『川崎競輪開設66周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:4月15日
 川崎競輪開設66周年記念「桜花賞・海老澤清杯(G3)」が、4月16日から開幕する。ダービー準Vの平原康多に浅井康太、深谷知広、村上博幸、稲川翔とS級S班5名に中川誠一郎、脇本雄太ら豪華メンバーが参戦。対する地元勢は桐山敬太郎を筆頭に松谷秀幸、勝瀬卓也らが総力を結集し迎え撃つ。
 開催中はイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日は開門時から先着1000名様にオリジナルプリントクッキーのプレゼントや、川﨑のご当地アイドル「川崎純情小町☆」のミニLIVE(6R、9R終了後、西広場ステージにて)などのイベントを予定しています。16日から始まる「桜花賞・海老澤清杯(G3)」をぜひ本場でお楽しみください。
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 オープニングレースで注目を集めるのは矢野昌彦。相次ぐ落車の憂き目も、前回福井では初日に逃げて1着など徐々に状態は上がってきた。
 「ダービーの落車はそこまでではなかったです。練習もしてきましたし、徐々に良くなっています。(仕上がりは)悪くないけど、一走目を走って見てからですね。川崎はあんまり来ていないんで、イメージは特にないし気にしていないです」
 矢野をマークする田村真広も前回名古屋の最終日に落車。しかし、大事には至らず、状態面は問題なさそう。
 「川崎はナイターで軽いイメージがあります。脚の感じは悪くないと思うんですけど、矢野の後ろってのが…。付いていくのでいっぱいになっちゃうことがあるんですよ(笑)。でも、しっかり頑張ります」

<2R>
 椎木尾拓哉は近況一息の成績だが、気持ちを入れ直して今シリーズから立て直しを図る。
 「(2場所前の)小倉の前に体調を崩してしまいました。でも、もう大丈夫です。2場所で成績が悪かったんで、しっかり気合を入れて練習してきました。前回川崎に来たときはコケてるんですけど、イメージはそんなにない。相手が強力なんで、しっかり頑張ります」
 志村龍己は今期に入って成績が向上するなど、ギア規制を追い風に変えている。
 「今期に入ってギア規制の影響で良くなっています。でも、前回は着は良かったけど、状態は良くなかったですね。今回は練習もしてきて前回以上のデキ。川崎は久しぶりだけど、気合は入ってます」

<3R>
 松岡篤哉は2月豊橋、4月小倉を優出と好走が目立つ。今シリーズは追加参戦だが問題はなさそう。
 「追加は前回小倉の最終日に受けました。川崎は1着も多いですし、(相性は)良いと思います。大垣の後(3月)は斡旋停止で空いたんで練習をきっちりやって脚は上がっているし、状態は良いです。やることは出来たんで頑張ります」
 S級に返り咲いた今期の初めは苦戦続きだった石川雅望だが、ここ2場所は初日を連続1着で突破と調子は上向きだ。
 「まだまだですけど、最近は体が動くし、少しずつ良くなってきました。四日市の後はここまで空いたんで練習をしてきました。しっかりやってきたんで、集中して走れれば、みんなそれぞれ強いんですけどチャンスはあると思っています。川崎のイメージは普通なんで、今回で良いイメージをつけて帰れるように頑張ります」

<4R>
及川裕奨選手
及川裕奨選手
 及川裕奨(写真)は1月岸和田から1着を量産していたが、近況はその勢いもスローダウン。しかし、前回立川では933着も先行策を披露し見せ場を作った。
 「立川では自分の先行するタイミングというか、流れになった。でも、誰も来なければ駆けるっていう組み立てをなくしたくなかったんで。立川の後は雨が多いかなって思ったけど、普通通りに乗れました。体的には悪くはないけど、いい時のような回転にはなっていないですね。でも、大崩れまではいっていないし、とどまってはいます」
 一ノ瀬匠はF1戦で優出こそないが、1月奈良での「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」をVや白星を量産するなど調子自体は悪くない。
 「1着は増えているけど、内容が良くないですね。今回は練習不足なんで走ってみないとわからないです。ただ、力を出し切れれば結果は付いてくると思います」

