神山拓弥 栃木 S級1班
後輩からも慕われる良いアニキ
各地区に"うるさ型"と呼ばれる選手がいる。南関なら桐山敬太郎、中部なら吉田敏洋、九州なら荒井崇博。この3人に共通して言えるのは、自力があり、GIIIも獲っているがGIには縁が無いこと。しかも30歳代、40歳代と年齢も共通している。
最近は、大人しい走りをやっている神山拓弥だが、数々の関東の事件史に登場している。木暮安由と番手で折り合いが付かなかったり、松戸記念の決勝では、別線だったが諸橋愛が内を掬うレースがあったり…。過去の地元宇都宮記念では、武田豊樹・神山雄一郎でラインを組み、師匠の神山雄一郎と別で、幸田光博を連れて別線と言うのもあった。ウイットに富んだ会話やブラックジョークも多く、個人的にはネタの宝庫だと思っている。
今回の取手全日本選抜では、準決勝まで進出。栃木の自力選手は眞杉匠と坂井洋がいたが、2人共にS班の平原康多と宿口陽一に取られた。神山拓弥は「メンバーが出る前から分かっていた。オレよりSSが優先されるのが普通の番組。だけど番組マンも気を遣ってくれ野原雅也君を用意してくれた。過去に野原君、浅井康太さんの3番手もあるし、近畿の大砲を用意してくれて感謝」。結果は、太田竜馬と松浦悠士の捲りが決まり決勝進出を阻まれた。「PIST6では逃げ切りで優勝。体重も5、6㎏落ちて、最近は確実に脚がアップしている。練習の成果と言うより、コロナ禍で飲みに行かなくなったのが好調の要因。家で缶ビールを2本飲んでも、酔ってしまう様になってしまった。この後、地元のウイナーズカップがある。地元からは7人出場するけど、若手が頑張ってくれれば良い。脇役で気楽に走りますよ(笑)」。後輩からも慕われる良いアニキ。勝負強さもあるし、ウイナーズカップでは、てっぺんを目指す。
取手競輪場より