第16回サマーナイトフェスティバル(GII)直前展望
皆さん7月から記念競輪までが7車立てとなり、いかがですか?楽しまれていますか?
約10日ぶりの9車立てフル競輪となるサマーナイトフェスティバルが10日より始まります。
これを逃すと次は8月のオールスター競輪(GI)まで9車立てフル競輪が楽しめないので、存分に楽しんでください!
さて、今回も4年に一度の一大イベントが来年に延期されたため、競輪界のトップ選手たちが勢ぞろいする大会となりました。
当然、超絶な強さを発揮した脇本雄太も参加し、ナショナルチーム組も参戦してきます。
さらに今回は、1月に早期卒業し最速記録を更新している117期の寺崎浩平も出場。彼がどこまで戦えるか真価が問われる1戦でもあります。勝ち上がれば、ひょっとすると同県福井の脇本と連携というシーンもあるかもしれませんね。
色々と話題の多いサマーナイトフェスティバルを是非お楽しみください。
脇本雄太 福井 94期
第71回高松宮記念杯競輪決勝はさすが脇本というレースを見せてくれました。現競輪界最強の一角である松浦悠士にゴール直後、「くそー!」と叫ばせた打鐘先行逃げ切りは、オリンピックメダル候補の実力でしょう。あれで勝たれるとまさに無敵ですよね。今回も打鐘先行逃げ切りで優勝は堅そうです!
新田祐大 福島 90期
脇本の対抗に挙げたいのが新田です。宮杯決勝は打鐘で後手を踏んだ感じがありましたが、2度も黙って脇本にやられている場合ではありません。とりあえずここでしっかり勝って、オールスター競輪に向かいたいはず。そして、来年は自分が主役というところをアピールしたいでしょう。好位置からの捲りが脇本を交わすのかハイスピードの競輪に期待しましょう。
松浦悠士 広島 98期
いま本当に強いと感じるのが松浦でしょう。脇本、新田等のナショナル組に引けを取らない強さが今の競輪界を牽引しています。宮杯では脇本に苦杯を飲まされましたが、ここはリベンジに燃えているはず。如何にナショナル組を攻略するか?戦略、戦術を駆使して優勝を目指すはずです。期待しましょう!
寺崎浩平 福井 117期
最速でサマーナイトフェスティバルの出場権を確保した寺崎。まだGIIIの出場もしていない中、トップクラスと対戦する今大会は注目を集めるとともに、トップクラスで何ができるのかにフォーカスが当たると思います。決勝進出、さらに優勝まで決めることができたら、怪物君の誕生と言って良いでしょう。その戦いっぷりに注目です。
ガールズケイリンフェスティバル直前展望
今回のガールズケイリンフェスティバルは久々にガールズケイリンの頂点を決める大会となるぐらいトップ選手が集いましたね。児玉碧衣、小林優香そして只今絶好調の佐藤水菜、石井寛子、高木真備、石井貴子など挙げればきりがないくらい注目選手が目白押しです。ここを勝てば、ある意味真のガールズケイリンNo1と断言できる大会ですから、素晴らしい、そして熱いレースを見せてほしいと思います。
児玉碧衣 福岡 108期
只今コレクションを入れて22連勝中の絶対女王が児玉碧衣。ポカさえしなけりゃ最強ガールズの児玉はここも強敵を撃破して女王の座に着くはず。無敵のパワーを全力で魅せてほしいですね。
今回はナショナル組と対戦もあるので気を抜かずに頑張ってほしいところです。
小林優香 福岡 106期
国内では圧倒的パワーを誇る小林。冷静に走ればそれこそ児玉を凌駕する実力なのだがそうではないときがままある。当然トップクラスの戦いなので、それぞれの思惑、レースの組み立てがあり、強い選手をマークしてくるので勝ちづらいのはあるが、メダルを獲るためにここは圧倒的な力を見せて優勝を目指してほしいですね。
佐藤水菜 神奈川 114期
最近のレースを観ていると、パワーとテクニック、勝負勘が冴え渡っていると感じます。特に思いっきりのいい勝負勘が素晴らしいと思います。先行するタイミングや捲るタイミングは上手さを感じます。これらを活かして是非優勝を勝ち取ってほしいですね。
石井寛子 東京 104期
相変わらず巧いですね。捌くのも捲るのもタイミングが絶品です。さすがにパワーだけを見ると難しい面はあると思いますがテクニックは、流石ですお姉さまといいたいですね。ガールズケイリンならではのテクニックを見せて優勝を是非してもらいたいですね。
