京王閣競輪場で3日制2節GIIIの第2弾「東京オーヴァルカップレース(GIII)」は、7月27日に2日目が行なわれた。S級、A級ともに準決をメインに争われ、S級の準決は寺崎浩平、吉田拓矢、眞杉匠がそれぞれ1着をゲット。S班の清水裕友や新田祐大らが着外に沈むような激戦の連続だったが、地元から鈴木竜士が2着に入ってエースの面目を施した。超豪華メンバーを集めた短期決戦は28日が早くも最終日。ファイナリストが出そろい、11レースでA級、12レースでS級の決勝の号砲が鳴らされる。
シリーズ最終日も、京王閣競輪オリジナルグッズプレゼントキャンペーンがあるほか、恩田繁雄さんのピックアップ予想会、オーヴァル予想会(28日は鈴木誠さん、後閑信一さん)、東京支部選手会ブース、ビールフェスティバル、キッチンカーの出店などが予定されています。さらに28日には、サンバ団体「ウニアン・ドス・アマドーリス」ライブもあります。京王閣競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。
<3R>

小川将二郎選手
誘導と車間を取った高本和也が、赤板過ぎに小川将二郎(写真)を突っ張る。突っ張られた小川は車を下げ切らず、4番手で佐藤大地と外併走になる。高本が打鐘2センターからペースを上げて、4、5番手は併走のまま最終ホームを通過。1センターで佐藤にどかされた小川だったが、その真後ろにスイッチして態勢を立て直す。2コーナー過ぎからまくった佐藤は、紫原政文のブロックを受けて失速。あおりを受けて外をう回した小川だったが、粘り強く踏み込んで、ゴール前で1着まで届かせた。
「三分戦ですし、(高本が)出させてくれるかなとも思ったんですけどね。(中団の)あそこで引いたら、もう(チャンスは)ないんで。でも、(中団で)勝たないと、後ろにチャンスがないし、勝たなきゃ駄目だった。6番(佐藤)にうまく当たられてしまいました。紫原さんはヨコが強いんで、持っていくだろうなと思った。それでワンテンポ待って、なんとか届いて良かったです。昨日(初日)のレースで、ちょっとヤバいかなと思ったんですけど、今日は勝てたんで、脚の状態は悪くないと思います」
高本と即席ラインを組んだ紫原政文は、佐藤を渾身のブロックで阻む。小川に外を行かれたが、前を交わしての2着で健在ぶりを示した。
「(高本が)前を取って突っ張ると思ってたんで、俺も気合が入ってました。簡単にまくらせたらいかんなと。長野(和弘)君も固めてくれてたし、思い切って動けましたね。でも、1着が取れんすね。ブロックして、先行を差せているし、悪くないね」
「三分戦ですし、(高本が)出させてくれるかなとも思ったんですけどね。(中団の)あそこで引いたら、もう(チャンスは)ないんで。でも、(中団で)勝たないと、後ろにチャンスがないし、勝たなきゃ駄目だった。6番(佐藤)にうまく当たられてしまいました。紫原さんはヨコが強いんで、持っていくだろうなと思った。それでワンテンポ待って、なんとか届いて良かったです。昨日(初日)のレースで、ちょっとヤバいかなと思ったんですけど、今日は勝てたんで、脚の状態は悪くないと思います」
高本と即席ラインを組んだ紫原政文は、佐藤を渾身のブロックで阻む。小川に外を行かれたが、前を交わしての2着で健在ぶりを示した。
「(高本が)前を取って突っ張ると思ってたんで、俺も気合が入ってました。簡単にまくらせたらいかんなと。長野(和弘)君も固めてくれてたし、思い切って動けましたね。でも、1着が取れんすね。ブロックして、先行を差せているし、悪くないね」
<4R>

井上雄三選手
スタートを取った中村龍吉が、吉田昌司を赤板過ぎに突っ張る。無理せず5番手に戻った吉田は、2コーナーから再度仕掛けて打鐘過ぎに中村を叩く。単騎の小川達也が埼玉勢を追って、叩かれた中村は4番手。最終2コーナーからまくった中村だが、吉田の強靭な掛かりを前にしてしまっては、3コーナーでいっぱい。4コーナーを番手で回った井上雄三(写真)は、最後も踏み直した吉田を渾身の力で差し切って、1着で決勝進出を決めた。
