![]() 加瀬加奈子選手 ![]() 中村由香里選手 |
2月の高松ステージに続く、2度目のガールズケイリンコレクションは加瀬加奈子(写真)が逃げ切って優勝。暮れのグランプリ、2月高松ステージと惜しいところで優勝を逃してきたが、ようやくビッグタイトルを制した。 「今までも大きな大会で主導権を取ってきた。今回は33だし、同じ走りをすれば風もないのでいけると思った。斬って、斬ってになると思ったので、出てからも流さずに。後ろを見ると(後ろから)来る人が気になるから前を見ろ、天田(裕輝)さんには2センターで上がって4コーナーで内線目がけていくというアドバイスをもらったので、そのとおりにやりました。今回は冷静に走れたし、勝ててよかったです」 バック3番手から直線外を伸びた中村由香里(写真)だが届かず2着。大会連覇はならなかった。 「打鐘でインを斬ろうか迷ったけど出ずに。今日はギアも上げてたんで、後ろから追い込んで行こうと決めてました。密かにスタート練習をやってて、今回はSを取れたし、新しいフレームとギアで一番の走りができたけど、加瀬ちゃんがそれ以上に強かった。私もどうにか脚力アップして近づかないと。でも、今回新しい自分に出会えて、今後の進化が楽しみです」 上手く加瀬の番手に飛びついた渡辺ゆかりだったが、前を抜けず、後ろに交わされ3着に。 「バックで焦って外に外してしまった。ぴったり付いて休めればよかったのに、そこが致命的な敗因です。4コーナーからは力勝負なんで力不足としか言えませんね。今回でスタミナやトップスピードを維持する力とか課題が見えました」 加瀬後位で渡辺に踏み負けた中山麗敏は「弱かっただけ…」と悔しさをにじませた。 |
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![]() 脇本雄太選手 ![]() 天田裕輝選手 |
前受けから7番手に下げた脇本雄太(写真)が赤板から一気に飛び出して主導権。ハイペースで押し切って決勝進出一番乗りを果たした。 「前に出ることしか考えてなかったし、番手に入られたのは分かったけど初日のこともあるので流せなかった。2日間らしくないレースをしてたので、余裕もなかったし、緊張しました」 脇本の踏み出しに合わせて番手を奪った天田裕輝(写真)が地元で嬉しい記念初優出を決めた。 「前々に行かないとと思って踏んだ。余裕はあったけど、(脇本が)踏んだり止めたりで車間が切れず差せなかった。すんなり付いて差せないのは力不足。(脇本には)レース内容も着も負けてる。情けないけど、明日また頑張ります」 山田との3番手争いを制した佐藤朋也が3着に食い込んだ。 「また恵まれちゃいました。普通に行くと(脇本に)突っ張られるので早めでも前に出て、あとはどの位置に入れるか。3番手に入ったけど、千切れてました。やっとバックで追いついた感じ。あまりに(脇本が)強すぎてビックリです」 |
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![]() 浅井康太選手 ![]() 北野武史選手 |
赤板から前に出た鈴木謙太郎が主導権を握るが、ホームから巻き返した浅井康太(写真)が出色のスピードで前団をひと飲み。後続を千切って圧勝した。 「状態はいいと言うより普通。今日は展開が大きいですね。新車のセッティングはもうちょっとやることがあるけど、だいぶいい。今日は自転車が出たので親王牌に向けて不安はなくなりました。昨日のこともあって、今日はしっかり仕掛けられたのでよかったです」 北野武史(写真)は離れながらも何とか2着をキープした。 「いつもなら離れる心配はしないけど、(初日の落車で)怪我してるからどうかなと思ってた。踏み出しは行けたけど、あおりもあって浅井はバイバイって一人で行ってしまった。キツかったけど、強いな俺(笑)。怪我をしながら決勝に乗れたのは大きいですね」 前々に攻めて、上手く鈴木の番手に切り込んだ松田優一が鈴木をゴール寸前交わして3着。しかし、口を突くのは反省の弁ばかりだ。 「前々に踏んで行こうと思って、それはできたけど、一杯で自分で仕掛けられなかった。宗景(祐樹)さんには悪いことをしました」 |
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![]() 菅田壱道選手 ![]() 矢口啓一郎選手 |
赤板で前に出た菅田壱道をすかさず矢口啓一郎が叩いて先行。打鐘で木暮安由を飛ばし、菅田を番手に入れる好アシストを見せた成田和也だがまくってきた山賀雅仁を止めようとすると、木暮の前輪をはらって落車させたため失格に。1着には矢口後位から番手まくりを打った菅田壱道(写真)が繰り上がった。 「出す気はなかったけど、矢口さんが強いですね。仕事をしてもらってのあの位置だし、早めに行こうと思ってました。結果、成田さんの失格で本当に残念です。僕の調子はいいんで、明日も頑張ります」 北日本勢が番手に入るピンチをしのいだ矢口啓一郎(写真)が2着に粘る。これで大会連覇へ王手をかけた。 「先行するのは菅田と俺しかいないんで、任された以上行くしかないなと思った。行けばヤス(木暮)も責任持って仕事してくれるだろうし。ヤスも本調子ならピッタリつけたんだろうけどね。番手に菅田が入ったのは見えました。地元記念で気持ちが入ってるし、反応も悪くないです」 小橋秀幸が決勝戦最後の切符を手に入れた。 「(木暮の落車で)危なかった。転んだかと思いました。成田は(けん制するのに)前からいなくなるのは分かってたし、僕もハンドルを絞りっぱなしで一杯でした。成田の失格で素直には喜べないけど、決勝に乗れてよかったです」 |
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ガールズケイリンコレクション前橋 レース経過 | ||||
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号砲で渡辺ゆかりが勢いよく飛び出し、スタートを制して前受け。以下の隊列は中村由香里、浦部郁里、加瀬加奈子、中山麗敏、篠崎新純、中川諒子で周回を重ねる。 赤板を迎えても隊列は崩れず、1コーナーから4番手の加瀬が動き始める。加瀬に中山、篠崎、中川と続いて、加瀬は打鐘で渡辺を叩いて主導権。渡辺が飛び付いて加瀬の後ろは併走となるが、外の中山が徐々に後退。逃げる加瀬に渡辺、中村の追走。後方にいた中川が最終ホーム手前から巻き返し、前団に襲いかかる。 先頭の加瀬が快調に飛ばして、中川の反撃は3番手の中村の外まで。最終バックでは4番手で中山(イン)と中川の併走となり、後続は届かない。前団3車の勝負となり3番手の中村が外に持ち出し早めに追い込むが、逃げる加瀬のスピードは衰えない。二の足で加瀬が後続を振り切って優勝。流れ込む渡辺を、ゴール寸前で交わした中村が2着に入り車単は1番人気で決着。
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