『立川競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:1月4日


 立川競輪開設58周年記念「鳳凰賞典レース」は今日からスタート。メーンの特選3個レースは成田和也、西郷剛、加藤慎平がそれぞれ制して好スタートを切った。特選で3着までに入った9名が明日の優秀競走「初夢賞」に駒を進めた。
 なお、本場ではファンサービス、イベントが盛りだくさん。2日目の明日(5日)は山口健治氏&地元選手トークショーやS級S班選手スペシャルトークショーが予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。


<1R>
 先行したのは一ノ瀬匠。中団のもつれもあって、九州ペースとなり、最後は番手絶好の佐々木浩三が差し切った。
 「最高の展開でした。一ノ瀬君は11日に結婚するらしく、いつも以上に気合いが入ってるんじゃないかな。良いレースをしてくれてたよ」
 2着に粘った一ノ瀬匠は「風が強くてキツかったです。後ろがもつれているのも分かったし、落ち着いて踏めました。脚は前走の川崎よりも良い感触なので、明日も頑張ります」と笑顔が絶えない。


<2R>
山中貴雄選手
山中貴雄選手
   山中貴雄がカマして先行すると、追走の高田健一の後ろはもつれて、2車が飛び出す形に。最後は高田が山中を交わした。
 「新年早々勝てて嬉しいです。中団か後方からの作戦だった。山中君の仕掛けに千切れるかと思ったけど、何とか付いていけたよ。(気温の高い)夏場だったら付いていけなかったかもしれません。それぐらい今の山中君は強いですよ」
 2着の山中貴雄(写真)は「脚見せで、踏んだ感じが軽かったので、先行態勢に入れたら何とかなると思ってました。勝ちあがれて一安心です」と安堵の表情を見せる。


<3R>
 逃げたのは坂本貴史。後方のもつれもあり、S級初戦を勝利で飾った。
 「三番手がもつれてるのは分からなかった。早めに踏んで脚が一杯だったし、S級なので最後は後ろからドバっと抜かれるかと思いました。今日の1着は藤田(竜治)さんのおかげです」
 内で粘った鈴木伸之が、最後の直線で藤田竜治と激しくぶつかり合いながらも交わして2着に。
 「最後はヤケクソ気味に踏みました。粘った結果が2着でホッとしてます。今後は自力よりも、今日のようなレースが増えると思いますよ」


<5R>
 竹澤浩司が打鐘前から積極的に飛び出して先行。中団からまくった坂本晃輝を長野和弘が直線鋭く差し切って快勝した。
 「坂本君がA級で自力を出していたのは知っていましたからね。あとは仕掛けるタイミングに注意して、身構えていました。まくった時点であとは坂本君との勝負だな、と思いました」
 まくった坂本晃輝は直線で末をい欠いて3着。
 「前期はA級に落ちて動く番組が多かったので、不安はなかったです。中団は譲れないと思っていました。6番(竹澤)を越えるまでに脚を使ったけど、2着には残りたかったですね」
 人気の鈴木雄一朗は七番手からまくり追い込んで何とか2着に届いた。
 「前受けから引いたまではいいけど、ホームで巻き返していかないとダメですね。ずっと見ちゃっていた。5番(坂本)が行ってくれたから良かったけど、内容は良くなかったです」


<6R>
山田幸司選手
山田幸司選手
   打鐘で先頭に立った田中孝彦が積極的に逃げた。最後は交わしの交わしで3番手の山田幸司(写真)が突き抜けた。
 「早めの仕掛けで先行してくれた田中君に尽きます。ほとんど脚を使わずに直線にこれたので、少し遅めだったけど最後は思いっきり踏みました。直線長いので勝てたと思いますよ」
 田中に付けた土屋裕二が2着に。
 「いやー、田中君は巧くて強いですよ。最後は遅めに踏んだんだけど、彼は4着ですか。3着以内には入って欲しかったですね」と田中の力走をベタ褒め。
 田中孝彦はゴール前で力尽きて4着。
 「自分のペースで駆けられました。カマシにだけは気をつけて、あとはまくられなかったんで良かったと思います。最後は脚が一杯になってしまったけど、状態は問題ないです」


<7R>
三谷将太選手
三谷将太選手
   三谷将太(写真)が柴田洋輔との92期同期対決を制した。イン斬りから中団をキープすると、最終2センターから鋭く踏み込んで前団を飲み込んだ。
 「柴田とは同級生だし、同期対決はかなり意識していました。あいつの方が人気になっていたので、負けたくないと思っていた。中団を取れて自分のタイミングで踏み込めたし、ライン3人で決まって良かったです。悪かった時期に比べると調子もだいぶ良くなっている」
 好マークの渡辺航平が2着に流れ込んだ。
 「前回の伊東記念は準決にも乗れず悔しかったし、それを踏まえて練習してきた成果が出ました。1カ月近く実戦から遠ざかり、レース勘が少し心配でしたが、一走した感じは良かったです。メンバーが厳しくなる明日も勝負ですね」


