『いわき平競輪開設55周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:9月2日
 
 



『若生武則のいわき平競輪開設55周年記念(GIII)レポート』 前検日編


 こんにちは、KEIRINマガジンの中井です。

 明日からいわき平競輪場で開設55周年記念いわき金杯争奪戦が行われます。秋初戦のグレードレースということもあり、どの選手も良いスタートを切りたいところです。
 さて、秋の「食」と言えば、秋刀魚!! このいわきの名産がいわき沖でとれる秋刀魚です。脂がたっぷりのった魚の王道は、ここいわきでしか味わえません。お越しの際は、是非、この秋刀魚も食して下さいね。本場にてお待ちしております。



■地元・北日本の上位独占ムード!

 今開催の主役はやはり、3月に行われた当地記念開催を制した伏見俊昭だろう。今年はビッグ戦線での優勝こそないものの、東日本王座、松戸ダービーでビッグ連続準優勝、高松宮記念杯でも優出するなど安定した成績を残している。7月、四日市記念の優勝後、1ヶ月間レースは離れているものの、その分、地元記念連覇に向け調整は万全のはず。オールスターに向け弾みをつけるためにもここは負けられない。
 その伏見マークから虎視眈々と優勝を目論む佐藤慎太郎にも目を離せない。今年は4月ふるさとダービー武雄を制するなど、すでにビッグ4度の優出を飾っており、安定感は抜群だ。伏見と連係実績も豊富で、ここは伏見同様、何としても負けたくないはずだ。

 その黄金コンビ2人を引っ張る北日本屈指の自力型が続々とS級で初優勝を飾っている。88期の渡邉一成は直近10場所のバック数が19本とS級では珍しいくらいの徹底先行ぶり。5月に当地で行われた国際競輪でもパワフルな世界の豪脚相手に3日間主導権を譲らず、S級初優勝を飾った。同期の成田和也は6月弥彦でS級初優勝すると、前場所平塚FIでも優勝し好調をキープ。86期の佐藤悦夫もS級シリーズではあるが、地元では確実に優出してくるし、8月千葉FIで念願の初優勝を飾った。他にも及川裕奨や佐藤朋也など、どの地区にも負けない機動型が出揃った。その機動力に乗りたいマーク陣には、8月、サマーナイトフェスティバルを制した「夜の帝王」こと有坂直樹や金子将人、平沼由充など直線で切れ味冴えるメンバーが控えており、北日本の上位独占は確定か。

 しかし、他地区からも実績豊富な有力選手が顔を揃えており、一筋縄でいきそうにはない。まず、安定感という点では伏見や佐藤(慎)にも負けていない千葉の鈴木誠。今年は松戸ダービーで14年ぶりのGIタイトルを獲得した。記念クラスでの優出は必至だし、近況好調な白戸淳太郎や赤井学、石橋慎太郎を目標に一矢報いたいところだろう。

 中部からは加藤慎平が登場。松戸ダービーで落車し、横突起を4本折ったが、復帰戦となった大垣記念で3着。富山記念では今年初優勝を飾るなど、ケガの影響を心配することはないと言ってもいいだろう。前場所、小田原記念でも優出しており、好調をキープ。自力もあるが、今回は目標に、加藤が最もかわいがっている永井清史がいることもあり、自在な攻めで北日本の牙城を崩したい。もちろん、永井VS北日本88期との主導権を懸けた同期バトルにも注目したい。

 そして、九州からは小野俊之が参戦。今年は4月の川崎記念での優勝1度と昨年と比べると元気はないが、6月ふるさとダービー弥彦、高松宮記念杯と優出し、復調の手ごたえは掴めてきているはず。今回は目標となるのが城戸崎隆史しかおらず、苦しい戦いになりそうだが、ここは三宅伸、三宅達也など西日本ラインと結束して、優勝をもぎ取りたいところだろう。

 最後にダークホース的な存在になる小川圭二の一発にも注目しておきたい。7月に小松島記念で通算6度目の記念制覇を飾った小川は直近10場所の勝率が30%を超えるなど好調モード突入中。8月サマーナイトフェスティバルでは1着権利ながら、決勝に勝ち進んだ。また過去に、当地記念開催を制したこともあり、相性も悪くない。高原仁志、三ツ石康洋、石山直哉など若手を好目標に優勝を目指す。


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