『大宮競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:1月17日
 大宮競輪場を舞台に東日本発祥65周年記念『倉茂記念杯』が1月18日に開幕します。S級S班からは地元の平原康多と新田祐大の2名が参戦。他にもS級トップ選手が多数集結し、大宮500走路を舞台に激戦が展開されます。
 場内ではファンサービスやイベントも盛りだくさん。
 先着650名様にスピードクジを配布、クオカードやTシャツなどが当たります。他にもマスコットキャラクターによる舞台イベント(5R、8R発売中)、ピンキッシュによるミニライブ(1R、6R、7R発売中)、サイクルタイムトライアル(開門~9R発売締め切りまで)など様々なイベントでお客様のご来場をお待ちしております。ぜひ大宮競輪場に足をお運びください。
<1R>
紫原政文選手
紫原政文選手
 オープニングレースは一ノ瀬匠が主導権取りに意欲を見せる。
 「前期は選手になって初めてS級でS級の点数を取ることが出来たと思います。今期もしっかりと結果を残して、S級に居続けられるようにしたいですね。初日はメンバーがキツいけど、番手が紫原(政文)さんだし、人気にもなりそう。自分はやることをやるしかなさそうですね」
 紫原政文(写真)は好目標を得て笑顔がこぼれる。
 「(S級)2班に落ちたから予選は仕方ないけど去年の今頃は点数も100点を切ってたしそれに比べたらマシですよ。G1では経験してるけど、オープニングレースは記念では記憶にないなぁ。一ノ瀬君は(11月)小倉の決勝で優勝させてもらってるし、いつも頑張ってくれるから安心して任せられます」
 柿澤大貴は今期から初めてのS級に挑戦。立川記念へ補充で参戦の後は合宿を経ての当所参戦となったようだ。
 「地元のバンクが移転のため取り壊してるところ。新しいのもまだ建ってなくて最近は練習が街道ばかりだったんですが、山梨に合宿に行って志村兄弟(太賀・龍己)や鈴木庸之さんとバンクでモガいてきた。街道だと練習してる気がしてなかったんですが、バンク練習で良い刺激をもらってきました」

<2R>
 地元の一番手は相川永伍。今期昇班後の初戦となった名古屋は1着、1着、2着の準優勝といきなり結果を残した。
 「数字に関しては自分でもびっくりでしたが、準決はたまたま良い着が取れただけってのもあるので。以前のS級は何がなんでも先行って気持ちで自分で戦法の幅を狭めていた。A級は先行もまくりもやっていたし、今回のS級は先行基本には変わりないけど、そうじゃない時も対処できるようにやっていくつもり。そういう意味では前にS級を走った時よりは、落ち着いて競走が出来ると思います」
 三槻智清は対戦相手に相川の名前を見つけて表情が険しくなる。
 「最近はまるで自力型みたいにバックが増えて来ているんですよね。動けていることは良いんですが。こんなにバックを持ってるのはかなり久しぶりだと思いますよ。相川君の名古屋の競走を見てたんです。強かったしまさか初日からとは。でも相手が強くても自分もやるだけなので」

<3R>
阿部大樹選手
阿部大樹選手
 阿部大樹(写真)も今期またS級に復帰した。立川記念は最終日に逃げ切りで1勝を挙げている。
 「勝ったと言っても一般戦ですので。脚はまだまだかもしれませんが、気持ちだけはここへ向けてやってきました。練習、休養と出来ていると思いますし思い切った競走をしたいですね。とにかく後ろに迷惑だけはかけないように、考えながら走りたいです」
 小原太樹は今期既に2戦を消化しているが、連対が一般戦の1度のみで大きな数字が目立つ。
 「練習が良い感じで出来ているので、気持ちを入れ替えて走りたいです。大宮バンクは走りやすいし自分には合ってると思いますよ。良い結果を出して、流れを作れるような開催にしたいですね」

