第62回オールスター競輪直前展望
暑いですね! 今年も暑くなりましてオールスター競輪の季節がやって参りました。
皆様、熱中症対策してくださいね。
さて、今年は名古屋でオールスター競輪が開催されます。
名古屋も暑いですからね。しっかりと名古屋名物を食してオールスター競輪を楽しみましょう。
今回のオールスター競輪はナショナルチームから若手の売り出し中まで競輪界の話題をかっさらう選手が目白押しです。一戦一戦がワクワクですね!
直前注目選手!
諸橋愛 新潟 79期
弥彦記念決勝は今期一番のレースだったと思います。やっぱり競輪ってすごい!を感じたレースでしたね。松井宏佑に行かれて、番手追走した小林泰正から自力発進して松井を追い込んだのは、感動しました。さすがトップを張る選手ですよね。この勢いでオールスター競輪も行ってくれると思うので注目してみましょう。
宮本隼輔 山口 113期
大垣記念決勝での優勝は目を見張るものがありました。しっかり落ち着いてレースを組み立てていましたよね。最後平原康多に差されなかったのも注目したい一つのポイントです。今回は分厚い中四国の先頭で頑張るはずなので、目立った成績にならないかもしれませんが、そのラインには注目したいと思います。
深谷知広 愛知 96期
今回のオールスター競輪は頑張るはずですが、オリンピック代表を勝ち取るため、次のシーズン突入前にハードなトレーニングで一杯一杯になっている可能性があります。微妙なところはありますが、地元のGI開催ですから、奮起が期待されます。また、ここでGIを勝っておきたいところもあるでしょう。奮闘に注目です。
新田祐大 福島 90期
新田もナショナルチームで熾烈なオリンピック代表を争っています。ここから先、ワールドカップシーズンが始まり、更に調整が難しくなりそうなので、できればここはGIタイトルを手にしておきたいところです。捲る豪脚がうなるシーンをぜひ見せて欲しいと思います。
アルテミス賞レース直前展望
佐藤水菜 神奈川 114期
ガールズのビッグレースではまだ成績を残せていない佐藤ですが、好不調の波はあるものの、やはりこの中では抜けていると思います。先行しても捲っても強いのは間違いないでしょう。しっかりとここを勝って、全国に佐藤水菜を更にPRしてほしいですね。
奥井迪 東京 106期
しっかりとバックを取るレースは健在で、このレースはバックを取って優勝を決めて欲しいと思います。またそれに期待をしているファンの方々を多いと思うので魅せて勝ってほしいですね。このところビッグレースでは結果が出ていませんが頑張ってほしいです。
ガールズドリームレース直前展望
小林優香 福岡 106期
今の小林は国内無敵だと思います。それだけパワフルな競走ができていると思います。またナショナルチームでしっかりとトレーニングをしてオリンピックの枠取りへ向かっています。躊躇なく仕掛けられれば優勝はまず間違いないでしょう。最近の小林は落ち着いていますからね。
児玉碧衣 福岡 108期
別府のガールズケイリンフェスティバルでは石井貴子(千葉)に差されたものの、ガールズケイリンの中では力が一歩抜けています。ここは小林に負けない走りをできるのかどうかを見せて欲しいですね。大垣のガールズケイリンコレクションは小林に先着されて、気合が入ったようですからその気合の入りようをレース成績に表せるよう頑張ってほしいです。
第62回オールスター競輪展望
第62回オールスター競輪が名古屋競輪場で開催される。中心となるのはファン投票第1位の脇本雄太率いる近畿勢だ。名古屋の高速バンクで世界レベルのスピードを見せつけてくれるだろう。新田祐大もスピードでは負けておらず、16年の高松宮記念杯を得意の捲りで優勝と名古屋バンクとの相性は抜群だ。深谷知広が引っ張る地元・中部勢や復調気配の平原康多の逆転も侮れず、清水裕友、山崎賢人ら新鋭たちの一気の台頭にも期待がかかる。
