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中野慎詞 岩手 121期
"世界のナカノ"を継承だ!
 競輪界の飛び級制度である養成所の早期卒業。個人的に懐疑的な面もあるが、新たな試みであるし、規制改革でもある。117期の寺崎浩平、菊池岳仁に続き、121期の中野慎詞と太田海也も、同期より早くデビューする事になった。太田は伊豆のベロドロームで行われた全日本選手権で落車し鎖骨骨折。先に中野慎詞がデビューして、元日開催の前橋で完全優勝。続く1月10日からの取手でも完全優勝し、来月10日からの立川で特別昇班を目指す。チャレンジ9連勝は濃厚だろうが、A級2班に昇班してからも、快進撃が続くとみたい。「養成所に入った時から早期卒業を目標にしていた。卒業写真は、上の方で、太田君と2人で丸囲みの写真になるかもしれませんが(笑)。ナショナルチームAに所属していてパリ五輪を目指している二刀流。養成所時代は鉄のパイプとカーボンフレームの違いで、納得の成績ではなかったですね。」新人離れした落ち着いた雰囲気で、男を感じさせる。競技寄りの選手かと思ったが、ライン重視の姿勢を見せている。デビューの前橋は全部逃げ切り。続く取手は決勝で捲りを解禁したが、予選、準決は逃げの組み立て。強風の中、上がりタイム11秒2を叩き出した決勝戦は大物感たっぷりだった。師匠はビッグマウスの佐藤友和。家が近所で小学3年生の時から知っているそうだ。「直接会うことは少ないですが、電話やメールで頻繁にやり取りをしています。友和さんは子供の頃からの憧れ。結果を出しながらも、レースを楽しんで来いと言われています。」今は早稲田大学に在学中だが、単位や卒論も問題なく、この春には卒業の予定。超アスリートでもあるし、今後の競輪界を変える男になるかもしれない。"世界のナカノ"は中野浩一さんの称号だったが、中野慎詞が"世界のナカノ"を継承する日が必ず来る。


取手競輪場より