松戸競輪場で開催されている開設71周年記念「燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯(GIII)」は、8月22日に2日目が行われた。準決をかけて争われた二次予選では、地元のS級S班、和田健太郎が岩本俊介とのワンツーで人気に応えた。また新田祐大、松浦悠士、佐藤慎太郎の3人も順当に勝ち上がり、S級S班4人はきっちりと準決に進出した。23日の3日目には、熾烈を極める準決で熱戦が展開される。
松戸競輪場では緊急事態宣言の発出に伴い、無観客での開催となりますので、ご理解をお願いいたします。テレビ、インターネット中継などでの観戦をお楽しみください。
<6R>

中川誠一郎選手
赤板の手前で先頭に立った野口裕史が主導権。野口もそのままペースを上げるが、7番手の中川誠一郎(写真)が2コーナーから反撃に出る。合わせる野口を中川がスピードの違いでとらえる。中川にやや遅れた島田竜二は、諸橋愛にさばかれ、離れながらも野口が追いかける。ロングまくりの中川が、セーフティーリードを保ち押し切った。
「(勝ち上がりで)確実に3着以内と思うと、これ(早めの仕掛け)がいいかなと。あとは諸橋さんのブロックがなければなんとかなるかと思ってたら、直線でうまく越えられた。野口君と踏み出しが合ってしまって、中団くらいまで行くのに時間が掛かってしまった。疲れてはいますけど、力は出し切れている」
諸橋の援護もあった野口裕史は、中川から3車身離された2着で準決に進んだ。
「中川さんのカマシが来るかもしれないと思ってたんで、自分のなかでは早めに踏んでいた。それで来た時には、マジかよって思いました。スピードが違ったし、焦りながら踏んでたんで中途半端な感じになった。ただ、(中川に)行かれたとしても、諸橋さんがいるから1車かなと。本当にラインのおかげです」
「(勝ち上がりで)確実に3着以内と思うと、これ(早めの仕掛け)がいいかなと。あとは諸橋さんのブロックがなければなんとかなるかと思ってたら、直線でうまく越えられた。野口君と踏み出しが合ってしまって、中団くらいまで行くのに時間が掛かってしまった。疲れてはいますけど、力は出し切れている」
諸橋の援護もあった野口裕史は、中川から3車身離された2着で準決に進んだ。
「中川さんのカマシが来るかもしれないと思ってたんで、自分のなかでは早めに踏んでいた。それで来た時には、マジかよって思いました。スピードが違ったし、焦りながら踏んでたんで中途半端な感じになった。ただ、(中川に)行かれたとしても、諸橋さんがいるから1車かなと。本当にラインのおかげです」
<7R>

永澤剛選手
中団の外併走から根田空史が仕掛けるが、先行態勢を取っていた橋本智昭もフルアクセルで踏み上げる。根田が赤板過ぎに出切り、中村浩士は付け切れない。橋本が番手に入り永澤剛(写真)が続くが、2コーナー過ぎに西田雅志と中村が落車。アクシデントを避けた大石崇晴が4番手で最終ホームを迎える。2コーナー過ぎに番手の橋本がまくりで根田をとらえて、付けた永澤がゴール寸前で差し切った。
「落車したかと思った。シューズが当たってダイヤルが壊れました。あんまり1着を取るタイプじゃないんですけど、展開が向いてくれたおかげ。開催が続いて精神的にはキツくて、明日(準決)からメンバーもキツくなるんですけどなんとか頑張ります」
脚力を消耗しながらも根田の番手に入った橋本智昭が、再度まくりを繰り出して北日本ワンツーをメイクした。
「一番強い人にすんなり駆けられるとキツいので、脚を使わせてと思っていた。どっからでも(根田が)来ると思っていたので、来たら粘るか1車ならラッキーぐらいの感じでした」
「落車したかと思った。シューズが当たってダイヤルが壊れました。あんまり1着を取るタイプじゃないんですけど、展開が向いてくれたおかげ。開催が続いて精神的にはキツくて、明日(準決)からメンバーもキツくなるんですけどなんとか頑張ります」
脚力を消耗しながらも根田の番手に入った橋本智昭が、再度まくりを繰り出して北日本ワンツーをメイクした。
「一番強い人にすんなり駆けられるとキツいので、脚を使わせてと思っていた。どっからでも(根田が)来ると思っていたので、来たら粘るか1車ならラッキーぐらいの感じでした」
<8R>

大槻寛徳選手
嘉永泰斗が赤板で出て九州ラインが主導権を握るが、九州勢を追った吉田拓矢がその上を襲い掛かる。吉田が叩いて先行策に出るが、小林大介は付け切れない。後方の渡邉雄太は打鐘4コーナーから反撃。吉田後位に入った嘉永は動けず、渡邉がロングまくりで前団を仕留めて、大槻寛徳(写真)が交わした。
