『東日本大震災被災地支援競輪 千葉競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:10月15日
本日は千葉競輪開設62周年記念「第4回滝澤正光杯」の初日が開催されました。午前中から曇り空となり、初日特選レースが始まる頃にはポツポツと雨が降り出すという、決していいとは言えないコンディションの中、選手たちは500バンクならではの迫力満点の直線勝負で観客を魅了。とくに、10レースで佐藤友和選手が見せた上がり13秒4のバンクレコードタイ記録の捲りは圧巻そのもの。明日からも好勝負が期待できそうですね。
明日は日曜日とあってイベントも盛り上がること間違いなし。とくに、千葉記念の恒例イベントとしてすっかり定着している「第9回愛の競輪」。これは知的障害者(福葉苑)と競輪選手(千葉支部)のコラボイベントですが、今年は千葉支部の元支部長でもある廣瀬来さんのラストランの舞台にもなっていますので、お見逃しなく!
もちろん、イベントステージの予想会(3、5、9R発売中)、選手会特設ブースの体力測定(1~10R発売中)も開催されていますし、8レース発売中には選手会千葉支部主催のチャリティーオークションも。さらに、優秀レース「マリーンカップ」勝利選手当てクイズも! こちらは正解者の中から1名に「液晶テレビ」、5名に「滝澤正光杯オリジナルクッズ」がプレゼントされるので、ふるってご参加ください。
また、ファンサービスは先着1000名様に「千葉競輪オリジナルタオル」がプレゼントされるほか、土日限定ファンサービスの「たこやきの無料配布(10:00~13:00、750名に3個入りのたこやき)」、「野球観戦者限定抽選会(選手会特設ブースで10月4日のロッテ対ソフトバンクのプロ野球観戦チケットをご持参の方、先着200名)」も引き続き用意されていますので、明日も1日たっぷりと千葉競輪場でお楽しみ下さい。
<1R>
小橋秀幸選手
8番手捲りの和田に乗って追い込んだ
小橋秀幸(写真)
が1着。
「和田のスピードが違ったのは分かったから、これはもう捲り切るなという感じでしたね。あとは尾崎さんの牽制だけを警戒して。最後は抜けないかなと思ったけど、とりあえず良かったですね。1レース1着ですから(笑)。これで、前回オール9着の流れを断ち切れたかな。それが大きいですね」
その
和田圭
もしっかり2着に残り北日本ワンツー。
「今日は風が強くて、最後は一杯でしたね。前が詰まった分、捲り切れた感じ。展開に恵まれました。結果的にギアを上げたのが正解だったかなと。ラインで決めることができたし、ホッとしました」
逃げる阿部大樹マークの
尾崎剛
は3着も悔しげな表情を見せる。
「和田君の捲りのスピードが良すぎて、ちょっとどうにもならなかったですね。大樹には悪いことをしてまいました…。誰かがインを斬って(阿部が)そこを叩くのが理想だったんですよ。展開的にもうちょっともつれてくれるかなと思ったんですけどね…」
<2R>
和田健太郎選手
地元記念での1着勝ち上がりにVサインの
和田健太郎(写真)
。
「ホームで叩いても良かったんだけど、位置が位置だっただけに、ムリする必要もないのかなと思って落ち着いて仕掛けることにしたんですけど、それが結果的にラインに迷惑をかけることになってしまったので、そこは反省しなくちゃいけないところですよね。でも、地元記念で1着を取ることが出来たのは素直に嬉しいです」
主導権奪った藤原悠斗マークの
内藤敦
が2着入線。
「藤原があそこま行ってくれた以上、最低でも連に絡むのが僕の使命ですからね。持つべきものはいい後輩ですよ(笑)。ただ、やっぱり2車は難しいですね。あれで、僕の後ろにもう1人いて、ライン3車だったら、違った結果になったんでしょうけど」
捲り追い込み4着の
大谷靖茂
。
「1コーナーで内から来てるのは分かっていたので、ちょっと上に上がりながら踏んだんですけど、もうちょっと粘りたかったというのが本音ですね。それでも、牽制された上を捲れている訳ですし、脚の感じとしてはだいぶいいと思いますよ。明日もしっかり頑張って、準決勝まで行きたいですね」
<3R>
