日本競輪学校 第100回生 卒業記念レース 第1日目レポート

配信日:2011年3月23日
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生徒宣誓
生徒宣誓

 本日、日本競輪学校第100回生の卒業記念レース初日が、静岡県・修善寺の日本競輪学校で行われました。開会式に先立って、東日本大震災の被災者への黙祷が捧げられ、滝澤正光競輪学校校長からも第100回生へ「君たちの熱い走りが、多くの被災者に勇気を与えることと信じています」との訓辞が述べられました。

 初日は午前中に予選1回7レース、特別選抜が1レース、午後からは予選2回戦8レースが行われ、明日の準決勝に進出する27名の生徒が決定しました。明日は午前中に準決勝3レースと第100回生の生徒個人紹介、そして午後に卒業記念チャンピオンが決まる決勝が行われる予定です。

 競輪学校のひとつの節目の期とも言える第100回生。乗り込みに重点をおかれた厳しい指導を耐え抜いた生徒達。明日の2日目も競輪学校で培ったこと全てを出し切って、最高のレースを繰り広げてくれることでしょう。滝澤校長の言葉通り、彼らの活躍や走りがいまだ多くの爪痕を残す被災地への大きなメッセージになることを願ってやみません。

生徒宣誓
中井勇介(千葉・29歳)が生徒を代表して宣誓しました。


本日行われた100回生特別選抜レースダイジェストです。

周回は誘導以下、伊藤裕貴、櫻井正孝、坂本周輝、木村弘、中山敬太郎、中井勇介、窓場千加頼、古性優作、久米康平で重ねていく。赤板前から窓場が上昇、打鐘では古性が先頭に立つも、久米が叩いて先行していくいく。中団になった中井が捲り発進して久米を捕らえバックを通過。中井がそのまま押し切るかに思われたが、中井を追走した中山が差し切って1着。在校1位の中山が特別選抜を制した。


中山敬太郎生徒 1着の中山敬太郎生徒のコメント

「今日はモガキあいになると思っていたので、臨機応変に自分のレースをしようと思っていました。(中井も)強かったですけど、落ち着いて走れましたね。学校ではペースが速いので、捲りが基本でした。まだまだスピードがないので、乗せるまでの時間がかかってしまいますけど、卒業記念レースは優勝を狙って、勝ちにこだわっていきたいです」
特別選抜レースフォトダイジェスト
スタート
スタート
周回中
周回中
青板4コーナー
青板4コーナー
赤板
赤板
赤板過ぎ1センター
赤板過ぎ1センター
打鐘
打鐘
赤板過ぎ2センター
赤板過ぎ2センター
最終ホーム
最終ホーム
最終バック
最終バック
最終2センター
最終2センター
ゴール
ゴール
 