第16回サマーナイトフェステイバル展望
第16回サマーナイトフェステイバルがいわき平競輪場で開催される。3日制のナイター開催で格付けはGIIだが、S級S班9名が揃い踏みで夏の暑さを吹き飛ばす激戦が繰り広げられるだろう。近況の勢いでは清水裕友と松浦悠士の中国コンビが優勢だが、脇本雄太と新田祐大の五輪戦士を相手に中国コンビがどんな戦いを見せてくれるかが一番の見どころだ。
中国コンビの快進撃が止まらない
清水裕友 山口 105期
清水裕友と松浦悠士の中国ゴールデンコンビの快進撃はどこまで続くのか? 昨年11月の競輪祭は松浦、今年2月の全日本選抜は清水、3月のウィナーズカップは松浦、そして5月の全プロ記念のスーパープロピストレーサー賞では清水-松浦の並びで連係、清水の逃げに乗った松浦が名前のとおりに悠々と抜け出して優勝している。中国コンビの連係は前を回ったほうが先行、番手を回ったほうが勝ちにいくという単純明快な作戦だが、平原康多や浅井康太がわかっていても彼らを止めることができないというのは、彼らの勢いと調子が想像以上の高みに登りつめている証拠だろう。昨年のグランプリでは脇本雄太と新田祐大を相手に不発に終わってしまった中国コンビだが、現在の勢いがあればグランプリのときのように後塵を拝することは決してないはずだ。
原田研太朗 徳島 98期
四国勢も原田研太朗を筆頭に渡部哲男、太田竜馬、小川真太郎らが好調で、中国コンビの活躍に引きずられるようにして上昇気配だ。原田研太朗は2月の全日本選抜では準決で5着と敗れたが、3月のウィナーズカップの準決では9番手からの大捲りを決めて1着で決勝進出を果たしている。5月の全プロ記念の初日優秀は捲り不発で9着に終わったが、2日目のワンダーステージでは捲って2着と調子は悪くなく、本大会でも原田らしい大捲りをきっと披露してくれるだろう。
新田祐大 福島 90期
新田祐大の参戦で大いに意気上がるのが地元・北日本勢だ。来年に延期された東京五輪の代表選手に内定した新田は競輪の出走回数が少なく、レース勘やカーボンフレームからクロモリフレームへの乗り換えなどが不安材料になる可能性もないとは言えないが、6月の高松宮記念杯を経ての参戦となるので心配は無用か。17年のサマーナイトでは新田は6番手から捲り渡邉一成とワンツーを決めて優勝、18年の大会では菅田壱道の捲りに乗った渡邉一成が直線伸びて優勝と北日本勢は本大会との相性がよく、昨年のグランプリで新田を目標に初優勝を決めた佐藤慎太郎に再びチャンスが巡ってきそうだ。
菅田壱道 宮城 91期
北日本勢では菅田壱道が好気配だ。2月の全日本選抜は準決で9着と敗れたが残り3走で3勝を挙げ、3月・久留米のGIIIでは櫻井正孝の逃げに乗って優勝している。5月の川崎FIでは4番手からの捲り追い込みで優勝、山崎芳仁と北日本ワンツーを決めて上がりも11秒3と好タイムをマークしている。続く全プロ記念ではスーパープロピストレーサー賞こそは捲り不発で5着に終わったが、初日優秀では逃げた吉田拓矢-平原康多の3番手に切り替え、ゴール前では吉田の番手から抜け出した平原を差し切って1着、上がりタイムが11秒0と好調ぶりをアピールしている。
脇本雄太が相性抜群のバンクで逃げ切りを狙う
脇本雄太 福井 94期
清水裕友と松浦悠士の中国ゴールデンコンビや、ともに東京五輪の代表選手に内定した新田祐大など強敵が多いが、ここはやはり脇本雄太を優勝候補の筆頭に推したい。いわき平は400バンクの中では3番目に直線が長いが、18年8月に開催されたオールスターでは脇本は長い直線にひるむことなく堂々の逃げ切りで念願の初タイトルを獲得している。あれから2年近くが経ち、東京五輪出場を目指して世界の舞台でパワーとスピードにますます磨きをかけてきた脇本が今大会でも華麗な逃走劇を披露してくれるだろう。
村上博幸 京都 86期