<5R>
金子幸央選手
金子幸央選手
 昨年はヤンググランプリに出場した金子幸央(写真)は、今期A級からスタート。しかし、2月に3場所連続の完全Vで特昇を果たすと、3月高松を優出など勢いに乗っている。
 「状態はしっかり仕上げてきました。初日は1着が多いんでツメ跡を残せるようにしたいです。山下(渡)さんとの連係は初めてなんですけど、付いてもらえるんでしっかりと。なんか桜花賞ってすごいレースのイメージがあってワクワクしています。一走、一走力を出し切れるように」
 高原仁志はダービーで落車するなど、近況は歯がゆい競走が続いている。気持ちを入れ直して、初日は栗田貴徳を目標に1次予選突破を狙う。
 「ダービーは落車して、その後無理して走ったんで良くなかったです。前回の大垣は風邪を引いて体調が悪かった。でも、今回はしっかりケアしてきて大丈夫だと思います。ここから成績を上げていきたいですね」

<6R>
 小原太樹は2場所連続でF1戦を優出中。勢いに乗ったままホームバンクの地元記念に臨む。
 「(状態は)一走しないと何とも言えないです。でも、気を抜かないように走りたいですね。前回から間隔が空いて練習もバッチリできました。地元で気合が入ります」
 落車の影響が心配される佐藤愼太郎だが、怪我も軽傷で状態そのものは悪くなさそう。
「怪我は擦過傷程度だったんで練習もしてきました。(状態は)8割くらいですかね。あと1週間あれば仕上げられたんですけど。川崎はナイターで軽い印象があります」
 前回京王閣で829着と大きい数字を2つ叩いてしまった竹澤浩司。今シリーズは状態を上げて参戦する。
 「練習はやってきました。川崎は風が強いバンクですよね。(状態は)京王閣よりかは悪くないと思います。京王閣では着も良くなかったんで、しっかり頑張ります」

<7R>
金子哲大選手
金子哲大選手
 金子哲大(写真)は前回小倉で準VとS級初優勝まであと一歩。検車を終えても自転車の調整に余念がない。
 「記念はみんな強いんでF1戦くらいでいいです(笑)。小倉から帰ってきて休んだんですけど、3日間くらい雨が降っちゃったんで自転車に乗れてないです。ウエイトとかパワーマックス、ワットバイクくらいですね。初日はラインで勝ち上がれるように頑張ります」
 今期S級にカムバックした飯塚隼人。追加での参戦だが問題はなさそう。
 「川崎は初めてですね。四日市の前検日の日に追加を受けた。そこから中2日なんで自転車には乗らずに疲れを取ってきました。最近はだいぶ乗れてます。(3.)92が合いますね。ギア規制は良かったです」

<8R>
近藤隆司選手
近藤隆司選手
 2月松戸から3場所連続でF1戦を制覇した近藤隆司(写真)。圧巻の成績に本人も驚きを隠せない。
 「信じられないですね。この勢いを止めないで、出し惜しみしないようにしたいです。松戸で2日間突っ張って逃げ切れたんで自信になったし、逃げて残れる感じがつきました。川崎は重いイメージはあるんですけど、苦手意識はないし外が伸びる感じがある。2、3日しか練習出来ていないんで、今日、明日で調子を整えたいです」
 その近藤をマークする成田健児は、地元記念に気合十分だ。
 「荒木(伸哉)にお願いしてでも近藤の番手に。迷惑をかけないようにしたいね。(調子に)波とかないんで」