<4R>
 箱田優樹は前走の取手で久々に決勝戦に進出。準決勝はカマして裸単騎となりながらも、力強く押し切って勝利しており、今シリーズも注目の存在となろう。
 「取手から1週間くらいあったので、じっくり練習できました。状態面は良い意味で変わらずだと思います。初日は細切れになりそうだし、後方にだけはならないように。500バンクだし焦らず落ち着いて走りたいですね」
 樫山恭柄は今期が自身初のS級戦。S級初戦となった前走の取手は初日予選で勝利し大きな配当を演出している。
 「今回も大穴をあけたいですね。初戦の取手は初日、準決と上手く走れたけど最終日の9着でトップとは力の差がまだまだ大きいと感じさせられました。A級の時はまくりで勝てていたけど、S級じゃ通用しないと思っているし、前々に良い位置を狙って競走したいです」

<5R>
伊原克彦選手
伊原克彦選手
 柳詰正宏は落車の影響で実戦から離れたが11月に復帰を果たした。
 「肩甲骨を骨折して回復が思ったよりも長引いてしまいました。復帰してからの調子はまだまだですね。競走スタイルもあるけど、展開に大きく左右されるので、その辺を脚でカバー出来るようにしていかないといけませんね」
 バック本数断トツの伊原克彦(写真)は先行策も含めた総力戦で予選突破を狙う。
 「500バンクは全体的に苦手だけど大宮だけは走りにくいイメージがないんですよね。先行をしてたほうがまくりにもつながるし積極的に仕掛けていきたいです。地元の福井は雪が積もるまではいってないんですが、曇りがちで天気が悪い。比べたら大宮は暖かいし、天気が良かったら気持ちも上がってきますね」

<6R>
 高久保雄介は今期が自身初のS級参戦。初戦となったいわき平は初日予選、最終日一般戦と勝利している。
 「2勝を挙げられたのは良かったんですが、準決は思い切り行って、思い切りまくられてますからね。そこが実力差だと思います。デビューしてから西日本ばかりで走ってたので、こないだの平もそうでしたが、お客さんの視線とか、自分の気持ちもアウェイ感がいっぱい。せっかく東の記念を走らせてもらえるので、名前を売れるように、見せ場を作れるように頑張りたいです」
 天田裕輝は追加を受けての参戦となる。和歌山記念から中2日で体調面が気がかりだ。
 「連絡自体は和歌山の前検日の時だったので、気持ちの面では準備できていました。レースの間隔が空くよりは、詰まっているほうが良い走りが出来ていると思いますよ」

<7R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
 伊藤成紀は補充出走も含めると今月は4場所目となる。1月静岡で優参の後は大きな数字を残しているが感触は悪くないとのことだった。
 「静岡のあとの伊東は着は悪いけど走ってる感触は良かったんですよね。(補充の)和歌山も1勝できたし、自分が思ったよりも踏めていると知れたのは収穫でした。中2日になったけど、1日練習して1日休んできました」
 菅田壱道(写真)は今期は降班して2班暮らし。初日は予選からの競走を余儀なくされる。
 「前々期に失格が2回あったので仕方ないですが、記念もF1もずっと予選からってのは気持ち的にヘビーですね。でも2月と3月はG1を走れるし、1走を大事にしながら行きたいです。中村(敏之輔)さんとは何度か連係してますし、お互いに優勝を獲ったり獲らせてもらったりしてる間柄です。初日は自分が前で2人とも勝ちあがれるように頑張りたいですね」

<8R>
 初日の一次予選メインレースは石井秀治に任された。近況の記念開催の成績は、9月向日町、11月取手、12月伊東とそれぞれ3連勝での決勝進出と1着を量産している。
 「500バンクが結構久しぶりになるので心配なのはそれくらいだけど、特別苦手意識もないので大丈夫だと思います。期待をされているというのは感じていますし、それに応えることを考えながら走りたいですね。いつも通りに自力で勝てるように頑張ります」
 伊藤勝太は和歌山記念で負け戦ながら2勝を挙げた。今シリーズは予選突破に集中力を高める。
 「和歌山はたまたま展開が良くなっただけですから。(和歌山)記念は初日に勝ちあがれないと残り3日が長く感じて辛かったです。強い相手とのレースですが、自分も負けたくないし、一次予選は勝てるように、勝ちあがれるように頑張りたいです」

