UCIトラックワールドカップ カナダ大会レポート
トラックワールドカップもいよいよ最終戦となったミルトン・カナダ大会は、日本からの出場は、雨谷一樹、松井宏佑、小原佑太、そして女子が中村妃智、古山稀絵の5選手だった。
最終戦という事もあり、オリンピックポイントを持っている国は、出場せずもしくは、次世代の選手を送り込んできた。日本も、同様に、松井、小原を出場させ、パリオリンピックに向けた選手構成となった。
出場種目は、男子チームスプリント(雨谷、小原、松井)、男子スプリント(雨谷、小原)、男子ケイリン(松井)、女子は女子マディソン(中村、古山)、女子オムニアム(中村)。
大会は2020年1月23日から26日まで行われ、23日はチームパーシュートの予選だけ行われた。本戦は24日からスタートとなった。
24日の日本は男子チームスプリントに出場。雨谷が世界選手権に向かって、スタートの調整を兼ねての出場と次世代の小原、松井の今の実力を測る出場だ。
チームスプリント予選は、松井のフライングで再発走となったが2回目はスタートができ、44秒914で6位となった。出場チームが8チームだったのですべてのチームが1回戦に進出。
1回戦では、小原がスタートでバランスを崩し、再発走。2回目は松井がペダルを外し、タイム計測されることなく、降格となってしまい8位となった。
小原、松井にとっては初めての大きな舞台で、相当緊張していたのは間違いなく、その緊張が裏目に出た結果だった。
しかし、この結果は今後の小原、松井にとって大きな財産となるはず。今までどの選手も色々な失敗を重ねてきているのだから。
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男子チームスプリント予選を走る日本。1走雨谷、2走小原。3走松井
男子チームスプリント
1位 フランス 43秒921
2位 ポーランド 45秒458
3位 中国 44秒209
8位 日本 降格
2日目
2日目は男子ケイリンと女子マディソンに日本は出場。
男子ケイリンに松井が出場し、1回戦は2着、準決勝は3着で、1-6位決勝に進出した。
松井の最近の戦法は残り1周で先頭に出て、そこから展開をどう作るかとなっている。決勝でも同じように残り1周で前に出ようとしたが、結果挟まれる形となって、耐えきれず後退し5位となった。
前日のチームスプリントからは打って変わってリラックスムードで挑んだ松井は、今シーズンのワールドカップの成績を、ミンスク大会3位、グラスゴー大会13位、ミルトン大会5位となった。
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1回戦 ゴール。
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2回戦
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1-6位決勝 残り1周。
男子ケイリン
1位 EILERS Joachim ドイツ
2位 QUINTERO CHAVARRO Kevin Santiago コロンビア
3位 SARNECKI Rafal ポーランド
5位 松井宏佑 日本
女子マディソンに臨んだ中村妃智、古山稀絵ペアは、2ポイントを獲得し9位となった。
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中村、古山ペア
女子マディソン
1位 イギリス 30ポイント
2位 ベルギー 28ポイント
3位 アメリカ 24ポイント
9位 日本 2ポイント
3日目
男子スプリントに雨谷一樹、小原佑太が出場。女子オムニアムに中村妃智が出場。
男子スプリント予選では、小原が9秒777を出し、トップ4入りし1/8決勝に進むシードを得た。雨谷は9秒901で13位発進で1/16決勝に進出となった。
1/16決勝の雨谷はチェコのKELEMEN Paveと対戦し勝利。1/8決勝進出となった。
1/8決勝では小原と対戦することとなり、予選タイム的には小原が圧倒していたが、雨谷が勝利し1/4決勝にコマを進めた。
1/4決勝の雨谷はフランスのHELAL Rayan と対戦。1本目は勝利し、これはいけるか!と思われたが、体力で勝るHELALに2本とられ敗退となった。
レース後、雨谷は体力差で負けたとコメント。これは致し方ないだろう。雨谷はチームスプリントの1走に特化したトレーニングを重ねており、短時間に連続するスプリントの練習をしていないからだ。
結果、雨谷の順位は8位となった。小原は10位となった。
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1/8決勝で小原と雨谷が対戦。雨谷が勝利。
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1/4決勝。雨谷はフランスのHELAL Rayanと対戦。
男子スプリント
1位 RUDYK Mateusz ポーランド
2位 CALEYRON Quentin フランス
3位 HELAL Rayan フランス
4位 LAW Tsz Chun 香港
8位 雨谷一樹 日本
10位 小原佑太 日本
女子オムニアムに出場した中村妃智はスクラッチ12位とまずまずの出だしとなったが、テンポレースでは落車し大幅に順位を落とし19位となってしまった。エリミネーションでは4番目にエリミネートされ19位。ポイントレースのポイントは獲れず総合17位となった。
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ポイントレースを走る中村。
女子オムニアム
1位 VALENTE Jennifer アメリカ 134ポイント
2位 PATERNOSTER Letizia イタリア 114ポイント
3位 KAY Emily アイルランド 102ポイント
17位 中村妃智 日本 28ポイント
オリンピックポイント推移 日本
男子スプリント 6位 5622ポイント -1ダウン
男子ケイリン 1位 6785ポイント 変わらず
男子チームスプリント 7位 6375ポイント 変わらず
男子オムニアム 6位 3905ポイント 変わらず
女子スプリント 15位 3102ポイント 変わらず
女子ケイリン 5位 5050ポイント 変わらず
女子マディソン 11位 6140ポイント +1アップ
女子オムニアム 4位 4725ポイント -1ダウン