『小田原競輪開設76周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:11月5日
 小田原競輪場で開設76周年記念「北条早雲杯争奪戦(GIII)」が、11月6日に幕を開ける。地元の郡司浩平をはじめ、新山響平、清水裕友の3人のS級S班に中野慎詞、成田和也、杉浦侑吾、佐々木悠葵、鈴木玄人、諸橋愛、山田久徳、三谷将太、町田太我、石原颯、北津留翼、伊藤旭ら実力者がそろった。地元勢は、郡司に加えて、松井宏佑、和田真久留、小原太樹、内藤秀久、菅原大也と充実の戦力で他地区を迎え撃つ。4日間のシリーズは、盛り上がること間違いない。11月5日の前検日は、選手それぞれが入念な調整を行い、翌日からの戦いに備えた。
 記念開催中は毎日、先着でオリジナルパッケージのお菓子をプレゼント、オリジナルグッズが当たる未確定車券ガラポン抽選会、キッチンカー大集合などが予定されています。小田原競輪場では、みなさまのご来場をお待ちしております。また、テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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谷内健太選手
谷内健太選手
 特進一発目となった奈良での向日町記念では、一、二次予選を逃げ切って連勝し準決進出。その後FIの2場所も積極策が目立っていた谷内健太(写真)は、2度目のグレードレースに挑む。
 「(向日町記念は)地元記念ということもあって気持ちが入っていて、デキすぎな感じがしました。今回も同じような結果が出せれば、力がついているのかなと思うので頑張りたいですね。(ここまでの)練習は街道中心で、練習グループの方々に教わりながらやってきて、体の使い方がわかってきた。(向日町の)バンクが使えなくなったのも大きいし、試行錯誤しながらですね。33バンクは嫌いじゃないけど、走ってみてですね」
 前回の高知FIを144着。初日予選は先行策に出た大石剣士とのワンツーで白星を挙げた岡村潤は、追加配分の今シリーズが中3日の強行軍。
 「追加を受けたのは、前回が終わった次の日です。ダービー(日本選手権)の賞金を上積みしたくて、ここ最近は追加を断らずに走ることにしています。選考期間の終盤で焦るのは嫌なので。配分自体は詰まっているんですけど、そのなかでも時間を見つけてコンスタントに練習はできています。(初日に連係する齋木翔多とは)一緒に練習することがあるんですけど、最近めっちゃ強いです。まず連結を外さないようにしたい」

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 直近の競走得点を108点台まで上げている櫻井祐太郎は、小松島FI、西武園FIとここ2場所を優出。ただ、9月末の熊本FIから過密スケジュールだけに、慎重にコメントする。
 「脚の状態は悪くない。けど、自分の体調がその日、その日で変わってきている。疲れが残っていたりとか、ケアの仕方を考えないといけないですね。ここ1カ月以上、中4日、中5日っていう感じで走っているので、上積みがなくなっている。(今シリーズは)33バンクなんで仕掛けが早くなるし、距離も長くなる。そういう意味では、いろいろ考えなきゃいけないことが多い」
 前回の寬仁親王牌が10年以上ぶりのGI出場だった角令央奈は、7579着だったシリーズをこう振り返る。
 「(寬仁親王牌は)自分としてはお話にならなかったけど、上位の人たちと走っていろいろ思うこともあった。やっぱり隙がないですね。自分は付いていくのも必死だし、ちょっとでも動きがあると対処ができなかった。まだ年齢的にっていうのも感じないし、今どきの練習は年齢も関係ない」

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 8月取手までFIで5場所連続で優出していた木村皆斗だが、交通事故にあい、約2カ月間の欠場。前回の岸和田FIで復帰したが、不安を口にした。
 「2カ月ぐらい前に街道で交通事故にあって、左手首のねん挫と、左手首の皮が破れてしまって、ハンドルが握れなかった。脚自体は変わってないけど、(前回の)レース勘の部分が戻ってなくて。(岸和田を走って)レースの感覚自体は戻ったと思うんですけど、33バンクなんで感覚が狂ってしまうかもしれないので不安ですね」
 寬仁親王牌で2度の確定板入りをした宿口陽一は、2年前に当所で行なわれたGIIIで優勝している。一次予選は木村に前を任せて、相性のバンクで好スタートを決められるか。
 「(小田原は)そんなに悪い感じはないですね。決勝に乗れているし、1着も取れているので。(寬仁親王牌のあとは)体調を崩して長引いたけど、練習はしてきました」

