『西武園競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:4月5日
 西武園競輪開設64周年記念「ゴールド・ウイング賞」が今日から開幕した。晴天の下、特選3個レースをメーンに、全12レースで熱戦が繰り広げられた。落車、失格が相次ぐなど波乱の幕開け。2日目は優秀競走「ギャンブルレーサー関優勝牌」をメーンに、二次予選6個レースで準決勝への勝ち上がりを争う。
 2日目の明日は先着500名様にマドレーヌをプレゼント。「航空戦士トコロザワン」によるヒーローショーや日本競輪選手会埼玉支部によるチャリティーオークションなど多彩なイベントで開催を盛り上げます。ぜひ、西武園競輪場でお楽しみください。
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加賀山淳選手
加賀山淳選手
 加賀山淳(写真)が打鐘前から一気に仕掛けて主導権を奪う。番手から抜け出した山田幸司は斜行で失格。加賀山が1着に繰り上がった。
「山田さんのおかげですね。展開が自分に向きました。内容は良かったんですが、スピードもかかりも全部ダメですね。前回よりは悪くないと思います」
 最終ホーム手前、7番手から巻き返した谷田泰平は山田のブロックで車体故障。山田後位に切り替えた山口泰生が2着に入った。
「谷田さんのスピードが止まった感じだったので、3番手に降りました。最後はまだ余裕があったので、外を踏んだんですが、 全く伸びなかったですね。厳しい展開を何とかしのげました」

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永田隼一選手
永田隼一選手
 伏兵の永田隼一(写真)が後続のもつれを尻目に堂々の逃げ切り勝ち。3連単38万円台の大穴配当を演出した。
「高木(和仁)さんのおかげですね。重く感じたし、絶対にいかれると思って半信半疑で踏んでました。落車のアクシデントはあったけど、逃げ切れるとは思わなかった。明日も同じようなレースができればいいですね」
 2着に流れ込んだ高木和仁は斜行で失格。4番手からまくり上げた及川裕奨が2着に繰り上がった。
「後ろから押さえて、あとは8番(永田)の出方次第と考えていました。市川(健太)さんをけん制しながら、焦って仕掛けた感じですね。感じは悪くないと思います」

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 伊藤信が打鐘過ぎの2センターから一気にカマして主導権。絶好の番手回りとなった坂上樹大がきっちり勝機をものにした。
「伊藤君が気持ち良く行ってくれたおかげですね。ライン3人で勝ち上がれて良かったです。杉本(正隆)君も強かったですね。一次予選は負けられない気持ちで走りました」
 後方からまくった金子幸央に乗り、杉本正隆が2着に突っ込んだ。
「金子君が最後まで頑張って踏んでくれました。外を踏んで何とか勝ち上がれましたね。状態はいいと思います」

<4R>
鈴木伸之選手
鈴木伸之選手
 泉文人を逃がして、鈴木伸之(写真)が3番手の絶好ポジションを確保。最終2コーナーから好回転でまくって快勝した。
「いい位置が取れたし、あとは展開次第で、天田(裕輝)さえどうにかすればいいと思っていました。自分のタイミングでいけました。理想のまくりですね。感じも良かったです。最近は初日に叩いていたし、初日1着は久しぶりですね」
 人気の天田裕輝が直線で外を強襲。鈴木マークの中井護に迫って2着は同着となった。
「ちょっと組み立てが中途半端でしたね。空回りしてしまい、後ろに迷惑をかけてしまった。調子は悪くないので、明日はもう少ししっかり組み立てます」

<5R>
 打鐘で菅田壱道が斬った上を小川祐司がタイミング良く叩いて主導権を握る。番手絶好となった原誠宏が直線で鋭く追い込み、久々の勝ち星を挙げた。
「小川さんのおかげです。かかりも良かったんですが、最後に少しタレてきていたのに、抜くのが早すぎましたね。久々に勝てて良かったです」
 後方8番手からまくり上げた古屋琢晶は3着まで。
「強引にまくっていった感じですね。原さんが持ってくるのは分かっていたので、それを避けながら踏みました。感じは悪くないので明日も頑張ります」

<6R>
太田真一選手
太田真一選手
 地元勢が魅せた。金子哲大が中団争いを誘って果敢に逃げる。番手の太田真一(写真)はまくってきた黒田淳をしっかり止めて直線でズブリ。地元記念で幸先の良いスタートを切った。
「久しぶりにいい緊張感を持って走れました。金子が強かったですね。黒田も苦しそうでしたから。余裕はあったし、感じも良かったですね。練習してきた甲斐がありました。今日ぐらいしかないと思って手を挙げたら、お客さんも喜んでくれたので良かったです。あとはこっそり勝ち上がりますよ」
 金子哲大は力強い先行策で3着に粘り、ラインを上位独占に導いた。
「あれしかなかったですね。黒田さんがすんなり中団だと厳しいので、併走させようと思ってました。バック向い風できつかったんですが、ラインで決まって良かったです。地元記念で勝ち上がれてうれしい」

