『小田原競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:8月23日
 小田原競輪開設70周年記念「北条早雲杯争奪戦(GIII)」が8月24日に幕を開ける。今シリーズは清水裕友、三谷竜生のS班2名が参戦。迎え撃つ南関勢も地元の郡司浩平、松谷秀幸をはじめ、根田空史、岩本俊介、野口裕史ら機動力自慢の健脚ぞろい。4日間に渡って繰り広げられる激しいバトルから目が離せない。
 開催中はイベントが盛りだくさん。初日は24日は次世代バイオリニスト、益子侑によるライブ、2019年度漫才新人大賞を受賞したおせつときょうたのお笑いライブなどが予定されています。ぜひ小田原競輪場でお楽しみください。

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 上田尭弥は6月久留米記念の落車から成績が安定しない。
 「落車してフレームが替わって、それからいい感じがしないですね。ずっと試行錯誤しながらやってます。前回の久留米は初日に失敗して、残りの2日間は2周駆けしました。終わってからは地区プロに出て、いい刺激をもらいました。S級に上がって1レースを走るのは初めて。しかも1番車ですからね。しっかり自力で力を出し切ります」
 杉本正隆は前回の地元取手FIで3年ぶりのS級優勝を達成した。
 「前回の決勝は自分で動かないとどうしようもなかったので、イチかバチか(川村晃司の番手に)行きました。頑張りました。調子的には普通ですね。良くも悪くもない感じです」

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 北津留翼は8月名古屋オールスターで大きな着が並んだ。
 「オールスターはあんまり感じが良くなかったです。最終日はシューズを換えたんですけど、それもあんまり良くなかったですね。終わってから地区プロの手伝いもあったんですが、セッティングもいじってきました。初日は前で頑張ります。タイミングを見て、行けるところから行きます」
 上原龍は8月弥彦FIの2日目に約3カ月ぶりの勝ち星を挙げた。徐々に上向いている。
 「セッティングとか試行錯誤しながら良くなってきています。弥彦もしっかり動くことができました。初日は細切れなんで、しっかり流れに乗っていきたいですね」

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 早坂秀悟は8月平FIで2勝。8月名古屋オールスターは惨敗したが、明るい光が見えてきた。
 「平から新車で初日は先行で試したいなって思っていたけど、まくりになってしまった。6走して自転車の感じはだいぶつかめてきました。また先行に戻したいなって思っているので、しっかり頑張りたいですね」
 松坂洋平は地元の記念に向けて、しっかり準備してきた。
 「ここに向けてしっかり練習してきたし、感じは悪くないですね。弟(侑亮・115期」と練習しています。小田原も悪いイメージはないです。力を出し切れるように頑張ります」

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嶋津拓弥選手
嶋津拓弥選手
 嶋津拓弥(写真)は成績の波が激しいが、8月弥彦FIで今年初優勝を飾った。
 「S級優勝は2回目。2年半ぶりくらいですね。やっぱり優勝すると練習のやる気も出ますね。終わってから2週間以上あって、しっかり練習もできたし、状態も上がってきていると思います。地元なんでしっかり頑張ります」
 川崎健次は8月弥彦FIで準V。6月四日市FIの落車から復調している。
 「四日市の落車で肩が外れちゃって…。意外と響きましたね。2場所前の川崎から新車です。前回の弥彦から2週間くらい空いて、練習と調整の繰り返しでした。相手は強いですけど一戦一戦集中して、決勝まで勝ち上がれればいいですね」

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島川将貴選手
島川将貴選手
 島川将貴(写真)は今期初のS級1班昇格を果たした。初戦の7月名古屋FIで今年初Vを飾るなど波に乗っている。
 「名古屋の前がギックリ腰や疲れでひどい状態だったんですけど、結果は出ていますね。最近は練習でしっかりスピードが出るようになりました。前回の久留米が終わってから疲れも取れました。いま99勝ですけど、そこはあんまり意識してないです。33なんで後手を踏まないように頑張ります」
 飯野祐太は7月函館FIから3場所連続の優出と上り調子だ。
 「練習自体はずっとしっかりやっていたんですけど、最近は自転車と体の感覚が一致してきました。やっとですね。前回の松戸が終わってからは普通に練習してきました。小田原は走りやすいイメージです。自分のタイミングでしっかり仕掛けます」

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 岩本俊介は8月名古屋オールスターで3度の確定板入りを果たした。
 「腰が良くなって、しっかり練習できています。体力もついてきて、最近は長い距離が踏めるようになりました。オールスターも充実してました。終わってから1日休んで、250ケイリンのテスト走行に参加しました。全然、走れなかったです。初日はラインで決まるようにしっかり走りたいですね」
 野田源一は8月オールスターで3走とも大敗。持ち味を発揮できなかった。
 「オールスターは不甲斐なかったですね。全体のレベルが上がっているのか、自分の脚が落ちているのか。終わってから地区プロもあったので、疲れは少しありますね。自力で力を出し切ります」

