『川崎競輪開設67周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:4月8日
 川崎競輪場を舞台に開設67周年記念「桜花賞・海老澤清杯(G3)」が、4月9日から開幕する。GP覇者の浅井康太、新田祐大、山崎芳仁、平原康多、稲垣裕之のS級S班5名に、オリンピック出場を決めた中川誠一郎、脇本雄太ら超豪華メンバーが参戦。対する地元勢は郡司浩平を中心に松坂英司、勝瀬卓也らが総力を結集して迎え撃つ注目のシリーズ。明日から4日間、激戦を繰り広げます。
 なお、開催を通して本場ではたくさんのファンサービス、イベントが予定されております。初日は開門時に地元選手と川崎純情小町☆によるお客様のお出迎えや、「流れ星」による爆笑お笑いLIVE(4R、7R終了後、西広場ステージにて)などのイベントを予定しています。9日から始まる「桜花賞・海老澤清杯(G3)」をぜひ本場でお楽しみください。
<1R>
小原太樹選手
小原太樹選手
 オープニングレースの1番車は地元の小原太樹(写真)が務める。3月のダービーでは落車の憂き目も、怪我の経過は順調で心配なさそう。大事な地元に向けて仕上げてきた様子だ。
 「(落車して)打撲とむちうちもあって、ダービーの後は治療に専念しました。でも、体も良くなって練習もできましたし、昨日までバンクに入ってやってきました。細切れ戦なので、立ち遅れないように。仕掛けるタイミングも逃さないようにしたいです」
 小原マークは大西健士。地元ワンツーを決め、後に控える仲間たちに勢いをつけることができるか。
 「小原君と連係は何回もあります。前回(14年)の川崎記念でもしたんですけど、その時は離れてしまったので、今回は離れないように。ここまでは変わりなく(当所に)入れましたね。プレッシャーもあるけど、自分のやることをやって。2人で頑張ります」

<2R>
 飯塚隼人は今期S級にカムバック。ここまで優出こそないが、随所で好走している。
 「(一次予選は)前で頑張ります。(番手の)荒井(崇博)さんとはバンクで会うくらいですね。ここまではそれなりにやってきました。感触は悪くなかったけど、走ってみてですね。川崎は一年ぶりくらい。悪いイメージはないです」
 対する小笹隼人は今期が初のS級戦。前回岸和田では、準決で4着に敗れたが、初日、最終日を2着と存在を十分にアピールした。
 「岸和田の準決は緊張しましたね。組み立ても悪いところがありました。川崎は初めてですけど、先行で勝ち上がれるように。しっかり強いところをアピールしたいです」

<3R>
 巴直也は、前回玉野記念を3842着。良い流れで地元記念を迎えた。
 「良い流れでこれましたね。目標はできるだけ勝ち上がれるように。(一次予選は)いろいろ考えて走りたいけど、できれば先行をしたいですね。地元勢が沢山いるので、一人でも多く決勝にいけるように」
 白戸淳太郎は、近況一息の成績。巴の番手から一次予選を突破し、悪い流れを断ち切るか。
 「巴君とはいつもここで練習をしています。強いのも知っている。調子が良いと言えないけど、前も、後ろもしっかりしているので(安心)。サポートできるように頑張ります」
 地元ラインに対抗するのは河端朋之だ。近況は、小田原を711着など徐々に調子を上げてきている。
 「前回は展開もあったけど、踏んでいけたと思います。修正をどうこうと言うより、力を出し切れれば。小田原の後は伊豆にいって、しっかり練習をしてきました」

<4R>
 西村光太は1月高松記念で落車。しかし、3月福井でVなど好調を維持している。
 「いつも通りしっかり乗り込んできました。朝日(勇)さんとはめちゃくちゃ連係しています。よく戦っているメンバーなので、自分の走りができれば」
 その朝日勇は好目標を得てチャンスが広がる。
 「西村君とは何回も連係しています。僕の点数ではあーだこーだ言えないですし、付いていくだけですね。(調子が)早く上がってきてほしい。ここできっかけをつかめるように」

