オープニングレースから混戦も、北日本勢が本線になりそうだ。先導役となる佐藤一伸は9月岐阜記念こそ99着で途中欠場も、その後の2場所は連対続きと状態も上がってきた。 「状態はいいと思います。1レースは正直きついですね。宿舎からならいいんですけど、バス移動ですし。でも、森田(康嗣)さん、栗林(巧)さんと決められるようにやるだけです。佐野(梅一)さんや、佐藤(健太)君に負けないように」 連係する森田康嗣は「状態は変わらずです」と言いながらも、時折笑みを見せながら話し始めた。 「前回が悪かったんで、今回は頑張ります。函館で練習してたんで、寒くなったって言いますけどこっちは暑く感じますね(笑)。明日は(佐藤)一伸に任せて。一伸が頑張ってくれないことにはどうしようもないんで」 このレースで点数最上位の山口貴嗣は佐藤健太に前を任せて一次予選突破を図る。 「けっこう間が空いていたんで、ゆっくり練習はしてきました。佐藤(健太)君とは初めてになるんですけど、レースは見ているので。任せて頑張りたいと思います」 |
![]() 小野裕次選手 |
森山智徳は前場所の函館を連勝で優参と状態を上げて今シリーズを迎えた。 「(函館準決では石井秀治をひとまくり)あれは前がやりあってくれたおかげです。でも最終日も止められはしたけど、出はよかったですね。函館から中3日ですけど、疲れもしっかりとってきました。まずは初日に集中して。勝ち上がらないとダメなんで」 柳詰正宏は8月小倉、9月向日町で優参するなど近況もしっかりと着をまとめている。 「状態は普通ですかね。前回の函館は走ってる分には寒さは気にならなかったですね。函館の後は疲れをとってきました。森山さんとは函館もあっせんは一緒だったんですけど、同じ競走にはならなかったので今回が多分初めてです。ダッシュがいいんでしっかり付いていきたいです」 小野裕次(写真)が地元勢の先陣を切って登場。師匠の冠レースである「滝澤正光杯」にかける意気込みは人一倍だ。 「やっぱり意識しないって言ったらうそになりますね。意識はしないようにしているつもりですけど、力は入ります。これがいい方のプレッシャーと、とらえていきたいです。少しずつはよくなっていると思うので、明日はしっかり見せ場を作って。先行も頭に入れて、自分のレースをしていきたいです」 |
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ここは中村一将が中心。前場所の取手からは間が空いたが、その間にしっかりと調整してきたようだ。過去2度優勝している相性良い当所に自然と気合も入る。 「寬仁親王牌の予備が入っていたので、間が空きました。でも間が空いてよかったです。久しぶりにしっかり納得できる練習もできました。千葉は本当に久しぶりです。5、6年ぶりじゃないですかね。500(バンク)は走りにくいイメージですけど、千葉は相性良いので頑張りたいですね」 対するは地元の加賀山淳。寬仁親王牌で初めてG1を走り、気持ちも新たに地元記念をむかえた。 「初めてのG1でしたけど、気負うことなく走れました。特選スタートだったし、4日間走れるのはわかっていたし、いろいろやりたいことはできました。単騎もあったし、流れの中での3番手もあったし。また走りたくなりましたね。終わったあとも疲れもないし、練習も次の日からやってきました。33から500になるところだけですね。33だと早く始まるけど、500だとゆっくり始まるんで。走ってみないとですけど、走り慣れているバンクなんで」 |
山田庸平は7月別府で優参して以降決勝を逃していたが、10月高松で久しぶりに決勝進出。状態上向きで今シリーズに臨む。 「前回はよくないと思ったけど踏めてたし、自転車も進んでいましたね。高松のあとはいつもよりしっかりと練習をしてこれました。記念は8月の小田原以来になるんですけど、初日が一番大事だと思うのでしっかりと勝ち上がれるように。何でもやるのが好きなので、明日も何でもやっていきたいです」 中部コンビが山田の強敵になりそうだ。先導役となる松山桂輔は「状態は悪くないです。前回の大宮も初日、2日目は着はあれでしたけど、感じは悪くなかったので。いろいろとあったんですけど、あとは自信をもって仕掛けられればと思います。気持ちを入れてがんばります」と気合十分といった様子。 松崎貴久は前場所の地元戦では惜しくも優参ならず。そのときの分までと意気込む。 「前回の地元は準決勝で失敗したんで。前回地元に向けてやってきたものが残っていると思うので、それが今回出せればと思います。松山君とは久しぶりになると思うんですけど、いつも頑張ってくれるので任せて頑張りたいと思います」 |
