『青森競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:9月24日


 青森競輪開設57周年記念みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦(GⅢ)はいよいよ3日目に突入。本日は、決勝戦進出をかけた準決勝4個レースが行われた。V候補筆頭と目された佐藤友和、有坂直樹が準決勝敗退を喫するなど、レースは熾烈を極め、白熱した攻防が繰り広げられた。

  明日の最終日は、豪華商品の当たるガラポン抽選会や、日刊スポーツ新聞社主催の特別予想会などのイベントが開催されます。是非とも青森競輪にお越しください。



<8R>
原司選手
原司選手
   8レースは準決勝C競走。一名のみが勝ち上がりとなる狭き門を突破したのは原司(写真)。後方に置かれながらも、直線で大外を強襲し白星をもぎとった。クールダウンの後、記者の前に姿を現すと開口一番「俺が勝ち上がっていいのかなあ?」と一言。とはいえ記念初Vを飾った5月平塚以来の記念優参を決めて笑顔が絶えない。
  「最終ホームでは堤(洋)君が突っ張ったりしてあんなにごちゃつくとは思わなかった。後ろに山田さんがいたから、早めに踏まねばと思っていた。2センターでは前の紫原(政文)さんがコースを作ってくれたし、外を目一杯に踏んだ。あとは荒井(崇博)が勝ち上がるのを待つだけだね」
  坂本勉は健闘するも2着に終わり、惜しくも決勝戦進出を逃した。
  「堤君が単騎だったし、空いてるならと思って後ろに付かせてもらった。突っ張ったし、積極的に頑張ってくれましたね。橋爪君の番手にはまった時はいけるかなと思ったんだけど。3番手まくり? あれだけ頑張ってくれているわけだし見捨てる事はできませんよ」
  山田裕仁は3着に入線するも「8番手となってしまっては分が悪い。外からだったし届かなかったね」と展開を悔やむ。
  橋爪亮は初の記念優出を目論むも、結果8着と大敗を喫する。
  「緊張していたけど、先行だけは絶対にすると決めていた。最終ホームで高橋(大作)さんが離れてしまったが、風を切って走れたし良かったかな。でも最後まで逃げ切れないのは自分の力不足。今後の課題が見つかりました」


<9R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
   9レースは準決勝B競走。後方7番手から発進した石丸寛之(写真)が、先手ラインを豪快にまくり上げて快勝した。
  「位置取りが悪く、ちょっと苦しいかなと思ったけど何とかと届きましたね。今日は打鐘で気持ちを入れて、最終一角から全力で踏んだ。結構もがいたし最後はきつかった。オールスター後ちょっと疲れも出たけど、気持ちを切らさずにやったのが奏功したかな」
  2着に食い込んだ浜口高彰のテクニックが光った。先制した神奈川勢追走からの組み立てで、後方からまくって来た石丸の番手の小野俊之をドカして飛び付くと、直線を鋭く伸びた。
  「(石丸に)合わせて出るか、飛び付くかとどんな展開になっても臨機応変に対応出来るように準備していた。予定通りの流れになった。僕自身、徐々に疲れも取れている。明日、万全な状態に持っていけるようにできれば」
  主導権を握った五十嵐力は、四角手前まで先頭で駆けて、きっちりとレースを作ったが末を欠き3着に終わる。
  「もう少し僕に力があれば2着に残れたのになあ…」
  小野俊之は連係実績が豊富な石丸とのワン・ツー決着を果たせず「石丸さんの後ろで離れてしまったのは初めて…。申し訳なかった」とレースを悔やむ。


<10R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
室井竜二選手
室井竜二選手
   10レースの準決勝A競走は荒井崇博(写真)の強さが際立つ展開となった。打鐘先行の矢口啓一郎を猛然と巻き返すと、後閑信一の激しいブロックを受けたが、外併走を耐え凌ぎまくり切った。
  「(矢口とは)昨日も走っていて強いのは分かっていた。彼は良いスピードだったし、負けるわけにはいかなかった。後閑さんに何度もブロックされたけど、それは分かっていることだし、きちんと対応しなきゃ勝てないでしょ。明日は師匠と一緒だし気持ちが入りますね」
  後閑信一は2着で優参を決めたが、連日仕事を果たしてくれた矢口が勝ち上がれず表情は険しい。
  「何発も張ったけど、それでも荒井は怯まなかった。大体はあれで終わりなんだが…。矢口には申し訳ない事をした」
  室井竜二(写真)が3着に入線。
  「中四国勢ではあれだけの勢いで駆ける選手がいないからビックリしてしまい一旦離れてしまった。でもその後は、脚を溜めてチャンスを待った。最後は良く伸びたね。3着に入れればいいなと思っていたし、その通りになって良かった」と荒井と一旦連結が離れたが優参を決めて納得の表情。
  坂本勉の敗退を受け、地元の期待を一身に背負った高谷雅彦佐々木健司の地元コンビは共に優参を果たせず仕舞い。
  高谷は「疲れは確かにあったが、良い位置も取れたし勝負出来るなと思ったんだけど…。結局は力負けだし悔しい」。
  佐々木も「地元で気合が入っていたのだが…。コンディションも良く、戦える状態だっただけに残念」と言葉少な。


<11R>
石毛克幸選手
石毛克幸選手 渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
   最終11レースは、上手く中団四番手を確保した石毛克幸が好機にまくると、番手の渡邉晴智が抜け出して1着。2着に加藤圭一、3着に石毛が入り、南関勢の連独占で決着した。
  石毛克幸(写真)は「今日は良い位置が取れたので、後方の佐藤君よりも先に仕掛けたいと思っていた。落ち着いて行けました。三角での尾崎君の落車でフワッと身体を持っていかれたが、何とか踏み切れた。8月松戸記念では決勝で落車しているだけに、今回は失敗の無いようにしないと」と明日へ向けて気を引き締める。
  渡邉晴智(写真)は「今日はラインの勝利です。とにかく石毛君を信頼していた。中団をうまく取ってくれたし、あとはしっかりと追走するだけでした。落車も難なく避けられたし良かった。あとは明日ですね」と石毛の好走を労う。
  加藤圭一は久々の記念決勝進出となり「このメンバーで2着を取れて嬉しい。記念の決勝戦は一昨年に乗って以来2回目。明日も石毛さん、渡邉さんがいるし精一杯頑張ります」と喜ぶ。
  佐藤友和は「七番手に置かれてしまったのが予定外。藤田さんがどこから踏むのかを読み間違えた」と敗因を分析。
  藤田竜矢はいつも通りの“徹底先行”を貫いた。
  「誰も前に出させなかったから、レースを作れたとは思うけど、尾崎(剛)さんの落車がきつかった。もっと脚があれば今日の展開なら3着以内に入れたかもしれませんね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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