昨年のグランプリでは脇本雄太は2着と惜敗したが、脇本が逃げてしまえば誰にも捲られないことを改めて証明してみせた。となると今大会では近畿の選手たちに再浮上のチャンスが訪れるだろう。村上博幸はグランプリでは脇本との連係を外してしまったが、2月の全日本選抜では決勝進出、3月のウィナーズカップでは準決進出と41歳の大ベテランとなってもまだまだ元気いっぱいだ。昨年のサマーナイト決勝では渡邉雄太の捲りを追走からゴール前で差し切って初優勝しており、今大会での連覇が期待できる。
平原康多 埼玉 87期
平原康多は2月の全日本選抜では関東勢からただひとり決勝進出を果たして意地を見せたが、決勝では松浦悠士と清水裕友の中国コンビの2段駆けにしてやられて捲り届かずの2着に終わった。その後は3月の松山記念で今年2度目の記念優勝を飾るが、続くウィナーズカップでは初日に落車・欠場となってしまい、5月の宇都宮記念でも2、1着で勝ち上がりながらも準決でまたもや落車・欠場と波に乗り切れないでいる。それでも次場所の全プロ記念では勝ち星はなかったものの2日連続で2着と体調面の心配はなさそうだ。後半戦での巻き返しを誓い、今大会では平原らしいオールラウンダーぶりを発揮して勝機を掴んでくるだろう。
諸橋愛 新潟 79期
関東勢では諸橋愛が相変わらずのしぶといレースで善戦を続けている。2月の全日本選抜では準決で惜しくも4着に敗れたが、2着1回、3着1回のまずまずの成績、3月のウィナーズカップも準決で6着と敗れたが残り3走はすべて2着だ。勝ち星こそ少ないものの直近4か月の連対率は7割超えで大敗はほとんどない。5月の全プロ記念でもスーパープロピストレーサーは残念ながら落車に終わったが、初日優秀は2着だ。今大会も平原康多、吉澤純平、吉田拓矢らの機動力型との連係からベテランらしい走りで関東ラインをしっかり援護していくだろう。
浅井康太が中部連係で復活優勝へ突き進む
浅井康太 三重 90期
浅井康太は昨年後半から調子を落としていたが、2月の静岡記念で完全優勝を達成して復活、続く4月の高知記念、5月の宇都宮記念と3場所の記念優勝を飾っている。宇都宮の決勝は野原雅也の逃げに乗っての追い込みだったが、静岡の決勝は7番手からの捲りで上がりタイムは11秒2、高知の決勝は8番手からの捲りで上がりタイムは13秒6とタテのスピードが完全に戻っている。5月の全プロ記念のスーパープロピストレーサーは6着に終わったが、初日優秀は柴崎淳の逃げに乗って2着に入っており、今大会でも深谷知広や柴崎淳との連係から久しぶりのビッグ優勝が期待できるだろう。
深谷知広 愛知 96期
ナショナルチームで脇本雄太、新田祐大らとともに世界の舞台で戦ってきた深谷知広はまるでデビュー当時を思わせるような徹底先行型に生まれ変わった。4月武雄記念では4日間逃げて3、1、2、4着の成績、6月の四日市FIでは決勝は捲りの3着だったが、初日特選は逃げて2着で金子貴志が1着、準決も逃げて2着で柴崎淳が1着と中部勢にとっては実に頼もしい存在だ。18年のいわき平のオールスターでは準決で敗れたが、二次予選は逃げ切り、5日目特別優秀は捲りの1着で上がりタイムは11秒1といわき平との相性もいい。
郡司浩平 神奈川 99期
郡司浩平は1月の立川記念では準決で失格・欠場と今年は最悪のスタートを切ってしまったが、2月の全日本選抜で決勝進出、続く静岡記念が決勝3着、3月の玉野記念で今年初優勝、続くウィナーズカップは準決で敗れたが残り3走はオール1着、4月の武雄記念は3連勝の勝ち上がりで決勝2着とS級S班の名に恥じない走りを続けている。今年は地元・平塚でグランプリが開催予定だが、新型コロナウィルス感染症の影響で日本選手権が中止になるなど賞金争いは混沌としており、今大会でも郡司はグランプリ出場を目指して必勝態勢で臨んでくるだろう。
中川誠一郎 熊本 85期
今大会の出場予定選手を地区別に見ると中部5名のみ、九州も6名のみとライン的には苦しい戦いを余儀なくされそうだが、中川誠一郎にようやくエンジンがかかってきている。中川は2月の全日本選抜は二次予選敗退、3月のウィナーズカップも二次予選敗退と今年前半は低調だったが、6月の久留米記念では決勝こそは松浦悠士と清水裕友の中国コンビを捲れずに8着に終わったが、二次予選では6番手から捲っての1着で上がりタイムは11秒0、準決は4番手から捲っての2着で個人上がりタイムは10秒8をマークしており、後半戦での巻き返しが大いに期待できる。
