大阪・関西万博協賛・青森競輪開設74周年「みちのく記念競輪(GIII)」善知鳥杯争奪戦は9月29日が最終日。注目の決勝は地元新山響平が軸の北勢と森田優弥、眞杉匠の力比べと思われたが、伏兵の一撃が決まった。単騎で脚を溜めた佐々木眞也が激しくやり合う前団を鮮やかにまくって圧勝。記念初優勝をみちのくの地で成し遂げた。
決勝戦 レース経過
スタートは最内枠の新山響平がスッと前に出て誘導員の後ろを占めた。したがって高橋晋也-新山-守澤太志-永澤剛の北日本勢が前を固め、中団は森田優弥-宿口陽一の埼玉勢。これに単騎の佐々木眞也が続き、眞杉匠-長島大介の栃木勢が後方待機。
青板周回の2コーナーから眞杉が動き始める。眞杉が徐々に番手を上げていくと、正攻法の高橋も誘導員と車間を空けて応戦態勢を取った。眞杉は先頭まで上がらず、新山の外に並びかけて高橋の番手に狙いを定める。赤板過ぎに誘導員が退避すると、高橋の後ろはイン新山、アウト眞杉で激しい競り合いに。3番手も、守澤と永澤の間をすり抜けて内に潜り込んだ森田と守澤で取り合いとなってジャンが入った。最終ホームを迎えても、相変わらず高橋の後ろは新山と眞杉で激しい競り合いが続き、3番手は守澤を捌いた森田が単独で続く。後続の競り合いを確認しながら先行していた高橋は、2コーナーで外帯線を外すと、新山は内をすり抜けて先頭に立つ。新山の後ろは続いていた森田と、高橋を外から交わした眞杉で併走となり、2コーナーで7番手からスパートしていた佐々木が前団に迫る。佐々木のスピードは素晴らしく、3コーナーで新山をとらえると、その後はひとり舞台。後続を6車身突き放してGIII初優勝を達成した。直線で新山を交わした森田、守澤がそれぞれ2、3着に入った。

佐々木眞也選手
「まさか、自分が獲っちゃったんだなって」
あっと驚くまくり一撃。佐々木眞也(写真)は、遠慮気味にハニカんで、記念初優勝を喜んだ。
内枠の利を生かした北日本勢が前受けして、高橋晋也が、誘導を降ろして赤板から駆ける。上昇していた眞杉匠は、新山響平との外競りを決意し、北日本勢分断に出る。森田優弥も内に切り込んで、隊列は激しくヨコに揺れ動いた。単騎の佐々木は、じっと脚をためて機をうかがった。
「北日本勢が4車で強力でしたし、とにかく自分は流れに応じて、仕掛けられるところで仕掛けようと思ってました。ずっとスピードが速かったんで、自分はタイミングを逃さないようにガムシャラでした」
宿口陽一と、長島大介が後退し、佐々木は最終ホームで隊列の短くなった7番手。2コーナーから仕掛けると、最終バック過ぎに前団をのみ込んだ。そのまま後続を千切って、終わってみれば2着に6車身差を付けての圧勝。ここぞの一撃が、鮮やかに決まった。
「(2コーナーで)いけそうな感覚があったんで、いけて良かった。でも、後ろに誰か来てるんじゃないかと思った。ゴールまで何があるか分からないですし、夢中で踏んでいました」
今年のダービーでGIに初出場すると、補充で走ったサマーナイトフェスティバルを含めて、今年は4度ビッグレースに出場した。戦うステージを上げる中で、父で師匠の龍也氏(57期引退)からは、レースに臨む姿勢について、喝を入れられた。
「自分なんかが獲っちゃっていいのかなっていう気持ちは、本当にあります。まだまだ自分はこういう選手じゃない。一走、一走を積み重ねて、結果につなげていきたい。父からは、勝負は難しいんだぞと、勝負の厳しさについて、簡単なものじゃないんだと言われました。初優勝できたのは、そう言ってくれた父のおかげだと思います」
兄の龍(109期)、弟の和紀(117期)と共に、父の指導のもと切磋琢磨する日々。今日だけは、嬉しい報告ができそうだ。
「兄弟と、松谷(秀幸)さんと一緒に、父に練習メニューを組んでもらって練習している。結果が出なかったときもあるけど、こうやって記念初優勝っていう結果につながって嬉しいです。みんなでご飯に行きたいですね(笑)。親孝行したいです」
休養を挟んで、次は地元での川崎GIII。「一走、一走、精一杯走りたい」と、最後は気持ちを引き締めた。
森田優弥は、赤板2コーナーで内に切り込むと、守澤太志をさばいて新山響平の後ろを確保。高橋の内から仕掛けた新山を交わして準V。
「スタートは中団になるだろうなと。削られるとも思っていたので、しのがないといけないと思っていた。結果はあれで、何もできていない。張るとサンドされるし、新山さんに付いていった。佐々木さんが強かった」
守澤太志は、森田に内からさばかれて1車下げる。立て直して森田に続き、3着。
「前受けからがセオリーかなと。眞杉君がすごかった。想定はしていたんですけど。長島君をさばいたほうが展開が良くなると思って安易にやったけど、森田君がそこを逃さずにきた。タラレバですけど、いかない方が良かったかなと。内をしゃくるチャンスはあったからいけばよかった。森田君の所までいけたので。そこは反省。森田君は脚を使っていなかったし、すごい踏めていた。難しい展開になったし、前受けは安易だったかなと。次につながるように反省したい」