堀内俊介が先行力で一歩リードしている。9月青森記念は一次予選で敗退しているだけに同じ失敗はできない。 「青森はよくなかったですね。でも、調子がよくないときにも力をしっかり出せるようにしていきたい。前回の函館よりは状態が上がっていると思います。積極的に仕掛けます」 川口聖二は9月共同通信社杯で初めてシリーズ制のビッグレースに出場。トップクラスの厚い壁に阻まれたが、貴重な経験を積んだ。 「前回はG2の雰囲気を感じることができました。緊張感はありましたけど、大きな舞台でしっかり自分の力は出せたと思います。500バンクは久しぶりですね。千葉の直線は短いし、早め早めの仕掛けを考えてます」 |
![]() 久米康平選手 |
久米康平(写真)はビッグ初出場となった共同通信社杯で878着。敗戦を糧にしていきたい。 「G2を初めて走って、もっとこういう舞台で走りたいという気持ちが強くなりました。そのためにも力をつけないとダメですね。前回の宇都宮はちょっと練習をしすぎて感触がよくなかったけど、今回は間隔が空いていい感じで練習できました。ラインは長いし、先行基本に頑張ります」 濱田浩司は寬仁親王牌で2度の確定板入り。キメ脚は冴えている。 「親王牌は成績的にはまとめられたんですけど、最終日がちょっといい形で終われなかったですね。また、しっかり気合を入れ直して頑張ります。ここまではそんなに間隔もなかったので調整程度です。調子は変わらないですね。明日は久米君としっかり決めたい」 |
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山本健也は好調を持続。地元記念に向けて、しっかり準備してきた。 「調子はいい意味で変わらずですね。ここに向けてしっかり練習できたし、順調に来れました。疲れも大丈夫です。久しぶりの地元記念なので頑張りたいですね。レース運びも集中して、いつもどおりの感じで走ります」 石丸寛之は近況、散々な成績でスランプに陥っている。 「練習はしているけど、成績があまりにも悪い。選手になって一番悪いですね。原因は何となく分かっているんですが、しばらく時間がかかりそうです」 |
![]() 坂本貴史選手 |
坂本貴史(写真)はF1シリーズを中心に活躍している。前回の寬仁親王牌は一次予選で敗退。その分も久しぶりの記念参戦で持ち味を出し切る。 「親王牌は4日間、レースを作れたんで、手応えはありました。最終日は雨谷(一樹)君の番手に入ったんですが、ダッシュがいいので合わされると思って仕掛けが遅れました。もっと力をつけていきたい。終わって次の日は休んだんですが、一昨日から練習して、さらによくなってます。久しぶりの記念なので、いい成績を残せるように頑張ります」 窓場千加頼は前回の函館で3日間、大敗を喫した。気持ちを新たに、今シリーズに臨む。 「函館は寒くて、体調を崩した感じですね。体が重くて力が入らなかった。終わってからは練習もできたし、前回のようなことはないと思うけど、まずは走ってみてですね。相手はかなり強いんですが、なんとかいい勝負がしたいです」 |
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![]() 吉田拓矢選手 |
吉田拓矢(写真)が一次予選のトリを務める。寬仁親王牌は準決勝に進出するなど、着実にレベルアップしている。初日は師匠の十文字貴信の前で迷いなく攻める。 「親王牌は疲れました。終わってから日にちもなかったし、状態は変わらずですね。師匠と一緒に走るのは初めてなので緊張します。千葉は(2月の)F1で1回走って完全優勝しているので、いいイメージがあります。自力でしっかり頑張ります」 十文字貴信は師弟連係が実現してモチベーションが上がっている。 「これでS級に上がった弟子とは全員、連係したことになります。吉田はこれから上のステージで戦う選手だし、そうなるとなかなか連係できないですからね。自分も今年は落車が1回しかないし、最近は腰の状態も問題ない。体調もいいんで、あとは結果がほしいですね」 |
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![]() 深谷知広選手 |
