『大宮競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:1月19日
 大宮競輪にて開催中の東日本発祥65周年記念「倉茂記念杯」は2日目が終了。優秀競走「昇竜賞」をメインに二次予選が争われました。3日目は準決勝3個レースが争われ、決勝戦に進出する9名が決定します。
 大宮競輪場ではファンサービス、イベントが盛りだくさん。先着650名様にスピードクジを配布、クオカードや手袋、Tシャツなどが当たります。場内では埼玉県公営競技選手によるコラボトークショー(2R、6R発売中)、ガールズ競輪加瀬加奈子選手によるトークショー(5R、8R発売中)など場内でも様々なイベントを予定しております。ぜひ大宮競輪場に足をお運びになって、レースとともにお楽しみください。
<5R>
伊藤大志選手
伊藤大志選手
 正攻法の志村龍己が最終ホームから逃げる展開に。菅田壱道は最終バックで中団の位置からまくりを敢行。番手から伊藤大志(写真)が好展開をものにした。
 「ゴール前はみんな突っ込んでくると思って前に踏んだだけですから。今日に限ってはほとんど何もせず展開が向いただけです。相性が良い菅田君がしっかり仕掛けてくれて勝てました。風が強かったせいか、菅田君はまくり切ったあと、自分の想像以上に垂れたけど、一緒に準決勝に勝ちあがれてよかったです」
 安東宏高は初手の並びで北日本両者の後位へ。伊藤に続き2着で準決勝進出となった。
 「動きがあれば切り替えることも考えたけど、発走した時点でここは北の後ろだなと思ったんですよね。まくりのスピードをもらって突き抜けて勝つ予定だったので2着の結果は納得してませんが、勝ちあがれたことは喜びたいです」
 まくりを仕掛けた菅田壱道は3着に踏みとどまった。
 「バックが向かい風できつい所だったけど、朝のレースからまくりがきまっていた。石丸さんが後ろに居て、先に行かれて被るよりはと思って先に仕掛けました。出られなければ仕方ないと覚悟しての仕掛け。2日間を走って感じが良いことは分かってるので、決勝を目指して頑張りたいですね」

<6R>
伊藤健詞選手
伊藤健詞選手
 西村光太が先行すると、阿部大樹が中団からまくりで応戦。阿部、台和紀でまくり切るも、その3番手へスイッチした伊藤健詞(写真)が直線で大外を伸びた。
 「勝つには勝てましたがね。切り替えて追い込んだだけなので喜べないですよ。あのポイントじゃ仕事は難しいところだったと思うけど、ラインで走ってる以上は3人で、最低でも2人は確定板に上がれるようにしないと。自分の力不足で前後に迷惑をかけてしまいました」
 力強いまくりを披露した阿部大樹は直線もしっかりと踏み込んで2着。
 「奇跡が起きたかな。一瞬でも良いから見せ場を作ろうと思って仕掛けた結果でした。初日(一次予選)を乗り越えられたので、それほどプレッシャーは感じずに落ち着いて走れたと思います。でも伊藤さんに1着を行かれてるのでまだまだ力不足。準決以降は脚が違うと思っているので、少しでも埼玉を盛り上げられるように頑張りたいです」
 阿部のまくりを追走した台和紀が3着に続き、地元記念の準決勝進出を喜んだ。
 「阿部君がよく仕掛けてくれましたよ。前を抜けてないからあまり大きなことは言えないけど、状態に関しては悪くなさそう。準決は与えられたポジションの仕事をしっかりやるだけです」

<7R>
小埜正義選手
小埜正義選手
 後方で周回していた小埜正義(写真)は上昇して中団の天田裕輝に蓋をする。最終ホームで踏み込み主導権を奪うと、後方のモツれこそあったが力強く逃げ切って勝利を収めた。
 「あの並びになったらじっと押さえて先行しかないですよね。組み立ては上手く行ったと思います。番手で萩原(孝之)さんが仕事をしてくれて、なんとか勝つことが出来ましたが、一緒に勝ちあがれてないのでね。まだまだ身体の痛みはあるけど、走る度に良くなっている感じはしていますよ」
 天田裕輝は後方から鋭いまくりを披露。萩原のけん制を交わして直線もしっかり踏み込み2着に突っ込んだ。
 「最終ホームで小埜さんが行ったらすかさず行くつもりだったんですが、内に差しちゃってテンポが遅れてしまった。結果的に自分だけ届く形になってラインに申し訳なかったです。あれさえ無ければもっと良い形でレースが出来てたと思いますし、悔しいですね」
 荻野哲が小埜の仕掛けに遅れ、その3番手へ内村泰三がすっぽり。萩原がけん制した隙を逃さず前へと踏んで3着で準決勝進出を決めた。
 「後ろに富(弥昭)さんに付いてもらってるので、外を仕掛けないといけないんだけど、バックの向かい風が強くて踏み出せなかった。準決に勝ちあがれたのは嬉しいですが、もっと強い気持ちを持って外を仕掛けるべきでした」