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 今期はFIで2度の優勝実績がある東口善朋は、前回の寬仁親王牌が6724着。上昇カーブを描きながらも、ここからが正念場になりそうだ。
 「今年は体をしっかりと治してです。すぐに練習して、すぐに結果が出るわけじゃない。ただ、だいぶ練習ができるようになってきた。以前の良かったことに戻りつつある。さらにそこに近づけて、それを超えられるように。(前回のあとは)地区プロがあって、疲れもあった。それで2日間ほど休んで練習をした。感触も悪くなかったんで、あとは結果が出てくれれば」
 S級に返り咲いた今期は、ここが2度目の9車立てのシリーズ。まだまだ組み立てに課題を残している田口勇介だが、ポテンシャルの高さは周囲が認めるところだ。
 「普段から仕掛けるタイミングとかうまい方じゃない。だから、(9車立ては)タイミングを逃さないように。長い距離でもいけるようにって思っています。練習の力をしっかりと出せれば。でも、ここに来る前にちょっと体調を崩して、あんまり本調子じゃない感じもある」

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小原太樹選手
小原太樹選手
 10月玉野FIで優勝を飾った小原太樹(写真)は、前回の寬仁親王牌でも2度の連対と動きは上々。一次予選は、勢いに乗る吉田有希を目標に、地元の意地を見せる。
 「前回は悪くもなくって感じでしたね。33バンクなんで展開もあったかなと。(ここまでは川崎の)バンクが思い通りに使えないのもあって、練習は自宅でワットバイクでやってきました。(競輪祭に向けて)試すことはないので、このままの調子で行ければ。(小田原は)悪いイメージはないですね。吉田君とは何度か(連係が)ありますね。自分が1着を取らせてもらったこともあります」
 前回の西武園FIを412着。準決、決勝はともに積極策に出た櫻井祐太郎の番手で成績を残した五十嵐綾。「(櫻井)祐太郎サマサマ」と、振り返って、初日は新車を投入する。
 「追加は西武園が終わった次の日くらいに来た。練習は普通にやっていました。いまの自分は脚力をアップしないと話にならないんで。(前回は)2日目からは、人の後ろってこともあって街道用のフレームを使った。けど、今回は新車です。昨日(前検日の前日)乗ったけど、ぶっつけ本番っていう感じですかね。自分のペースで踏めれば、意外と残れるかなっていうのはあります」

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 7月サマーナイトフェスティバルで落車した黒沢征治は、復帰場所の9月の小倉FI、立川FIの2場所で2着が1回のみと大きな着が目立った。そこから中47日空いて上積みがありそうだ。
 「(サマーナイトフェスティバルで落車して)無理やり復帰したけど、全然ダメだった。そこまで詰まっていたので、練習ができていい1カ月にはなったかなと思います。(ここに向けて)きっちりと追い込んできました」
 須永優太は、前回の寬仁親王牌の最終日に落車の憂き目。それだけに状態が気がかりだ。
 「(落車の怪我は)擦過傷よりも、首のむち打ちがひどかった。それで(前回のあとは)有酸素系のトレーニングをメインにやってきました。フレームは同じですけど、組み直してセッティングも出た感じがします。高校生の競技大会で誘導をやったんですけど、自分の高校生のころを思い出したりして、(刺激をもらって)いい大会でした」

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伊藤旭選手
伊藤旭選手
 伊藤旭(写真)は、寬仁親王牌で一、二次予選を単騎で連勝。準決は接触があり事故入に泣いたが、シリーズで3度の確定板と動きの良さが際立っていた。
 「(前回は)悪くなかったと思います。(ここまでは)いつも通り練習とケアをしてきました。(熊本の)バンクが使えないんで、街道でやってきました。(小田原は昨年の6月に走って)なんか体的にキツかった思い出しかないですね」
 落車明けだった前回の小松島FIが477着。2度のシンガリ負けを喫した野口裕史は、そこからおよそ2週間空いての今シリーズで上積みが見込めそうだ。
 「(前回は)ちょっと力が入らなかった。すぐに脚がいっぱいになってしまったし、グルグルする感じで頭の方もキツかった。それで(前回のあとは)意識的にみんなとバンク練習をやってきました。練習では大丈夫でした。(今期の競走得点からも)頑張らないといけないですね」

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 諸橋愛は、前回の寬仁親王牌で一次予選敗退を喫したが、敗者戦で3度の連対と気を吐いた。
 「(前回は)とくに調子は良くはなかったんですけど、初日に失敗しちゃったんで、どれだけリカバリーできるかでしたね。でも、3日目に前と離れちゃって脚を使ったので、最終日が一番重たかったですね。33バンクはあんまり好きじゃないので、どうですかね。うまく立ち回れるようにしたい。調子はいつも通りです」
 FIでは6場所連続の優出中。そのうち2度のV奪取がある町田太我は、3場所ぶりの9車立て。3場所前の奈良での向日町記念では3度の確定板と、今シリーズも33バンクで期待は膨らむ。
 「調子が戻ってきましたね。いまは体の悪いところがないし、不安なく走れているのが大きいです。それに、広島バンクが使えるようになって、前回が終わってから久しぶりにバンク練習ができました。すごい新鮮でしたね。街道とか、室内練習じゃできないスピード練習ができたので良かったです。黒瀬(浩太郎)さんと一緒に練習して、ヒーヒー言いながらスピードをもらってきました」