<5R>
 ここは関東が人気を集めそう。S級復帰の古屋琢晶は怪我明けもすぐにスピードに順応。3月静岡では優出を果たすなど、順調な走りを見せている。
 「A級で仕掛けるクセが付いて、それがS級でも出来ています。調子は良いと思うし、今回も仕掛ける所で仕掛けられれば。ライン3車なので、そこも生かしたいですね。でも、変に考えるより、力を出し切ることを一番に走りたい」
 堅調な山下渡が援護役。得点上位の意地を見せて、古屋とワンツーを決める。
 「調子は普通ですね。良くもなく、悪くもなく。でも、ちょっと前は疲労が溜まって良くなかったので、その時に比べれば。川崎は去年ぶりくらいかな。イメージは特に覚えがないですね」

<6R>
東龍之介選手
東龍之介選手
 落車の影響が心配される地元の東龍之介(写真)だが、怪我も軽傷で状態そのものは悪くなさそう。初日は山田義彦の番手を得て気合を入れる。
 「体は大丈夫。練習もできたので、今回はどれだけ走れるか。でも、フレームが壊れたので今回は別ので。逆に良いかもしれないです。ここに備えてしっかりやってきましたし、気合を入れて頑張ります」
 元砂勇雪は前回福井から間隔が空いて準備万端。格上の山田らに一矢報いることができるか。
 「前回から間隔が空いたので、しっかり練習ができました。あとはレース勘だけですね。川崎は卒記で走っているけど、開催で走るのは初めてです。無理にはいかないけど、先行を基本に走りたい。力を出し切れるように」

<7R>
 大竹歩は前回、地元岸和田を326着。調子も上向いており、今回が楽しみだ。
 「岸和田は最低決勝に乗ろうと。岸和田が良くて、そのまま来れました。練習もしっかりできましたね。川崎は初めてですけど、先行基本に頑張ります」
 前回大垣の決勝で落車した島野浩司。幸いケガは軽症だったが、フレームが壊れてしまった。
 「ケガは打撲です。でも、気に入っていた自転車がダメになってしまった。ケガよりも自転車の方が痛い。調整はしてきたけど、どうでるか…。一走してみてですね」

<8R>
中井太祐選手
中井太祐選手
 近況は、売り出し中の弟・俊亮に負けず劣らずの活躍を見せている中井太祐(写真)。前回小倉でも、近畿別線の佐川翔吾らを破ってS級初Vと大金星をあげた。
 「良い状態は続いているかなと思います。ここまでは普段通りの練習をしてきました。川崎は一回走ったんですけど、良いイメージですね。(今シリーズの目標は)先を見てもしかたがないので、一戦、一戦頑張るだけです」
 山口泰生は毎場所で確定板入りとしぶとい走りは健在。中井に前を託して一次予選突破を目指す。
 「中井君の番手は初かな。しっかり付いていきたいですね。状態も良いと思います。練習もしっかりできたし、あとは結果を出せるように」

<9R>
福田知也選手
福田知也選手
 予選のメインは地元の福田知也(写真)が務める。前回ダービーでの落車から一カ月ぶりの実戦となるが、気力で乗り切る。
 「ダービーの一走目でこけて大丈夫かと思ったけど、痛すぎて病院にいったら肋骨が折れていました。痛みが取れてから練習をしてきました。普通に練習もできたし、ここに向けてできたと思います。脇本(雄太)君がこっちに来ていたので、一緒にやって自信にもなりました」
 その福田に任されたのは橋本智昭。S級昇級となった今期はすぐさま頭角を現し、2月平からF1戦を3連続優出。前回玉野記念では初日に落車したが、状態は大丈夫そう。
 「落車のケガもだいぶ良くなってきました。今回は仕掛けられるように頑張ります。(今期は)思ったより戦えていますね。川崎は去年(10月)ぶり。印象は良いです」