柴田洋輔選手
見事な捲り一発を決めた
柴田洋輔(写真)
。
「いつもは今日みたいなパターンで負けているので、正直余裕はなかったですね。今日は条件が良かったかなとは思います。バックが重くて、前が掛かってなかった分、僕の捲りが決まったのかなと。川口さんとワンツー決めることができたし、何より一次予選をクリアできたので、とりあえず良かったです」
その柴田マークから2着で東京ワンツーを決めた
川口満宏
。
「(柴田が)出切れなかった時のことも考えて内とかを意識していたら、半車身くらい口が開いちゃって、その分抜けなかったですね。それでも、後ろから食われなくてホッとしました。今回は東京からだと僕と柴田の2人だけの参加なんですけど、このワンツーで流れが来てくれるといいんだけど」
逃げた篠原忍マークから追い込んだ
一丸安貴
が3着。
「篠原は打鐘から踏んでいたし、今日の風はどの選手にとってもキツかったと思いますよ。切り替えは最初から番手にいけばよかったんですけど、僕もちょっと余裕がなかったですね」
<4R>
田中晴基選手
ホームで湊聖二を叩いた
田中晴基(写真)
が逃げ切り勝ち。
「タイミングよく叩けたし、2コーナーから山おろしで行けたんで、理想の展開に持ち込めました。正直、感触はそこまでいい訳ではないんですけど、逃げ切れたのでこの流れに乗っていきたいですね。2レースで和田さんも1着を取ってるし、これで地元勢に流れが向いてくれるといいんですけど。松戸記念では中村グループの中で僕だけ置き去りにされてしまったので(苦笑)、今回はそうならない様に明日も気合い入れて頑張ります!」
直線で鋭い差し脚を発揮して2着に突っ込んだ
大前寛則
。
「最後まで脚が溜まっていれば、直線勝負で何とかなるかなっていう自信は半分くらいはあったんですよ(笑)。実際、そういう展開になったし、とりあえずは良かったですね」
田中マークの
宮倉勇
は3車並走の番手戦を凌いで3着。
「晴基が強いの一言ですね。3車並走は僕が外で追いかけながらだった分、何とか付いていけた様な感じですね。最後に後ろから食われたのはちょっと悔しいけど、地元の2人で二次予選に進めたことに変わりはないので、それに関してはホッとしています」
<5R>
服部克久選手
金澤と玉手翔の91期両者による叩き合いを鮮やかな捲りで捉えた
服部克久(写真)
が勝ち星ゲット。
「自分のタイミングで捲れたのが良かったですね。まさか、玉手君がああいう動きをするとは思わなかったですけど、そのおかげで恵まれました。今はグループの松川(高大)がビッグレースで活躍する様になって、練習を引っ張ってくれているし、それがグループ全体にもいい影響を与えているんですけど、それがこうやって僕自身の結果にも結びついたんだと思います」
服部マークから2着の
高木竜司
が2着で熊本ワンツー。
「展開は向いてくれたかなとは思うんですけど、最後まで全く抜ける感じがしないほど、克久が強かったです…」
玉手と叩き合った
金澤竜二
は4着に入り、辛くも二次予選進出。
「玉手君が想定と違う動きをしてきたんで危なかったです。竹内(智彦)さんが位置を取って迎え入れてくれたのが大きかったですね。正直、状態的にはいいとは言えない様な感じではあるんですけど、せっかく勝ちあがれたので明日からも凌いでいけるといいんですけど」
<6R>
山下渡選手
逃げた矢野マークの
山下渡(写真)
が中村の捲りを牽制しつつ差し脚を伸ばして1着。
「中村さんの捲りは1回の牽制じゃ止まらないと思ったので、2回はやっておかないとっていう感じで。やっぱり、脚が違いますよね。それでも、3番手の橋本(紀彰)さんもしっかり内を閉めてくれていたし、ラインのおかげで勝つことができました。それにしても、矢野君は強かったですよ。あのジワジワ掛かっていく感じがすごい。松戸記念で3勝の実力は本物ですね」
その
矢野昌彦
もしっかり2着に残り、人気に応えるワンツー。
「後ろから抑えて駆ける、作戦通りのレースが出来たと思います。ラインの3人全員が自分の仕事をした結果ですね。脚の感じはだいぶいいですよ。松戸記念では3勝しましたけど、二次予選で失敗(7着)して悔しい思いをしたので、明日が勝負だと思って気持ち引き締めて臨みますよ」
