『平塚競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:5月2日


   “湘南バンク”平塚競輪場で開催されている開設58周年記念「湘南ダービー」は二日目を終了。昨日とは打って変わり、レース前から曇天で、昼過ぎからは雨がパラつくなどあいにくのコンディションとなったが、競走は変わらず熱戦が続いた。本日は一般戦のほか、明日の準決勝進出をかけた二次予選A、Bやメインの優秀戦競走「湘南グランプリ」が行われた。
 なお、本日は、ケイリンくじ「チャリロト・セレクト」にてついに的中者(2口)が現れ、キャリーオーバー額を含め11,325,820円の払い戻し金を手にした。
 また、本場では早朝予想会や炎神戦隊ゴーオンジャーショーなど様々なイベントが開催されており、お楽しみは盛りだくさん。是非とも平塚競輪場にお越しください。
 


<5R>
辻力選手
辻力選手
   二次予選競走は5レースから。中団4番手を確保した坂上忠克が、バックからまくりを放ち直線に入ると、最後は坂上マークの辻力(写真)が大外を突き抜けて1着をさらった。辻自身「記念の準決は初めて」とのことで、満足げ。
 「坂上は良い位置を取ったけど、合わされていたし道中は相当きつそうでしたね。最後は外に良く伸びました。今日は前で戦ったわけじゃないから感覚的なものは何ともいえないけど、1着だし満足です。準決を目標としていただけに嬉しい」


<6R>
河村章憲選手
河村章憲選手
   6レースは菊谷信一が主導権をにぎると、最後はマークの河村章憲(写真)が交わして1着に。
 「地元勢がいたのに、こんな良い展開に恵まれていいのかなってくらいラッキーでした。今日は桐山君のカマシや宇根君の動きを警戒していました。ただ本来ならば菊谷君をしっかり残さないといけない。番手としてはまだまだだし、課題が残りましたね」
 2着入線は加藤日出和。近畿勢追走が奏功した。
 「ホームから目一杯行っていたし、菊谷君は強かったです。本当は自分で何かやろうと思ったけど、(前は強くて)任せられるし、しっかり付いて行くだけでした。宇根(秀俊)君が内にいたからそこだけ集中してしっかり締めていました。最後は中割りも考えたけど、伸びる感じがしたので自然と外へ車を出しました」


<7R>
相原健樹選手
相原健樹選手
   7レースは吉川誠がホームから先行態勢に入ると、別線の反撃を完封。最後はマークの出口眞浩らに交わされて3着となったが、何とか準決Cへ駒を進めて地元の意地を見せた。
 「打鐘前に一旦引いたけど、岡本(大嗣)さんが逃げる様子が無かったのであのまま後ろにいても仕方ないと思ってホームから踏みました。それまでフカしていたし、最後は一杯でした。それでもカマシなら2着までには入らないといけませんね」
 1着の出口眞浩は「吉川が頑張ってくれた。それに尽きるでしょう。粘りも良かったし、二人で決められれば良かったんだけど」と吉川をねぎらう。
 俊敏に立ち回り、地元コンビ後位にスイッチした相原健樹(写真)が2着に食い込む。
 「バック数も少ない工藤(政志)があれだけ駆けてくれるんだから、ありがたいし嬉しいよ。2センターではスピードを殺さずに踏めました。ここへ来る前に弟子たちと合宿をした成果が出ていますね」


<8R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
   8レースからは二次予選A競走。レースは村上義弘が主導権をにぎると、直線で番手の神山雄一郎(写真)が抜け出した。
 「ここ最近は身体の状態がかなり悪かったけど、今日は久々に手ごたえのある競走ができました。前回の弥彦に比べると少しずつですが戻っていると実感しています」
 村上ライン三番手を固めた鈴木孝征が2着に流れ込んだ。
 「準決勝は久々だし、とても嬉しいです。自分に追走テクニックが無いから、自分の位置に割り込まれて前のお二人に迷惑をかけないようにと心がけていました。緊張したけど、結果的にすんなり三番手を走れたので良かった。準決勝は久々だしとても嬉しい」
 3着には小倉竜二が入線。前を任せた渡部哲男が中団併走のまま失速すると、コースを探して直線を突っ込んだ。
 「中団にいれたのが大きいね。今日はあんまり脚を使っていないし、そのぶん伸びたんでしょう。3着に入れたわけやし、状態は悪くは無い」
 村上義弘は着外に沈んだが「佐藤(友和)君や渡部君が相手だったし、小さい競走をしては勝ち目が無いと思った。それに神山さんが付いてくれるわけだし、そこは気持ちが入るでしょう」と“男気”ある競走で見せ場を作った。


