『西武園競輪開設76周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:4月10日

 西武園競輪開設76周年記念「第1回平原康多カップ(GIII)」は4月10日に開催2日目を迎えた。二次予選では地元勢の活躍が目立ち、森田優弥、荒川達郎、宿口陽一がそれぞれ白星を挙げ、準決勝へは6名が勝ち上がりに成功した。S班の4名も順当に準決勝へと駒を進めたが、二次予選で白星を挙げたのは意外にも眞杉匠のみだった。11日は決勝進出を懸けた準決勝3レースが行われる。
 記念開催中は毎日「グルメ屋台」、「平原康多~栄光の軌跡展~」などが予定されています。また、11日には、「平原康多」トークライブ、「蛙亭」お笑いライブ、「メンバー」お笑いライブ、「あすまきライン」日本で一番平和な予想会、なども行われます。西武園競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

<6R>

森田優弥選手
森田優弥選手
 赤板過ぎに板垣昴が前を切ると、打鐘手前で佐々木豪が叩いて先頭に立つ。伊藤信は3番手の外に追い上げて、板垣との併走に。そこを森田優弥(写真)が一気に巻き返し、最終ホーム手前で出切る。叩かれた佐々木が1コーナーでインから盛り返して猛抵抗。だが、森田は1センター過ぎに佐々木を強引にねじ伏せて、そのまま押し切った。
 「流れのなかでセオリー通り走ろうと思った。落ち着いて走るだけでした。アンコになってバックを踏むよりは冷静に行こうと思った。車の進み具合とレースの見え方で、ちょっと自分の感覚にズレがある。今日(2日目)は(地元の)3人で決められればと思ったが、油断したぶん、後ろに迷惑を掛けた。脚はあまりピリッとしない。長く自転車に乗って戻したい」
 森田の仕掛けにしっかりと続いた桑名僚也が2着。森田とワンツーで準決にコマを進めた。
 「森田君とは初連係でした。スタートは前の方が取れるように頑張ろうと思った。(森田に)全部、お任せでした。緩んだところで行ってくれた。自分の位置が狙われるのは分かっていたが、絶対に負けないようにと思っていた。森田君が締め気味に走ってくれて、佐々木さんはバックを踏んでましたね。要所要所、落ち着いて対処ができた。森田君は3車で出切れるようにイエローラインのあたりを行ってくれた。でも、風が強くて後ろに付いていても休めない。(バンクは)軽くはない。体は変わらず悪くないので、決勝に行きたいですね」


<7R>

浅井康太選手
浅井康太選手
 赤板1コーナーで才迫開が切って、中国勢に続いた菅田壱道は橋本壮史を押し込みながら内に切り込む。そこを橋本優己が踏み込んで、打鐘手前で主導権。才迫が3番手に飛び付いて、菅田は5番手。一本棒の7番手になった橋本壮は、4コーナーから巻き返す。逃げる橋本優もペースを上げる。浅井康太(写真)が、何度もけん制して、橋本壮は外に浮く。中団付近で仕掛けを逸した菅田には苦しい流れ。最終3コーナーのブロックで橋本壮を止めた浅井が、余裕をもって橋本優を交わした。
 「橋本(優)君が強い気持ちで走ってくれた。最悪、橋本(壮)君に叩かれても、自分の仕事をしようと思っていた。最近の橋本(優)君を見たら、しっかり仕掛けているので、気持ち的にもスタイル的にも変わったって感じた。(橋本優が)頑張っている分、自分もラインで決めようと。(落車の影響で)体に痛みはあるけど、それがなくなれば楽しみですね」
 別線がもつれていたタイミングを逃さずに仕掛けた橋本優己は、1周半を駆けての先行策で2着。内容の濃い走りで、ライン決着をメイクした。
 「(橋本壮を)意識して走っていました。誰も来なければ駆けて、来たら合ったところで勝負しようと思っていた。橋本(壮)さんと菅田さんが内に詰まっているのは良かった。掛かりも良かったと思う。去年から弟子を取って、練習も頑張らないといけないし、自分が手本にならなきゃいけないという思いもある。それがいい方向にいっている。初心に返って走れるようになってきたし、いいレースができたと思います」


<8R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 後ろ攻めの山口多聞が赤板1コーナーで切ってペースを上げると、打鐘3コーナーで一丸尚伍が叩いて主導権を握る。山口は3番手に入り、最終1センターで仕掛けるも不発。6番手に位置した松浦悠士(写真)は、2コーナー付近から一気に加速。4コーナーで逃げる一丸をとらえ、連勝で勝ち上がりを決めた。
 「イメージ通りの運びだった。ホームで行こうかと思ったが、ガチャガチャしていたし、けん制をもらわないタイミングで行けた。踏み応えは初日の方が良かった。風の影響もあると思う。(状態は)個人的にはもう少しと思っている。やりたい競走もできていますね。物足りない部分もあるが、連日、いい走りはできている」
 松浦マークの岩津裕介が2着。鮮やかなまくりを打った松浦の走りをこのように振り返った。
 「松浦君は自信を持っている感じで踏み出した。遠いなと思ったが、それでも行ってしまうのだろうなと。いいコース取りでブロックも避けてて、うまく決まりました。(自分自身は)指定練習の感じは良かったが、レースではもうひと息で、その感じはない。本番に弱くなってますね」


