『大宮競輪開設77周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:1月17日

 大宮競輪場で行なわれている東日本発祥77周年「倉茂記念杯(GIII)」は1月17日が大会3日目。準決勝11Rでは眞杉匠や荒井崇博ら人気を集めた選手が大量落車するアクシデントが発生。落車を避けた北津留翼が勝利するも、3連単の配当は77万円オーバーの大波乱決着となった。残る準決勝は坂井洋、松浦悠士がそれぞれ制し、古性優作と寺崎浩平の近畿S班コンビも決勝に勝ち上がってきた。激戦必至の決勝戦がいよいよ幕を開ける。
 記念シリーズは18日の開催最終日も、来場者先着プレゼント、選手会埼玉支部ブース、「平原康多」栄光の軌跡展、グルメ屋台・キッチンカーの出店などが予定されています。また、「浅尾美和」のトークライブ、「トレンディエンジェル」吉本お笑いライブ、テレビ埼玉公式「辻発彦のツジハツ!!」公開収録も実施予定です。そして「肉祭」を始めファミリー向けのイベントも盛りだくさん。大宮競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

<10R>

坂井洋選手
坂井洋選手

神山拓弥選手
神山拓弥選手
 打鐘過ぎに切った河崎正晴を、塩島嵩一朗が2センターで押さえる。神奈川勢にスイッチした寺崎浩平は、間髪入れずに仕掛けて塩島に襲い掛かる。最終1センターでねじ伏せた寺崎が主導権を奪うが、番手の山田久徳が離れて、番手には塩島がハマる。南関勢を追った佐々木悠葵は、1センターからまくり上げる。塩島も2コーナーで持ち出したが、察知した寺崎が踏み上げて、2車をまとめて合わせ切る。佐々木悠が失速すると、坂井洋(写真)は、その内を踏んで寺崎の番手に切り替える。4コーナーから追い込んだ坂井が、ゴール前で抜け出した。
 「(佐々木悠が)冷静に対応してくれたので良かった。(佐々木悠が)出切れると思ったけど止まったので、判断して内に行った。佐々木龍さんの車輪もかかっていたのが見えたし、あそこで降りていなかったらダメだったと思う。ICL(目の手術)をやったので、いつもより見えてました。(状態は)2日間、番手なので何とも言えないけど、良くはなっているのかなと。シューズが少し気になるのでいじりたい」
 坂井が内に行くと、神山拓弥(写真)は、佐々木悠の外を回すコース取りに。しぶとく伸びて2着に続いた。
 「(前の)2人はいつも頑張ってくれるので任せていた。自分は3番手なので、その場、その場に応じてと。(佐々木悠は)すかさず行ってくれたし、坂井も判断が良かった。自分は外を迂回して2着までこれた。思いのほか伸びているし悪くない。前回は間隔が空いていたのもあって練習を追い込んでいて、疲れが抜けていなかった。今回は中2日休んできて、今日(3日目)が一番良かった。乗り心地も良くて、これなら勝負になる」
 3着の寺崎浩平だが、負けて強しのレース内容。別線の自力を完璧に合わせ切って、自身の勝ち上がりも確保した。
 「関東が前を取ったので、これで(関東の)先行はないなと。自分は、前中団から塩島君の上を行くことを考えていた。初日、2日目と思い切り走れていなかったし、しっかり先行して決勝へという思いだった。踏まされてきつかったけど、ペース配分はできた。(2日目まで)先行できていなかったけど、今日(3日目)は叩き切れているし、いいかなと。(修正点は)セッティングとかよりは、フォームとか、ペダリングを意識したい」

