大宮競輪場で開催中の大阪・関西万博協賛・東日本発祥76周年「倉茂記念杯(GIII)」は、1月19日が最終日。寺崎浩平の番手を巡っての競りがあった決勝は、佐々木悠葵が豪快なまくりで寺崎を捕らえて勝利。新年好スタートを決めた。なお、佐々木のGIII優勝は22年12月の高松記念以来で2度目となる。
決勝戦 レース経過
号砲が鳴ると、1番車の武藤龍生を制して村上博幸が正攻法の位置を確保する。前団は寺崎浩平-脇本雄太-村上博幸の近畿勢が占め、寺崎の番手を主張した佐々木眞也が初手から脇本と併走する。中団は佐々木悠葵-武藤の関東コンビ、嘉永泰斗-徳永哲人-嶋田誠也の九州勢は後方からのレース。
脇本と佐々木眞が内外と入れ替わりながら競り合って佐々木眞が内の態勢で赤板へ。2コーナーから嘉永がゆっくりと上昇を始める。打鐘で並ばれた寺崎は少し突っ張り掛けるもすぐに6番手まで下がるが、まだ嘉永が流していた最終ホーム手前から反撃に出る。2コーナーでは嘉永を叩き切った寺崎の主導権へと変わる。競り勝った佐々木眞、脇本、村上の態勢で寺崎に続くも、その動きに俊敏に切り替えていった佐々木悠がすぐさままくって出る。武藤は踏み出しから離れていて、佐々木悠は単騎での仕掛けとなった。バックあたりで脇本が佐々木眞の外に追い上げるが、併走の外を佐々木悠がハイスピードでまくっていき、3コーナーでは寺崎を捕らえて先頭に。まくられた寺崎が直線では佐々木悠を追っていくも、差は詰まらず佐々木悠が押し切ってV。寺崎が2着で、佐々木眞が3着に続いた。

佐々木悠葵選手
「師匠と弟子で(大宮記念を)優勝できてすごい嬉しい」
佐々木悠葵(写真)は師匠である矢口啓一郎(86期)が09年にGIII優勝を果たした地で、22年の高松記念以来、2度目のGIII制覇を決めて笑顔をみせた。
「(寺崎浩平は)突っ張るんじゃないかなと。突っ張れば、流したところを武藤(龍生)さんと2人でいくつもりでした」
正攻法の寺崎浩平が後ろ攻めから打鐘で切りに来た嘉永泰斗を出して車を下げた。
「(寺崎が)引いたので、4コーナーで(寺崎の)仕掛けがありそうだなと考えていたから思っていた通り。佐々木眞也さんは競るって決めたらその位置を譲らないと思っていた」
下げた寺崎は最終ホームを目がけて反撃を開始。番手の競りは佐々木眞が取り切って2人で九州勢に襲いかかった。
「脇本(雄太)さんも追い上げてくると思っていたし想定通り。完璧でした。展開が向いてくれた」
寺崎が九州勢を叩き切ると競り負けた脇本が番手に追い上げた。それを追っていく形でまくり発進。
「最終バックで佐々木眞也さんがもってきて接触がありそうで、バックを踏んだけど乗り方がよくて、脚を使わないまくりで、すごいよかった」
思い描いていた通りにレースが運び、自身の状態も抜群だった。
「最終日に乗り方を思い出せてそれが一番良かった。自転車にあまり乗らないので、3日目まではやべーなと思っていた。それが(最終日の)アップで骨盤の動きとか、乗り方を思い出した」
前3日間とは見違えるような好スピードを決勝戦で披露して一気に前団をのみ込んだ。
「4コーナーでまくり切って、後ろの状況がわかっていなかったので武藤さんとワンツーと思っていた」
その部分だけは描いた通りとはいかず、踏み出しで武藤が不覚を取らざるを得ない上がりタイム13秒8の仕掛けで後続を突き離してゴールした。
昨年は初めてGI(寬仁親王牌)の決勝に進出するなど、近況はビッグ戦線でも存在感を高めた。25年一発目の開催で記念優勝と幸先のいいスタートを切っただけに、関東を引っ張る存在へとこのまま成長していきそうだ。
後ろが競りとなった寺崎浩平だが、前受けから下げてすぐさまカマシ敢行。佐々木悠にまくられて2着となったが、シリーズを通してレベルの高さを示した。
「自分が前を取れば、九州勢が後ろになると思った。あとは(九州勢が上昇してくる)ピッチをみてどうするか。下げて佐々木悠君を出すか出さないかで迷ってしまって、すぐに下げて、タイミングみてカマしていけば脇本さんも付けやすかったかも。ホーム線を取る感じでいってカマした感じも出切れる自信があったし、ゴールまで押し切れる自信もあった。脇本さんが追い上げてきてくれて、ラインの絆を感じた。まくられたのは自分の脚のなさです」
近畿勢にジカ競り宣言した佐々木眞也は脇本に競り勝つ。追い上げてきた脇本を最終バックでさばいて寺崎後位を譲らず3着に入った。
「引いた時にはカマシだなと。付け切ることに集中していましたし、付け切ってからも脇本さんの追い上げは見えていました。中々できない経験をさせてもらいましたし、自分の中で収穫はありましたね。(今シリーズは)自力で動く中で、最終日はメンバーを見てそこが一番、勝ちに近いと思いましたし、今後も一走、一走、勝ちにこだわって走るだけなので」