オールスター競輪はファン投票によって出場選手が決定されるのが特徴で、ファン投票第1位から第9位のベストナインが初日のドリームレースに出場、そこで5着までに入った5名が3日目のシャイニングスター賞と4日目の準決へ無条件で進出できる権利を獲得できる。今年のドリームレースは脇本雄太、三谷竜生、村上義弘と3人揃った近畿勢が強力で断然の中心となるが、深谷知広と浅井康太の地元・中部コンビが真っ向勝負を挑めば捲り強烈な新田祐大に出番が回ってくるだろうし、清水裕友と山崎賢人の新鋭2人の一発も決して侮れない。
脇本雄太 福井 94期
ファン投票第1位は脇本雄太だ。3月のウィナーズカップと5月の日本選手権を圧倒的なスピードで連覇して脇本時代の到来を高々と宣言、昨年の11位から大きくジャンプアップした。もちろん今大会も断然の優勝候補の筆頭だ。ただ、6月の高松宮記念杯の走りをどう見るか? 準決こそは上がり11秒2の捲りで完勝しているが、初日特別選抜予選は末脚を欠いて3着、決勝も末脚を欠いて5着に終わっている。今大会も真夏の開催だけに、海外遠征などの疲労が影響していれば思わぬ不覚を取るシーンもあるかもしれない。
平原康多 埼玉 87期
ファン投票第2位は平原康多だ。今年前半はやや不本意な成績が続いていたが、輪界随一のオールラウンダーぶりを支持するファンが多く、昨年から順位を落とすことなく人気の高さを改めて知らしめた。高松宮記念杯では初日特別選抜予選で落車に見舞われたが、準決を2着で突破して今年初のビッグレース優出を達成、続く6月の久留米記念では杉森輝大の先行に乗っての番手捲りで今年初優勝とようやく反撃態勢が整ってきた。ドリームレースは単騎戦になりそうだが、平原らしい走りでファンの期待に応えてくれるだろう。
新田祐大 福島 90期
ファン投票第3位は新田祐大だ。競輪での出走が少なく、日本選手権では本来のスピードスターぶりが見られず優出にも失敗したせいもあってか昨年の1位から順位を落としてしまった。しかし、高松宮記念杯では準決を1着で突破して優出、決勝も8番手からの大捲りで2着に突っ込み個人上がりタイムは10秒8とさすがのスピードを見せつけている。16年の高松宮記念杯決勝も捲りで快勝と名古屋バンクとの相性もよく、前回の高松宮記念杯と同様の状態にあれば得意の高速バンクで再び大捲りを決めてくれるだろう。
浅井康太 三重 90期
ファン投票第4位は浅井康太だ。浅井は全日本選抜準決の落車、失格で6月はあっせん停止、3月と4月にも落車が続き、復帰戦となった7月の小松島記念の準決で失格と今年はどうにも流れが悪い。だが、ドリームレースではファン投票第7位の深谷知広と連係できるのが大きな強みだ。深谷は高松宮記念杯では優出に失敗したが4日間逃げまくって3、1、4、2着と先行力が完全に戻っている。今大会も地元開催だけに徹底先行を貫いてきそうで、浅井は深谷とうまく連携して巻き返しのきっかけを掴みたい。
清水裕友 山口 105期
ファン投票第5位は清水裕友だ。今年は初のS級S班となり、日本選手権、高松宮記念杯で連続優出と大活躍、昨年の26位からの大幅アップで誰もが納得のベストナイン入りを果たした。日本選手権の準決は新田祐大、吉澤純平、郡司浩平ら強豪を相手に見事な逃げ切りで松浦悠士と中国ワンツー、高松宮記念杯の準決は三谷竜生を捌いて3番手を確保すると逃げる深谷知広を捲って小倉竜二と中四国ワンツーと、若手らしからぬ堂々の戦いっぷりその強さは本物だ。今大会でも必ずや優勝争いに絡んでくるだろう。
太田竜馬が松浦悠士と中四国ワンツーを狙う
中川誠一郎が若手相手に得意のカマシを決める
ファン投票で第10位から第18位までの9名が2日目のオリオン賞に出場するが、そこで3着までに入れば3日目のシャイニングスター賞と4日目の準決へ無条件で進出できる権利を獲得できる。中心は今年すでに2度のGI優勝を果たしている中川誠一郎だが、太田竜馬と松浦悠士の中四国コンビや郡司浩平と渡邉雄太の南関東コンビも強力で、ドリームレースに引けを取らない激戦が期待できる。
太田竜馬 徳島 109期