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石原颯選手
石原颯選手
 石原颯(写真)は、寬仁親王牌のオープニングレースを制し、シリーズ2勝の活躍をみせた。近況はグレードレースでも勝ち星が増えているだけに、今シリーズでも期待がかかる。
 「GIでも徐々にやりたいレースが、初日からできているかなと思います。(ここまでは)いつも通り練習してきました。(状態は)とくに変わらないかなと思います。(小田原の)印象はあまり覚えていないですね。自信をもって仕掛けられればと思います」
 篠田幸希は、7月の富山FIでS級初優勝を飾り、前回の小松島は予選、準決を連勝で決勝進出とFIで結果が出始めている。
 「(前回は)まくりになったけど、もちろん先行も考えているし、いろいろと考えながら走りたい。佐々木(悠葵)さんや、(小林)泰正さんなど若手中心に、しっかり練習ができているので、状態はいいと思う。(小田原は)何回か走ったことがあるし、33バンクも大丈夫だと思う」

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杉浦侑吾選手
杉浦侑吾選手
 10月に栃木に移籍した杉浦侑吾(写真)は、弥彦、西武園とFIを2場所走り、移籍後初のグレードレースを迎える。
 「(10月の2場所は)自分のやりたいレースをやって、バックも取れているのでいいかなと思います。(練習は宇都宮の)バンクはそんなに入ってなくて、一人で街道と室内練習が多いですね。愛知にいた時もそんな感じだった。(小田原は)そんなに嫌いじゃないかなって感じですね。指定練習で確かめます」
 8月の松戸記念で落車した佐藤礼文は、そこから長期の戦線離脱を余儀なくされて、今シリーズが約2カ月半ぶりの復帰。オールスターではGIファイナルを経験もしたが、好事魔多しの今期だ。
 「(落車の怪我は)横突起骨折でした。(7月の)佐世保の落車で3本折って、松戸の落車でまた3本折った。骨が全部くっつくまで休んだんで、結構、時間が掛かりました。また一から仕切り直しのつもりです。練習自体はやれて、しっかりモガける状態に戻してはきました。鎖骨を折った時よりはマシだと思う。いつも怪我明けは成績がいいけど、走ってみてですね」

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和田真久留選手
和田真久留選手
 寬仁親王牌の二次予選Bで落車失格した和田真久留(写真)は、その後の平塚FIは534着と未勝利に終わった。前回から中1日での追加参戦だが、当所は記念で優勝した実績もある。
 「急な追加で、(連絡は平塚の)最終日にきた。(前回は)感触も判断も良くなかったなと。最終日も、(初日、2日目の)番手での判断も良くなかったですね。(中1日で)疲れを取る感じで来ました。でも、通し開催のような感覚ですね。(小田原は)走路を改修したり、(スタンドを解体して)景観が変わりましたね。(風の影響も)だいぶ変わると思います」
 一次予選は中嶋宣成の番手が巡ってきた関貴之は、中嶋の強ダッシュに気を引き締めながら、こう言う。
 「(中嶋の)ダッシュが強烈なんで離れないように。このメンバーでも(中嶋)宣成なら、なんとかしてくれるだろうってのがあります。(前回の)玉野は疲れなのか、あんまり良くなかった。玉野の前に熱が出たりもしたんで、今回はしっかりとケアをしてきた。練習もそこそこ自分のペースでできました」

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郡司浩平選手
郡司浩平選手
 寬仁親王牌は、初日の理事長杯で失格を喫した郡司浩平(写真)だが、当所記念は2連覇中で5度のV実績と抜群の相性を誇る。初日はラインの先頭を買って出た。
 「(ここまでは)いつも通り普通に練習しながら調整してきました。(小田原記念は連覇中だが)連覇とかはそこまで気にしていないので、自分のできることをやります。ちょっとひと息ついたところはありますけど、気持ちを入れ直して。(初日は)自分が前でやりたい気持ちがある。松井(宏佑)にも番手のレースや気持ちを学んで欲しいのもあるし、いろんなバリエーションを増やしていけたら」
 中野慎詞は、10月にチリで行なわれた世界選手権に出場したものの、スプリント、ケイリンともに結果が振るわなかった。
 「(帰国は)30日ですね。(世界選手権は)そんなに悪くない状態で臨めていたと思うんですけど、成績が全然良くなかったので悔しかったです。(競輪用のフレームで練習したのは)帰ってきてから2回だけですね。いまもっている力を出せるように頑張りたい。(小田原は)落車して怪我をしたのでいい印象はないですね」
 賞金ランキングで11位に付けている新山響平は、ここで好成績を収めて、次回の競輪祭に弾みを付けたい。
 「(前回は)そんなに調子は悪くなかったので、準決で仕掛けを1つ間違えたことが良くなかったですね。(その後は)休みを入れつつ、しっかり追い込んできて、状態は変わらずだと思います。33バンクなんで、前々で勝負できればなと思います。北日本は自力が多いので、番手を回ることもあると思うので、アタリをつけたいですね」