月刊競輪WEB|KEIRIN.JP
ガールズケイリンコレクション2020 静岡ステージ 展望
ガールズコレクション2020静岡ステージは第74回日本選手権競輪が開催される静岡競輪場に於いて3日目7Rに実施される。1月に岐阜、静岡、久留米の3場で開催されたトライアルレースの決勝戦でそれぞれ1着、2着となった6名と3着の1名によるファイナルバトルだ。女王・児玉碧衣が不在で優勝の行方は余談を許さないが、機動力充実の梅川風子と柳原真緒にレース巧者の石井寛子と石井貴子らが揃い踏みで、男子のレースにも負けない熱い戦いが繰り広げられるだろう。
梅川風子 東京 112期
梅川風子は1月・静岡のコレクショントライアルレースの決勝では佐藤水菜の逃げを捲った長澤彩の上を捲り切り、石井貴子の猛追を振り切って優勝している。3月のコレクション福井ステージでは先行するも番手から飛び出した尾崎睦ともがき合いとなり、最終的には児玉碧衣に捲られて5着に沈んでいるが、女王相手に果敢な走りを見せた姿勢は評価できる。年末のグランプリでの落車の影響もなく、今年はコレクションまで7場所走って優勝が5回、うち完全優勝が4回と好調で、今回も充実の先行・捲りでビッグレース初優勝を取りにいく。
石井寛子 東京 104期
石井寛子は昨年11月のガールズケイリントライアルレースで5、5、5着と凡走、本番のガールズグランプリでは落車とファンを心配させたが、今年初戦の1月・防府で完全優勝、続く久留米のコレクショントライアルレースの決勝では柳原真緒の捲りを追走からきっちり差し切って優勝している。その後も2月の広島、高松、3月の大宮と3場所連続で完全優勝と体調面の不安はまったくない。とくに2月・広島の決勝では柳原真緒や鈴木美教を相手に貫禄の逃げ切り優勝を飾っており、今回も石井らしい強さと巧さを存分に披露してくれるだろう。
高木真備 東京 106期
高木真備は1月・岐阜のコレクショントライアルレースの決勝では高木が3番手、児玉碧衣が5番手の展開から児玉の巻き返しに合わせてジャストタイミングで発進、児玉を不発に終わらせるとともに直線で鋭く伸びて大金星を挙げた。その後も2月の佐世保、3月の西武園でいずれも3日間バックを取る競走で完全優勝と以前にも増しての積極的な走りで勝ち星を重ねている。3月のコレクション福井ステージでは児玉の巻き返しに合わせきれずに7着に終わったが、今回もしっかり動いていければ2度目のビッグレース優勝が期待できそうだ。
柳原真緒 福井 114期
柳原真緒は1月・久留米のコレクショントライアルレースの決勝では尾崎睦の逃げを捲った中嶋里美のさらに上を捲りきり、ゴール前では番手追走の石井寛子に交されたものの2着と健闘した。その後の開催でもコンスタントに決勝進出を果たすも優勝には手が届かなかったが、3月・福井の地元戦では逃げ切りの2連勝で勝ち上がると決勝は5番手から捲って完全優勝で今年初優勝を決めている。ビッグレース初出場だった昨年7月のガールズケイリンフェスティバルは優出できなかったが、今回こそは積極的な走りで見せ場をつくってくれるだろう。
鈴木美教 静岡 112期
鈴木美教は1月・岐阜のコレクショントライアルレースの決勝では勝負どころの児玉碧衣の捲りを追走ながら、児玉が不発と見ると高木真備の後位に切り替えて2着と巧い走りを見せた。3月のコレクション福井ステージでは残念ながら見せ場なく6着に終わったが、今年は3月までに優勝が3回と調子はいい。2月・静岡の決勝では逃げる太田美穂を追走から番手捲り、猛追する高木真備を微差で振り切って地元戦を完全優勝で飾っており、もちろん静岡バンクとの相性はよく、今回も強さと巧さを存分に発揮してくれるだろう。
石井貴子 千葉 106期
石井貴子は3月のコレクション福井ステージでは児玉碧衣の6番手捲りを好追するも交わしきれずに2着と、年末のガールズグランプリに続いてまたもや優勝にあと一歩届かなかった。1月・静岡のコレクショントライアルレースの決勝でも梅川風子の捲りに巧く切り替えながらもやはり交わしきれずに2着に終わっており、そろそろビッグレースでの優勝がほしいところだ。今年は1月の和歌山、2月の松戸と広島で優勝と調子は決して悪くないだけに、通算3度目のビッグレース優勝を目指して持ち味の鋭い差し脚にさらに磨きをかけてくるだろう。
大久保花梨 福岡 112期
大久保花梨は1月・静岡のコレクショントライアルレースの決勝では梅川風子の捲りを追走、内から攻めてきた石井貴子に交されたものの3着に食い込み、うれしい3度目のビッグレース出場(コレクションは初)を決めた。それで内なる闘志に火がついたのか、次場所のいわき平と立川で完全優勝、3月の武雄と佐世保も連続優勝と急上昇中だ。とりわけ武雄の決勝では梅川風子との捲り合戦を制し、上がりも11秒9と好タイムをマークしており、今回も強敵揃いだが初出場のコレクションで好走が期待できるだろう。