【2013日韓競輪対抗戦】最終日レポート・動画配信

配信日:2013年11月4日
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11月1日(金)から行われた「2013日韓競輪対抗戦」は11月3日(日)、全てのレースを終え、盛況のうちに閉幕した。
13Rの決勝では韓国のキム・ミンチョルが優勝。2着は同じくパク・ヨンボムで、日本勢は佐藤友和が3着に滑り込み、韓国勢による表彰台の独占を辛くも回避できた。3日間を振り返ってみると、終始韓国勢が地の利を生かして有利に競走を進めたと見ることもできるが、もちろんそれだけではない。一緒に走った日本選手達が口々に語ったように、韓国選手の身体の大きさと圧倒的なスピードは本物だったし、一方では韓国の選手達が互いに結束してレースを仕掛けてきたことが、個々の競走で臨む日本選手達を翻弄し続けたという事実にも触れなければならないだろう。
それでも最終日となる3日目には、日本勢に修正の兆しが見え始めていた。

優勝のキム・ミンチョル選手

決勝3着の佐藤友和選手

11Rでは、打鐘で先行した後閑信一の番手から捲りを打った井上昌己が1着、松岡貴久が2着で入線した。
12Rでは、新田康仁が先行したイ・スウォン-イ・ミョンヒョンの後位に一瞬の隙を逃さず割り込み、韓国勢の分断に成功。最終Hからイ・スウォンを振り切って前に出たイ・ミョンヒョンの剛脚を差し切ることはできなかったが、2着と健闘した。
14Rでは、神山拓弥が先行したチェ・スンヨンの番手を獲りきり、最終Bで捲って1着。成田和也が2着に入り、最終日で2度目の日本勢ワンツーに成功。決勝で敗れはしたが、最終レースで有終の美を飾った。

自らの意思で日韓競輪対抗戦に参加を決めた日本選手達。慣れない環境、異なるルールに適用する努力を重ね、日本のファンに勝利の報を届けんと奮闘したのは、日本の競輪に対する誇り、またその中でもトップに位する選手としての矜持に他ならない。
また、韓国競輪関係者からの一方ならぬ歓待、韓国のファンの暖かい声援に接した日本選手達が、その気持ちに応えようとする面もあったように思う。事実、戦いを終えた選手からは韓国競輪での再戦を望む声も聞かれた。

韓国選手と談笑する佐藤慎太郎選手
(2日目レース前)

決勝終了後の歓送レセプション

開催運営面では、韓国競輪で海外の選手を招致し、車券発売を伴うレースを実施するのは、主催者である国民体育振興公団にとって初めてのことであるから、韓国のファンに日本の選手達をよく知ってもらい、開催を盛り上げようとする取り組みや努力が随所に見られた。
例えば、レース出走前の選手を対象にした直前インタビューを実施し、当日のレースへの意気込みを場内のモニターで放映。そうして日韓両国の対決を効果的に煽る一方で、最終日には、日韓両国の決勝進出選手がファンの前でカラオケを披露したり、リフティング対決をするなどの選手同士の交流が行われ、ファンと選手が「あっち向いてホイ」で対決し、勝った方がピコピコハンマーで相手の頭を叩いたり、写真撮影をするなどのイベントも催された。韓国ファンからは拍手喝采や笑いがわきおこり、国民体育振興公団が日韓両国のなごやかな友好ムードの演出にも心を砕いている様子が見て取れた。他にも今回の日韓競輪対抗戦で初めて導入された試みはたくさんあるという。

出走前のインタビュー

場内での出走前インタビュー放映

持ち歌を披露する園田匠選手
(とても上手でした!)

韓国選手とリフティング対決をする
佐藤友和選手

あっち向いてホイでファンと交流する
勝瀬卓也選手

ファンとの写真撮影タイム
1994年に始まった韓国競輪は発足から19年と日本の競輪の歴史よりもはるかに短く、また、海外選手の招致レースの実績は比べようもないほどであるが、今回の日韓競輪対抗戦ではファンのため、そして両国の友好のために様々な取り組みが為されており、そうした姿勢や取り組みの内容から日本の競輪が学ぶべきことは多いように思う。また、日韓競輪対抗戦を実施する意義はまさにそこにあるのではないかと思うのである。


韓国競輪に参戦した日本選手達は、韓国での様々な思い出を胸に11月4日(月)以降に順次帰国します。今月末には競輪祭、来月にはKEIRINグランプリが控えています。選手達の今後の活躍にご期待下さい!


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