弥彦競輪場で開催されている開設75周年記念「ふるさとカップ(GIII)」は、7月11日に2日目が行われた。勝ち上がりが争われた二次予選では、脇本雄太、松浦悠士のS級S班2人が勝ち星を挙げて、もう一人のS級S班の新山響平も渡部幸訓と人気に応える2着で準決に進んだ。7月12日のシリーズ3日目には、決勝のキップをかけて、準決の3個レースで熾烈なバトルが展開される。
記念開催中は毎日、オリジナルグッズなどを1000人に先着来場プレゼント、伊藤克信さんらによる公開予想会などが予定されています。また、7月12日の3日目は、「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」ショー、「studioRABBITCLUB」ダンスショー、着ぐるみジャンケン抽選会などもあります。弥彦競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<6R>

坂井洋選手
地元の治田知也が先頭の関東勢は、前団に構える。赤板過ぎに松坂洋平が切り、昼田達哉の順番で出る。打鐘手前で押さえた阿部将大が主導権。阿部はそのまま駆けて、一本棒の7番手になった治田は4コーナーから仕掛ける。じわじわと前団に迫った治田は、塚本大樹のけん制を乗り越えて最終3コーナーでまくり切る。塚本が切り替えるも、番手の坂井洋(写真)が直線で追い込んで勝ち星をつかんだ。
「(治田のまくりは)タイミングも悪かったし、出も悪かった。判断が難しかったです。よく行き切ってくれた、(治田は)さすが地脚ですね。あれで自分が先に踏んで沈んだらっていうのもあった。体の方は良くなっている気がします。セッティングもいじって、今日(2日目)も指定練習でもいじった。もうちょっとやってみようと思います」
関東3番手の山下渡は、あおりもありながら、田尾駿介との併走をしのいで人気のワンツーに持ち込んだ。
「うまく3番手で追走できました。(併走で別線が)横から来たところもうまく対処できた。最後は(坂井を)差し込めているんでいいと思います。(最近は)1着も取れているし、前の選手のおかげです」
「(治田のまくりは)タイミングも悪かったし、出も悪かった。判断が難しかったです。よく行き切ってくれた、(治田は)さすが地脚ですね。あれで自分が先に踏んで沈んだらっていうのもあった。体の方は良くなっている気がします。セッティングもいじって、今日(2日目)も指定練習でもいじった。もうちょっとやってみようと思います」
関東3番手の山下渡は、あおりもありながら、田尾駿介との併走をしのいで人気のワンツーに持ち込んだ。
「うまく3番手で追走できました。(併走で別線が)横から来たところもうまく対処できた。最後は(坂井を)差し込めているんでいいと思います。(最近は)1着も取れているし、前の選手のおかげです」
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佐々木悠葵選手
前受けの佐々木悠葵(写真)は、赤板過ぎに谷和也の上昇を阻み、そのまま先頭でペースを握る。打鐘を通過して4番手で後藤悠と谷が併走になり、瀬戸晋作が後方。先行態勢の佐々木が、最終ホーム手前から徐々に踏み上げて逃げる。外併走の谷が後退。4番手を踏み勝った後藤は、車間を詰める勢いで3コーナーから仕掛ける。しかしながら、佐々木の掛かりがいい。直線でもしっかりと踏み直した佐々木が、後続を振り切って1着。関東ライン3人での上位独占をメイクした。
「(谷が)勢い良くきたら出させていました。少し強めだったんですけど、突っ張れるかなって思った。(突っ張ったあとは)練習みたいな感じで駆けられました。車番が悪かったなかで、よく勝てたなって。(バンクは)軽いですね」
番手で2着の武藤龍生は、突っ張り先行を敢行した佐々木を称えてこう振り返る。
「(佐々木は)ちょっと突っ張るとは思っていなかったので、ビックリしました。谷君を突っ張れば、関東ラインとしていい流れになると思った。すごくいい展開になりました。ペースも良かったですし、これは(別線は)来られないだろうなって。最後は抜ける感じがしなかったです」