<9R>
山田英明選手
山田英明選手
 ここからは初日特選レース。山田英明(写真)は11月に地元武雄で優勝し、その後も四日市、佐世保記念と優参が続いていたが、今年初戦となった岸和田は決勝進出を逃している。
 「新しい期になって張り切りすぎたのか、勝ち上がりに失敗したとともに、技術の無さを痛感させられました。気持ちの切り替えは出来ているし、良い経験をさせてもらったと思って、次の競走に活かせればと思っています。初日特選はメンバー的にラインがどうなるか分からなかったけど、3車になるみたいだし付いてもらうからには責任ある走りをしたいですね」
 地元の藤田竜矢は昨年暮れの立川GPシリーズのF1戦を優勝。今年初戦の奈良は準決勝を車体故障で勝ち上がりを逸したが、最終日にはしっかり勝利しており、不安は少ないと見て良いだろう。
 「年末から動きは軽くて良い感じを保てていると思います。車体故障はあとで振り返ればよけられたかなとも思ったので、まだまだ自分の力と技術不足ですね。あっせんが決まってからここに向けてやってきた部分もあるし、勝ちあがってひとつでも良いレースを最終日に走れるように頑張りたいです」
 岩津裕介は競輪祭で決勝進出を果たし、その後のF1戦でも優参が続いている。
 「最近は1着がないですが、自分の中ではしっかり踏んで手応えを得た中での数字なので悪いとは思っていませんよ。お正月の京王閣を走ってから時間があったので、練習にも時間を取れたし、身体の疲れも抜くことができたと思います。大宮は走りやすくていいイメージの方が大きいですね」

<10R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 S級S班の新田祐大(写真)は和歌山記念で決勝進出を果たしているが、未勝利での勝ち上がり。今シリーズは中2日と日程は厳しいが、気持ちを整理して検車場に姿を見せた。
 「和歌山はリラックスして入れたんですが、リラックスしすぎたのか締まりがないまま過ごしてしまい、4日間とも変なレースになってしまいました。中2日だったので自転車には乗ってませんが、気持ちを整えることが出来ていると思います。練習は普段やっているし大丈夫だと思いますよ」
 神山拓弥は少し遅めとなったが今回が今年の走り初めとなる。
 「年末年始に体調が良くなくて競走を休んだら思った以上に空いてしまった。でも時間が空いた分は練習が出来ていると思います。今年はまだ栃木勢の中の賞金ランクが最下位なので、今回だけでいいところまで上げられるように稼ぎたいですね。競走はいつもと変わらず、自力自在に攻めて行きたいです」
 石丸寛之は初日特選レースに自分の名前を見つけて安堵の表情を見せる。
 「ようやくですね。戻ってこれた気がします。1年半くらいだと思いますが本当に長かった。予選からスタートすると、人気にもなるしプレッシャーも大きくて、なかなかシリーズを通して良いパフォーマンスを発揮できなかった。自分にとっては、ここから走れるってのは大きなプラスになると思います。4.33のギアも今は納得して踏んでいるし、初日から頑張れそうですね」

<11R>
平原康多選手
平原康多選手
 地元のエース平原康多(写真)が初日のトリを務める。今年は初戦となった立川記念を優勝し幸先の良いスタートを切り、勢いそのままに地元記念制覇を狙う。
 「優勝からスタートできたので、その点に関しては良かったと思いますし、気持ちの面でも楽になりました。ただ、その後は練習が計画通りに出来てなくて。でもそれを言い訳には出来ないし、走る以上は責任をもって一生懸命頑張るだけですね」
 岡田征陽は今回が今年の初戦となる。盟友である平原を目標に新年の好スタートを狙う。
 「(競輪祭から)1カ月半ぶり位のレースなのでレースの感覚だけが心配ですが、何年も選手をやっているので1走すれば大丈夫だと思いますよ。初日は康多君が目標ですし安心して付いていくだけです」
 山田久徳は今期からS級1班へと昇班。初日特選はライン2車ながら積極的な競走スタイルを見せてくれそうだ。
 「11月に川崎で落車してから調子が良くなかったけど、最近練習していて徐々に踏める感じが戻ってきている。前回の取手も成績以上に良い感じでした。このメンバーだとチャレンジャーになるし自分は頑張るだけです」
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