありの総力戦でした。佐々木君が強かったけど、師匠と一緒に勝ち上がれて良かったです。」
瓜生の気持ちもこもっていたが、合志の技術と気迫に魅了させられたレースだった。
合志もガッツあるレースが売りで特別競輪を制した男。しっかりと弟子にも「大切なこと」が伝わっているようだ。
瓜生は2日目、中段獲るも捲れずの4着だったが、3日目準決勝では、インを切って位置を獲ってから、捲ってくる高橋晋也を自ら止めて、4角から抜け出し逃げる町田太我を捉えて1着と、全国のファンに瓜生の名前が刻みこんだ。
初のGIII決勝では6着と終わったが、瓜生にとって「収穫」があった開催だったに違いない。
これからのG戦線で、上位クラスを相手にする瓜生のガッツあるレースが楽しみだ。
「師匠と同じ開催は3割増です!でも同じレースはぶるぶる震えますね。」
そして師匠の合志との3度目の連携は、こちらもガッツある勝負をしてみたい。
高松競輪場より