【在校成績トップ10位、適性1位共同インタビュー】
中山敬太郎生徒在校1位:中山敬太郎(熊本・21歳)
「元々体を動かすのが好きで、就職を考えた時、競輪場でおじが走っているのを見て、格好良いと思ったからです。練習仲間はみんな強いし、S級ばかりなので、はやく練習でも競走でも目標にして頑張っていきたいと思います。競走訓練では勝ちにこだわる時はこだわって、好きなように走って、先行で力を付ければよいと思い、それに向かって頑張りました。在校一位は自分でもびっくりしています。出来すぎです。100回生の一位という気持ちを持って頑張りたいです。選手としての憧れは山崎芳仁選手です」
表原周生徒在校2位:表原周(徳島・19歳)
「父が競輪好きで、それまでは水泳をしていたんですけど、高3の時、自転車をしてみないかと親に言われてすぐ気持ちを入れ替わりました。競輪場が近かったのもありますね。77期の小野俊之さんのレースをみて、格好良いと思いました。堂々と後ろを守りきって、格好良かったです。A級のうちは自力で捲り、追い込みで何でもやって、S級では追い込み。もっと脚をつけて追い込みでこの世界を渡っていきたいと思います。(師匠・久米康隆には)『楽しく過ごしてこい、卒業後は練習が一杯待っている』と言われていました。はじめは4~5位でしたが、4~5位になるくらいなら、1位を目指せとも言われていたので、2位は何とも言えないですが、満足はしています」
櫻井正孝生徒在校3位:櫻井正孝(宮城・23歳)
「高校の時、先輩が競輪選手になる人が多くて、選手になることを意識していました。でも体が小さいので、大学行って体を作ってから選手になろうと思っていました。先輩は菅田壱道さん、早坂秀悟さん達です。競輪場にはアジア戦のイベントでいわき平競輪場に行ったくらいしかありません。元々地脚タイプで、出脚は良くなく、捲りを意識していましたが、脚を出し切った感じがしなかったので先行するようにしました。目標は平原康多選手です。自力に迷いが無く、ひとりで主導権を握るレースをするからです。学校に入るまでアマチュアは順調で、1位になるのも当然という声もあったんですけど、みんな自力の中で3位は良かったとは思います」
福田拓也生徒在校4位:福田拓也(栃木・19歳)
「高校の時に選手を目指そうと思いました。学校ではとりあえず自力を使ってこいと言われていました。脚質はどちらかといえばスプリンターだと思います。学校成績は、自分の良いところを出したかったので、なかなか良い成績だったと思います。デビューしてからは先行を考えています。目標は神山雄一郎さんです」
太刀川一成生徒 在校5位:太刀川一成(千葉・30歳)
「高校で自転車部に入って選手を目指したんですけど、85期~88期を受けたけどダメで一回辞めていました。でも(年齢制限撤廃で)一昨年の10月からまた考えはじめて、1月から自転車に乗り始めました。前に選手を目指した時も、利根川勇さんが師匠でした。妻は最初は反対したけど、今は応援してくれています。実力がないのは分っていたので、勝ちにこだわってきました。若い人には負けたくない気持ちはあります。年も年なので、先行主体でいろいろできる選手になりたいです。目標は同じ道場の石毛克幸さん。学校では無事に卒業してこいと言われてきました。デビューしてからは先行主体で頑張ります」
伊藤裕貴生徒在校6位:伊藤裕貴(三重・19歳)
「サッカーをしていたんですけど、中学で父に競輪場に連れて行ってもらって、格好良いと思い高校から始めました。レース自体よりも、自転車に乗っているのが格好良かったです。それで自転車を意識して、佐久間(重光)さんに相談しました。(浅井康太や柴崎淳から)一年間、無事に無理せず頑張ってこいと言われていました。競走訓練ではいろいろな戦法を経験したかったので、いろいろしてきました。まだ浅井さん達と力の差を感じていて、S級で勝てる脚はまだないですが、A級で勝てる脚は出来たと思います」
久島尚樹生徒在校7位:久島尚樹(宮崎・19歳)
「高校の時から選手は意識してました。1年間やってきて、最初はあまり強くなかったけど、滝澤先生の乗り込み練習で地脚がついて、良かったと思います。師匠(四元慎也)には自力で勝ちにこだわってこいと言われてきたので、捲りや捲り追い込みでこだわりました。九州の中野浩一さんや吉岡稔真さんといったスター選手に憧れます。デビュー後は先行主体で頑張ります」
佐藤壮生徒在校8位:佐藤壮(千葉・19歳)
「中3で高校進路を決める時、目的があった方が良いので、自転車部に決めました。師匠(利根川勇)からは特になかったが、無事に卒業してデビューに向けて頑張れと言われました。自力で戦える選手になりたいです。太刀川さんと同じて、石毛克幸さんという強い人が同じ道場にいるので、越えられる選手になりたいです」
阿部力也生徒在校9位:阿部力也(宮城・23歳)
「選手を意識したのは高校の時でしたが、顧問に大学に行った方が良いと勧められたので。脚質はスプリンターです。最初は勝ちを意識して長所を活かしてきましたが、地脚をつけたくて、先行するようにしました。特に順位は気にせず、後半はやっていました。大学の先輩でもある小嶋敬二選手が目標です。大会やイベントであいさつをしたくらいなので、小嶋さんが覚えているかは分らないですが…。デビューしてからは先行で頑張ります」
三登誉哲生徒在校10位:三登誉哲(広島・24歳)
「ずっと陸上をやっていて、社会人を3~4年やっていました。競輪は初の受験でした。おじさんとご飯を一緒に食べた時、軽く『ちょっとやってみないか』と言われ、軽い気持ちで『やってみるか』と。陸上では中距離の800m~1500mをやっていて、高2でインターハイにも行っていたので、そこそこ出来るかなと思っていました。体力には自信がありました。地元でできる練習とここでしかできない練習があるので、考えてやってきました。先行でGI決勝に乗れる選手になりたいです。担任の関谷教官、滝澤先生のようになりたいです」
中井勇介生徒適性1位:中井勇介(千葉・29歳)
「選手を目指したのは2009年の夏で、まだアメフトで代表の時です。理由は99期の里見(恒平)選手が同じチームにいて、競輪をはじめて自分も興味を持ったからです。学校に入った時は、競輪も自転車も素人でした。教官や同期に教えてもらい、充実した一年だったと思います。所属していたアメフトの拠点が千葉で、クラブハウスのジムに選手が来ていたことがあったので、そこで面倒をみてもらってみました。目標は競輪を始めるキッカケになった里見選手です」
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