月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
ガールズグランプリ2019直前展望
児玉碧衣 福岡 108期
ガールズケイリンでは見事に強いですね。決勝で敗れるぐらいですが、しかし2着にはしっかり残っています。これが大事です。直近の武雄ガールズでも完全優勝で、仕上がりは上々のはず。姉弟子・小林優香との対戦で闘志が燃え上がっているはずですからそれをしっかり見せてほしいです。小林を負かせば世界と互角に戦える証明ですね。良いバトルを見せてほしいです。
小林優香 福岡 106期
2019年はほとんどガールズケイリンを走っていませんでしたが、ガールズグランプリトライアルで勝って出場権を手に入れました。出場権を手に入れれば、世界の剛脚を披露することができます。今期はワールドカップ・香港でメダルを獲得していますが、グランプリはさらに強い脚を造って臨んでくるはずです。大いに期待したいと思います。
石井寛子 東京 104期
石井も渋く強いですね。ガールズグランプリトライアルでは全く精彩を欠いたレースでしたがそれ以前では3連続完全優勝をしており、好位置からの追い込み脚に定評があります。中団から、先行する選手の番手を狙って動き、最後に差すという玄人好みのレースを繰り広げてもらいたいですね。
ガールズグランプリ2019展望
今年で8回目となるガールズグランプリ2019が立川競輪場に於けるKEIRINグランプリシリーズの初日11Rに実施される。8月のガールズドリームレース以来の小林優香と児玉碧衣のスピード対決が一番の見どころだが、ガールズグランプリトライアルを連覇して勢いに乗る梅川風子や大舞台で強さを発揮する石井寛子と石井貴子の一発も侮れない。3年ぶりの地元・立川での開催で奥井迪が再び大逃走を見せるかどうかにも注目だ。
梅川風子 東京 112期
梅川風子はガールズグランプリトライアル決勝では最終バックで捲ってきた児玉碧衣にスイッチ、ゴール前で4分の3車輪交わしてトライアル連覇を達成した。上がりタイムも児玉が12秒0、交わした梅川が11秒8と好タイムだ。今年は11月までの優勝が12回を数え7月のガールズケイリンフェスティバルでは決勝3着と健闘しているが、梅川本来の潜在能力は成績に表れている以上のものがあるのかもしれない。初出場の昨年は仕掛けきれずに5着に終わっているが、今年は小林優香、児玉碧衣を破っての初優勝も十分に期待できる。
小林優香 福岡 106期
来年の東京五輪でのメダル獲得が期待されている小林優香はガールズグランプリに出場するためには11月のトライアルで優勝するしかなかったが、文句なしの3連勝でグランプリの切符をもぎ取った。3走とも上がりタイムは11秒台と、世界の舞台で活躍する小林のスピードはやはり別格だ。8月のガールズドリームレースでは勝負どころで展開を見すぎてしまう小林の唯一の欠点が出てしまい3着に敗れているが、東京五輪でのメダル獲得に向けて弾みをつけるためにも4年ぶりの出場となるガールズグランプリで2度目の優勝を狙ってくる。
児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣はガールズグランプリトライアル決勝では梅川風子に交わされて2着に終わったが、予選1は5番手から捲って11秒9、予選2は4番手から捲って11秒8と上がりタイムが素晴らしく状態は万全と見ていい。今年は5月のコレクション松戸ステージを優勝しているが、3月のコレクション大垣ステージは小林優香の捲りに屈して2着、8月のガールズトリームレースは逃げて2着と小林と対決では勝てていない。児玉は昨年のガールズグランプリの覇者であり、小林とのスピード対決に決着をつけるためにも今年は必勝態勢で臨んでくる。
石井寛子 東京 104期
石井寛子はガールズグラプリトライアルでは3日間とも5着と凡走してしまい体調面がかなり不安視されている。それでも8月のガールズドリームでは児玉碧衣の逃げを差して優勝しており、持ち味の鋭い差し脚は決して鈍ってはいないはずだ。17年のガールズグランプリも戦前は本調子とは言えない状態だったが奥井迪の逃げを差して大逆転の優勝と、大舞台でこそ本来の底力を発揮できるのが石井の最大の魅力だ。今年も年末までにしっかり立て直しを図り、小林優香や児玉碧衣のスピードに負けない鋭脚をきっと発揮してくれるだろう。
石井貴子 千葉 106期
石井貴子はガールズグランプリトライアルでは予選1が4番手から捲って1着、予選2が長澤彩の捲りを差して1着、決勝が小林優香にぴったりマークで2着と、優勝には手が届かなかったが石井らしい展開に応じた自在な組み立てで好走している。7月のガールズケイリンフェスティバル決勝では先行した梅川風子の番手から直線鋭く抜け出して4度目のビッグレース制覇と持ち味の勝負強さも健在だ。昨年のガールズグランプリは児玉碧衣の捲りを追走して2着だったが、今年も最終的には好位につけて必ずやゴール前勝負に絡んでくるだろう。
佐藤水菜 神奈川 114期
佐藤水菜は11月までの優勝が18回と年間を通して好調をキープ、賞金獲得額第5位でガールズグランプリ初出場を決めた。ただ、4月のコレクション松戸ステージは終始後方のままで7着、8月のアルテミス賞レースも最後尾のままで5着、7月のガールズケイリンフェスティバルと11月のガールズグランプリトライアルは勝ち上がりに失敗とビッグレースになると本来の力を出し切れていないのが残念だ。もちろん本人も悔しい思いをしているのはまちがいなく、初出場のグランプリこそは新鋭らしい思い切りのいい走りをぜひとも期待したい。
奥井迪 東京 106期
16年に立川で開催されたガールズグランプリでは地元の奥井迪は打鐘から仕掛けて最終ホームから先行態勢に入り、最終4角を回って最後の直線を先頭で入ってきたが、ゴール前で外から伸びてきた梶田舞が奥井を交わしてゴールイン、「先行でビッグレースを」の奥井の夢は砕け散った。あれから3年、12月の誕生日を迎えて38歳となる奥井だが、近況は捲りでの勝ち星が増えていても先行主体の走りには変わりはない。17年のガールズグランプリも先行して2着に粘り込んでおり、今年も地元ファンの熱い声援を受けながら先行・逃げ切りを図ってくる。
思い出のレース
ガールズグランプリ2018
児玉碧衣が5番手から捲って初優勝
号砲とともに飛び出した石井寛子が誘導員後位に入ると追った高木真備が2番手に収まり、以下は梅川風子、鈴木美教、児玉碧衣、石井貴子、尾崎睦の並びで周回を重ねる。打鐘を迎え誘導員が退避しても後方からの仕掛けはなく、石井寛子はいったんペースを落とす。2センターで梅川と鈴木の2人が後方を警戒しながら車を外に持ち出すが、結局仕掛けきれずに元に戻り、最初の隊列のままで最終ホームを通過する。最終1コーナーでようやく2番手の高木が一気にカマして出て、石井寛子は踏み遅れて高木との車間が空いてしまう。と同時に児玉が5番手からスパート、石井貴子がぴったり児玉についていく。児玉のスピードはよく、最終4コーナーを回って直線に入ったところで高木を捕らえ、懸命に詰め寄る石井貴子を振り切って先頭でゴールイン、2着には石井貴子が流れ込み、高木が3着に入る。