山下の牽制で捲り不発となってしまった
中村美千隆
は5着に沈む。
「山下君の2回目の牽制がキツかったね。1回目は何とか持ちこたえられたけど、さすがに2回目までは。あれがなければ、いけていたかもしれないけど、関東勢が強かったということですね」
<7R>
根田空史選手
ホームで山原務を叩いて主導権奪った
根田空史(写真)
がそのまま逃げ切って快勝。
「僕、記念には強いんですよ(笑)。ホームが追い風だったんで、そこで勢いをつけちゃえば、2コーナーで山降ろしをかけでスピードを生かせると思ったんですけど、上手くハマりましたね。4コーナーからも踏み直せているし、タイムも良かったみたいなんで、けっこう調子はいいみたいですね」
根田に続いて2着の
飯田辰哉
はやや首をかしげる仕草を見せる。
「前を抜けてないですからね。練習はしっかり出来ているし、脚の状態も悪くはないんだけど、4コーナー回ってから脚を上手く回せないというか、伸び切らないというか…。僕はマーク戦というより、差し脚勝負をするタイプの追い込み選手なので、それが出来ていなければ、前を抜ける訳もないので、ちょっと気にはなるんですけど」
根田ライン3番手の
海野晃
が3着で南関勢の上位独占。
「根田君が上手く駆けてくれました。僕は3番手でちょっと絡まれはしましたけど、何とかラインで決めることが出来て良かったです。とりあえず、脚の感じとしては悪くないですね」
<8R>
本村隆文選手
人気集めた鈴木の先行を7番手から捲った
本村隆文(写真)
が1着で2車単で1万6千円を超える高配当が飛び出す波乱。
「今日は奇跡でした(笑)。2コーナーでは風がけっこうあったし、鈴木君もけっこうキツかったと思うんですけど、記念優勝経験者の先行を捲って1着なので、自信にはなりますよね。まあ、風と運で取れた1着ではあるんですけど(笑)、この流れを大事にして、11月の地元・大垣記念にいい弾みを付けたいですね」
逃げる鈴木マークと終始展開有利に運んだ
伊勢崎彰大
は2着も苦い表情。
「せっかくだから1着取りたかったんだけど、僕も鈴木を残そうとしすぎたのが。でも、やっぱり、明日からの南関勢のことを考えると貴重な先行選手(鈴木)が一次予選で敗退してしまうと、全体の士気も下がってしまうかなと思ったんで。本村君の捲り追い込みは直線に入ってからだったんで、ちょっと見えなかったですね」
末脚を欠いてまさかの5着となった
鈴木裕
だが、何とか二次予選に駒を進める。
「今日の展開ではもっとしっかり粘らないとダメですよね。出切るまでに脚を使ったとか、そういうことは一切言い訳にならないんで。今日の失敗を明日以降に生かせる様に、気持ちを切り替えて頑張るだけですね」
<9R>
大塚健一郎選手
松岡貴久選手
初日特選最初のレースは松岡の捲りに乗った
大塚健一郎(写真)
が鋭い差し脚を見せ優秀レース1番乗り。
「ギアとかセッティングの大まかな方向性も見えたし、これで体調が上がってくれば勝負できるレベルにまで戻ってきたと思います。それにしても、さすが貴久ですね。今日の1着で僕の(調子や状態の)矢印は間違いなく上向きになっていますね。やっぱり、競輪は悪いことばかりじゃないというか、悪い時をガマンすればいいこともあるんですね」
2着に残り九州ワンツーを決めた
松岡貴久(写真)
も納得の表情。
「ある程度最後までしっかり踏めていたので、これなら長い距離をもがいても大丈夫だと思います。後ろは大塚さんだし、抜かれてしまうので仕方ないですよ(苦笑)」
九州3番手固めた
牧剛央
が3着に続き、九州勢での上位独占。
「何とか付いていけた…(笑)。一度は諦めかけたんですけど、バックでスピードが落ちかけたところがあって、その時に『やった!』って感じで、必死に付いていきましたよ。だけど、僕は一生懸命前を抜きにいってるのに、大塚は余裕を持って抜きにいってたみたいだし、レベルそのものが違いますね。それでも、この優秀進出はかなり大きいことに変わりはないんですけど」
このレースで4回転ギアを実戦初投入した
岩見潤
だったが、結果は5着。