<8R>
佐藤康紀選手
佐藤康紀選手
   打鐘過ぎに先行態勢に入った山本健也の後位に西村豊が飛び付くと、岡田征陽が最終ホームから一気に叩いて出る。前団がもつれたところを佐藤康紀がバックから鮮やかにまくり切り、これに乗った大庭正紀が直線鋭く追い込んだ。
 「前がゴチャついて、どうしようか考えていたときに9番(佐藤康紀)が仕掛けてくれたので、それに付いていきました。自分でも行く気持ちがあったから身体が反応してくれました。直線は思い切り踏ませてもらいました。立川だから届いたと思うし、運が良かっただけです」
 まくった佐藤康紀(写真)も好気合だ。
 「予想外の展開で後ろになってしまったし、前がゴチャついていましたからね。申し訳なかったんですが、行かせてもらいました。今日は展開なので、脚の感じは分からない」
 山本健也を叩き切った地元の岡田征陽が3着に入った。
 「そんなに重くは感じなかったけど、3・85のギアで駆けたことがなかったので、最後は一杯だった」


<9R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   S級S班となった成田和也が菊地圭尚マークから鋭脚を発揮。きっちりと人気に応え、最高のスタートを決めた。
 「今日は圭尚に全て任せていましたよ。いい位置に入れて、追い上げられるのが心配だったけど、それがなかったのが良かったですね。最後はいい感じで踏めたと思います。(S級S班で)勝てて気持ちがいいし、ホッとしました」
 三番手を確保した菊地圭尚(写真)は最終2センターから踏み込んで2着に入った。
 「上手く組み立てられたし、レースも見えていました。踏んだ感じの車の出も良かったと思います。明日からも楽しみですね」
 抜群のタイミングでカマした守谷陽介は3着で優秀戦に進出した。
 「いいタイミングで仕掛けられたし、考えていた通りのレースができました。叩き切るまでに脚を使わなかったのが良かったです。後ろ(岩津裕介)が仕事をしてくれているのは分かったし、気持ちが伝わってきました。決勝で一緒に乗りたいですね」


<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
   細切れ戦で出入りの激しいレースとなったが、浅井康太が最終的に主導権奪取。番手の坂上忠克がまくってきた佐藤友和をけん制すると、空いたインコースを西郷剛が鋭く突き抜けた。
 「中近ラインの三番手で内を突くのが少し早かったので、1着でも気持ちは複雑ですね。バックで脚を溜められていたし、外の勢いは良かったので、申し訳ないけど踏ませてもらいました。前回ぐらいから練習がしっかりできるようになり、その成果が出ていますね」
 四番手キープからまくった佐藤友和(写真)が2着に入った。
 「ちょっと前に出るのが早かったですね。後ろから誰も来なければ、そのまま先行する気もあったんですが、浅井君が来ていたので出させました。坂上さんのところは乗り越えられると思ったけど、内からスピード良く行かれてしまいましたね。2着だったけど、出脚は良かったし、初日としてはまずまずでしょう」
 先行した浅井康太は4着。二次予選Aから仕切り直すことになった。
 「ずっといいペースで踏めていたけど、最後に失速してしまいました。SSはそんなに意識していないし、明日からも内容を重視したレースをします」


<11R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
   グランプリレーサーの加藤慎平(写真)が先制した柴崎淳の後位から貫禄の番手差しを決めた。
 「厳しかったけど、とりあえずは勝てて、いいスタートが切れました。結果的には1着だったけど、途中で流すところも無かったし、バックも踏んだりしてキツかったです。勇気を持って先行した淳(柴崎)を褒めてあげてください」と柴崎をねぎらった。
 新田康仁に付けた鈴木誠が、展開を見極め2着に突っ込んだ。
 「新田君の踏み出しにはしっかり付いていけたし、レースの展開にも上手く対応できた。みんなまっすぐ走っていたのが良かったですね。直線の伸びもまずまずです」
 最終ホームでカマされた牛山貴広は「内ばっかり見てて、外を全然見てませんでした。柴崎君が来た時、もっと踏めば突っ張れたかもしれませんね。カマされた後も自力でムリヤリ行こうとしたけど、結局ダメでした」と反省に終始する。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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