ファン投票第10位は太田竜馬だ。今年はまだGIでの優出はないが、3月のウィナーズカップの準決では先行して松浦悠士を1着に導き、自身も3着に粘って決勝進出と、今最も勢いのある中四国勢の先導役としてファンから高い支持を受け昨年の13位から順位を上げた。7月の地元・小松島記念では初日特別選抜予選が逃げ切り、2日目から捲りの3連発で完全優勝を達成と絶好調で、オリオン賞でも積極的な仕掛けで松浦悠士との中四国ワンツーを狙ってくる。
中川誠一郎 熊本 85期
ファン投票11位は中川誠一郎だ。2月の全日本選抜決勝では単騎のカマシ逃げという離れ業で優勝を勝ち取って地元・九州ファンの大喝采を受け、昨年の19位から順位を上げてオリオン賞入りを果たした。6月の高松宮記念杯決勝では脇本雄太の番手という絶好の位置を得、捲りで迫る新田祐大に踏み勝って通算3度目のGI優勝を達成と乗りに乗っている。オリオン賞も単騎戦となりそうだが、並みいる若手機動力型を相手に得意のカマシで勝ち上がりを決めてくるだろう。
郡司浩平 神奈川 99期
郡司浩平はファン投票第14位でオリオン賞入りを果たした。全日本選抜と日本選手権は準決で敗れたが、ウィナーズカップでは準決を2着で突破、ファンも認める南関東のエースとして昨年の23位から順位を上げた。残念ながら高松宮記念杯の初日に落車して鎖骨を骨折、今大会も状態面で不安が残るが、オリオン賞ではファン投票17位の渡邉雄太と連係できるのが強みだ。渡邉もウィナーズカップ、日本選手権で優出と急速に力をつけてきており南関東コンビの一発が十分に期待できる。
新山響平 青森 107期
新山響平は昨年のファン投票では第16位だったが、今年も変わらず16位でオリオン賞入りを果たした。ただ順位は変わらないが、徹底先行を貫いて昨年よりもパワーアップしているのは確実だ。高松宮記念杯でも準決で敗れたが、勝ち上がり戦では3日間先行して新田祐大、渡邉一成の決勝進出に貢献している。6月の函館記念では2度目の記念優勝を達成、続く7月の玉野FIは完全優勝と好調で、オリオン賞でもおそらくファン投票12位の武田豊樹との連係で主導権取りを狙ってくるだろう。
古性優作がなんでもありの自在戦で勝機を掴む
和田真久留が強い走りで南関東ワンツーを目指す
2日目の特別選抜予選1個レースでは1着を取った1名だけが3日目のシャイニングスター賞と4日目の準決へ無条件で進出できる権利を獲得できる。近畿のオールラウンダー・古性優作を中心に推すが、1着権利の厳しいレースだけに勝敗の行方は予断を許さない。機動力では和田真久留と中村浩士の南関東コンビがやや優勢だが、山田英明の捲り一発も十分だ。菅田壱道のレース巧者ぶりも侮れず、ゴール前では混戦必至の激しい戦いとなるだろう。
古性優作 大阪 100期
古性優作は今年は5月の日本選手権では準決を3着で突破して優出を果たしているが、6月の地元開催の高松宮記念杯では残念ながら二次予選で4着と敗れてしまった。それでも、3日目特選は古性らしい自在な走りで好位を奪取して2着、4日目特選は5番手から直線で空いた中のコースを鋭く伸びて1着と調子は悪くない。オリオン賞では地区的に地元の吉田敏洋との連係がありそうだが、展開次第では吉田を連れての自力発進も十分にありそうだ。
和田真久留 神奈川 99期
和田真久留は2月の全日本選抜で準決を1着で突破してGI初優出を達成、日本選手権でも準決進出とGIの大舞台でも確固たる存在感を示せるほどの成長を遂げている。高松宮記念杯でもしっかりと準決進出、準決では7番手からの大捲りを決め、最後は新田祐大の捲りに屈したものの3着に粘り込んでいる。高松宮記念杯の準決は2着権利のために優出はならなかったが小原太樹のGI初優出に貢献、今回も中村浩士との連係で強い走りを見せてくれるだろう。
山田英明 佐賀 89期
山田英明は今年前半は低調でビッグレースでは思うような活躍がなかった。そのせいかファン投票でも昨年の第9位から今年は22位と大幅にダウンしてしまった。高松宮記念杯でも一次予選で事故棄権と不運に見舞われたが、それでも2日目選抜は捲りで2着、4日目選抜は山崎賢人の先行に乗って1着と復調気配が見えてきている。7月の小松島記念では二次予選Aと準決を捲りの2連発で突破しており、オリオン賞でも得意の捲りでの一発が期待できるだろう。
