『いわき平競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:2月27日

 いわき平競輪開設70周年記念「いわき金杯争奪戦」は、2月27日に3日目を迎えた。メインの準決勝3個レースは、河野通孝、地元の飯野祐太、森田優弥が1着。朝倉智仁と庄子信弘は記念シリーズ初優出を果たした。いよいよシリーズも大詰め。28日の最終日に決勝の号砲が鳴らされる。
 本場では最終日も、先着1000名様に「オリジナルデザイン除菌ウエットティッシュ」をプレゼント。8時30分からの早朝練習を見学される方には「ヘルメット番号一覧」と、先着50名様に「名入れサインペン」を配布します。また、特別観覧席をご利用の方には「競輪新聞(予想紙)引換券」のプレゼントもありますのでお楽しみください。
 なお、今シリーズも新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、ご来場の際はマスクの着用、手指の消毒、サーモグラフィーカメラによる検温などにご協力をよろしくお願いいたします。

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河野通孝選手
河野通孝選手

朝倉智仁選手
朝倉智仁選手
 川村晃司は赤板手前から動いた櫻井正孝ラインに乗り、朝倉智仁にフタをしてから打鐘の2センター過ぎで櫻井を叩いて先行態勢に入る。外併走がいなくなった朝倉はすぐさま巻き返すと、最終2コーナーで川村をとらえて先頭に。最後は好追した番手の河野通孝(写真)が鋭く伸びて、決勝一番乗りを決めた。
 「考えていた通りの展開になりました。朝倉君は川村さんが駆けている上を行ったから、ホームくらいは付いていてキツかったです。追いついてからは余裕がありましたけど、(最終バックからは)後ろに鷲田(佳史)君がいたので、そこは油断せずに。(朝倉とは)走るたびにワンツーのイメージが強いので、明日(決勝も)決めたいです」
 ロングまくりの朝倉智仁(写真)が2着で茨城ワンツーが決まった。
 「しっかり前に出切れば、僕と河野さんにチャンスがあると思ったので、まずは出切ることに集中して走りました。ワンツーでうれしいですね。(平のバンクは)直線が長くて風も強いけど、その中でも連日、まとめて走れているのでいいと思います。記念の決勝は初めて。しっかりケアをして準備したいです」
 目標の川村がまくられた鷲田佳史は、最終2コーナーで河野の後ろに切り替えて3着に入った。
 「(初手は)中団か前からっていう作戦で、(川村)晃司さんに全て任せていました。ホームのものすごい風と、僕の力不足で朝倉君には行かれてしまった。影が見えたので見込みで張ったけど、からぶっちゃいましたね。余裕は全然なかったですけど、いつもの状態に戻っていると思います」

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飯野祐太選手
飯野祐太選手

村田雅一選手
村田雅一選手
 打鐘手前で荒井崇博を切った吉田茂生が主導権を握る。4コーナー6番手から反撃に出た坂本貴史は最終バックで吉田を叩くが、吉田マークの村田雅一が2コーナーで飯野祐太(写真)にけん制し、坂本の番手にスイッチ。それでも飯野は外併走をしのいで4コーナーを回り、直線鋭く追い込んで1着。地元記念の決勝へコマを進めた。
 「作戦通りだったけど、前の(坂本)貴史のタイミングですね。全体的にレースは見えていました。村田君が自分のところに来るのは分かっていたので、追走に失敗した。技術がないですね。結果的に締め込めば良かったけど中途半端でした。3日間、自力を出してないので不安な面はありますけど、優勝だけを狙っていく。準決勝が一番緊張したけど脚は悪くないので。(決勝で)とうとう本気を出す時が来ました」
 最終2コーナー手前で飯野にけん制した村田雅一(写真)は、バックで坂本の後ろに切り替えて2着に入った。
 「7車立ての(7月)富山記念以来の記念決勝です。九州勢を連れ込んで駆ける作戦でした。(吉田)茂生もキツかったと思う。中部の選手だけど気持ちがうれしかったですね。(坂本を)止めてやろうと思ったけど逃げられて、飯野を飛ばそうと思ったけど堪えられた。あいつも自力があるので。状態はかなり良いので決勝は近畿3人(村田、鷲田佳史、西岡正一)のマーク屋で頑張りたい」
 村田に続いた西岡正一が3着に食い込んだ。
 「北日本(ライン)に行かれたら厳しいので、先行基本の組み立てで村田が止める作戦でした。9車は好きだし最後に突っ込むことができている。セッティングを変えて流れも良いです。初日はしんどかったけど、2日目、3日目は付いていけた。記念の決勝はかなり久々(17年9月向日町以来)です」

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森田優弥選手
森田優弥選手

庄子信弘選手
庄子信弘選手
 赤板過ぎで桐山敬太郎が先頭に立つ。後方から関東コンビをすくった岡本総が4番手。南関ラインに続こうとした庄子信弘は外に浮いた状態で打鐘を迎える。4コーナーからペースを上げた桐山に対して、6番手の森田優弥(写真)は最終2コーナーからスパート。合わせて踏んだ岡本と小埜正義のけん制を乗り越えて1着で決勝進出を果たした。
 「(初手は)車番が悪かったので、前を取ってからの組み立てを考えていました。(仕掛けた感触は)昨日(二次予選)より進んでなかったし、桐山さんも強かったのでまくり切れて良かったです。状態は問題ない。(決勝は)わがままを言って朝倉(智仁)君の番手に行かせてもらいます。早いうちから番手も経験しておきたかったので。番手戦はヤンググランプリの時に黒沢(征治)さんに付いて以来、2回目です」
 森田マークの隅田洋介が2着に続いた。
 「(森田が)強かったですね。いい伸びだったので、僕は追走が下手で車間が空いてしまいました。そこが今後の課題だなと。(決勝は単騎戦だが)せっかく決勝に乗れたのでチャンスだと思って獲りに行きます。状態は悪くないです」
 岡本にすくわれて8番手まで車を下げた庄子信弘(写真)だったが、前の関東コンビを追いかけて3着に入った。
 「岡本君が来ると思ってなくて、ちょっとパニックになってしまいました。でもそれが早めだったので、森田君が絶対仕掛けるなと思って、あの位置(8番手)にいた。離されそうになったけど、なんとか食らいついていけたので良かったです。初めて記念の決勝に乗れてうれしい。S級優勝は2回あるので、あとは記念の決勝に乗りたいと思っていました」