「(谷が)勢い良くきたら出させていました。少し強めだったんですけど、突っ張れるかなって思った。(突っ張ったあとは)練習みたいな感じで駆けられました。車番が悪かったなかで、よく勝てたなって。(バンクは)軽いですね」
番手で2着の武藤龍生は、突っ張り先行を敢行した佐々木を称えてこう振り返る。
「(佐々木は)ちょっと突っ張るとは思っていなかったので、ビックリしました。谷君を突っ張れば、関東ラインとしていい流れになると思った。すごくいい展開になりました。ペースも良かったですし、これは(別線は)来られないだろうなって。最後は抜ける感じがしなかったです」
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浅井康太選手
赤板過ぎに谷口遼平を突っ張った菊池岳仁が、主導権を渡さない。谷口が4番手に入り、今度は五十嵐綾が踏み込む。先頭の菊池がペースを上げると、五十嵐は番手の末木浩二の横で止まる。打鐘2センターで末木が、五十嵐を張って番手を守る。3番手に藤原憲征が続いて、浮いた五十嵐は坂本貴史に迎え入れられて最終ホームで4番手。6番手になった谷口が、2コーナー過ぎからまくりを打つ。末木が谷口をけん制して、浅井康太(写真)は谷口のスピードをもらい中のコースを追い込む。シャープに伸びた浅井が、突き抜けた。
「菊池君(ライン)の後ろが良かったけど、スタートは失敗しました。菊池君が(谷口を)突っ張れば、しっかりと中団を取ってと思っていたんで確保しにいった。(谷口が)まくりに行った時に踏めていたんで、いいかなと思った。けど、末木君に見られて伸びを欠いた。(自分は)シューズを直前に換えて、元に戻した。昨日(初日)は最悪だったけど、それで今日は格段に違った。GI用のシューズでしっかりと出た。(どうするか)だいぶ悩んだんですけどね」
浅井に伸び負けしたものの、末木浩二が追い込んで2着。ラインの3人が準決に勝ち上がり、胸をなでおろす。
「(五十嵐の追い上げは)菊池君が上がっていた。ただ、自分はヤバいっていう感覚はなかったし、冷静に対処ができた。あとはなんとか(ラインの)全員で勝ち上がれるようにでした。(谷口のまくりは)ギリギリまで引きつけて、なんとか止められればと。あとは浅井さんがどこか突っ込んでくるだろうと思っていたし、そこは難しかった。(前回の落車の)怪我の影響はまったくないし、GIに引き続き(調子は)いい」
「菊池君(ライン)の後ろが良かったけど、スタートは失敗しました。菊池君が(谷口を)突っ張れば、しっかりと中団を取ってと思っていたんで確保しにいった。(谷口が)まくりに行った時に踏めていたんで、いいかなと思った。けど、末木君に見られて伸びを欠いた。(自分は)シューズを直前に換えて、元に戻した。昨日(初日)は最悪だったけど、それで今日は格段に違った。GI用のシューズでしっかりと出た。(どうするか)だいぶ悩んだんですけどね」
浅井に伸び負けしたものの、末木浩二が追い込んで2着。ラインの3人が準決に勝ち上がり、胸をなでおろす。
「(五十嵐の追い上げは)菊池君が上がっていた。ただ、自分はヤバいっていう感覚はなかったし、冷静に対処ができた。あとはなんとか(ラインの)全員で勝ち上がれるようにでした。(谷口のまくりは)ギリギリまで引きつけて、なんとか止められればと。あとは浅井さんがどこか突っ込んでくるだろうと思っていたし、そこは難しかった。(前回の落車の)怪我の影響はまったくないし、GIに引き続き(調子は)いい」
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櫻井祐太郎選手
鈴木浩太が出た上を櫻井祐太郎(写真)が押さえる。鈴木が3番手に収まり、蕗澤鴻太郎は車間が空いた6番手。8番手になった石原颯は、打鐘3コーナーで仕掛ける。蕗澤も合わせて出るが、石原のスピードがいい。三宅達也が連結を外して、石原が一人で最終2コーナーでまくり切る。櫻井が番手に飛び付いて追いかける。蕗澤は山崎芳仁の外まで。自力に転じた佐々木眞也もまくるが、前団を脅かすまでには至らない。直線で差を詰めた櫻井が、ゴール寸前で石原を交わした。
