『西武園競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:4月8日
 西武園競輪開設65周年記念「ゴールド・ウイング賞」が明日4月9日に開幕する。今シリーズはSS4名のほかに稲垣裕之、佐藤友和ら強豪が参戦するが、地元の平原康多、武田豊樹の関東ゴールデンタッグが優勝争いをリードすることは間違いない。また最終日第9Rには105回生の「ルーキーチャンピオンレース・若鷲賞」が開催されるなど、見どころの多いシリーズになりそうだ。
 場内ではファンサービスやイベントも盛りだくさん。開催中4日間を通して、お子様限定で駄菓子セットを4日間合計で500個プレゼント。また、たこ焼き、焼き鳥販売のケータリング出店、選手会体験型イベントブースなど盛りだくさん。さらに、明日9日には、選手会埼玉支部に所属になる地元埼玉の新人選手の紹介や選手会トークショー、山口健治氏予想会(3R発売中)などイベントも予定されております。ぜひ、本場へ足をお運びください。
<1R>
 オープニングレースから地元勢が登場する。久木原洋は地元記念初出走で一次予選突破を目指す。
 「練習はしてきました。初めての地元記念ですね。佐藤(一伸)君も樫山(恭柄)君も強いんで。チャレンジャーなんで積極的にいきます。女屋(文伸)さんとの連係は2回目です。2人で勝ち上がれるようにしたいです」
 番手の女屋文伸も「(久木原を)援護できるように。練習はしてきたんで、あとは結果が出れば」と気合十分だ。
 地元勢の前に立ち塞がるのが北日本勢だ。佐藤一伸は前回立川を2連勝で優参と、状態良く乗り込んできた。その立川で準決、決勝と連係した山田敦也とのタッグとなる。
 「立川は恵まれました。上手く位置が取れて。状態は良いと思います。前回くらいの感じでいければ」

<2R>
 今期が初のS級の大竹歩はここまで3場所で優参と、持ち前の機動力を遺憾なく発揮している。玉野記念で4着ながら一次予選を突破。今回こそは別線を完封するか。
 「(前回の)名古屋は着(283)以上に調子が良かったです。自分は(別線を)出させないようにしたいです。準優、決勝ではまだ力の差があるんで、そこを戦えるようにしたいです。布居(寛幸)さんとは初めてです。迷惑かけないように」
 地元の和田禎嗣は初の地元記念で一次予選突破を目指す。
 「前回(松戸で)2勝して調子は上がってきています。地元で頑張りたいです」
 新井剛央も和田との地元連係から勝ち上がりを目指す。
 「前回(立川)までは疲れがありました。1週間空いて疲れが取れたので、前回悪かったところを修正してきました」

<3R>
 熱い男・佐藤龍二が主役だ。1月平記念を1139着で優参すると、続く2月小倉でS級初優勝。ギア規制を追い風にまくり、追い込みが面白いように決まっている。
 「いつも通り前々です。最近は自分の中でクリアしたい基準が上がっている。(前回静岡の)復帰戦は最低限決勝と思ってました。練習に乗り始めるまでに時間がかかったけど。(今回は)前回より練習もできたんでがんばりたいです」
 101期の茨栃コンビが佐藤にストップをかけるか。小原唯志は前回宇都宮で896着と大叩き。ここから巻き返したい。
 「あんまり良くないですけど、練習はしっかりやってるんで結果を出せるように。細切れなんで上手く走りたいです」
 同じく坂本将太郎もなかなか結果が出ず苦しむ中、前回の四日市で予選を2着で突破。流れが向いてきたか。
 「ちょっとマシになりました。前回はとりあえず良かった。脚の問題で練習が少なかったですね。(初日は)小原さんにおまかせです。今期は失格もして、そろそろヤバいんで頑張りたいです」

<4R>
横山尚則選手
横山尚則選手
 ここでは横山尚則(写真)の機動力が一枚上手か。前走の宇都宮では準決敗退も、最終日は500バンクを丸1周駆けて逃げ切り勝ち。状態良く今回を迎えられそうだ。
 「幸田(光博)さんに任せてもらえたので、しっかり見せ場を作れるように、立ち遅れないようにしたいです。(前回から約)3週間空いて練習もしっかりできました。いつも緊張しちゃうんでリラックスして。記念で一次予選を突破したことがないので、消極的なレースをせず突破したいです」
 チャレンジャーの長尾拳太は前回(名古屋151着)2勝と状態が上がっている。強敵を相手に一矢報いたいところだ。
 「考えて自力で頑張りたいです。(3月の)川崎のあとにセッティングを変えてかなり良い感じです。調子が良いときのに戻しました」

