『西武園競輪ブルーウイングナイトレース(GIII)レポート』 前検日編

配信日:3月12日
 関東地区でのリレーGIIIのナイター開催は、西武園競輪場で「ブルーウイングナイトレース(GIII)」が、3月12日にスタートする。山崎芳仁、守澤太志、岩本俊介、嶋津拓弥、脇本勇希、取鳥雄吾、小倉竜二、阿部将大ら各地区の精鋭を地元の武藤龍生を中心に長島大介、木村皆斗ら関東勢が総力を結集して迎え撃つ。また、ガールズケイリンでは、地元の太田りゆをはじめ、児玉碧衣、柳原真緒ら実力者もそろい、初日から目が離せない。前検日の3月11日は、翌日からの激戦に備えて、選手それぞれが入念な調整を行った。
 GIII開催中は毎日、グルメ屋台の出店、「平原康多・栄光の軌跡展」、飯田あすかと高木真備の「あすまきライン」公開生配信などが予定されています。また、3月12日の初日は、浅井康太選手(三重・90期)によるトークライブなどもあります。西武園競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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飯田風音選手
飯田風音選手
 飯田風音(写真)のホームバンクは大宮だが、西武園を走る時も、地元での緊張感は変わらない。タテに踏むことを意識しながら組み立てる。
 「決勝には乗れているだけ。逃げとか、自力を出せたらいいなって思います。(中12日は)練習できました。500バンクで練習しているので、(今回はどうなるか)わからないですね。(地元開催は)緊張します」
 柳原真緒は今年15走で14勝しており、1着を量産。唯一、2着になったのは、今回初日も対戦する飯田風音がまくって1着を取った2月の玉野予選2走目だったが、高いレベルで安定している。
 「調子がいいっていう感じがないわりに、最近は優勝できている。反応した時に動くというのを意識して、しっかり動けているので、そのおかげ。西武園は(バンクに)癖があるけど走りづらさはないですね。4日制は久々になるので、今回はそこを意識して練習のモガきをいつもより1本多くして、4日目に120%の力を出せるようにしてきた。出し惜しみしないようにしたい」

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太田りゆ選手
太田りゆ選手
 太田りゆ(写真)は昨年10月の西武園から圧巻の27連勝。成績だけを見れば、絶好調と思ってしまうが、昨年のガールズオールスターでは左鎖骨を骨折しており、まだ納得のいく状態ではない様子。
 「フィジカルがいい状態ではない時もどうすればいいかを考えてやってきました。状態がいいわけではないですし、脚の感覚と成績は比例していない。(左鎖骨に)ワイヤーが入っていたけど、1カ月くらい前に抜きました。本調子ではないですけど、もともとできていたことができるようになってきた。GIが近づいてきて、今回、こういうレースができることはいい段階です。気負いせずに私らしくレースができたら」
 西脇美唯奈はタテの攻めを中心に安定感のある成績を残している。抜群のスピードを誇る太田りゆを相手に立ち回りにも注目したいところ。
 「着は悪くないけど、感じは普通です。動けてはいるのでそこはいいと思います。前回の伊東は追加でしたけど、その疲れがあるので、今日(前検日)たっぷり寝て疲れを取りたい。(太田とは)あたるような気がしていた。自分のやれることを頑張ります」

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児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 今年無敗の児玉碧衣(写真)。昨年のガールズグランプリから投入した新車のセッティングは定まってきており、乗車フォームも改良中だ。さらなる高みを目指して挑戦を続ける児玉が強敵を迎え撃つシリーズになりそう。
 「小倉からセッティングを変えてフレームに慣れてきた感じはあります。徐々に良くなっていると思います。練習は変わらずに組んでもらったメニューをやってきました。今節は試したいことがあるので、それを踏まえたレースをしたい」
 石井貴子は、1月の玉野2日目に落車をして長期の欠場。今回は2カ月ぶりの競走になり、状態面が気がかりだ。
 「玉野で落車して腓骨を骨折した。手術が必要だったし、それで時間がかかってしまいました。復帰戦なのでどれぐらい走れるかはわからないけど、精一杯頑張りたい。西武園はデビューして最初に走ったバンクだし、オールスターを走ったり、節目、節目で走っている印象がある。なんか(復帰するなら)ここだぞって言われている気がして、今回から復帰しようと思いました。来月は地元のGIもあるし、自分のできることをと思っています」

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 川口聖二は昨年9月の名古屋FIを最後に優参実績はないが、練習の感覚は上がっていると実感をしており、器用な立ち回りからタテ攻撃を繰り出す構え。
 「練習の感じは良くなってきたし、今回は追い込んできました。状態も上がっていると思います。西武園は前回、落車しているし、イメージが良くない。その時は新幹線で来ていたので、今回は流れを変えるためにも車で来ました。初日は気づいたら中団にいれるようにしたい。長尾君とは相性もいいので頑張ります」
 治田知也は競走得点を落としてしまったが、要因は明らか。これからは上がっていくことを信じて、自分のレーススタイルを貫く。
 「去年の12月の佐世保をインフルエンザで欠場してから、思うような走りができていない。さらに腰や股関節周りも痛めてしまった。そのせいかレースで出し切れていない感じです。練習はできているけど、どれくらいやれるかですね。調子を戻すためにも、今は初心を忘れないようにしっかり自力を出すようにしている。それで結果がついてくれば」

