6月22日（土）、取手競輪場において武田豊樹選手の通算300勝達成セレモニーが執り行われました。300勝表彰は選手登録から10年以内で達成した選手に対して公益財団法人JKAが行うものであり、このたび武田豊樹選手が平成25年4月4日に川崎競輪場で通算300勝を達成したことを受けての表彰となります。
表彰セレモニーは日本自転車競技会東日本地区本部、日本競輪選手会茨城支部の協力の下、取手競輪場のバンク内で行われました。来場した大勢のファンに拍手で迎えられた武田選手は、「こうして300勝を達成できたことを嬉しく思いますし、これからも地元や関東地区を盛り上げていける様に頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」とコメントしました。
武田豊樹選手 |
300勝選手賞トロフィー |
(公財)JKA平柳専務理事 |
記念品をファンの皆様に |
武田豊樹選手インタビュー
「デビューから10年以内の300勝達成についてどうお考えですか？」
今日こうして関係者の皆様のご協力のもと式典を開いていただいた訳ですけど、僕が選手として走っている理由はGIタイトルの獲得、1着を取る、優勝することです。ですから節目勝利に関しては、正直なところ一つの通過点に過ぎないと思っています。しかし300勝達成というのはこの10年間で、大きなケガもなく走れ、一戦一戦しっかり戦えたという証だと思うので、この点に関しては嬉しいですね。
まあ、神山雄一郎さんのように700勝とかっていうことになれば話は別ですけどね。ただ僕の前の300勝達成者が小嶋敬二さんということで、尊敬している先輩の次に達成できたっていうのは嬉しいですね。それに、同期の88期の中では僕1人な訳ですからね。
「思い出に残っている1着はどのレースですか？」
優勝して1着というのは思い出に残っていますよね。GIタイトル4回と、GIIも何回か獲らせてもらいましたけど、それはどれも思い出に残っていますし、先行逃げ切りで1着を獲ったっていうのも同じですね。僕は30歳でデビューしての300勝達成で、今まで達成してきた偉大な先輩方はみんな20代での達成でしょうから、僕みたいな人はいないでしょうね（笑）。
「通算獲得賞金額10億を目前にしていますが？」
今の通算獲得賞金が9億2千万弱（917,716,621円）なんですよね（6月22日現在）。300勝と10億円達成が一緒だったら最高でしたけど、もうちょっとで10億円が達成できそうですかね。でも、僕は賞金よりこの勝負の世界で、そして上位戦線でいかに戦っていくかしか考えていません。
「今後の10年はどう走っていきますか？」
300勝でがむしゃらに走ってきたこの10年と、これから先の10年っていうのは全く違うものになると思います。戦法も変えていくだろうし、若い世代が今年になって活躍してきていますから、そういった選手と対等に戦っていける様に日々努力していくしかないですね。
「先行選手として今後どんな走りをしたいですか？」
僕の中ではそこまで強く自力の意識を持っている訳ではないんですよ。ただ、同地区には自力で強い選手がいないし、関東では平原康多君、矢口啓一郎君とかお決まりのメンバーですからね。他地区みたいに自力で強い選手が出てこないので、自分が自力で走るしかないんですよ。これは誰かに文句を言っている訳ではなくて、僕に与えられた使命です。逆にいえば、神山さんを筆頭とした追い込み技術を持った方が沢山いて、しっかり後ろをガードして貰えるので、僕は僕の使命を果たせる様に頑張っていきたいなと。
もちろん、若くて強い自力選手が出てくれば任せてもいいと思っていますよ。この間の立川ダービー決勝では牛山貴広君に任せましたけど、僕の弟子でもあるので、彼と特別競輪の決勝で連係できたっていうのは嬉しいですよね。
「2013年も後半戦に突入しますが、どう考えていますか？」
今年の後半戦はどんな状況に置かれても、とりあえずはグランプリ出場権を確保したいと思います。もちろんGI獲得が目標ですが、今はそれよりも『何が何でもグランプリには乗ります』っていう思いでやっていきます。グランプリの賞金が1億でそれを獲れば10億円に手が届く訳ですけど、僕はグランプリのタイトルが欲しいだけです。自分が引退する時にどれだけ多くのタイトルを獲れたのかっていうのが大事だと思うので、引退するまでタイトルにはこだわりますよ。
「最後にファンの皆様に一言お願いします。」
自分の走りを見ていただければ分かると思うんですけど、今後も一生懸命1着と優勝を目指していくっていうことに変わりはありません。これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします。
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