<9R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   9レースは三番手を確保した岡部芳幸が、最終三角すぎからまくり気味に追い込んで1着をゲット。マークの成田和也とワンツーを決めた。
 「今日は丸一周駆ける競走も頭にあったけど、そういう展開にならなかった。しっかり三番手に入って、行けるところから行ったけど後ろに二人付いてくれてるわけだし、そこを意識しながら踏みました」
 成田和也は「後ろで勉強をさせてもらいました。脚に余裕があったし、直線で抜けるかなと一瞬思いましたが、無理でしたね」と苦笑う。
 新田康仁(写真)は後方に置かれる苦しい展開となったが、どうにか3着に食い込んだ。
 「志智(俊夫)さんが武田を叩いてくれれば、その勢いに乗って行こうと思ったけど、行き切れずに下げたし、岡部さんにどかされてしまったからこっちもバックを踏んでしまった。体勢を立て直すのがきつかったし、自分のタイミングで仕掛けられなかったですね。それでも3着に入れたわけだし、良くはなっているんでしょう」
 武田豊樹は6着に沈んだが、「展開が悪かっただけですね。残れなかったけど中途半端な競走はしていないつもりだし、体調もすごく良い。あとは明日ですね」と前向きだ。


<10R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   10レースは山崎芳仁がホーム手前から一気に巻き返して主導権を奪うとそのままペース駆け。ゴール直前で落車があり、後続がもつれたが、パワーで押し切って横綱相撲を見せつけた。
 「昨日の失敗があったから、今日は早めに叩いてみました。出切ってからはペースに持ち込めたし、バック辺りでも(中川)誠一郎が来ていないのが分かったから大丈夫だろうと。昨日、今日と走ってみて、だいぶいい感じで踏めているなと実感しています」
 中川誠一郎(写真)はやや遅めの仕掛けとなったが、直線外を鋭く伸びて2着強襲を果たす。
 「ギアを上げたぶん脚には余裕があったし、もっと早く仕掛けようと思ったけど、山崎のカカリが良いし、自分の状態もそんなに良くなかったのでなかなか行けませんでした。それに(後ろの)西川さんが落車してしまったし、レースとしてはあまり…。ただ悪いなりにここまで戦えるんだという実感を得られたのは大きいです」
 3着の渡邉晴智はゴール線を通過しながらの落車に「きついですね。(落車で)ダメージが残ったし、今日は福田(知也)に悪いことをした」とひとこと話し、控え室へ引き上げた。


<11R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   11レース優秀戦は、昨日に続き石橋慎太郎のカマシが炸裂。結果は5着に沈んだが、井上昌己、稲垣裕之の両機動型の反撃を封じただけにその存在が際立った。
 「稲垣さんも踏んでいたし、出切れないと思いました。何とか出られたけどそのあと流せるところが全く無くてきつかったし、バックでもう一杯でした。きつかったけど、もがき合ってこの展開で5着だから良しとしないと」
 勝ったのは伏見俊昭(写真)。井上のまくりに合わせ、石橋の番手から踏み込んで直線を追い込んだ。
 「石橋に付いて行くのは大丈夫だったけど、最近こういう競走をしていなかったから車間の斬り方に少し戸惑ってしまった。最後は少し無理やりに踏んだけど、井上も来ていたしね。それにしても今日は石橋が強かった。あれだけ早く仕掛けて、モガキ合いもあったのに5着に残るんだから」
 伏見マークで2着に流れ込んだ手島慶介も「ダッシュが凄い、付いていくだけでした」と石橋を絶賛する。
 最終2センターで内を突き、直線でもうまくコースを探した山口幸二が3着に食い込む。
 「伏見にもう一歩迫れれば、良いコースが空いたかもしれませんね。今日も冷静に行けたし、脚にも余裕があった。状態は良いですよ」

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved