自転車トラック種目の世界選手権最終日は4日、オランダのアペルドールンで行われ、女子ケイリンで小林優香(日本競輪選手会)と前田佳代乃(京都府連盟)はともに準決勝に進めなかった。男子1000mタイムトライアル予選に臨んだ深谷知広(日本競輪選手会)は1分2秒516の21位で、上位8人による決勝進出はならなかった。
小林は1回戦で2016、2017年女王のフォーゲルらと同組。残り1周を4番手で入り、最後に追い上げ、フォーゲルに続く2着でゴール。準決勝進出かと思われたが、他の選手が既にいる時にスプリンターズレーンに入ったとして降格となり「レース自体は見えていた。フォーゲルを意識したレースをしたわけではなく、自分のレースをしようと思った。まずこのレースをしっかりと戦って、次の準決勝が一番重要だと思っていた。落ち着いてレースはできたけど、降格になったので残念」とうなだれた。敗者復活戦では最後尾の4番手を抜け出せず、敗退。「正直気持ちが半分切れてしまった。(準決勝に)上がれると思っていたところからのすぐ敗者復活戦だった。気持ちのコントロールが今後は必要になってくると思う」と目を赤くした。
今季から参戦したワールドカップ(W杯)ではチリ・サンティアゴで行われた第4戦のケイリンで4位に入った。今回も降格にはなったが、世界と脚力の差は感じさせなかった。本人も「1回戦みたいな走り方でクリーンに走ったら、勝てない相手ではない。ファイナルにいける脚はある。脚以外の部分で未熟だった。今回が初めての世界選手権。1回この雰囲気とこの悔しさがあるので、来季はもっと落ち着いて臨めるのかなと思う」と力強い言葉で大会を締めくくった。
前田は1回戦の最終周回、第2カーブ付近で他の選手と接触。落車はしなかったが、外に大きくふくれてしまい「かなり分が悪くなっていたので、そこで足を使って消耗するよりは敗者復活戦にかけよう」と切り替えた。敗者復活戦はブノワ・ベトゥ短距離コーチから「最後の一発にかけなさい。無駄足をかけずに最後に仕留めなさい」と言われていたという。レースは狙い通りの展開に。残り1周まで後方にいて、半周付近で一気に踏み出す。トップには届かなかったが、2番手まで上がり「ある程度勝負できる位置までは持ってきている。このまま必死に頑張っていけば道が開けてくるかな」と前向きに話した。
深谷は2月のアジア選手権で出した自己ベストの1分1秒686超えを一つの目標としていた。だが「スタート失敗した。そこからは焦りしかなかった」。なかなかタイムを伸ばせず、ゴール後に日本のピットに戻ると苦しそうな表情で仰向けになった。結果には満足していないが、悲観的ではない。今季はワールドカップ(W杯)第2戦、アジア選手権と自己記録を更新しており「(1分)2秒で失敗だったと言えるのは少しは成長したのかなと。今の最低タイムが2秒になった。そこから悪くても1秒、0秒となれば」。さらなる高みへ、意欲を隠さなかった。
本日は、世界選手権最終日でした。最終種目男子マディソンをもって全スケジュールは終了。
この5日間でお客さんもかなりの入場者数になっていました。オランダ選手がレースに出場しているときの歓声は、隣にいる人と話をしていても会話が聞こえないほどです。それほど、この世界選手権は、お客さんが入り盛り上がっていたことを意味します。
お客さんの年齢層は幅広いです。老若男女そしてオランダ人ばかりでなく隣国のヨーロッパの人々が会場にはいました。アペルドールンには宿泊施設が多いので、泊まりできているのでしょうね。
メダルを獲得した選手はお客さんが持っている国旗を受け取り、それを掲げてウイニングランをします。
お客さんと選手の距離が近くて良い光景でした。
さて入場料ですが、HPを見る限りだと子ども(基準はわかりませんが)10.75~15ユーロ、大人は19.50~34ユーロです。席によって価格が変動します。これは日本も一緒ですね。
正直、少し値段が高いのかなとも思いましたが、見る価値は大いにあります。
また、表彰式の国家斉唱時、国籍関係なく起立をし敬意をもって選手を称えます。
この開催を通して、何か会場の一体感を感じました。
その一体感は選手のパフォーマンスを一段と高めてくれます。
その証拠に、大会4日目の女子個人パシュートでは世界新記録が誕生しました。
2020東京五輪でもたくさんの世界新記録に期待です!
以上、5日間の期間ではありましたが大会のレポートを終了とさせていただきます。