自転車トラック種目の世界選手権は16日、デンマークのコペンハーゲン近郊のバレラップで開幕し、男子チームスプリントで長迫吉拓(ブリヂストン)、太田海也(岡山・121期)、小原佑太(青森・115期)で挑んだ日本は3位決定戦で英国を破り、世界選手権の同種目で史上初のメダルを獲得した。
窪木一茂(福島・119期)らが出場した男子団体追い抜きは1回戦で4位となり、3位決定戦に進んだ。女子スクラッチに出場した垣田真穂(楽天Kドリームス)は12位だった。

【男子チームスプリント】
日本は予選を42秒998の3位で通過。1回戦のコロンビア戦では42秒744で圧勝したが、2番手のタイムをマークしたオーストラリアにわずか0・127秒及ばず3位決定に回った。英国との対戦は第一走の長迫がリードを奪われる展開。しかし、第二走の太田が果敢な走りで逆転に成功すると、第三走の小原がそのままリードを守り切った。太田は「今の自分たちが納得できる走りができた。とても収穫のあるチームスプリントだった」と胸を張った。小原は1回戦のラップタイムが遅く、決勝進出を逃したことを悔みつつも「チームスプリントの世界戦のメダルは今までなかった。その意味では新しい歴史を刻めた」。長迫は「いける感覚はあった。(決勝に進めなかったのは)すごく悔しかったが、メダルを取ることができてすごくうれしい」と相好を崩した。





1位 オランダ
2位 オーストラリア
3位 日本

【男子団体追い抜き】
窪木、児島直樹、松田祥位、河野翔輝(以上ブリヂストン)で臨んだ日本は予選を3分57秒300の7位で通過した。カナダと対戦した1回戦は河野の代わりに今村駿介(ブリヂストン)が出場。3分54秒822で勝ち、3位決定戦に進出した。17日は銅メダルを懸けてドイツと対戦する。



【女子スクラッチ】
垣田は世界選手権で個人種目に初出場。レース終盤まで集団の中で好機をうかがった。残り約7周でレースが動き、「追うか追わないかで迷いがあり、そこで変に脚を使ってしまった」。先頭付近に付けていたが、残り約2周付近から上位との差が広がり、12位でゴールした。それでも「終始、落ち着いて走ることはできた」と笑顔を見せた。



1位 WIEBES Lorena (オランダ)
2位 VALENTE Jennifer(アメリカ)
3位 WOLLASTON Ally (ニュージーランド)
12位 垣田真穂

◆東京中日スポーツ 八手亦記者 世界選手権レポート(第1日)

【日本選手のスケジュール】*は勝ち上がった場合
2日目:10月17日
男子ケイリン(1回戦~決勝) 太田海也・中野慎詞・山﨑賢人
女子スプリント(予選~準々決勝) 佐藤水菜・梅川風子
男子団体追い抜き(決勝) *窪木一茂・児島直樹・松田祥位・河野翔輝
女子エリミネーション(決勝) 内野艶和
男子スクラッチ(決勝)  窪木一茂

3日目:10月18日
男子1kmタイムトライアル(予選・決勝) 未定
女子オムニアム(決勝) 内野艶和
男子個人追い抜き(予選~決勝) 松田祥位
男子ポイントレース(決勝) 児島直樹
女子スプリント(準決勝~決勝)  *佐藤水菜・梅川風子

4日目:10月19日
男子スプリント(予選~準々決勝) 太田海也・小原佑太・中野慎詞
男子オムニアム(決勝)今村駿介
女子個人追い抜き(予選~決勝)  垣田真穂
女子マディソン(決勝)  内野艶和・池田瑞紀

最終日:10月20日
男子スプリント(準決勝~決勝)  *太田海也・小原佑太・中野慎詞
女子ケイリン(1回戦~決勝) 佐藤水菜・梅川風子
女子ポイントレース(決勝)  池田瑞紀
男子エリミネーション(決勝)  児島直樹
男子マディソン(決勝) 窪木一茂・今村駿介

■2024年UCI自転車世界選手権大会トラック(前日)レポートはこちら

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