「いやぁ、4回転はよう進むね! 逆に進みすぎて怖いくらい。だって、4回転でバックを踏んだら、一気に脚に来てしまうし、ちょっと危ないくらいよ(苦笑)。明日はちょっとギアを落とすかもしれんね」
<10R>
佐藤友和選手
稲垣裕之選手
最終バック8番手と絶望的な位置につけていた
佐藤友和(写真)
が上がり13秒4(バンクレコードタイ)の驚異的な捲りで1着突き抜け。
「今日に関してはペダリングに集中していたので、落ち着いて上手く回せたんじゃないかなと思います。ただ、タイムを意識して走っていた訳ではないので、内容的には悔しさは残りますけどね。今は色々とギアを試しているので、それが自分のものに出来ればさらに上積みがあるかなとは自分でも思っているんですけど」
神山拓弥が逃げる中、巧みな位置取りで3番手をキープした
稲垣裕之(写真)
が捲って2着入線。
「あんまり仕掛けが遅いと後ろから捲りが飛んでくるし、自分のタイミングでは踏み出そうと思ったんですけど、自分の中ではまずまずの踏み出しだったと思います。ただ、神山君も掛かっていたし、前に出るのに時間がかかった分、食われてしまったのはある意味仕方ないかなと。友和は13秒4だったんですか!? それじゃあ、なおさら(仕方ない)ね…(苦笑)。前回より疲れは取れてるし、十分戦える状態にはあると思いますよ」
佐藤友マークの
佐藤慎太郎
は3着で優秀レース進出も佐藤友のスピードに驚きを隠せないといった様子。
「俺たちがバック8・9番手になった時点で、正直諦めてましたよ(苦笑)。それで、内を踏んでいこうかなと思っていたら、友和はそこから外伸びていったでしょう。強い…のかもしれないね(笑)。まあ、俺は付いていっただけで、差し込めていないですからね。それでも、友和の捲りに離れるとかそういう感じではなかったし、思ったより落車の影響はないのかもしれないですね。それしても、友和は掛かってるなとは思ってたけど、まさかバンクレコードタイとは…」
中団からの捲りであわやの場面を演出した
三宅達也
だったが、惜しくも4着で優秀レース進出を逃す。
「踏み出した瞬間は筒井(敦史)さんと2人で決まったかなと思ったんだけどなぁ~。友和と慎太郎さんはその上を乗り越えていったんだから、かなり強かったですね。でも、状態的には悪くないので、また明日頑張るだけですね」
<11R>
佐藤康紀選手
堤洋選手
成田の捲りに乗って直線一気の
佐藤康紀(写真)
が1着。
「成田はすんなり3番手が取れたんで、早めに踏んだみたいで。僕も雨が降っていたし、バックを踏みたくない気持ちがあったので、申し訳ないけど早めに踏ませてもらいました。1着取れているので、調子は悪くはないと思いますよ。明日の優秀レースは僕が北日本の3番手を固めます。せっかく北日本の『佐藤』が3人も揃ったので、仲良く上位独占できる様にしっかり付いていきたいと思います」
果敢な攻めを見せた阿竹智史マークの
堤洋(写真)
が2着入線を果たす。
「もう今日は阿竹のおかげですよ。かなり掛かってましたよ。調子いいんじゃないですかね。ぐんぐんスピードが上がっていった感じでしたし。2車だったからどうしても難しくなるけど、感じとしてはだいぶ良かったと思います」
中村浩士
は前を任せた海老根恵太が不発になる苦しい展開も見事な差し脚で3着に滑り込む。
「一次予選でグループのメンバーがいいレースをして勝ち上がっていたから、それがすごく力になりましたね。だって、僕だけみっともないレースは出来ないから、かなり気持ちを入れて走っていたので、それが3着という結果に繋がったんだと思います。地元から優秀レースに進んだのは僕だけかもしれないですけど、明日はみんな頑張ってくれると思うし、決勝で連係できたら最高ですね」
3番手キープと絶好の展開かに見えた
成田和也
だったが、6着に終わる。
「組み立てとしてはある程度考えていた通りのものでしたけど、阿竹君がああいう積極的なレースをしている以上堤さんもそりゃ牽制しますよね。自分で仕掛けた結果なので仕方ないです。踏み出した瞬間はイケる手ごたえがあったんですけどね…」
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