思い出のレース
2014年 第57回大会 武田豊樹
3番手から捲った武田豊樹が5度目GI優勝
第57回大会では関東から4人が決勝に駒を進めたが、平原康多と武田豊樹は別線を選択、浅井康太-金子貴志が正攻法に構えると、以下は武田豊樹-神山雄一郎、井上昌己-岩津裕介、単騎の新田祐大、天田裕輝-平原康多の並びで周回を重ねる。青板1角から天田が上昇を開始、新田、井上も天田を追っていき、天田が赤板ホーム手前で誘導を交わして先頭に立つと、3番手が浅井と新田で取り合いになる。しかし、赤板2角で新田が引いていくと今度は井上がカマシ気味に仕掛け、合わせて天田も踏み上げるが打鐘で一気に主導権を奪ってしまう。天田は井上との車間が空いてしまい、すかさず武田が追い上げてきて3番手に入り、天田はズルズルと後退して5番手に浅井の順で最終2角を通過する。そして最終バックから武田が捲り発進、合わせて岩津が番手捲りを打ち両者のもがき合いとなるが、力でねじ伏せた武田が先頭でゴールイン、続いた神山が2着、岩津が3着に入る。
ゴール
表彰
バンクの特徴
走りやすくスピードに乗りやすい高速バンク
基本は捲り有利だが、先行選手の健闘も多い
名古屋は走りやすさとスピードの出しやすさを追求して設計された高速バンクで、選手間でも日本一走りやすいと評判が高い。
カントはややきつめだが、コーナーが流れるので自力選手にも追い込み選手にも走りやすく、どんな戦法の選手でも十分に力を発揮できる。
16年6月に開催された高松宮記念杯では初日と4日目が雨で天候には恵まれなかったが、四日間を通して風の影響があまりなく、ほとんどのレースが11秒前半の上がりタイムとなっていた。決勝も雨中の対決となったが、新田祐大が11秒1の捲りで快勝、同じく捲りで2着に突っ込んだ郡司浩平が11秒0と高速バンクらしい決着となっている。
ちなみに1着、2着の決まり手を見てみると、全47レースのうち1着は逃げが9回、捲りが21回、差しが17回、2着は逃げが4回、捲りが11回、差しが13回、マークが19回となっている。
カントがきつめの高速バンクなので基本的には捲りが有利とされているが、16年の高松宮記念杯では先行選手の健闘が光っていた。
とりわけ2日目は天候が晴れ。風速も1m前後と穏やかだったこともあり、12レースのうち9レースで先手ラインの選手が1着を取っている。後半6Rからは激戦の二次予選だったが、7、8、9、12Rで逃げ切りが決まっている。捲りは4回決まっているが、そのうち1回は先手ラインからの番手捲りなので、純粋な捲りでの1着は3回だけだった。
高速バンクでスピードに乗った先行選手が2の脚、3の脚を使ってかなり粘り込めるので、捲り得意な選手でも勝負どころで4、5番手の中団が取れていないと捲り切れずに不発に終わるという印象だった。
2日目1Rの特一般では河端朋之が見事に逃げ切って3連単は17万円の開催一の高配当が飛び出しているし、12Rの優秀では新田祐大がまんまと逃げ切りを決めている。基本は捲り有利のバンクであるが、今開催もあえて先行選手から狙ってみるのも面白いかもしれない。
周長は400m、最大カントは34度01分47秒、見なし直線距離は58.8m。自力選手に有利な高速バンクだが、直線の長さが標準的なので追い込み選手にも不利はない。ただ、直線は特に伸びるコースはないので、脚をためた捲り追い込みなどは成功率が低く、最終4角で悪くても3、4番以内にいなと苦しい。力のある選手が大外を追い込んで高配当という例もたまにあるが、基本的にはゴール前での紛れは少なく、スジ決着が多い。
名古屋バンク
ガールズケイリンコレクション2019 名古屋ステージ展望
ガールズケイリンコレクション2019名古屋ステージがオールスター競輪開催中の名古屋競輪場で実施される。ファン投票の第1位から7位までの7名によるガールズドリームレースは4日目9Rの発走だが、3連続で第1位に選出された児玉碧衣と第2位の小林優香との激突が最大の見どころだ。
ガールズドリームレース
児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣は3月のコレクション大垣ステージでは小林優香の捲りに屈して準優勝と涙を飲んだが、5月のコレクション松戸ステージでは打鐘過ぎの4角から仕掛けて華麗に逃げ切っている。今年は6月までに39走して1着36回、2着3回と圧巻の成績を挙げており優勝回数も11回を数えている。4月の平塚ではナターシャ・ハンセンを捲りで下して優勝とスピードも抜群だ。3月のコレクション大垣ステージ以来の小林優香との対戦を控えて体調は万全で、今度こその打倒・小林を目指して闘志をかき立ててくるだろう。
小林優香 福岡 106期
ファン投票第2位は小林優香だ。小林はいよいよ来年に迫った東京五輪を目指して自転車競技に重点を置いているのでガールズでの出走は少ないが、3月のコレクション大垣ステージでは児玉碧衣の捲りの上をさらに捲って優勝、小林の上がりタイムが12秒3、児玉の個人タイムが12秒7とスピードの違いを見せつけた。4月の伊東温泉でのガールズケイリンインターナショナルではロリーヌ・ファンリーセン、マチルド・グロを下して優勝しており、今回も世界の舞台で磨き上げた豪脚を遺憾なく披露してくれるだろう。
高木真備 東京 106期
ファン投票第3位は高木真備だ。今年は4月までに優勝が5回と順調だったが、4月のコレクション松戸ステージを出走後は欠場が続いており体調面が気がかりだ。それでも16年のコレクション松戸ステージではファン投票で初めて第1位に選出され、ファンの期待に応えて見事にビッグレース初優勝を飾っている。さらに17年のコレクションいわき平ステージでもファン投票は第4位だったが、ドリームレースを優勝して連覇を達成と大会との相性は抜群だ。今回もしっかり立て直しを図ってファンを喜ばせる走りを見せてくれるに違いない。
石井寛子 東京 104期
石井寛子は昨年7月のガールズケイリンフェスティバル以降はビッグレースでの優勝から遠ざかっているが、今年は7月7日までに45走して1着が35回、2着6回と近況は充実しており優勝も11回を数えている。3月のコレクション大垣ステージでは逃げる梅川風子の番手を奪取と相変わらずの巧みなレースぶりだったが、小林優香、児玉碧衣の捲りに屈して3着に終わっている。昨年7月のガールズケイリンフェスティバルでは児玉と小林を相手に優勝しているだけに、今回も福岡の2強に対してどんな作戦を立ててくるかに注目したい。
山原さくら 高知 104期
山原さくらは6月までに46走して1着26回、2着9回とまずまずの成績で優勝も3回ある。レースでは組み立ての甘さがウィークポイントになっているが、後輩選手たちが相手でも自力勝負に徹しており、その走りっぷりは豪快そのものだ。3月のコレクション大垣ステージでは勝負どころで内に詰まり、そのままズルズル後退して力を出しきれないまま無念の敗戦となっている。それだけに今回こそは、持ち味のパワーあふれる先行・捲りで見せ場をつくることをまず念頭にレースに挑んでくるだろう。
石井貴子 千葉 106期
石井貴子は3月のコレクション大垣ステージでは珍しく児玉碧衣の捲りから離れてしまい6着、4月の伊東温泉のガールズケイリンインターナショナルでも鈴木奈央の先行を目標に番手捲りに出たが小林優香の捲りに屈して4着と敗れている。それでも、5月の岸和田から6月の松山まで連勝街道を驀進、自己最高の16連勝を達成して近況は急上昇中だ。今回も持ち味のスピードとレース勘の鋭さをフルに発揮して勝機を見出し、コレクション大垣ステージやガールズケイリンインターナショナルの無念を晴らしてくれるだろう。
太田りゆ 埼玉 112期