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 黒沢征治は1月の大宮記念で2勝を挙げたものの、最終日に落車をしてしまった。そこから3場所を欠場して今回が久しぶりのレースになる。現在の状態は気になるところだ。
 「前回落車したけど、体は大丈夫。地元で気持ちは入っています。大宮記念の前にも平原(康多)さんから(番手でしっかり勝つことも重要という)アドバイスをもらったし、番手を回る時はそこも意識しています。今回も多くの先輩がいるし、アドバイスをもらいながら頑張りたい。河合君とは連係したことがあるし、初日は自分が番手で頑張ります。まずはしっかり連係を外さないようにして、チャンスがくれば勝ち切りたい」
 ポテンシャルの高さは認められている黒瀬浩太郎だが、自身のレーススタイルを確立できていない。きっかけひとつで、一気にブレイクする可能性は十分なだけに、注目しておきたい選手。
 「前回は初日に長い距離を行けたけど、2日目、3日目と追い込みになってしまった。今は戦法に迷いがあって、前回の松山で木村(幸希)さんと岡崎(景介)さんに相談していろいろ考え中です。自分がやりたいことと、求められることが違うので、そこをどうしていくかですね。ヨコをやられて沈んでしまうこともあるので、自在性もつけていきたいし長い距離を行くとかも含めてそのあたりもですね。西武園は直線が短いし、出し惜しみしないように行くべき所で仕掛けたい。(初日は同門の木村が番手で)いい意味で気楽に走れると思う」

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室井蓮太朗選手
室井蓮太朗選手
 室井蓮太朗(写真)は前回の岸和田FIを111着の完全優勝。決勝は、快速まくりを決めて、うれしいS級初Vを達成。勢い良く今シリーズに乗りこんできた。
 「(S級)優勝はやっとできて、ひと安心です。でも、上位争いと言われると全然(まだ)です。ちょっとずつですけど、手応えは感じています。行ける時に行かないと、全部遅れてしまうので、そこは意識している。ここに向けて練習をしてきたし、(ウィナーズカップ出場メンバー不在で)裏開催なので頑張りたい」
 伊藤慶太郎は地元GIIIで気合いが入っている一人。前回の静岡記念では2日目の選抜で一筋縄ではいかない相手に逃げ切っているように、仕掛けがはまった時の強さは目を見張るものがある。
 「自力だけでは戦えないので、最近は「自力自在」というコメントにしている。競走だとそういう(ヨコの)動きも入れていかないといけないし必要になってくるので。西武園のバンクが使えなくて、今回は大宮で乗ったり、街道練習をしてきた。前回から20日以上空いているので走ってみないとわからないけど、(宿口)潤平さんが付いてくれるし、しっかり走りたい」

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 点数上位の道場晃規は2月の小倉FI準決勝で落車。そこから1カ月ぶりの実戦となるだけに、自身の状態をこう語る。
 「前回の落車で肋骨を痛めて、1週間ぐらい安静にしていた。痛みはあるけど、練習して来られたし、走るからにはある程度は大丈夫だと思う。次は静岡で、その次は伊東記念と地元が続くので、そこに向けて弾みをつけたい。(西武園は)33みたいなバンクだし、ここだというタイミングを逃さないようにしたい」
 林慶次郎は昨年末の平塚FI初日に落車、復帰戦となった2月久留米FIは677着と精彩を欠く結果となってしまった。そこから1本欠場してから今シリーズを迎える。
 「(12月の平塚で)落車して右肩のじん帯を2本切って肩鎖関節を脱臼。前回の久留米は無理やり走った感じはありますね。練習の感じ以上に、レースの感じが悪かった。今回はその時よりも練習をして来られたし、久留米の時よりは良くなっていると思う。ここまでの大怪我は初めてだし、走ってみてというのはあるけど、出し惜しみをしても良くないので、まずはしっかり動いてどこまでやれるかだと思う」

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 志智俊夫は前回の久留米FIが412着。決勝戦は優勝争いを演じており、53歳のいまもなお、S級で活躍している。練習を積み重ねることで状態をキープし続けている。
 「前回は優勝した佐藤一伸君が強かったです。10年前の久留米の全日本選抜で調子が悪くなって、それが9カ月続いた。そこから練習、ケアなど、見直しました。前回の久留米はちょうど10周年という感じで、ちゃんと走れたことに安心しています」
 自分でも動ける市橋司優人だが、初日は積極的な梅崎を目標にする。前回の初日も連係しており、好展開がくれば、チャンスを生かせるか。
 「前回の和歌山が終わってからインフルエンザにかかった。(満足いくまでの調整は)できなかったけど、練習もできたし体調は治ったので大丈夫だとは思う。梅崎さんには前回の和歌山初日にお世話になっています」