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嵯峨昇喜郎選手
嵯峨昇喜郎選手
 嵯峨昇喜郎(写真)は7月にA級で9連勝を達成してS級に特別昇級を果たした。S級3場所目となる今シリーズは記念初参戦だ。
 「初戦の(7月)函館は決勝に乗れたんですけど、前回の(8月)久留米はコテンパンにやられました。久留米の前にシューズとセッティングを換えました。あんまり感触は良くなかったけど、成長するためには必要なことだと思ってます。練習バンクも33だし、33バンクは得意です。初の記念だけど緊張はしてないです。勝ち上がって強い人と走りたいですね」
 初連係となる守澤太志だが、嵯峨の強さは知っている。
 「冬期移動の競輪学校で一緒に練習はしています。すごいダッシュなんで、しっかり付いていくだけですね。オールスターは伸びていたし、状態はいいです。最近は(渡邉)一成さんとよく練習するようになって、手応えをつかめてきています」

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 片折亮太は今期に入って初日に大きな着が並んでいる。
 「前回の松戸は4日間だったので疲れました。調子もそんなに良くないです。暑いのが苦手なんで、早く涼しくなってほしいですね。松戸のあとは2日休んで、2日間練習しました。初日は後ろが神山(雄一郎)さんだし、積極的に行きたいと思います」
 山田久徳は追加参戦だが、状態面に不安はない。
 「追加をもらったのは3、4日前。準備はできていたので大丈夫です。オールスターは初日に1着が取れたし、2日目以降も着以上に動けていたと思います。村田雅一さんのフレームを実戦で初めて使って感じが良かったので、今回もそのままいきます」

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野口裕史選手
野口裕史選手
 野口裕史(写真)は8月名古屋オールスターで上位との力の差を痛感したが、近況の初日予選で圧倒的な勝率を誇っている。
 「オールスターは行って、バックで終了みたいな感じでしたね。現実を受け止めて、もうちょっとちゃんとレースをできるようにしたいですね。休んでる場合じゃないと思ったし、帰ってから新車も届いたので、次の日からしっかり練習しました。師匠の武井(大介)さんと記念で一緒の開催は初めてなんで頑張ります」
 新田康仁は8月の高知、久留米とFIシリーズで連続優出。調子、戦歴とも上昇カーブを描いている。
 「久留米の決勝は(単騎で)緩んだところを行こうと思ってました。タイミング的に早く出すぎちゃいましたね。体は動いているんで悪くないと思います。野口君との連係は何回かある。しっかり決めたいですね」

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小松崎大地選手
小松崎大地選手
 小松崎大地(写真)は8月名古屋オールスターの一次予選で敗退したが、敗者戦で2連対を果たした。
 「結果はいまいち出てないんですけど、方向性は間違っていないと思います。信じてやっていくしかないですね。特別になると全部がかみ合ってないと勝ち上がれない。そう考えると全てが良かったわけじゃないし、必然の結果です。小田原は前回(15年8月)の記念で準Vで悔しい思いをしているので頑張りたいですね」
 高橋陽介は小田原が冬期移動先で準地元バンク。当地記念は4年連続で決勝に乗っている。
 「記念は4年連続で決勝に乗っているし、ここは気持ちだけですね。オールスターは最終日5着でしたけど、タイムも悪くなかったし、脚の感じは悪くないです。小松崎君との連係は2、3回あります。地脚タイプなんで付きやすいです」

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根田空史選手
根田空史選手
 根田空史(写真)が一次予選のトリを務める。直近4カ月の競走得点は110点。8月名古屋オールスターは結果を残せなかったが、このクラスでは力が違う。
 「オールスターが終わってから250ケイリンのテスト走行に参加しました。いい練習になりました。フレームのせいですね。あれだけスピードが出ると厳しい。今回からブフリのフレームを投入します。練習では1カ月くらい使ってます」
 五十嵐力は4カ月以上、勝ち星から遠ざかっている。地元で悪い流れを変えたい。
 「最近は良くないですね。脚がなくなっているのか、タテが出てないです。ここに向けて練習はしっかりやってきたので、地元の気合で期待に応えられるように頑張ります」

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郡司浩平選手
郡司浩平選手
 郡司浩平(写真)は6月高松宮記念杯の落車で右鎖骨を骨折したが、復帰戦の8月名古屋オールスターでは決勝に進出した。
 「オールスターは復帰戦ということで気負うことなく走れたし、日に日に良くなっていく感じはありました。決勝は北日本がああやってまとまって自分は何もできなかった。もう1車自分のラインがあれば、また違ったんでしょうけど。番手戦も多かったので、終わってからそこまで疲労はなかったです。中4日なのでいつもより調整を多めにやってきました。今回は僕もそうですけど、自力選手がいっぱいいるんで、南関を盛り上げられればと思ってます」
 8月オールスターの決勝進出を逃した清水裕友だが、好感触を得ている。
 「オールスターの感触は良かったですね。久々に動けたと思います。準決勝は相手が強かったです。終わってからやれることはやってきました。自力でしっかり力を出せるように頑張ります」
 木暮安由はオールスターの二次予選4着で敗退したが、動きは上々だった。
 「2日目はもったいなかったですね。4(着)と3(着)、ひとつの差がでかい。調子は一時期、落ちていた時期もあったんですが、最近は悪くないですね。今回も現状維持はできていると思います」