太田りゆは小林優香とともに世界の舞台で戦っており、1月に香港で開催されたワールドカップのケイリンで見事に銀メダルを獲得している。ただ脚力的には申し分ないが、ガールズケイリンに関しては実戦不足のせいでレース勘がややまずく、なかなか勝ちきれないのが悩みの種だ。4月の高知のガールズフレッシュクイーンでは勝負どころで後手を踏んで4着、4月の伊東温泉のガールズケイリンインターナショナルも3着に終わっている。それでも世界に通用する脚を持っているだけに展開さえハマれば十分に一発が期待できるだろう。
アルテミス賞レース
ファン投票の第8位から14位までの7名によるアルテミス賞レースはオールスター競輪の2日目9Rに発走となるが、梶田舞、奥井迪、小林莉子などビッグレースの経験豊富な実力者が揃って混戦模様で、新鋭・佐藤水菜の大駆けも侮れない。
梶田舞 栃木 104期
梶田舞は今年優勝が2回あるが、近況はここぞというときに勝ちきれずに苦戦が続いている。6月の小倉は2連勝の勝ち上がりながら決勝は2着、次場所の松山も2連勝の勝ち上がりで決勝2着とあと一歩が足りない印象だ。それでも梶田はガールズグランプリを2度制覇している実力者だけに、かつてのようなゴール前での鋭さが戻れば十分に一発があるし、今回も復活を目指して力走してくれることだろう。
石井貴子 東京 104期
石井貴子は今年で3年連続のアルテミス賞レース出場となる。17年のいわき平のレースでは打鐘から思い切りよく先行態勢に入り、結果は7着だった貴子の後ろにいた姉の寛子が優勝と見せ場をつくっている。昨年の同じくいわき平のレースでも勝負どころで先頭に立って先行意欲は満々だったが、残念ながら尾崎睦に叩かれて7着に終わった。近況はやや調子落ちの印象があるが、今年も積極的に動いて見せ場をつくってくれるだろう。
奥井迪 東京 106期
奥井迪は7月3日までに51走して1着30回、2着11回と好調で優勝も7回を数えている。奥井といえば徹底先行のイメージが強かったが、近況は捲りも増えて戦法の幅が広がり安定感が増している。もちろん先行力も健在で、若手選手たちを一気に叩いての逃げ切りも多く、対戦相手にとってはかなり嫌な存在といえる。6月には3場所連続優勝と勢いに乗っており、今回も先行・捲りの両面作戦で優勝を狙ってくる。
小林莉子 東京 102期
ガールズ1期生の小林莉子は5月のコレクション松戸ステージでは勝負どころで立ち遅れて5着と敗れているが、今年6月までに優勝が6回と強さはまだまだ健在で、6月の四日市では児玉碧衣を下して優勝している。アルテミス賞レースは今年で3回目の出場となるが、17年のいわき平でのレースでは2着、昨年の同じくいわき平のレースでは3着と好成績を残しており、今年もしっかりとゴール前での優勝争いに絡んでくるだろう。
長澤彩 愛知 106期
長澤彩は昨年のいわき平でのアルテミス賞レースの優勝者だ。レースは勝負どころで立ち遅れて7番手の最悪の展開となったが、最終バック手前から仕掛けると目の覚めるようなスピードで4角手前で捲り切ってしまい、そのまま後続を振り切って先頭でゴールインしている。今年は6月までの優勝が2回のみと近況はやや調子落ちの印象があるが、今回も展開負けしないしぶとい走りで復活優勝を狙ってくるだろう。
佐藤水菜 神奈川 114期
114期の新鋭・佐藤水菜は5月のコレクション松戸ステージでビッグレース初出走を果たしたが、大舞台の雰囲気に飲まれてなにもできずに7着に終わってしまった。しかし、その直後からコレクションでの無念を晴らすかのような快進撃が始まり、5月の岸和田から6月の防府まで5場所連続優勝の快挙を達成している。今回もコレクション松戸ステージの反省を胸に誰よりも積極的に攻めて汚名返上を狙ってくるだろう。
荒川ひかり 茨城 110期
荒川ひかりは昨年11月の和歌山決勝で田中まいの捲りを追走、ゴール前で鋭く差し切りデビューから2年4か月でうれしい初優勝を飾っている。その後も順調に決勝進出を重ねていたが、今年3月の高知で落車してから調子は下り坂になり、今年は7月7日までに39走して1着1回、2着8回と成績的には不満の残る戦いが続いている。ビッグレース初出走と今回も苦戦は免れないが、挑戦者らしく1度は見せ場をつくれる走りを期待したい。