青板周回の2コーナーから眞杉が動き始める。眞杉が徐々に番手を上げていくと、正攻法の高橋も誘導員と車間を空けて応戦態勢を取った。眞杉は先頭まで上がらず、新山の外に並びかけて高橋の番手に狙いを定める。赤板過ぎに誘導員が退避すると、高橋の後ろはイン新山、アウト眞杉で激しい競り合いに。3番手も、守澤と永澤の間をすり抜けて内に潜り込んだ森田と守澤で取り合いとなってジャンが入った。最終ホームを迎えても、相変わらず高橋の後ろは新山と眞杉で激しい競り合いが続き、3番手は守澤を捌いた森田が単独で続く。後続の競り合いを確認しながら先行していた高橋は、2コーナーで外帯線を外すと、新山は内をすり抜けて先頭に立つ。新山の後ろは続いていた森田と、高橋を外から交わした眞杉で併走となり、2コーナーで7番手からスパートしていた佐々木が前団に迫る。佐々木のスピードは素晴らしく、3コーナーで新山をとらえると、その後はひとり舞台。後続を6車身突き放してGIII初優勝を達成した。直線で新山を交わした森田、守澤がそれぞれ2、3着に入った。

佐々木眞也選手
あっと驚くまくり一撃。佐々木眞也(写真)は、遠慮気味にハニカんで、記念初優勝を喜んだ。
内枠の利を生かした北日本勢が前受けして、高橋晋也が、誘導を降ろして赤板から駆ける。上昇していた眞杉匠は、新山響平との外競りを決意し、北日本勢分断に出る。森田優弥も内に切り込んで、隊列は激しくヨコに揺れ動いた。単騎の佐々木は、じっと脚をためて機をうかがった。
「北日本勢が4車で強力でしたし、とにかく自分は流れに応じて、仕掛けられるところで仕掛けようと思ってました。ずっとスピードが速かったんで、自分はタイミングを逃さないようにガムシャラでした」
宿口陽一と、長島大介が後退し、佐々木は最終ホームで隊列の短くなった7番手。2コーナーから仕掛けると、最終バック過ぎに前団をのみ込んだ。そのまま後続を千切って、終わってみれば2着に6車身差を付けての圧勝。ここぞの一撃が、鮮やかに決まった。
「(2コーナーで)いけそうな感覚があったんで、いけて良かった。でも、後ろに誰か来てるんじゃないかと思った。ゴールまで何があるか分からないですし、夢中で踏んでいました」
今年のダービーでGIに初出場すると、補充で走ったサマーナイトフェスティバルを含めて、今年は4度ビッグレースに出場した。戦うステージを上げる中で、父で師匠の龍也氏(57期引退)からは、レースに臨む姿勢について、喝を入れられた。
「自分なんかが獲っちゃっていいのかなっていう気持ちは、本当にあります。まだまだ自分はこういう選手じゃない。一走、一走を積み重ねて、結果につなげていきたい。父からは、勝負は難しいんだぞと、勝負の厳しさについて、簡単なものじゃないんだと言われました。初優勝できたのは、そう言ってくれた父のおかげだと思います」
兄の龍(109期)、弟の和紀(117期)と共に、父の指導のもと切磋琢磨する日々。今日だけは、嬉しい報告ができそうだ。
「兄弟と、松谷(秀幸)さんと一緒に、父に練習メニューを組んでもらって練習している。結果が出なかったときもあるけど、こうやって記念初優勝っていう結果につながって嬉しいです。みんなでご飯に行きたいですね(笑)。親孝行したいです」
休養を挟んで、次は地元での川崎GIII。「一走、一走、精一杯走りたい」と、最後は気持ちを引き締めた。
森田優弥は、赤板2コーナーで内に切り込むと、守澤太志をさばいて新山響平の後ろを確保。高橋の内から仕掛けた新山を交わして準V。
「スタートは中団になるだろうなと。削られるとも思っていたので、しのがないといけないと思っていた。結果はあれで、何もできていない。張るとサンドされるし、新山さんに付いていった。佐々木さんが強かった」
守澤太志は、森田に内からさばかれて1車下げる。立て直して森田に続き、3着。
「前受けからがセオリーかなと。眞杉君がすごかった。想定はしていたんですけど。長島君をさばいたほうが展開が良くなると思って安易にやったけど、森田君がそこを逃さずにきた。タラレバですけど、いかない方が良かったかなと。内をしゃくるチャンスはあったからいけばよかった。森田君の所までいけたので。そこは反省。森田君は脚を使っていなかったし、すごい踏めていた。難しい展開になったし、前受けは安易だったかなと。次につながるように反省したい」






次回のグレードレースは、熊本競輪場開設74周年記念「火の国杯争奪戦」が10月3日~6日の日程で、熊本地震以来9年ぶりに熊本競輪場に於いて開催されます。
脇本雄太、深谷知広、山口拳矢、松浦悠士のSS班4名をはじめ、郡司浩平、坂井洋らの健脚が大会を盛り上げます。地元勢は嘉永泰斗、中本匠栄、松本秀之介らが一丸となって強豪を迎え撃ちます。400走路に生まれ変わった熊本バンクを制すのは果たして誰か?
9月25日時点の出場予定選手データを分析した、熊本競輪「火の国杯争奪戦」GIIIの主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
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脇本雄太、深谷知広、山口拳矢、松浦悠士のSS班4名をはじめ、郡司浩平、坂井洋らの健脚が大会を盛り上げます。地元勢は嘉永泰斗、中本匠栄、松本秀之介らが一丸となって強豪を迎え撃ちます。400走路に生まれ変わった熊本バンクを制すのは果たして誰か?
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