<8R>
小林則之選手
小林則之選手
 前と車間を切った早坂秀悟が差を詰める勢いで踏み込む。最終2コーナーで前へ出切り、早坂のペースかに思えたが、早坂の動きに続く形から小林則之(写真)が好回転のまくりで迫る。最後は早坂自ら車体を振ってけん制も小林には通じず。小林が直線もしっかりと踏み込んで勝利した。
 「早坂君のラインが3車だったし、逃げると言うのは読める展開。自分も年齢が年齢なので、自分からレースをつくるよりは、先行すると読める早坂君を動かしてからの勝負と思った。今日は単騎だと思ってたけど、連係することになった川村(昭弘)さんが初手で良い位置を取ってくれたので、勝因としてはそこが一番大きいと思いますよ」
 石毛克幸のまくりに乗った和泉田喜一が直線で大外を伸び2着入線。
 「2人で勝ちあがれるなと思った展開だったけど、1番(内藤宣彦)が内に居たね。伸びは良かったと思うけど、離れるんじゃないか、千切れるんじゃないかとびくびくしながら余裕が無くて、必死に走った結果です」
 逃げた早坂の番手から内藤宣彦が追い込み3着に食い込んだ。
 「早坂君が前と車間を切りながら絶妙なタイミングで行ったんで、ワンツーは決まったなと思ったけど、小林君が強かったね。前回玉野で小林君の走りを見てたけど、川村(晃司)をまくってたから相当強いよ。自分的に調子は悪くないけど、早坂君と決められずに申し訳ないです」

<9R>
石井秀治選手
石井秀治選手
 山田久徳が主導権を奪う。後方7番手となった石井秀治(写真)も最終1コーナーから踏み上げていくが、2コーナーでスピードを緩め伊藤成紀の内から5番手の位置を確保。3コーナーで再度踏み込み、前団をまくり切って2連勝で準決勝進出を決めた。
 「隙があって内に入れたのはたまたまですが、バックの強い風を計算に入れると、一度待った方が良いと判断しました。山田君も強いし、彼を消耗させるだけ消耗させてそこからの勝負だと思いました。身体も問題なく動いていますね。準決勝もまた頑張るだけです」
 最終2コーナーの石井の動きで番手の福田知也が遅れたところで佐藤朋也が石井の番手へスイッチ。石井の仕掛けを追走し2着に続いて準決勝進出となった。
 「今日はどう見ても運でしょう。急に前に石井君が入ってきてびっくりしたけど、あとは付いて行くだけでしたから。付いて行くには付いていけたけど、4コーナーからまた伸びていく感じで、抜ける感じはしなかったですね」
 石井との連結が切れた福田知也だったが、佐藤へ切り替え直線で中コースを伸び辛くも3着で準決勝の切符を得た。
 「あんな所で踏みやめるとは思わず油断してしまった。難しいポイントだと思うけど、自分が付いていればラインでワンツースリーまで出来ていると思うし、反省しないと。難しいと言うだけじゃなくて今後はそういう所をカバー出来るようにしていかないと」

<10R>
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
 相川永伍が最終ホームガマシで主導権を奪取。ペース良く逃げる相川を番手から藤田竜矢(写真)が余裕を持って追い込んだ。
 「相川君が強かったの一言に尽きますよね。後ろが来てないのも確認出来ていたし、踏み返しも強かった。埼玉全体としても彼の成長は心強いでしょう。自分の感触もここ最近は悪くないので、準決勝も頑張るだけですよ」
 逃げた相川永伍は藤田竜矢の援護もあり2着に粘った。
 「練習は出来ているけど、急に強くなるってことは無いので現状の力でどこまで走れるかの挑戦ですから。藤田さんに残してもらったとは言え、自分でも今日は着に残れるとは思ってなかった。最低限の仕事だけは出来たと思いますし、勝ち上がりはご褒美みたいなもの。昨晩も中々寝付けずに緊張が続いていたけど、もう一日その緊張が続くことになりそうです」
 後方からのまくりとなった一ノ瀬匠は最終4コーナーで一杯に。一ノ瀬の勢いをもらった松本大地が小川圭二との3着争いを制した。
 「一ノ瀬君は先行のイメージだったけど、まくりでも行けそう。それくらい良い仕掛けだった。今までやってないから、練習を積んでタイミングとかを習得すればもっともっと戦える選手になってくれる。自分は勢いをもらって上手く突っ込めた。状態も悪くなさそうだし、内に居る自分よりも強い追い込み選手に勝てたのは自信にもなります」

<11R>
岩津裕介選手
岩津裕介選手
 優秀競走『昇竜賞』は松谷秀幸が主導権。松谷ラインに次ぐ好位置を確保した平原康多に対し神山拓弥が内へと潜り込み、外は新田祐大が仕掛けて混戦模様となるも、強引に踏み込んだ平原、追走の岡田征陽で前へと出切る。埼京両者での決着かに思えた瞬間、外を岩津裕介(写真)が突き抜けた。
 「濱田さんと2人で決めるのが理想だけど、なかなかそれも難しいメンバーでしたから。濱田さんがスピードを作ってくれて、自分は上手く伸びることが出来ました。見ていたら苦しい展開だったかも知れませんが、自分の中では前がやりあってますし悪い展開ではなかった。このメンバーで勝ててよかったです」
 まくった平原康多は2着。
 「難しいレースになったけど、そこを仕掛けられたのは良かったと思います。状態も悪くなさそうだし、準決勝は自分のポジションでしっかりと仕事をするだけですね」
 岡田征陽は平原に続いて3着入線。
 「2人でまたワンツーが決まったと思ったけどね。とにかく康多君が頑張ってくれたと思います。自力で走った訳じゃないから状態面の分析は難しいですね。準決勝も地元を盛り上げられるように頑張るだけです」
 単騎での競走となった新田祐大は果敢に攻めたが結果は4着。
 「単騎なりに考えて仕掛けられたと思いますが、1センターで膨らんでしまったのが良くなかったですね。結果論になりますけど、悩みながら走ったのも良くなかった。違うことも出来たと思うし反省すべきところは反省したいです」
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