<9R>
 予選の主役を務めるのは佐川翔吾だ。今期は1年半ぶりにS級に復帰すると、2月高松で完全Vなど白星の山を築いている。
 「大垣から空いたんでしっかり練習をしてきました。いつも通りやってきたし、最近は1着を取れているんで悪くないと思います」
 屋良朝春は3月立川を723着、続く小倉を288着と、かみ合わない競走が続いている。
 「小倉は失敗しました。状態は徐々に良くなっていると思います。(立川の初日に車体)故障はあったけど、フレームは問題ないです。川崎は去年の花月園メモリアル以来ですけど、あんまり走ってないんでイメージはありませんね。初日は自力で頑張ります」

<10R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)は全日本選抜、ダービーを決勝3着とハイレベルで安定している。今シリーズは中9日での参戦と準備も万端だ。
 「これからフレームも変えていこうと思うし、ギアも下げていこうと思う。(3.)85か92が基本なんですけど、落とせば、幅が広がるかなって思ってるんですけどね。初日はいつも通り自分のタイミングで仕掛けられれば」
 追加参戦の松谷秀幸は、落車の怪我からここが復帰2場所目。中2日だが手応えもつかみ出してホームバンクの記念に臨む。
 「疲れは大丈夫です。でも、ここが終わったら疲れそう(笑)。ダービーの時は良い印象はなかったけど、西武園(記念)は感触が徐々に良くなってきました。いつも通りに走って結果が付いてくれば」
 村上博幸は、ダービーを落車で途中欠場。前回西武園記念では決勝に進出するも状態面には不安が残る。
 「体と気持ちが一致していないですね。落車の影響で状態は良くないけど、その中で上げていくしかないし、悩んでも仕方ないんですからね。今まで順風満帆でもないから。明日も一生懸命頑張ります」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 復調度合いに注目が集まる深谷知広(写真)は、12年に4連勝の完全Vで記念を制した相性抜群の川﨑に登場する。前回の高知記念では優出を逃したが、今シリーズの仕上がり具合はどうか。
 「競輪学校で外国人選手と練習したり、名古屋にいったり、いろんなところで良い練習をしてきました。川崎は前回(2012年当所記念)に来たときに優勝しているので相性は良いです。しっかり頑張ります」
 中川誠一郎はダービーの1次、2次予選で別線を完封する走りを披露。今シリーズ直前に行われた全日本自転車選手権トラックでも、スプリント初制覇と競技、本業と充実の一途を見せている。
 「練習をしようと思ったけど、2日間雨で直前はローラーですね。疲れは少しは取れたんで、戦える状態ではある。来る前から良いメンバーとはわかっていたので、体調を整えないと戦えない。いつも通りしっかりと」
 地元の五十嵐力は昨年の当所記念を準V。今年こそはホーム記念制覇に燃える。 
 「郡司(浩平)君の番手は4回目くらいかな。相性は良いんですよ。前回(静岡)優出もして、状態は良くなっているし、体調も問題ないです。地元の記念だし気持ちも入ります」

<12R>
平原康多選手
平原康多選手
 平原康多(写真)は前回の西武園記念を準V。今シリーズは中2日での参戦で「めちゃめちゃ疲れてます」と口にするが、いつもの笑顔で検車場入りした。
 「西武園記念の後はまるまる休みました。自転車に乗ろうと思ったけど、疲れが半端なくて…。マッサージだけ受けてきました。頑張るだけですね」
 桐山敬太郎は全日本選抜で念願のG1初優出と充実期を迎えた。初日はホームの福田知也と息を合わせて別線に立ち向かう。
 「いつも通り勝てるように。福田(知也)もホームバンクで気合入ってるしね。ここも、次の共同通信社杯もありますし、気持ちよく平塚(記念)まで走りたいですね。ダービーの後は休む予定だったんで、しっかり休みました。桜花賞は初めて走るんで雰囲気はわかりません」
 稲川翔は落車の怪我から1カ月ぶりの復帰戦となる。
 「早い段階で自転車に乗れました。バンクとかに入って練習したのは10日くらいですね。でも、その前が長引いたんで、それに比べれば思ったより回復が早かったです。川崎(記念)は去年も決勝に乗ってるんで走りやすいですね」
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