「(渡邉は)ここで踏んでくれってタイミングで踏んでくれた。自分は走ってみて、悪いところがわかって不安もなくなった。クランクを短くしていたけど、元に戻しました」
近況、上々の動きを披露していた渡邉雄太が、スピード良くまくって激戦の二次予選をクリアした。
「嘉永君が行くかと思ったんで吉田君との位置取り勝負かなと。小林さんが浮いていたから、冷静に目標にしていけた。いつもワンテンポ遅れるけどヨシってところで行けた。最後はどれだけもつかの勝負でした。大槻さんに抜かれたけど、意外ともった」
「(渡邉は)ここで踏んでくれってタイミングで踏んでくれた。自分は走ってみて、悪いところがわかって不安もなくなった。クランクを短くしていたけど、元に戻しました」
近況、上々の動きを披露していた渡邉雄太が、スピード良くまくって激戦の二次予選をクリアした。
「嘉永君が行くかと思ったんで吉田君との位置取り勝負かなと。小林さんが浮いていたから、冷静に目標にしていけた。いつもワンテンポ遅れるけどヨシってところで行けた。最後はどれだけもつかの勝負でした。大槻さんに抜かれたけど、意外ともった」
<9R>

黒沢征治選手
中団の黒沢征治(写真)に林大悟が併せ込んでフタをする。そこから上昇した林を阻んで、才迫開は赤板から突っ張る。結果的に中団のもつれがほどけて、4番手で視界が開けた黒沢が打鐘の3コーナーで仕掛ける。黒沢、佐藤慎太郎で才迫を叩いて、別線をちぎる。佐藤を半車輪、振り切った黒沢が1着。
「基本的には、昨日(初日)の新田(祐大)さんみたいにやりたかったんですけど。(才迫)開君が前だったんで、(林が)押さえたところを叩くつもりでした。(林とは)やり合う覚悟でいました。まさか開君が駆けるとは思ってなかった。でも、あそこは引いちゃうと終わってしまうし、あそこを反応できたのは良かった。出切ってからは全開でした」
佐藤慎太郎は黒沢の踏み直しに脱帽して、こう振り返る。
「交わしたかったけど、(黒沢が)思った以上に伸びていった。二次予選くらいになるとセオリー通りにはならないし、いろいろと考えなきゃいけない。若い選手が強くて、走るたびに闘争心が削がれていきますね」
「基本的には、昨日(初日)の新田(祐大)さんみたいにやりたかったんですけど。(才迫)開君が前だったんで、(林が)押さえたところを叩くつもりでした。(林とは)やり合う覚悟でいました。まさか開君が駆けるとは思ってなかった。でも、あそこは引いちゃうと終わってしまうし、あそこを反応できたのは良かった。出切ってからは全開でした」
佐藤慎太郎は黒沢の踏み直しに脱帽して、こう振り返る。
「交わしたかったけど、(黒沢が)思った以上に伸びていった。二次予選くらいになるとセオリー通りにはならないし、いろいろと考えなきゃいけない。若い選手が強くて、走るたびに闘争心が削がれていきますね」
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和田健太郎選手
赤板で中部コンビが先頭に立つが、岩本俊介が素早い反応で巻き返す。岩本が打鐘手前で主導権を奪い、和田健太郎(写真)まで出切るが、高橋和也が飛び付いて3番手はもつれる。最終ホームから仕掛けた篠原龍馬は不発で、逃げる岩本との車間を空けた和田が追い込んで1着。
「岩本が気持ち入れて、苦しかったところを叩いてくれた。中井(達郎)さんが粘られてしまったけど、あとは自分の仕事だけでした。(高橋に)後ろに入られたのもわかったので、車間を空けて詰めた方が(岩本と)決まると思った。連日、本調子ではなくて良くも悪くもない感じ。仲間に助けてもらいながら、残り2日間も頑張ります」
前回のオールスターが一息だった岩本俊介だが、地元の今シリーズはリズムを取り戻し、和田とワンツーを決めた。
「自分たちの考えていた初手になったので、そこからしっかり仕掛けるだけでした。シンプルでしたね。叩くのに時間が掛かったが、松戸は頑張った分だけ結果が出るバンクだし、ラインが力を合わせて決まったと思う」
「岩本が気持ち入れて、苦しかったところを叩いてくれた。中井(達郎)さんが粘られてしまったけど、あとは自分の仕事だけでした。(高橋に)後ろに入られたのもわかったので、車間を空けて詰めた方が(岩本と)決まると思った。連日、本調子ではなくて良くも悪くもない感じ。仲間に助けてもらいながら、残り2日間も頑張ります」