「車番が悪かったので、取れた位置からっていう感じでした。石原君を上から叩くのは脚力的にキツいかなって思っていた。後ろ攻めになりましたけど、中団から南関勢が動いてきた。踏み合いになるかなって思ったら、引いてくれた。昨日(初日)よりバンクが重くてキツかったんですけど。番手にハマって、そのあと自転車の進みは良かった」
一撃のロングまくりで前団をとらえた石原颯だったが、ラインを失い2着。
「櫻井君は強いし駆けられたら嫌だなって思っていたんですけど、結果いつも通りのところから行ってもたなかった。あんまり良くないのかなって思います」
「車番が悪かったので、取れた位置からっていう感じでした。石原君を上から叩くのは脚力的にキツいかなって思っていた。後ろ攻めになりましたけど、中団から南関勢が動いてきた。踏み合いになるかなって思ったら、引いてくれた。昨日(初日)よりバンクが重くてキツかったんですけど。番手にハマって、そのあと自転車の進みは良かった」
一撃のロングまくりで前団をとらえた石原颯だったが、ラインを失い2着。
「櫻井君は強いし駆けられたら嫌だなって思っていたんですけど、結果いつも通りのところから行ってもたなかった。あんまり良くないのかなって思います」
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松浦悠士選手
前受けの取鳥雄吾は、赤板過ぎに北日本勢を送り出す。山賀雅仁、堀江省吾の順番で動いて、取鳥は長野コンビを追いかける。打鐘3コーナー過ぎに主導権を握った堀江を力勝負でねじ伏せて、取鳥が先頭に立つ。出られた堀江が飛び付いて、最終2コーナーから松浦悠士(写真)と併走。取鳥が軽快に駆けるが、堀江を内に封じ込めながら松浦が差し切った。
「堀江君も、だいぶヤル気だった。でも、(取鳥が)あの上を叩くのはすごいなって。(取鳥)雄吾のスピードが良くて、堀江君もバチッと飛び付けない感じだった。粘られたけど、外(に別線が)来たらさばけるかなって思っていた。昨日(初日)からかなり上積みがあって、感触は良かった。乗り方とかもうまくいって、かなりいいと思う。余裕もあるから周りが見えていますね」
流れに乗って仕掛けどころを逃さなかった取鳥雄吾だが、準決を見据えてこう言う。
「どの位置になっても、(前のラインに)付いていって叩こうって感じだった。(堀江を叩くのが)キツかったですね。サドルを微調整しないと、明日(3日目)以降、戦えない。どうにかしたいですね」
「堀江君も、だいぶヤル気だった。でも、(取鳥が)あの上を叩くのはすごいなって。(取鳥)雄吾のスピードが良くて、堀江君もバチッと飛び付けない感じだった。粘られたけど、外(に別線が)来たらさばけるかなって思っていた。昨日(初日)からかなり上積みがあって、感触は良かった。乗り方とかもうまくいって、かなりいいと思う。余裕もあるから周りが見えていますね」
流れに乗って仕掛けどころを逃さなかった取鳥雄吾だが、準決を見据えてこう言う。
「どの位置になっても、(前のラインに)付いていって叩こうって感じだった。(堀江を叩くのが)キツかったですね。サドルを微調整しないと、明日(3日目)以降、戦えない。どうにかしたいですね」
<11R>

渡部幸訓選手
赤板過ぎに岩谷拓磨が飛び出して、安倍大成が岩谷を押さえる。周回中は3番手にいた新山響平は、7番手になり2コーナー過ぎからスパート。新山がスピードの違いでカマして、ラインの3車が出切る。北日本勢を目標に最終ホームから貴志修己が踏み上げる。貴志は3番手までで、尾形鉄馬と併走でバックを迎える。8番手まくりの岩谷は前が遠く、からまれた尾形は2センターでいっぱい。番手の渡部幸訓(写真)が、計ったように新山を差し切った。
