競輪学校物語

ワールドカップinコロンビア・カリの女子団体追い抜きに出場した鈴木奈央。エリートでの出場は10月のACCに続き、2回目になる。この出場は鈴木にとって刺激になったようだ。さらに強くなった東京オリンピックへの思い、また、競輪学校での競走訓練の意気込みなどを話してもらった。
世界で戦うためにはもっと頑張らないといけないですね!
-ワールドカップに参加した感想はいかがでしたか?

2015-2016UCIトラックサイクリング
ワールドカップ第1戦カリ大会 女子団体追い抜きを走る鈴木生徒
「ワールドカップですごく思ったのは、オリンピックイヤーということもあっても、タイムが上がっているなと思いました。昨年のカリで行ったワールドカップの動画を始まる前にチームで見ていたんですけど、その時よりも予選からタイムを上げてきていたけど、その中で日本チームはタイムをあげられなかったのは、まだまだ敵わない部分がありました。自分も脚が足りない部分があったし、緊張に負けていた部分もあったので、自分の一番の夢は東京オリンピックに出ることなので、リオはまだわからないですけど、リオに出ることで東京へのステップを踏むことが出来ると思っているので、今は経験をたくさん得て、東京オリンピックに向けて頑張りたいと思います!」
-他の国の選手を見てどうでしたか?
「オムニアムで優勝したローラちゃん(ローラ・トロット イギリス)がすごかったですね。自分は早く帰国したので、最後のポイントレースを見られなかったけど、見たかったです。彼女は小さいのにすごい、格好いいですね! あと(塚越)さくらさんの500mTTもすごかったです!」
-この経験は活きますか?
「そうですね、女子のケイリンは見られなかったけど、男子のケイリンは見ました。日本の競輪とはちょっと違うところがあるなと感じました。でも、女子のスプリントはアジア勢が表彰台に登っていたので、アジアでも短距離は強くなれるんだって思いました」
-女子のスプリントを見てどうでした?
「鍾天使さん(中国)のレースを見ていて上手かったですね」
-あれを見るとレベルの差を痛感しますね。
「全然違いますね。ジュニアの時は梶原(悠未)とか今村(駿介)君とか上位に入っていたから、トップは強いけど手が届きそうと思っていたけど、エリートで走ると全然…、予選もなかなかあがれていなかったし、現実にびっくりしました。女子の団抜きも優勝チームと18秒くらい違うから、1周1秒以上縮めていかないと……、頑張らないとやばいですね」
-戦っていけそうな自信はありますか?
「……戦っていきたいです! 団抜きが終わって、次の日は1日見ていたけど、あれだけの人数で走っているのを見たことがなかったので唖然としたというかびっくりしました。ジュニアとは違いました。タイム差も全然違いましたね、早かったです。ジュニアの時はポイントレースも15人くらいだったんですけど、24人だったので、それを生で見られたのはすごく勉強になりました」
-今回、大会が行われたカリまでは遠かったですが、体調は大丈夫でしたか?
「すごく遠かったですね。でも、レースまでに時間があったし、ジュニアではマッサージはいないけど、今回はマッサージもしてもらえたので(何とか大丈夫でした)。でも、時差ボケがすごくて最初は眠れませんでした。戻ってきてからも2日くらいは眠れなかったですね。
 それと、あのようなバンクも初めてでした。室内の250バンクなのに風が吹くっていうのにびっくりしました(笑)。練習中にも天井に溜まっていた水がボンって落ちてきて、それをモップで必死に拭いてくれました(笑)」
-話は変わりますが、競輪学校での競走訓練はいかがですか?
「自分がワールドカップに行っている間に競走訓練が8レースくらい終わっていて、最初は皆、脚があっても走り方とかわかってなかったから、すぐに自分が先行で前に出ることが出来ましたが、今は先行する人とマークする人に分かれていて、先行する人がだいたい1レースに3人くらいいて、皆でダッシュし合いになるので出られない時もたまにあって、捲りになっちゃう時があります。捲りも自分はダッシュがなくて格好よくないんですよ(笑)。捲る時はもっとシュっと行きたいです」
-競輪と競技の両立は出来そうですか?
「自分的には競技を頑張っていきたいという気持ちが大きくて、将来を決める時も競技のために自分でお金を稼いでやっていきたいという思いがありました。でも、競輪選手はプロなので、そちらも疎かには絶対に出来ないし、競輪でちゃんと自分で動ける脚を作っていって、また、競技につなげていきたいと思います」
-最後にメッセージをどうぞ。
「競輪学校でしっかり訓練して、一流のプロの選手になれるように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」