<10R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 ここからはシリーズをリードする選手たちによる初日の特選レース。10Rはナショナル同士の対決に注目が集まりそう。S班の新田祐大(写真)は全日本選抜競輪、ダービーを決勝3着など高いレベルで安定。前回、玉野記念でも稲垣裕之、武田豊樹らを撃破してⅤとその図抜けた実力を大いに印象付けた。
 「玉野が今年初優勝。でも、玉野の後は忙しかったですね。川崎は久しぶりだし、記念は走ったことないです。でも、いつも通りやってきたし、コンディションも問題ないです。ダービーに向けていろいろやっていきたい」
 対するはリオ・オリンピックに出場を決めた脇本雄太。今年は全日本選抜競輪、前回松山記念を優出など競技、本業と充実の一途を辿っている。
 「(オリンピックは)初めて選ばれたし、期待に応えられるように頑張りたい。松山が終わってからは、川崎にいました。ここは頑張るだけですね。(5月)ダービーまでは国内で走る予定です」
 中川誠一郎も侮れない。脇本と同じくリオ・オリンピックに出場が決定。輪界随一のスピードで別線を飲み込むか。
 「(前回防府から)中3日なんですけど、記者会見もあって実質中2日ですね。疲れはないけど、防府の前に間隔が空いて、少しゆっくりし過ぎました。でも、防府で刺激が入ったし、今回は違うと思います」

<11R>
平原康多選手
平原康多選手
 ダービーで落車した平原康多(写真)だが、前回松山記念を優出。しかし、本人は「良くないですね」と浮かない表情を見せた。それでも、初日は木暮安由が前回りを志願し、番手有利にレースを運ぶか。
 「木暮君が頑張ると言うので、ダメとは言えないでしょう。松山はよく決勝にいけたなと思います。ここから上向けるしかないですね。一戦、一戦頑張るだけ。それしかないです」
 関東の先頭を走る木暮安由は、今年に入って絶好調。前回広島でも、単騎戦ながら抜群のレース勘で今年3度目の完全Ⅴを飾った。
 「レースが見えているので、それが着につながっている。セッティングも出たし、噛み合っていますね。初日は自分が前で。流れの中でタイミングが合えば(先行も)。調子も維持しているので、あとはGの付くところで結果を出したいです」
 復帰戦となった前回玉野記念では、見事優出を果たした稲垣裕之。手応えもつかみ、ここから反撃を開始する。
 「玉野は復帰戦で不安もありました。一走目、二走目は恐怖感があったけど、準決の桐山(敬太郎)君のブロックで払拭できました。練習では味わえない動きでしたね。まだまだですけど、つかめてきました」

<12R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 人気を集めるのは浅井康太(写真)だ。今年はビッグの優出こそないが、GP覇者の名に恥じぬ走りで期待に応えている。前回松山記念でも、アクシデントを乗り越え圧巻の完全Vを飾った。
 「松山ではぎっくり腰になってしまった。以前も同じようになった時があったんですけど、その時は歩けなかったですね。今回は寸前で止まったので、その経験を生かしてケアをしました。松山が終わった後は治療に専念して。あとは練習不足がどうでるかですね」
 郡司浩平も意地を見せる。日進月歩の活躍で、今や地元のエース格にまで成長。地の利を生かした走りで逆転を目論む。
 「4年連続で川崎記念にきて、立場も変わってきましたね。この先の事も考えたら、ここが勝負かなと。責任感をもってレースに臨みたい。しっかり調整もできました。(連係する)松坂(英司)さんとは相性も悪いわけではないので、安心して仕掛けられますね。早くからごちゃごちゃなレースにならないと思うので、ある意味やりやすいです」
 今年は今一つだった山崎芳仁。しかし、前回松山記念を優出と調子が上がってきた。初日は自ら動いて、優秀への勝ち上がりを狙う。
 「自力でやりたいなと思って。なるべく許してくれるなら自力を出したいですね。脚は競走でしか付かないので。反応は良いとは思うけど、後は力不足ですね。ここまでは沖縄でいつも通りの練習をしてきました。一歩、一歩力を付けたい」
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