思い出のレース
第15回大会 村上博幸
村上博幸が5年5か月ぶりのビッグ優勝
中川誠一郎-園田匠、松浦悠士-小倉竜二、吉田拓矢-平原康多-佐藤慎太郎、渡邉雄太-村上博幸の並びで周回を重ねる。青板2センターから渡邉が上昇を開始、赤板ホームで前団を押さえて先頭に立ち、松浦が渡邉ラインを追うが、赤板2コーナーの6番手から吉田が一気にカマし、渡邉を叩いて主導権を握ったところで打鐘を迎える。渡邉は4番手まで引くが、松浦は踏むのをやめずに前団を叩きにいく。吉田も最終ホーム過ぎからペースを上げ、1コーナーでは吉田と松浦の壮絶なもがき合いとなる。その機を逃さず中川が8番手から捲っていくが、2コーナー6番手から渡邉も捲り発進、合わされた中川は外に浮いて後退する。松浦と吉田のもがき合いは松浦が勝利するが、最終4コーナー過ぎに渡邉が捲りきって先頭に立ち直線勝負へ。渡邉と番手の村上がほぼ横並びでゴール線を通過するが、村上が8分の1車輪交わして優勝、渡邉が2着、中川の捲りに乗った園田が直線伸びて3着に入る。
表彰
ゴール
バンクの特徴
標準的な400バンクだが直線が長くて追い込み有利
06年10月にリニューアルオープンしたいわき平はクセのない標準的な400バンクだが、リニューアルに伴い見なし直線が旧バンクより10m長くなり、全国の400バンクの中では3番目に長い直線となったため追い込み選手有利が基本だ。
ただ15年10月に再びバンクの全面改修が行われ、凸凹のない走りやすい走路となってタイムも出やすくなったので先行・捲りの自力選手も存分に力を発揮できる。
18年8月に開催されたオールスターの決まり手を見てみると、全54レース(ガールズ2個レースを除く)のうち1着は逃げが6回、捲りが13回、差しが35回、2着は逃げが7回、捲りが10回、差しが20回、マークが17回となっている。
やはり直線が長いので1着は追い込みが圧倒的だ。逃げても捲っても長い直線でズブリと差し込まれてしまう。それでも走路自体は比較的軽めでタイムも出やすいので、力のある選手ならば十分に粘れるし逃げ切りも可能だ。全54レースのうち先手ラインの選手が1着を取ったのが28回と過半数に達しており、直線が長くても先行選手がかなり健闘していたことがわかる。
決勝では脇本雄太が堂々の逃げ切りで念願の初タイトルを獲得している。一方2日目のオリオン賞では新山響平が打鐘から先行態勢に入って太田竜馬が4番手、脇本雄太が8番手となり、先捲りの太田は新山の番手の諸橋愛のブロックを受けて後退、その煽りを受けて脇本も不発となり、番手から抜け出した諸橋が1着、新山も2着に粘り込んでおり、直線が長くても決して先行選手は不利とは言えない。
意外と苦しいのが捲りで、うまく中団位置が取れたとしても早めに巻き返すと差し交わされる可能性が高いので、ずるずる仕掛けを遅らせているうちにタイミングを逸して不発というパターンが多くなってしまう。
直線では内にも外にも伸びるコースがあるので、頭狙いの勝負駆けのときは無理に早めに巻き返さず、3コーナー過ぎからの捲り追い込みに賭けたほうがいい。
周長は400m、見なし直線距離は62.7m、最大カントは32度54分45秒。屋外の競輪場では日本で唯一となる構造物上に設置された空中バンクで、バンクの内側からもレースが観戦できる。バンクは内も外も透明板のポリカーボネートで覆われていて、走路に吹き込んだ風の逃げ場がなくバンク内で風が渦巻くことがあるが、夏場は風の影響はあまりない。最高上がりタイムは山崎芳仁が10年9月にマークした10.5秒。
いわき平バンク
ガールズケイリンフェスティバル展望
ガールズケイリンフェスティバル2020がいわき平競輪場に於いて男子のサマーナイトフェスティバルと同時開催される。総勢21名のガールズによる3日間の勝ち上がり戦で、真夏の夜を舞台に男子にも負けない熱いバトルが繰り広げられる。女王・児玉碧衣と東京五輪の代表選手に内定した小林優香との対決が一番の見どころだが、昨年覇者の石井貴子の連覇や成長著しい梅川風子と鈴木美教のビッグレース初優勝にも期待がかかる。
小林優香 福岡 106期