<5R>
土屋壮登選手
土屋壮登選手
 地元記念初参戦となる土屋壮登(写真)だが、1月立川記念、3月玉野記念をはじめ、2月大宮以外は全て初日を1着で突破。さらに、前走3月向日町ではS級初優勝と弾みを付けて地元記念を迎えた。当所はA級で過去3回すべて優参し、チャレンジ時代を含め2度完全Vと相性は抜群だ。
 「西武園はA級でしか走ったことないですけどね。(前回の向日町から)間が空いたんでしっかり練習できました。良い感じはしてます。(地元記念は)やっぱり緊張しますね。頑張りたいです」
 九州勢が土屋を止めにかかる。中心となる小岩大介は3月高知で優参。ダービー2走目は田中誠のまくりを楽に交わして1勝と、近況は良い流れ。ここも中本匠栄に上手く乗っていきたい。
 「練習は普通にしてきました。西武園は(13年記念以来)久しぶりになりますね。悪いイメージはないです」

<6R>
 ダービーでは一次予選で痛恨の失格を喫した山田義彦だが、前々回の当所は12着で優参。相性良い地元バンクで巻き返しを図る。
 「前回(ダービー)も仕上がっていました。また身体を作り直してきたんで走ってみないと分からないですけど。直前までは久留米に行って仕上げてきました。タイムも上がってきて、数字の面で上向いてます。あとは走ってみて。決勝にはいきたい。一戦一戦頑張ります」
 藤田竜矢も今期は不調に苦しみ、追い打ちをかけるように前回の立川では落車失格。好目標を得たここはチャンスを生かし、悪い流れを断ち切りたい。
 「練習もできた。競輪選手なんでこういうときもあります。体調は大丈夫、元気です!(山田との連係は)初めてです」
 山田に次ぐ競走得点を持つ荒木伸哉が、関東勢に対抗する。
 「前回地元で(着は悪かったが)しっかりできた。感じ的には悪くないですし、体調面の不安はないです。(齋藤友幸との)連係は初めて。ダッシュも鋭いし、踏み出しで離れないように」

<7R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
 4月京王閣で121着と約1年ぶりの優勝を遂げた小嶋敬二(写真)は、この流れを止めず上昇気流に乗っていきたいところ。
 「(京王閣は)タイムは出てなかった。12秒0だし。すごい向かい風だった、6メーターくらい。でも、状態は悪くなかったし、(まくりが)届いてくれてよかった。(決勝以外の負け戦は)まくりもあまり決まってなかったし、その中で勝ち切れたのはよかった」
 小嶋と連係する西徹は今シリーズが怪我からの復帰戦。脚力とレース勘に不安を抱えたままでの当所入り。
 「怪我は左鎖骨です。プレートを入れる手術をしました。練習を再開したのは2月に入ってからですね。雪は少なかったんですけど、寒くて感じが戻らなかったです。脚も戻らなかった」

<8R>
 昨年は不振で苦しんだ岩本俊介だが、今ではすっかりスピードを取り戻し、連対率が大幅にアップした。ここも同県の先輩、和田健太郎を背に別線を翻弄したい。
 「練習はしっかりしてきました。前回(3月福井)は疲れがありました。あとは1回走ってみてからです」
 和田健太郎が3場所前の2月松阪で優勝するなど、今期は優参が多く好調を維持している。
 「岩本とは年始早々(1月前橋)に連係してますね。松阪は田中晴基が頑張ってくれたおかげ。千葉、南関の自力が強いんで。今回も岩本とワンツーできるように」
 昨年12月のレインボーファイナルで優勝し、特進でS級に復帰した佐藤博紀は、2月松山、3月武雄で連続優参と得意のまくりで奮闘中だ。
 「前回(3月防府)は内に包まれて動けなかった。今回は二次予選に勝ち上がれるように。まずは一次予選をしっかりと。挑戦してやるしかないです」