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久田朔選手
久田朔選手
 久田朔(写真)は2月中旬の奈良FIIで3場所連続完全優勝を達成して特別昇級。A級時代から積極策で結果を残してきており、初参戦のグレードレースでも活躍が楽しみだ。
 「A級からS級に(特別昇級で)上がれると思っていなくて、それも内容を重視して上がれたので、良かったです。前回はS級初戦でしたけど、難しいと思いました。勝負所以外のピッチが違うなと思いました。ラインがあって9車は初めてなので、立ち遅れないように前々に攻めたい。(S級で)先行主体にやっていきたい」
 野田源一は前回の久留米FI決勝を222着。決勝では人の後ろを回るという大きな決断をした。ラインの先頭や、前で戦う、決勝で連係した後藤大輝への思いや、番手回り、今後の心境を語った。
 「(前回の久留米決勝で約10年ぶりに番手を回って)タイミングもあったし、同じ久留米の後藤(大輝)君ということもあったので。これからは同じ久留米ではなくても番手を回ることも考えてはいます。でも基本は(自分でやる)自力自在の立ち回りです。まだ追い込みに転向したわけではありません。番手でやっていくうえでもしっかり脚作りをしていかないといけないと思いましたね。自分のタイミングで踏めない難しさがわかったし、いろいろ得るものは多かった」

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脇本勇希選手
脇本勇希選手
 脇本勇希(写真)は、昨年10月の豊橋GIIIでグレードレース初制覇。今年は年始の立川記念を制して開設記念も制した。師匠でもある兄・雄太のジムでトレーニングを積み、競走得点も上昇カーブを描いている。
 「ムラがなく、いい成績かなとは思っています。先行をあんまりしなくなって(成績は)なかなかいい感じです。室内練習がメインであとはいつも通りですね。この時期は花粉症がきつい。立川記念を優勝した時は警戒されていたかというと、ほぼなくて、警戒されるようになってから自分の実力がでると思う」
 飯野祐太は昨年12月以来のGIII参戦になる。近況はFIシリーズが続いていたが、成績は安定。初日は磯島成介を目標にレースを進める。
 「ここに向けては普通に練習してきました。状態は良くも悪くもなく普通ですかね。番手回りが増えて成績が安定していると思う。(1月に、いわき平で合宿があり)(新山)響平もいたし、今は他の強い若い子たちが多いので刺激になります」

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 取鳥雄吾は1月の当地FIで、同県の後輩・晝田宗一郎の番手から優勝しているが、前期と比べると、競走得点を落としてしまった。
 「ここ2カ月くらい乗れていない、という感覚がありました。でも、この1週間くらいは自転車に乗れるなって思ってきましたし、楽しくなってきました。今年は玉野記念がないということで気持ちの緩みがあったりすると思います。ここは後手を踏むとしんどくなるので、そこを踏まえて自分のレースができれば」
 瓜生崇智は昨年末に成績不振に陥ったが、今年は年始からここまでに9勝を挙げており、差し脚が戻ってきた。
 「前回はいつもと違うフレームだった。あんまり良くないフレームということもあって、案の定、付きづらかった。今回はエース機で大丈夫だと思う。状態自体は悪くないですよ。(取鳥とは)連係したことがあるけど、ダッシュが強烈なのでまずは離れないように」

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武藤龍生選手
武藤龍生選手
 武藤龍生(写真)は誰もが認める埼玉の顔。今回のGIIIと来月の西武園競輪開設76周年記念「第1回平原康多カップ」にも出場予定である。初日は木村皆斗-長島大介の後ろから差し場があれば鋭い突っ込みを見せてくれるはずだ。
 「この時期の花粉症はやばいです。(西武園は)直前に走路補修が多くてバンクに入れなかったので、大宮とか街道に行ってきました。(前回は)3日目から感触が戻ってきました。(仕上がりは)問題ないです。(GIII初優勝は)そろそろ獲りたいと思っています。気持ちはパンパン。今回と、次の平原康多カップを地元勢が両方獲れるように頑張りたい」
 木村皆斗は2場所連続優勝で勢い良く乗り込んできた。今回は関東ラインの先頭で別線の強敵を相手に戦い抜く。
 「(2場所連続優勝だが)小松島は単騎でしたし、伊東は福田(稔希)君が頑張ってくれたおかげ。自力の優勝とは言えないです。いまは、決勝を自力でしっかりとレースをするということを頭で考えています。体はすごくいいとは言えないけど、比較的いいですね。練習の密度が濃かったので、それがレースでどうでるかわからないです」
 岩本俊介は昨年がS級S班で目標がいることが多く、場合によっては3番手など、あらゆる位置でラインの競走に徹してきた。今年は自力の競走が増え、前回は3日間先行策に出た。初日は、佐藤慎太郎の前で先行して通算500勝に貢献。今後もラインの先頭で戦う姿が増えていきそうだ。
 「(久留米FIで)準決勝は粘りたかったが、力不足。決勝に乗りたかったですね。(最近は自力が多く)もともとそういう選手だと思っていますし、自力をやりながら、徐々に戻していけたら。ここまでは普通に練習をしてきて状態はボチボチです」