「(新山)響平は強すぎるので、付け切れば大チャンスですけど、離れる可能性も同じくらいある。緊張感をもって走らせてもらっています。ジャンはしびれました。タイミングがズレたら連係を外してしまっていたかもしれないですね。付け切ってしまえば、落ち着いて追走するだけ。響平がカマして、それで巻き返して来られる選手もなかなかいない。昨日(初日)は重く感じましたけど、今日の方が軽く感じました」
自転車のセッティングを試行錯誤しながらの新山響平は、力の違いで別線を完封もこう答える。
「(スタートは)前を取りに行ったんですけど。ほぼ前からしか考えていなかった。ちょっとタイミングが遅れて、安倍君の動きに付いていけなくて、流れのなかで行けなかった。でも、落ち着いて巻き返していけたと思います。そんなに苦しい展開じゃなかったのでペースでいきました。でも、あの距離で差されたので良くないのかと。(セッティングをいじって)いい方向に入っていると思うんですけど、もうちょっといじって改善できるように」
「(新山)響平は強すぎるので、付け切れば大チャンスですけど、離れる可能性も同じくらいある。緊張感をもって走らせてもらっています。ジャンはしびれました。タイミングがズレたら連係を外してしまっていたかもしれないですね。付け切ってしまえば、落ち着いて追走するだけ。響平がカマして、それで巻き返して来られる選手もなかなかいない。昨日(初日)は重く感じましたけど、今日の方が軽く感じました」
自転車のセッティングを試行錯誤しながらの新山響平は、力の違いで別線を完封もこう答える。
「(スタートは)前を取りに行ったんですけど。ほぼ前からしか考えていなかった。ちょっとタイミングが遅れて、安倍君の動きに付いていけなくて、流れのなかで行けなかった。でも、落ち着いて巻き返していけたと思います。そんなに苦しい展開じゃなかったのでペースでいきました。でも、あの距離で差されたので良くないのかと。(セッティングをいじって)いい方向に入っていると思うんですけど、もうちょっといじって改善できるように」
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脇本雄太選手
今村麟太郎が切って、根田空史、橋本智昭の順番で機動タイプが動く。踏み込む根田を打鐘過ぎに、橋本が押さえて主導権。脇本雄太(写真)は、車間が空いた7番手。最終ホーム手前から、橋本が加速してペースが上がる。5番手の今村が仕掛けて隊列が短くなり、脇本は詰める勢いで2コーナーから前団に襲い掛かる。三谷竜生は遅れながら追走。3コーナーであっさりと橋本をつかまえた脇本が、後続をちぎって1着。
「誘導を残して引きたくはなかった。誰が来てもしっかり誘導を切らせてからと。(別線が)流したら(最終)ホームカマシでって思ったけど、橋本さんはあんなに踏むと思わなかった。車間が空いてしまったのは反省ですね。踏み込んだ感じも重いし、伸びる感じもない。感覚が悪い。どこが原因かわからないので、とりあえず現状維持でと」
5車身差の2着に三谷竜生。次元の違った脇本に離れながらも、別線を乗り越えて踏ん張った。
「(脇本に)離れてしまったんで、(松田治之に)申し訳なかったです。(脇本は)行くタイミングも、いつも通りだったと思う。(離れたのは)自分の調整不足だと。3日目になると言い訳はできないので、しっかりクールダウンをして(準決に)臨みたい」
「誘導を残して引きたくはなかった。誰が来てもしっかり誘導を切らせてからと。(別線が)流したら(最終)ホームカマシでって思ったけど、橋本さんはあんなに踏むと思わなかった。車間が空いてしまったのは反省ですね。踏み込んだ感じも重いし、伸びる感じもない。感覚が悪い。どこが原因かわからないので、とりあえず現状維持でと」
5車身差の2着に三谷竜生。次元の違った脇本に離れながらも、別線を乗り越えて踏ん張った。
「(脇本に)離れてしまったんで、(松田治之に)申し訳なかったです。(脇本は)行くタイミングも、いつも通りだったと思う。(離れたのは)自分の調整不足だと。3日目になると言い訳はできないので、しっかりクールダウンをして(準決に)臨みたい」