小林優香は東京五輪の自転車トラック競技の女子ケイリンとスプリントの2種目で出場権を掴んだ。あとは来年に延期された東京五輪でのメダル獲得に向かって突き進むだけだ。もちろんこれまで小林を支えてくれた関係者やファンへの感謝の気持ちも忘れておらず、今大会でも全国のガールズケイリンファンのためにきっと素晴らしいレースを見せてくれるはずだ。今年はまだガールズでの出走はないが、世界の舞台で磨き上げてきた豪脚を存分に発揮して、昨年3月のコレクション大垣ステージ以来のビッグレース優勝を狙ってくるだろう。
児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣は昨年のガールズグランプリでは先捲りの小林優香の上を捲り切ってガールズグランプリ連覇の偉業を達成するとともに最大のライバルである小林をついに下して新女王の座に就いた。今年も1月の岐阜では決勝7着と敗れたが、それ以外はオール1着と勝ち星を積み重ね、3月のコレクション福井ステージも6番手からの大捲りを決めて完勝している。今年は6月の小倉まで9場所走って2着以下は1回のみで、小倉の決勝では6番手からの捲りで上がりは11秒7と男子顔負けのタイムを叩き出しており、もちろん今大会も優勝候補の筆頭だ。
高木真備 東京 106期
高木真備は1月・岐阜のコレクショントライアルレースの決勝で児玉碧衣を下して優勝と大金星を挙げた。その後も以前にも増しての積極的なレースで勝ち星を重ねて今年は3月までの優勝が5回だ。4月の立川も2連勝で勝ち上がるも決勝は残念ながら中止となってしまったが、ほぼ2か月ぶりの競走となった5月の広島では完全優勝と好調をキープしている。3月のコレクション福井ステージは7着に終わっているが、今大会も小林優香や児玉碧衣を相手に積極的に仕掛けていければ再びの大金星が期待できるだろう。
石井貴子 千葉 106期
石井貴子は昨年のガールズケイリンフェスティバルの覇者だ。昨年の決勝では逃げた梅川風子の番手を取り切り、4番手から捲ってきた児玉碧衣に合わせて番手捲りを打って先頭でゴールを駆け抜けている。今年3月のコレクション福井ステージでは児玉碧衣の捲りを追走するも交わし切れずに2着に終わっているが、今年は6月の松戸まで11場所走って優勝が4回と成績的には申し分ない。6月の松戸では初日と決勝が捲り、2日目が逃げ切りとしっかり動けており、今大会も石井らしい巧みな走りでチャンスを掴んで連覇を狙ってくる。
梅川風子 東京 112期
梅川風子はビッグレース初出場だった18年のガールズケイリンフェスティバルではいきなりの決勝進出を果たし、決勝では小林優香、児玉碧衣らを相手に果敢に逃げて準優勝と大健闘、昨年の大会も決勝で石井貴子と児玉碧衣の捲りに交わされながらも逃げて3着に粘り込んでいる。今年3月のコレクション福井ステージは逃げて5着に終わったが、5月のいわき平では完全優勝で今年7回目の優勝とバンクとの相性もよく、今大会でも決勝進出はもちろん先行・押し切りでのビッグレース初優勝が十分に期待できる。
石井寛子 東京 104期
石井寛子は昨年のガールズケイリンフェスティバルは決勝進出を逃したが、18年の大会の決勝では逃げる梅川風子の番手から抜け出して優勝している。昨年・11月のガールズグランプリトライアルレースは5、5、5着と凡走、本番のガールズグランプリも落車・再乗の6着に終わったが、今年は1月の防府で完全優勝と元気な姿を見せ、4月の伊東温泉まで9場所走って優勝が7回と体調面の不安はまったくない。今大会もお得意の自在な走りで好位置を奪取し、2年ぶりの2度目のフェスティバル優勝を狙ってくる。
鈴木美教 静岡 112期
鈴木美教は1月・岐阜のコレクショントライアルレースの決勝では児玉碧衣の捲りを追走ながら、児玉が不発と見ると高木真備の後位に切り替えて2着に入り地元・静岡でのコレクションの出場権を獲得した。ところが、新型コロナウィルス感染症の影響でコレクション静岡ステージは中止となってしまい、その無念さは察するに余りある。3月のコレクション福井ステージは6着とビッグレースでは結果を残せていないが、今年は6月の松戸まで10場所走って優勝が4回あり、幻となった静岡ステージのぶんも含めて力走を期待したい。