<9R>
相川永伍選手
相川永伍選手
 予選のメーンを任されたのは地元の相川永伍(写真)だ。全日本選抜、ダービーとG1では結果を出せなかったが、地元のここは予選突破が命題だ。
 「ダービーではやり合ってからもうひと脚がなかった。ホントならやり合っても残らないといけない。練習してきたんですけど、上手く噛み合ってないですね。そんな中でも今回出し切れるように。またここから上げていくつもりで。西武園は悪くないので」
 去年は怪我で「最後の方は目標を失いかけた」と竹山陵太。しかし、現在は状態が良化し、今期こそはと意気込む。
 「今年は一年を通して気合を入れて走れるように。今回は記念なんでしっかりと。(最近は)着は良くないですけど、名古屋(記念)のときよりは状態は良いです。練習はしっかりできてます」

<10R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 京都の86期同期コンビが10Rに登場。細切れ戦となったが、両名が主役の座は譲らない。稲垣裕之(写真)はダービーでは9348着と散々な結果を悔やんだが、当所で仕切り直しを誓う。
 「ダービーでは気管支炎がひどくて力を発揮できませんでした。一番大事なレースに体調を持ってこれなかったです。直前の練習もやりすぎてたかなと思います。もっと体の反応に敏感にならないとダメですね。そのあとは体を休めてきたんで今はコンディションは問題ないです。体調を確かめる意味も込めて積極的に走りたい。西武園は(2004年)オールスターでG1初決勝の思い出の地です。(村上博幸は)信頼できる選手なんで2人で決まるようにしたいです」
 前回のダービーでの落車をはじめ、落車禍に悩まされている村上博幸は、ここを浮上のきっかけにしたい。
 「落車が結構続いて自分の中で思うように行ってないです。自分のなかでも感触をつかむのが難しいですね。練習はできましたけど、どこが良いとかはないですね」

<11R>
岩津裕介選手
岩津裕介選手
 1月平記念では真骨頂といえるレースで優勝し、今期は好調な滑り出しを見せた岩津裕介(写真)だが、ダービーでは惜しくも準決で敗退。しかし、最終日を1着で締めくくりS班の威厳を示した。今シリーズ、中四国の目標は手薄だが、らしいレースを魅せる。
 「(状態は)悪くはないと思うんですけど。ダービーの最終日は良かったです。3、4月は去年すごい良くて、6月頃がピークでした。今年は去年ほど調子が上がっていないですけど、去年は後半失速してしまったんで。今年は長い期間好調を保てるようにしたいです。小川(勇介)とは連係もあります」
 佐藤友和は先場所の3月福井で脇本雄太に敗れたものの準V。状態を上げて当所に乗り込んできた。
 「安部(貴之)には付いたことがあるようなないような。前回の福井の2日目くらいから動けるようにはなってきました。決勝は脇本が強かったですね。(状態は)あともうちょっとですね」

<12R>
平原康多選手
平原康多選手
 シリーズリーダーとなる関東ゴールデンコンビが最終レースにそろって登場。地元の平原康多(写真)は前回、微差で新田祐大に敗れ、ダービー王の称号を逃した。だが、地元では圧倒的な力を誇っており、当所も59、60周年記念を連覇と相性も良い。
 「バンクに入っての練習はしてないです。街道と室内トレーニングのみですね。(並びは)武田さんと話して、自分が前で頑張ります」
 平原と双璧をなす今シリーズの優勝候補が武田豊樹だ。ダービー決勝は6着に沈んだが、今期の全ての開催で優参と安定感は抜群。明日も平原とワンツーを狙う。
 「感触的には普通。練習は街道でやってきました。今回から新フレームで練習はやってきたんですけど、走ってみないとわからないです。平原との並びは話し合った結果です」
 別線はなんとか一矢報いたいところ。竹内雄作はダービーで1勝に終わったが、前場所の立川で準優勝と状態を上げてきた。
 「雨ばっかりで思うように練習はできてないです。でも競走では動けてるんで。ダービーの最終日はああいう展開でも勝てるようにしないとダメですね」
 度重なる怪我から不屈の闘志で復帰の松谷秀幸は、今節が復帰2場所目。
 「まだ骨がくっついてないけど、ダービーよりはコンディションは良いです。このレースはダービーよりヤバイですね。前々で見せ場を作れるようにしたいです」
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