脇本と佐々木眞が内外と入れ替わりながら競り合って佐々木眞が内の態勢で赤板へ。2コーナーから嘉永がゆっくりと上昇を始める。打鐘で並ばれた寺崎は少し突っ張り掛けるもすぐに6番手まで下がるが、まだ嘉永が流していた最終ホーム手前から反撃に出る。2コーナーでは嘉永を叩き切った寺崎の主導権へと変わる。競り勝った佐々木眞、脇本、村上の態勢で寺崎に続くも、その動きに俊敏に切り替えていった佐々木悠がすぐさままくって出る。武藤は踏み出しから離れていて、佐々木悠は単騎での仕掛けとなった。バックあたりで脇本が佐々木眞の外に追い上げるが、併走の外を佐々木悠がハイスピードでまくっていき、3コーナーでは寺崎を捕らえて先頭に。まくられた寺崎が直線では佐々木悠を追っていくも、差は詰まらず佐々木悠が押し切ってV。寺崎が2着で、佐々木眞が3着に続いた。

佐々木悠葵選手
佐々木悠葵(写真)は師匠である矢口啓一郎(86期)が09年にGIII優勝を果たした地で、22年の高松記念以来、2度目のGIII制覇を決めて笑顔をみせた。
「(寺崎浩平は)突っ張るんじゃないかなと。突っ張れば、流したところを武藤(龍生)さんと2人でいくつもりでした」
正攻法の寺崎浩平が後ろ攻めから打鐘で切りに来た嘉永泰斗を出して車を下げた。
「(寺崎が)引いたので、4コーナーで(寺崎の)仕掛けがありそうだなと考えていたから思っていた通り。佐々木眞也さんは競るって決めたらその位置を譲らないと思っていた」
下げた寺崎は最終ホームを目がけて反撃を開始。番手の競りは佐々木眞が取り切って2人で九州勢に襲いかかった。
「脇本(雄太)さんも追い上げてくると思っていたし想定通り。完璧でした。展開が向いてくれた」
寺崎が九州勢を叩き切ると競り負けた脇本が番手に追い上げた。それを追っていく形でまくり発進。
「最終バックで佐々木眞也さんがもってきて接触がありそうで、バックを踏んだけど乗り方がよくて、脚を使わないまくりで、すごいよかった」
思い描いていた通りにレースが運び、自身の状態も抜群だった。
「最終日に乗り方を思い出せてそれが一番良かった。自転車にあまり乗らないので、3日目まではやべーなと思っていた。それが(最終日の)アップで骨盤の動きとか、乗り方を思い出した」
前3日間とは見違えるような好スピードを決勝戦で披露して一気に前団をのみ込んだ。
「4コーナーでまくり切って、後ろの状況がわかっていなかったので武藤さんとワンツーと思っていた」
その部分だけは描いた通りとはいかず、踏み出しで武藤が不覚を取らざるを得ない上がりタイム13秒8の仕掛けで後続を突き離してゴールした。
昨年は初めてGI(寬仁親王牌)の決勝に進出するなど、近況はビッグ戦線でも存在感を高めた。25年一発目の開催で記念優勝と幸先のいいスタートを切っただけに、関東を引っ張る存在へとこのまま成長していきそうだ。
後ろが競りとなった寺崎浩平だが、前受けから下げてすぐさまカマシ敢行。佐々木悠にまくられて2着となったが、シリーズを通してレベルの高さを示した。
「自分が前を取れば、九州勢が後ろになると思った。あとは(九州勢が上昇してくる)ピッチをみてどうするか。下げて佐々木悠君を出すか出さないかで迷ってしまって、すぐに下げて、タイミングみてカマしていけば脇本さんも付けやすかったかも。ホーム線を取る感じでいってカマした感じも出切れる自信があったし、ゴールまで押し切れる自信もあった。脇本さんが追い上げてきてくれて、ラインの絆を感じた。まくられたのは自分の脚のなさです」
近畿勢にジカ競り宣言した佐々木眞也は脇本に競り勝つ。追い上げてきた脇本を最終バックでさばいて寺崎後位を譲らず3着に入った。
「引いた時にはカマシだなと。付け切ることに集中していましたし、付け切ってからも脇本さんの追い上げは見えていました。中々できない経験をさせてもらいましたし、自分の中で収穫はありましたね。(今シリーズは)自力で動く中で、最終日はメンバーを見てそこが一番、勝ちに近いと思いましたし、今後も一走、一走、勝ちにこだわって走るだけなので」






次回のグレードレースは、松阪競輪場開設74周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」が1月23日~26日の日程で開催されます。
今シリーズはグランプリを制した古性優作が登場。圧倒的なファンの支持を集めるのは間違いありません。だが南関勢は郡司浩平、岩本俊介のSS班2名をはじめ深谷知広と充実のラインナップ。地元勢は浅井康太、皿屋豊らが一丸となって迎え撃ちます。
優勝のゆくえは果たして?
1月16日時点の出場予定選手データを分析した、松阪競輪「蒲生氏郷杯王座競輪」GIIIの主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。
プロスポーツ号外版は"こちら"
今シリーズはグランプリを制した古性優作が登場。圧倒的なファンの支持を集めるのは間違いありません。だが南関勢は郡司浩平、岩本俊介のSS班2名をはじめ深谷知広と充実のラインナップ。地元勢は浅井康太、皿屋豊らが一丸となって迎え撃ちます。
優勝のゆくえは果たして?
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