シドニーレポート No.2
伴 達朗 記者

2000年9月12日(火) 自転車トラックチーム、共同記者会見
 9月12日、オリンピック・ヴィレッジ(選手村)において日本の自転車トラックチームによる共同記者会見が行われた。
 会見の席についたのは、藤本清孝チーム代表、班目秀雄監督、保坂晴稔コーチのチームスタッフ3名に神山雄一郎、稲村成浩、太田真一、長塚智広、飯島誠、森本朱美の代表選手6名。オリンピック開幕を間近に控えた心境や、レースに向けての抱負、あるいは選手村での生活など選手それぞれに実感を込めて語られた。
 また、報道陣からの質問の多くは、神山、稲村、太田、長塚の競輪選手4名が挑むトラック短距離種に向けられ、特にメダルの期待がかかるオリンピック・スプリントとケイリンに関しての質問が4選手に集中した。

 共同記者会見での発言骨子は下記のとおり。
班目監督 「シドニー入り直前まで行っていた国内最終合宿で、オリンピック・スプリント出場予定の3選手は、我々が設定していた目標タイムを3選手ともクリアしている。いい具合に仕上がっている。」
神山選手 「前回のアトランタと違い、今回はメダルを目指して来ている。気持ち的にも前回とはぜんぜん違う。これまでの練習はオリンピック・スプリントを中心に行ってきた。その成果がケイリンにもつながると思う。最初にオリンピック・スプリントに出場するので、今はそれに100%の照準を合わせている。」
稲村選手 「トップバッターとして出場するからには、チームの弾みとなるよういい成績を残したい。出場する種目すべてに全力であたりたい。」
太田選手 「落車の影響はまったくない。コンディションも落車前と同じぐらいには仕上がっている。」
長塚選手 「オリンピック・スプリントではメダルを目指してトレーニングを積んできた。体調も問題なく、いい感じで仕上がっている。選手村では、いろんな選手のことを研究して今後につなげたい。」

2000年9月12日(火) トラック初練習
 午前中の共同記者会見のあと、選手たちは競技会場であるダンク・グレイ・ベロドロームに移り、トラックトレーニングで汗を流した。
 各国に振り分けられたトラックでのトレーニング時間は1日2時間。各選手は、ここに来るまで十分にトレーニングを積んできただけあって、ウォーミングアップと、最終的な調整に終始した。

  練習後コメント 
神山選手 このバンクで走るのは3回目なので特に問題はない。他の強豪選手に対してはあまり意識してない。自分がやるべきことをやるだけ
太田選手 走って違和感は全然なし。けがの影響なく、コーナーでもしっかり踏めていた。
稲村選手 このバンクを走るのは初めてだけど、癖がなく走りやすかった。コーナリングも問題ない。スタートに向けての緊張感が徐々に高まってきた。
長塚選手 いつもと変わりないっス。
 

2000年9月13日(水) 中野浩一氏、シドニー入り
 9月13日、世界選プロスプリント10連覇で知られる中野浩一氏がシドニー入りした。
 中野氏はオリンピック自転車競技(トラック、マウンテンバイク、ロード競技)のテレビ解説、そして、21日には、オリンピックで初めて行われるケイリンのペーサー(誘導員)役をつとめる。


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