深谷知広(写真)は寬仁親王牌でオール連対の勝ち上がり。だが、決勝は後方に置かれてまくり不発の8着に終わった。 「親王牌は勝ち上がりはよかったけど、決勝でいい走りができないとダメですね。終わってからは帰らずに、昨日はここで練習させてもらいました。千葉はクセもなくて走りやすいバンクだと思います。明日は相手も強いので挑戦者の気持ちで走ります」 SS班の園田匠が深谷とタッグを組む。寬仁親王牌では決勝に進出するなど調子は上向いている。 「G2、G1で決勝に乗れているし、戦えるところまできてますね。親王牌の決勝は他の人の動きをアテにしすぎました。深谷君との連係は3、4回あります。付いていければ自信になるし、付いていけるように。来月は競輪祭があるけど、先のことは考えずに、目の前の一戦一戦をしっかり頑張ります」 近藤隆司は腰痛に苦しみながらも徐々に復調している。 「直前の練習も変わりなくできました。状態としては戻ってきていると思うので、自信をもって走りたいと思います。(腰は)痛みも取れてほぼ気にせず練習もできてるんで。ここ1週間はすごくいい状態に戻ったなと思いました。オールスターのあと体重が3キロ増えて、2キロは減ったんですけど、ベスト体重まであと1キロなんで最終日までにベストになるように」 海老根恵太は当地記念連覇へ強い気持ちで4日間を戦い抜く。 「調子はボチボチですね。直前はバンクで練習しました。昨日は深谷(知広)君ともがいて、すごいダッシュでした。ここはいつも気持ちで走りますからね。最近の成績、調子なんて関係ないですよ。明日は近藤(隆司)君に任せて頑張ります」 |
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![]() 新田祐大選手 |
新田祐大(写真)は寬仁親王牌で1391着。今年初めてG1で決勝進出を逃した。 「親王牌はいいところがなかったですね。ちょっと甘さが出たと思います。500バンクも久々だし、千葉もかなり久しぶりなんですよね。前のレースを見て、走り方を考えたい。今回は僕のチームのドリームシーカーの応援ブースも作っていただいたので、僕はしっかりレースでいい走りをしたいと思います」 千葉の支部長である中村浩士は並々ならぬ決意で地元記念を迎えた。 「千葉競輪場にとってのビッグイベントですからね。雑誌やブログなど、ここに向けてPR活動をしてきました。忙しくて時間はなかったんですけど、そのなかで練習の質を上げてやってきました。新田君にしっかり付いていきます」 天田裕輝は前回の青森で大敗したが、敗因ははっきりしている。 「前回は新しいフレームを使ってみて、ちょっと馴染んでなかったというか、感触が悪かったですね。なので今回は元に戻します。1週間ぐらい間隔が空いたし、練習もしっかりできたので、前回とは状況が違うと思います。明日は相手が強いけど、しっかり自分のレースをします」 |
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![]() 稲垣裕之選手 |
稲垣裕之(写真)は寬仁親王牌で悲願のG1初制覇を果たした。タイトルホルダーとして、ここから新たなスタートを切る。 「決勝は平原(康多)のスピードがよくて、ゴールした瞬間はまたやってしまったかと思ったんですけどね。優勝して周りも祝福してくれましたし、今まで以上に責任感を持って走ります。終わってから普通に練習してきました。千葉は自衛隊時代に過ごした場所だし、第2の故郷だと思ってます。仲間も応援しに来てくれるので、しっかり頑張ります」 石井秀治は近況の成績がいまひとつだが、地元記念となれば話は別だ。 「前回の函館は準決勝で失敗したんですけど、最終日は寒いなかで1着が取れたし、ようやくまともに走れるようになってきた。ここに向けて、やれるだけのことはやってきた。地元のみんなで頑張って車券に貢献したいですね。いい勝負ができると思ってます」 菅田壱道は得意の細切れ戦で一撃を見舞う。 「親王牌の最終日にセッティングを換えたんです。ちょっと重くて、結果は出なかったけど、感触自体は悪くなかった。過去にも似たようなセッティングをしているので、煮詰めれば、よくなりそうです。終わってからは中3日だったのでケアを中心にやってきました。明日は細切れ戦だし、チャンスを逃さないように仕掛けます」 |
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