<9R>

荒川達郎選手
荒川達郎選手
 前受けの木村佑来は、皿屋豊の上昇を阻んで赤板過ぎに突っ張る。皿屋が中団に降りると、引いて態勢を整えていた森田一郎が2コーナー手前で仕掛ける。木村も合わせて踏み込むが、打鐘3コーナー過ぎに森田が叩き切って主導権を奪取。阿部拓真が遅れ気味の高塩譲次をさばき、木村を3番手に迎え入れて最終周回。皿屋は後方に置かれ、木村は2コーナーでまくりを打つ。森田マークの荒川達郎(写真)が、木村に合わせて番手発進。木村は後退して、荒川後位に阿部が切り替える。皿屋は、3コーナー過ぎからまくり追い込む。阿部、外を伸びる皿屋を振り切って、地元の荒川が1着。
 「(番手回りは不慣れで)走る前に(武藤)龍生さんとかにアドバイスをもらった。まずはしっかり付いていくことということを言われて、それで緊張もとくになく、集中して走れました。(森田が)前が詰まったところをすかさず行ってくれて、あとは自分のできることをと思ったけど、(森田が)内に沈んで行くのが見えた。これじゃ残せないと思って、しっかり自分が1着を取らないといけないと。ラインのおかげで勝てたし、(森田)一郎に準決に運んでもらったと思っているので、これをムダにしないように、自分が地元勢を盛り上げていきたい」
 木村に突っ張られた皿屋豊は、後方に置かれて最終バックでは仕掛けられない。まくり追い込み強襲をこう振り返る。
 「(突っ張られたあとに)全部、下げると、そのまま動きがなくなってしまうので削ろうと。行くタイミングがズレてラインで決められなくて悔しい。(外を)こらえられている感じはあったし、アタマまでいけると思った。もうワンテンポ早めに行っていれば、ラインで決まっていたと思うし悔しいですね。でも、仕上がりは悪くないのかなと」


<10R>

宿口陽一選手
宿口陽一選手
 赤板過ぎに佐藤一伸が切り、1コーナー過ぎに晝田宗一郎が叩いて先行態勢に入る。山賀雅仁が4番手に収まり、佐藤が5番手。7番手に置かれた吉田拓矢は2センター過ぎから踏み込む。吉田は、最終バック過ぎに逃げる晝田をとらえると、直線は宿口陽一(写真)とのゴール勝負に。番手の宿口が、吉田を差し切って地元記念で白星をつかんだ。
 「(吉田)拓矢君は凄いスピードだった。とにかく離れないようにして、抜くのはそのあとと思っていた。自分では離れていないと思うけど、どうだったかですね。しっかりと付け切らないと土屋君にも迷惑が掛かるので。拓矢君は後輪が跳ねていてスピードに乗り切っていなかった。(自分は)あれで助かりましたね」
 まくった吉田拓矢は2着。別線を力でねじ伏せたが、難しい表情で自身の状態について話した。
 「(状態は)良くはないですね。周回からいいポジションを探している感じ。ハンドルが気になる。レースを走ると違いますね。何回も後輪が跳ねているからバランスが悪い」


<11R>

金子幸央選手
金子幸央選手
 中嶋宣成の上昇に、4番手の古性優作も合わせて動く。しかしながら、前受けの伊藤旭は、古性を出させず関東勢だけを受ける。中嶋が先行態勢を取り、打鐘を迎える。4番手は古性と伊藤の併走。中嶋が4コーナー手前からペースアップして風を切る。4番手の決着がつかないまま最終周回。外併走から古性が、1センター過ぎに仕掛ける。金子幸央(写真)は、古性に半車身まで迫られたところで番手まくり。金子が合わせ切るが、鈴木輝大は追走できない。稲川翔のアシストもあり、古性が金子後位に入り直して直線へ。古性は詰まらず、金子が押し切った。
 「(中嶋の最終)ホームの踏み出しがすごくて、口が空いてしまった。(付け切ってからは)来るだろうなというところで、古性さんが来ていてさすがだなと。自分ももう少しなにかできれば良かったんですけど。バック線ぐらいでは出られる感じだったけど、中嶋さんの気持ちに応えようと踏みました。連日、(前が)先行してくれてありがたいのもあるけど、僕自身の状態もいいのかなと」
 直線で再度、金子との差が詰まるかと思いきや、古性優作は1車身差の2着。
 「(赤板で先に切る動きをして)あんな感じですね。弱かったです。見てもらった通り、(完全優勝した前回の)伊東とは別人でしんどいです。レースばかりを走っていて、脚力が落ちている」


<12R>

眞杉匠選手
眞杉匠選手
 赤板で伊藤颯馬、吉武信太朗が順に切った上を、打鐘3コーナーで石塚輪太郎が叩く。だが、石塚マークの大洞翔平が遅れ、吉武がさばいて番手を取り切る。前団のもつれを見て、眞杉匠(写真)が一気に仕掛けて最終1コーナー過ぎに先頭に立つ。武藤龍生は眞杉に続くが、伊藤颯馬が平原啓多をさばいてこの後ろにスイッチする。バックでは3番手が伊藤と石塚でもつれる。直線では眞杉、武藤の一騎打ちとなるが、眞杉が振り切った。
 「終始、重くて余裕がなかった。ほんの少し自転車をいじっていたが、良くないので元に戻す。体の感じは前回よりマシなので、修正できれば。レースはみんな脚を使ったところで仕掛けた。もう少し距離を伸ばしていければ。西武園は走りやすいと思うが、体が追いついていかない」
 武藤龍生は、眞杉と1車輪差での2着。コンディションを整えて、正念場の準決勝に挑む。
 「眞杉君に任せていた。正直に言うと、初日よりも状態が悪くなって緊張感があった。体は厳しいが、気持ちでカバーできている。とにかく体をケアしたい。いまのベストを尽くせるように」