前回のオールスターが一息だった岩本俊介だが、地元の今シリーズはリズムを取り戻し、和田とワンツーを決めた。
「自分たちの考えていた初手になったので、そこからしっかり仕掛けるだけでした。シンプルでしたね。叩くのに時間が掛かったが、松戸は頑張った分だけ結果が出るバンクだし、ラインが力を合わせて決まったと思う」
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岩津裕介選手
赤板過ぎに出た青野将大が主導権。3番手を佐藤雅春と併走した松浦悠士は打鐘の2センターから踏み込む。余力を残しながら青野をとらえた松浦に岩津裕介(写真)、湊聖二まで出切り、流れは中四国ライン。ゴール寸前で岩津が差し切った。
「青野君が駆けていて、そこを踏めば松浦君も行けると思うけど、無理矢理になるんで、いい仕掛けをしてくれた。抜けると思って抜けない時もあるから、ヨコにいくまでわからなかった。感じはいいし、ここは走りやすいですね」
ラインの3車できっちりと準決に勝ち上がった松浦悠士は、タイヤ差の2着も動きは悪くない。
「青野君が後ろを確認したので、ここだと思ってすかさず仕掛けた。最後はハンドル投げで負けましたね。自転車の進みは正直、抜群ではないが、周りは見えている。スレスレを仕掛けられて踏み込みながら外を踏めた。こういうレースができている時はいいですね」
「青野君が駆けていて、そこを踏めば松浦君も行けると思うけど、無理矢理になるんで、いい仕掛けをしてくれた。抜けると思って抜けない時もあるから、ヨコにいくまでわからなかった。感じはいいし、ここは走りやすいですね」
ラインの3車できっちりと準決に勝ち上がった松浦悠士は、タイヤ差の2着も動きは悪くない。
「青野君が後ろを確認したので、ここだと思ってすかさず仕掛けた。最後はハンドル投げで負けましたね。自転車の進みは正直、抜群ではないが、周りは見えている。スレスレを仕掛けられて踏み込みながら外を踏めた。こういうレースができている時はいいですね」
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佐々木雄一選手
晝田宗一郎が飛び出して、窓場千加頼が3番手を確保する。5番手でかぶっていた新田祐大は、外の市川健太を張って赤板2コーナーで仕掛ける。次元の違うスピードで新田が先頭に出て、離れながらも佐々木雄一(写真)は最終ホームの1センターで追いつく。後続を待ってから再び踏み上げた新田を佐々木が追い込んだ。
「踏み出しで離れて、新田に(最終)ホームで待ってもらって迷惑を掛けてしまった。(仕掛けて)行くのはなんとなくわかってたけど、遅れちゃいました。新田は僕のことを待ってくれて1回スピードを殺してるんで、(抜けたのは)その分だと。こればっかりは努力して付けられる次元のスピードじゃなかった。脚の疲れはあるけど、コンディション的にはいいと思います」
初日特選に続く先行策を見せた新田祐大は、連日、持ち前のパワーで着順以上のパフォーマンスを発揮している。
「道中、市川さんが、後方で位置にこだわりはじめたのは予想外だった。前も駆けなかったんで、位置を確保した瞬間くらいに(仕掛けた)。結果、後ろは態勢が整ってなかった。(ラインが)バラバラになったので、待ってからになりました。それが思っている以上に、後ろには楽なレースだった。1着は取れてないけど、昨日(初日)も今日もレースをつくって、自分の力を出すレースができた。徐々に競輪の流れにも慣れてきている」
「踏み出しで離れて、新田に(最終)ホームで待ってもらって迷惑を掛けてしまった。(仕掛けて)行くのはなんとなくわかってたけど、遅れちゃいました。新田は僕のことを待ってくれて1回スピードを殺してるんで、(抜けたのは)その分だと。こればっかりは努力して付けられる次元のスピードじゃなかった。脚の疲れはあるけど、コンディション的にはいいと思います」
初日特選に続く先行策を見せた新田祐大は、連日、持ち前のパワーで着順以上のパフォーマンスを発揮している。
「道中、市川さんが、後方で位置にこだわりはじめたのは予想外だった。前も駆けなかったんで、位置を確保した瞬間くらいに(仕掛けた)。結果、後ろは態勢が整ってなかった。(ラインが)バラバラになったので、待ってからになりました。それが思っている以上に、後ろには楽なレースだった。1着は取れてないけど、昨日(初日)も今日もレースをつくって、自分の力を出すレースができた。徐々に競輪の流れにも慣れてきている」