<11R>

北津留翼選手
北津留翼選手

嵯峨昇喜郎選手
嵯峨昇喜郎選手
 北津留翼(写真)が、栗山和樹にフタをして、打鐘過ぎに踏み込む。しかし、栗山は北津留を突っ張り、荒井崇博のアシストもあって北津留は3番手に入る。九州勢の動きに乗って上昇した嵯峨昇喜郎は、3番手の外に追い上げて、最終ホーム手前で栗山を叩く。栗山が3番手に収まり、5番手が北津留と、ホーム手前で追い上げた眞杉匠でもつれる。眞杉が外併走の状態から踏み上げると、バック付近から栗山も合わせて出る。武藤龍生は、その動きを見て3コーナーで外から横関裕樹を押し込み、2センターでは和田圭の内に進路を取る。眞杉は栗山、和田との3車併走を乗り越えて前に迫るも、4コーナー付近で眞杉、和田、武藤の3車が接触し、後続を巻き込む大量落車のアクシデント。残った4人で直線を迎えると、大外から北津留がまくり追い込んだ。
 「栗山君に突っ張られたけど、中団にハマれたのは良かった。でも、眞杉君にフタをされて、やってはいけないレース運びでした。荒井さんに迷惑を掛けてしまった。(眞杉が)2コーナーから行ったので、すぐにスイッチしたかった。(2センターは)皆の距離が近かったので危ないなと思って、若干外に回していた。脚はいつも通りかなと思う」
 逃げた嵯峨昇喜郎(写真)は、アクシデントに巻き込まれることなく2着に残った。
 「栗山さんに踏まれたけど、先行したほうがいいと思って、脚を使って前に出た。出切ってからは7割ぐらいで踏んで、1センターぐらいから踏み上げていきました。4コーナーの下りで眞杉に行かれるなと思ったら、落車があった感じです。(感触は)初日が一番良くなかった。でも、日に日に疲れが出てきているので、ケアをしっかりしたい」
 横関裕樹は、最終3コーナーで武藤に押し込まれて、最内のコースを通る。落車をまぬがれて、直線は嵯峨を懸命に追い掛けて3着。記念初優出を果たした。
 「最終バック過ぎに栗山君が外に外したので自分も外したけど、武藤さんに下りられてしまった。(武藤と)一緒に戻れれば良かったけど、カントのないところを走る形になった。落車を避けたら、嵯峨君だけ見えた感じでしたね。記念の決勝は初ですね。落車があったので、手放しでは喜べないですけど、うれしいです」

<12R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手

古性優作選手
古性優作選手
 森田一郎が、赤板2コーナーから勢いをつけて上昇すると、誘導と車間をとっていた中野慎詞は、合わせて踏んでペースを上げる。周回中に6番手の松浦悠士(写真)は、打鐘のタイミングでインをすくって3番手に入る。中野と、森田で打鐘から踏み合い、ハイペースの流れ。松浦にインをすくわれた古性優作は、7番手の位置取りで最終ホームに入る。森田を合わせ切った中野が駆けて、森田は1センターで後退。松浦と、古性は、中野の掛かりを把握し、仕掛けをギリギリまで遅らせる。松浦は、2センターから追い込むと、直線で北日本勢をとらえて先頭へ。大外を猛スピードで強襲した古性を、鮮やかなハンドル投げで退けて、1着で決勝へと勝ち進んだ。
 「(スタートは)できれば中野君を入れたくなかったけど、単純に負けてあの位置になった。森田君が押さえにいくのが遅くて、(中野が)突っ張るだろうなと感じた。森田君はあんなに踏み合うイメージもなかったし、締め込まれて後ろになるのはやばいと思って、瞬時の判断で内に行きました。本当は番手まで行きたかったけど、合ったのが3番手だった。(中野の掛かりが)すごかった。2コーナーで行こうとしたけど、(中野は)かなり踏めている感じだった。オーバーペースに感じたし、1回待とうかなと。古性君のことは見えてなくて、並ばれたし、行かれたかなと思った。今日(3日目)のレースは着だけが良かった。レースは最悪。(打鐘で内をすくって)ああするなら、まくらないと」
 6番手から猛チャージをかけた古性優作(写真)だったが、松浦には4分の1車輪届かず。
 「1番(松浦)は内を来る選手だし、400バンクなら赤板で内を来るだろうし、そんなに中団が欲しいならどうぞって感じだった。理想は1コーナーで仕掛けたかったけど、3番(森田)が外に張れてたし、2コーナーで仕掛けると、3コーナーで合っちゃって昨日(2日目)みたいになると思って、ワンテンポ、ツーテンポ遅らせた。前がもがき合っているし、(中野)慎詞もいっぱいだったんでしょうね。(車輪は)現状だと、2日目に使ったやつがいい。今日(3日目)使ったやつは重すぎる。決勝はもう一個違うアレンジのものを使うかもしれない。連日弱くて、ファンのみなさんに申し訳ない。僕の活躍に似つかわしくない声援をくれて、期待に応えたいんですけど、弱すぎる」
 中野をゴール前で交わした佐藤友和が3着。弟子との連係を、感慨深げに振り返った。
 「(松浦や、古性が)仕掛けてくれれば良かったんですけど、来なかった。でも、それが今の(中野)慎詞の評価なんですよね。SSに仕掛けたくないと思わせていることがすごいと思います。僕からは松浦君しか見えていなくて、彼を止めれば慎詞を残せると思ったんですけど、まさかあんなスピードで(2番車の)黒いのが飛んでくるとは。僕は何もできていないんですけど、慎詞がいい駆け方をしてくれて、余裕を残せていた」