「(吉田が)頑張ってくれた。すごいカカっていたし、最後は抜いたかなって感触はあったけど、余裕とかはなかったです。(決勝は)去年に乗ったぐらいで久々。決勝に乗れるぐらいだし、脚はすごくいいと思う。流れもいいですね」
若手を先行で退けた吉田昌司。S降りの実力を示した。
「(若手が相手で)後ろ攻めだったし、ヒヤヒヤでしたよ。とりあえず行ける所からとは思っていた。その方が井上さんも付いてきて、ラインで決まるかなとは思ったので。(長い距離を駆けて)きつかったです。調子は普通ですね」
「(吉田が)頑張ってくれた。すごいカカっていたし、最後は抜いたかなって感触はあったけど、余裕とかはなかったです。(決勝は)去年に乗ったぐらいで久々。決勝に乗れるぐらいだし、脚はすごくいいと思う。流れもいいですね」
若手を先行で退けた吉田昌司。S降りの実力を示した。
「(若手が相手で)後ろ攻めだったし、ヒヤヒヤでしたよ。とりあえず行ける所からとは思っていた。その方が井上さんも付いてきて、ラインで決まるかなとは思ったので。(長い距離を駆けて)きつかったです。調子は普通ですね」
<5R>

福元啓太選手
後ろ攻めから押さえた福元啓太(写真)を、佐々木祐太が叩いて打鍾前に先頭へ。前受けから下げ切った永井哉多は、打鐘3コーナーから持ち出して前団に襲い掛かる。佐々木も負けじと踏み上げて、最終周回は両者のもがき合い。永井が佐々木をねじ伏せたが、今度は2コーナー過ぎから仕掛けた福元が前に迫る。抵抗する永井を、福元が4コーナー過ぎにまくり切って、激戦を制した。
「あそこ(赤板)で突っ張られないように。でも、みんな積極的なタイプなので。切って来なければ先行で、来れば出してっていう感じで。1コーナーで(永井が)ヨコの動きで止まるかなって見てしまったんですけど。昨日(初日)もそうですし、練習の成果をレースで出せているので。(決勝も)自信を持って力を出し切りたい。たぶん2年くらい優勝できていないので頑張りたい」
内田玄希は、最終ホームで内に降りて福元の後ろに切り替える。仕掛けに続いて2着での勝ち上がりだが、ラインの永井が4着に沈んだこともあり素直には喜べない。
「昨日(初日)を見ていたら(永井は)行けると思っていたんですけどね。合わされる感じだったので、早めに見切りをつける感じになってしまいました。昨日も前を抜けていないですし、あまり良くないですね。地元7割増しでいきたいんですけど、気持ちだけになってしまっているんで。良くなるようにしたいですね」
「あそこ(赤板)で突っ張られないように。でも、みんな積極的なタイプなので。切って来なければ先行で、来れば出してっていう感じで。1コーナーで(永井が)ヨコの動きで止まるかなって見てしまったんですけど。昨日(初日)もそうですし、練習の成果をレースで出せているので。(決勝も)自信を持って力を出し切りたい。たぶん2年くらい優勝できていないので頑張りたい」
内田玄希は、最終ホームで内に降りて福元の後ろに切り替える。仕掛けに続いて2着での勝ち上がりだが、ラインの永井が4着に沈んだこともあり素直には喜べない。
「昨日(初日)を見ていたら(永井は)行けると思っていたんですけどね。合わされる感じだったので、早めに見切りをつける感じになってしまいました。昨日も前を抜けていないですし、あまり良くないですね。地元7割増しでいきたいんですけど、気持ちだけになってしまっているんで。良くなるようにしたいですね」
<10R>

寺崎浩平選手
河合佑弥が7番手から動き出し、新田祐大も中団から合わせて動く。前受けの寺崎浩平(写真)が赤板で踏み上げると、河合佑弥は一旦車を下げる。河合は2コーナー過ぎからもう一度仕掛けて、関東勢が主導権を握る。新田を突っ張った寺崎が4番手を確保し、新田は後方に置かれて最終周回。吉澤純平が大きく車間を切って反撃に備えるが、寺崎はバック手前からお構いなしにまくり上げる。車間を詰めた吉澤を、寺崎はスピードの違いで乗り越えて2センターで先頭へ。北日本勢にレースをさせず、関東勢を力で粉砕した寺崎が決勝一番乗りを決めた。
