システム障害の影響により、2日遅れでスタートした開設70周年記念「滝澤正光杯in松戸(GIII)」は、10月8日に最終日を迎えた。松戸競輪場でのスピードバトルを勝ち抜いた9名による決勝戦は、最終ホームから仕掛けた三谷竜生が、番手まくりの伊勢崎彰大の上をまくり切ってV。昨年3月玉野以来の記念制覇を果たした。また、6レースで争われた「S級ブロックセブン」は、島川将貴が制した。
決勝戦 レース経過
号砲で渡邉一成が飛び出して正攻法。渡邉に内藤宣彦が付けて前団、中団は小埜正義-伊勢崎彰大-中村浩士-二藤元太、単騎の三谷竜生が7番手、取鳥雄吾-原田研太朗が後攻めの並びで落ち着く。
青板の1コーナーから上昇を始めた取鳥を阻みながら小埜が踏み上げる。渡邉を赤板前に押さえた小埜が先行態勢を取る。このラインを追いかけた三谷と渡邉で5番手は併走。取鳥は後方に下げて態勢を整える。渡邉は打鐘過ぎに1車すくって4番手の位置を狙いにいくが、二藤も飛ばない。内藤の後ろまで下げた三谷は最終ホーム前から力強くまくり上げる。番手まくりで応戦した伊勢崎を乗り越えた三谷がそのまま後続の追撃を振り切って優勝を飾った。取鳥が三谷を追いかける形になったが、その後位に切り替えた中村が直線で中を割って2着に入った。

三谷竜生選手
グランプリ王者として戦う今年一発目のGI、全日本選抜競輪で肩鎖関節を骨折した三谷竜生(写真)。復帰後も二度の落車に見舞われ、苦しい時間が流れた。しかし、競輪学校でお世話になった校長の冠レース『滝澤正光杯』で復活のV。残り2つのGIを残し、復調をアピールした。
「まだまだですけど、ここまで全然、戦えてなかったので、ひとつ結果が出たのは励みになります」
赤板2コーナーで渡邉一成と併走になったが、三谷は冷静に対応して反撃のタイミングを待った。
「ちょっと(渡邉)一成さんと併走になりましたけど、そのまま内にいってくれたので、行けるタイミングから仕掛けました」
9月はあっ旋が止まっていた上に、今シリーズは2日間順延して開幕。コンディションやモチベーションを保つのが、難しい開催だった。
「久しぶりの競走で初日と2日目は思っている競走ができなかったけど、しっかり勝ち上がって優勝できたので良かったです。(順延したことについては)僕は長丁場は結構、得意なのでそんなに気にはならなかったです。走ったのも4日間で、いつもと変わらなかったので」
赤のレーサーパンツに白の勝負服でつかんだ今年初優勝。勢いそのままに、このあとは中1日で寛仁親王牌に参戦する。
「気持ちを切らさずに行きたいですね。タイトルを狙って、またグランプリを走れるように。競輪選手をやっているからには、目指さないといけないですし、毎年一戦、一戦、頑張っていきます」
ここから三谷の反撃がはじまる。
最終2センターで外を踏み4コーナーで内を突いた中村浩士が2着。しかし、南関ラインの先頭を務めた小埜正義が暴走行為で失格と判定され、中村の表情は硬かった。
「後味が悪くなっちゃいましたね…。審判の判定は受け入れなければいけない立場ですから。必死に小埜が前に出切って、風を切ったのが、こういう形になってしまったのは心が痛いです」
青板のバック手前から動いた取鳥雄吾は、小埜に合わされて車を下げる。さらに、最終ホームから仕掛けたタイミングが三谷と合ってしまったが、冷静に三谷に乗って3着に入った。
「いっぱいです。来年、競輪祭に出られるのでそれは良かった。最後は(三谷を)抜きにいったけど、(中村が突っ込んできていたので)びびって内を空けてしまった。絶対、先行しようと思っていたのに原田(研太朗)さんに申し訳ないことをしました」
内に詰まって仕掛けられなかった渡邉一成は5着でゴールした。
「小埜さんが行くのは分かっていたので、結果論ですけど三谷の後ろに下げておけば良かったですね」
師匠の冠で、誰よりも気合が入っていた伊勢崎彰大だったが、7着でフィニッシュ。悔しさをにじませながらも、小埜を気遣いつつレースを振り返った。
「小埜に対する声援も多かったし、ああいうのがあるから競輪だと思います」




青板の1コーナーから上昇を始めた取鳥を阻みながら小埜が踏み上げる。渡邉を赤板前に押さえた小埜が先行態勢を取る。このラインを追いかけた三谷と渡邉で5番手は併走。取鳥は後方に下げて態勢を整える。渡邉は打鐘過ぎに1車すくって4番手の位置を狙いにいくが、二藤も飛ばない。内藤の後ろまで下げた三谷は最終ホーム前から力強くまくり上げる。番手まくりで応戦した伊勢崎を乗り越えた三谷がそのまま後続の追撃を振り切って優勝を飾った。取鳥が三谷を追いかける形になったが、その後位に切り替えた中村が直線で中を割って2着に入った。

三谷竜生選手
「まだまだですけど、ここまで全然、戦えてなかったので、ひとつ結果が出たのは励みになります」
赤板2コーナーで渡邉一成と併走になったが、三谷は冷静に対応して反撃のタイミングを待った。
「ちょっと(渡邉)一成さんと併走になりましたけど、そのまま内にいってくれたので、行けるタイミングから仕掛けました」
9月はあっ旋が止まっていた上に、今シリーズは2日間順延して開幕。コンディションやモチベーションを保つのが、難しい開催だった。
「久しぶりの競走で初日と2日目は思っている競走ができなかったけど、しっかり勝ち上がって優勝できたので良かったです。(順延したことについては)僕は長丁場は結構、得意なのでそんなに気にはならなかったです。走ったのも4日間で、いつもと変わらなかったので」
赤のレーサーパンツに白の勝負服でつかんだ今年初優勝。勢いそのままに、このあとは中1日で寛仁親王牌に参戦する。
「気持ちを切らさずに行きたいですね。タイトルを狙って、またグランプリを走れるように。競輪選手をやっているからには、目指さないといけないですし、毎年一戦、一戦、頑張っていきます」
ここから三谷の反撃がはじまる。
最終2センターで外を踏み4コーナーで内を突いた中村浩士が2着。しかし、南関ラインの先頭を務めた小埜正義が暴走行為で失格と判定され、中村の表情は硬かった。
「後味が悪くなっちゃいましたね…。審判の判定は受け入れなければいけない立場ですから。必死に小埜が前に出切って、風を切ったのが、こういう形になってしまったのは心が痛いです」
青板のバック手前から動いた取鳥雄吾は、小埜に合わされて車を下げる。さらに、最終ホームから仕掛けたタイミングが三谷と合ってしまったが、冷静に三谷に乗って3着に入った。
「いっぱいです。来年、競輪祭に出られるのでそれは良かった。最後は(三谷を)抜きにいったけど、(中村が突っ込んできていたので)びびって内を空けてしまった。絶対、先行しようと思っていたのに原田(研太朗)さんに申し訳ないことをしました」
内に詰まって仕掛けられなかった渡邉一成は5着でゴールした。
「小埜さんが行くのは分かっていたので、結果論ですけど三谷の後ろに下げておけば良かったですね」
師匠の冠で、誰よりも気合が入っていた伊勢崎彰大だったが、7着でフィニッシュ。悔しさをにじませながらも、小埜を気遣いつつレースを振り返った。
「小埜に対する声援も多かったし、ああいうのがあるから競輪だと思います」