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 打鐘でハナに立った阿部力也がピッチを緩めると、すんなり中団に入っていた山田義彦が4コーナーからスパート。同時に外を巻き返してきた吉川起也を封じて豪快に逃げ切った。
「中団に入ったけど緩んだら行こうと思っていた。ちょうど仕掛けたときに、吉川さんも来ていたんですね。出てからはペースで踏めました。最近の中では一番感じが良かった。その分、緊張はしたけど、結果につながって良かったです」
 阿部力也が山田の後位に飛び付き、茂木和臣と激しくからむ。阿部マークの和田圭が直線で外を伸びて2着に入った。
「阿部君が頑張ってくれたおかげで恵まれました。何とか勝ち上がれて良かったです」

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 打鐘で松川高大が斬った上を中井勇介が叩く。絶妙のペース配分で逃げて南関勢のペース。番手の江守昇が粘る中井をきっちり捕らえた。
「初手でいい位置が取れたし、いい展開になりました。中井君のおかげ。いいかかりだったし、まくられる感じはしなかった。しっかり勝てて良かったです」
 中井勇介は迷いのない先行で格上の機動型をシャットアウト。南関ラインで上位独占を決めた。
「ライン3車だったので思い切りいけたし、いいタイミングで仕掛けられました。最後までしっかり踏めたと思います。感じも良かったですね」

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佐藤龍二選手
佐藤龍二選手
 打鐘過ぎに先行態勢に入った篠原龍馬に地元の宿口陽一が早めの巻き返しで襲いかかる。最終ホームから空いた内を進出した佐藤龍二が篠原を交わして先頭に立つ。これを好追走した丸山啓一が鋭く差し切った。
「佐藤君がうまいレースをしてくれました。岡(光良)君に降りて来られたら厳しかったですけどね。しっかり付いていけたし、最後も交わせました。佐藤君もけっこう脚を使ってましたから。練習の成果が出て良かったです」
 佐藤龍二(写真)は内抜き先行で2着。好判断が光った。
「内が空いて3番手の高田(健一)さんのところと思ったんですが、そのまま空いていたので踏んでいきました。でも、1周しか駆けていないのに、後ろに抜かれたのはショックですね。感じは悪くなかったです」
 宿口が不発の展開から切り替えた岡光良が3着に突っ込んだ。
「厳しい展開でしたが、何とかしのげました。最後も伸びたし、感じは良かったです」

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池田勇人選手
池田勇人選手
 池田勇人(写真)が地元で躍動した。打鐘から飛び出すと、次々と反撃してきた別線の機動型を突っ張り、会心の逃げ切り勝ちを収めた。
「久々に押さえ先行らしい走りで、逃げ切れました。合わせ切れたのは自信になりますね。ここ最近は消化不良の内容が多かったし、いい内容で勝てたのは良かった。駆けた感じも良かったですね。気持ちはまだ先行選手ですから。明日も自力でしっかり頑張ります」
 番手の神山拓弥は直線で詰め寄ったが、僅かに届かなかった。
「池田さんが全てやってくれました。本当に強かったです。自分は何もできなかった。ただ、しっかり付いていって、入られないようにと思ってました。2センターで一応、後ろを見て確認できたんですが、差せなかったです」
 最終ホームで関東コンビの後位に切り替えた五十嵐力(3着)は、ゴール直前に成田和也にからまれて落車してしまった。
「ただあの位置にいただけになってしまいましたね。外を踏んでいければ良かったんですが…。落車のケガは擦過傷です。今のところは大丈夫そうですね」

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吉本卓仁選手
吉本卓仁選手
 前受けから7番手まで下げた深谷知広が打鐘過ぎの3コーナーから一気の巻き返し。番手の南修二が離れるほどのスピードで後続を引き離して圧勝。初登場の西武園バンクで実力を示した。
「考えても仕方がないし、まくりも決まらないと聞いていたので、早めにいきました。力を出し切れたので悪くないと思います。でも、末の甘さは気になるので修正したいですね」
 後方から踏み上げた吉本卓仁(写真)が2着に食い込んだ。
「脚を溜めて一発みたいなレースになりましたね。南(修二)さんが離れていたのでラッキーでした。あれだと番手の仕事ができないですからね。腰に不安があったけど、それなりに走れたと思います」
 吉本を懸命に追った西川親幸がそのまま3着に流れ込んだ。
「吉本が頑張ってくれたおかげ。彼とは本当に相性がいい。あの展開だと前は抜けないね」

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菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
 三谷竜生が打鐘で平原康多を叩いて先行。平原の内をすくって3番手を奪取した菊地圭尚(写真)が最終4コーナーから外を踏み込んで突き抜けた。
「平原にしては珍しかったですね。でも、もう1度、来ると思っていました。正直、余裕はなかったですけど、いきたいところで身体はしっかり反応しました。明日も自分でやります。動けるときはしっかり動いておきたい」
 伊藤健詞が懸命に逃げる三谷を番手から寸前で交わして2着に入った。
「勝ち上がれてホッとしました。三谷君は点数を上げてきているし、本当に強いですね。踏み出して、ずっと伸びていく感じがしました。前回から流れがいいですね。明日は深谷君の番手。歯を食いしばって付いていきます」
 三谷竜生は強豪相手に先行勝負で3着に粘った。
「まくりが効かないバンクだし、先行で力を出し切ろうと思ってました。ペースで踏めたし、3着に残れて良かったです。ただ、まだちょっとバタバタしている感じがします」
 精彩を欠いた平原康多は5着スタート。二次予選から巻き返しを図る。
「内から来るのは予想していたけど、堪え切れなかったですね。自分のレースができなかった」
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