「(初手は)前か、中団と思っていたけど、中団が取れたので。新田さんは出させずに中団を確保できた。すんなり中団が取れてしまい焦りがあって、行き所を悪くしてしまったけど、しっかり踏み切れた。後ろの人が脚があって結果的に(ラインで)決まって良かった。初日とはセッティングを変えて、初日よりはいいかもしれない。疲れはあり万全ではないけど、戦える脚力はあるのかなと」
三谷将太がピタリとマーク。鎖骨骨折からの復帰戦で優出した。
「(付いていて)きつかった。もう少し、しっかり付きたかったし、迫れたけど(前が)寺崎なんで。(落車明けの復帰戦だが)順調にはこれている。あとはセッティングをいじる」
近畿勢追走の友定祐己が3着。
「寺崎が(一旦)突っ張ってくれたし、(三谷)将太が下から急に上がらず外に張りながら行ってくれたし、付いていきやすいように走ってくれた。それがなかったら離れていたと思う。(決勝に上がれたのは)たまたま。やっぱり9車の方が流れがあって考えることも多いので楽しいし、走りやすい」
「(初手は)前か、中団と思っていたけど、中団が取れたので。新田さんは出させずに中団を確保できた。すんなり中団が取れてしまい焦りがあって、行き所を悪くしてしまったけど、しっかり踏み切れた。後ろの人が脚があって結果的に(ラインで)決まって良かった。初日とはセッティングを変えて、初日よりはいいかもしれない。疲れはあり万全ではないけど、戦える脚力はあるのかなと」
三谷将太がピタリとマーク。鎖骨骨折からの復帰戦で優出した。
「(付いていて)きつかった。もう少し、しっかり付きたかったし、迫れたけど(前が)寺崎なんで。(落車明けの復帰戦だが)順調にはこれている。あとはセッティングをいじる」
近畿勢追走の友定祐己が3着。
「寺崎が(一旦)突っ張ってくれたし、(三谷)将太が下から急に上がらず外に張りながら行ってくれたし、付いていきやすいように走ってくれた。それがなかったら離れていたと思う。(決勝に上がれたのは)たまたま。やっぱり9車の方が流れがあって考えることも多いので楽しいし、走りやすい」
<11R>

吉田拓矢選手
赤板過ぎに吉田拓矢を押さえた田中大我は、続いた三浦貴大を出させずに打鍾前からペースを上げる。8番手となった町田太我が2コーナーから強引に巻き返すが、ハイペースの田中を叩けず最終ホームで後退。清水裕友は、ホームで吉田拓矢(写真)の位置に降りて外からキメる。中近勢の後ろを取り切った清水裕が、バック手前で自らまくり出るが、その真後ろは吉田が追う。清水裕が近畿勢をまくり切るが、さらにその上を吉田がまくる。吉田は4コーナーで清水裕をねじ伏せて、1着でゴールした。
「(打鐘で)町田君にスイッチしていこうと思ったんですけど、(町田が前に)行けなかったんで。ホームのところも甘かったですね。清水(裕)さんに降りられてしまったので。終始反応が悪いですね。自分だけ脚を使っていなかったんで。ラインで決められたのは良かったんですけど。ちょっとピリッとしないですし、(筋肉の)張りがない感じなので。ケアをしたい」
鈴木竜士は、吉田との同期ワンツーで地元決勝へ進んだ。
「(吉田)拓矢が(清水裕に降りられたところで)すんなり引いてくれたので付けやすかったですね。(状態が)悪いなりに余裕はあるのかなって。良くはないんですけど、その中で抜けなくても差し込みにはいけていたので。丁寧に自転車に乗ったり、その辺はいいのかなって。(決勝は)力を出し切りたいですね」
関東勢後位を選択した内藤宣彦が、3着に続いた。
「取手記念の時に吉田君に世話になったので(関東勢の後ろに)付けました。(周回中に)前受けになったので、どうなるんだろうって思っていましたけど。別線がみんな見せ場を作ろうとしていたので助かりました。清水(裕)君がまくっていったときに、3コーナーぐらいでは前の3人で決まっちゃうかなって思ったんですけど。吉田君がラインで決まるようにいってくれたので。風が強くて余裕はなかったんですけど、(決勝進出を)目標にしていたのでうれしいです」
「(打鐘で)町田君にスイッチしていこうと思ったんですけど、(町田が前に)行けなかったんで。ホームのところも甘かったですね。清水(裕)さんに降りられてしまったので。終始反応が悪いですね。自分だけ脚を使っていなかったんで。ラインで決められたのは良かったんですけど。ちょっとピリッとしないですし、(筋肉の)張りがない感じなので。ケアをしたい」
鈴木竜士は、吉田との同期ワンツーで地元決勝へ進んだ。
「(吉田)拓矢が(清水裕に降りられたところで)すんなり引いてくれたので付けやすかったですね。(状態が)悪いなりに余裕はあるのかなって。良くはないんですけど、その中で抜けなくても差し込みにはいけていたので。丁寧に自転車に乗ったり、その辺はいいのかなって。(決勝は)力を出し切りたいですね」
関東勢後位を選択した内藤宣彦が、3着に続いた。
「取手記念の時に吉田君に世話になったので(関東勢の後ろに)付けました。(周回中に)前受けになったので、どうなるんだろうって思っていましたけど。別線がみんな見せ場を作ろうとしていたので助かりました。清水(裕)君がまくっていったときに、3コーナーぐらいでは前の3人で決まっちゃうかなって思ったんですけど。吉田君がラインで決まるようにいってくれたので。風が強くて余裕はなかったんですけど、(決勝進出を)目標にしていたのでうれしいです」
<12R>

眞杉匠選手
後藤大輝の上昇を、眞杉匠(写真)が赤板過ぎに突っ張る。一旦踏みやめた後藤は、2コーナーでもう一度踏み上げて、打鐘過ぎに強引に眞杉を叩く。眞杉は、2センターで徳永哲人をさばいて3番手を奪う。最終バック手前からまくった眞杉は、3コーナーで先頭に立ち、そのまま押し切った。
「(後藤を)突っ張りたかったけど、体が重すぎて反応しなかった。あそこで突っ張り切れないことが駄目。自転車をいじったけど、昨日(初日)の方が良かったです。踏み直しも良くない。(セッティングを)修正します。(調子も)良くはない。前回と変わらない感じです」
眞杉マークの高橋築は、最終ホームで佐々木豪にすくわれて離れてしまう。後藤の番手から眞杉にスイッチするように追い込んだ荒井崇博が、2着に食い込んだ。
「(後藤は)引いてもどうしようもないし、いくだろうとは思ってました。(眞杉の)タイミングをズラさないとと思って、振るには振ったけど、どうしようもなかった。(後藤)大輝のおかげなんでね。仕事もせず、スイッチしただけなんで」
小倉竜二は、眞杉の後位を取り切った佐々木に乗り、直線で差し脚を伸ばして3着。
「バックを踏まないように前々に攻めるだけでした。(佐々木は)やればできますね。ガタイもあるし、体格を生かしていけば、みんな飛んでくと思うんだけどね。最後は、コース的に(佐々木の内の)あそこしかなかった。まっすぐ踏んだだけやね。佐々木の頑張りに尽きる」
「(後藤を)突っ張りたかったけど、体が重すぎて反応しなかった。あそこで突っ張り切れないことが駄目。自転車をいじったけど、昨日(初日)の方が良かったです。踏み直しも良くない。(セッティングを)修正します。(調子も)良くはない。前回と変わらない感じです」
眞杉マークの高橋築は、最終ホームで佐々木豪にすくわれて離れてしまう。後藤の番手から眞杉にスイッチするように追い込んだ荒井崇博が、2着に食い込んだ。
「(後藤は)引いてもどうしようもないし、いくだろうとは思ってました。(眞杉の)タイミングをズラさないとと思って、振るには振ったけど、どうしようもなかった。(後藤)大輝のおかげなんでね。仕事もせず、スイッチしただけなんで」
小倉竜二は、眞杉の後位を取り切った佐々木に乗り、直線で差し脚を伸ばして3着。
「バックを踏まないように前々に攻めるだけでした。(佐々木は)やればできますね。ガタイもあるし、体格を生かしていけば、みんな飛んでくと思うんだけどね。最後は、コース的に(佐々木の内の)あそこしかなかった。まっすぐ踏んだだけやね。佐々木の頑張りに尽きる」