『伊東国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)レポート』 初日編

配信日:4月25日

 伊東温泉競輪場で第9回「国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)」が開幕した。一次予選から小森貴大、森田優弥ら自力型が活躍。メーンの特選は阿竹智史にブフリ、グレーツァーが快勝し、優秀の「伊豆ベロドローム賞」に勝ち上がった。「伊豆ベロドローム賞」ではトルーマンが先頭の外国勢と小川真太郎、阿竹智史の徳島コンビが激突する。
 2日目は7月にデビューを控える地元の115、116回生を紹介。4月16日に引退した金川光浩氏の引退セレモニーも行われます。2日目も伊東競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。

<1R>

河村雅章選手
河村雅章選手
 オープニングレースを制したのは河村雅章(写真)。中団を争った大石剣士を飛ばすと、すかさず2コーナーからまくってラインで上位独占を決めた。
 「あの位置は譲れないんでね。大石君も脚があるので復活してきたけど、一発(持って)行って、すかさず行けば出て行けるかなと。軽いギアで練習してたからギアが重いです。でも2日目からは慣れて良くなると思う」
 続いた中田健太は河村の強さに感謝しきりだった。
 「河村さんもあそこは譲れないでしょうから。ドカしてすぐ行けるのは河村さんの調子ですね。あとは飛ばされないようにだけと思ってました。1Rで決まって良かった」


<2R>

 吉武信太朗がペースを緩めたと見るや中団の矢口啓一郎が打鐘ガマシ。これで展開が向いた高木翔が鮮やかにまくりを決めた。
 「中団か後ろか、前を取る気はなかったんですけどね。矢口さんが行ってくれていいの?と思った。めちゃくちゃ助かりました。行ってなければ僕が行こうと思ってたら、そこでちょうど行ってくれました。最後はキツかったけど、勝ち上がれて良かったです」
 矢口のカマシに乗った藤田竜矢が内から高木の番手に飛びついて2着に入った。
 「高木のことは見えてないけど振ってみたけど、無理だった。やっぱ来ますよね。(矢口のカマシは)ビックリした。いきなり(ハンドルを)しぼって行ったんで、すげえと思った」


<3R>

岸澤賢太選手
岸澤賢太選手
 最終ホームからピッチを上げて逃げる佐々木龍を阿部大樹が鮮やかにまくる。続いた岸澤賢太(写真)が直線で鋭く逆転した。
 「阿部は(最終4コーナーで)佐々木とからんだのもキツかったと思う。何とか(ワンツー)と思ったけど技量不足ですね。もうちょっとうまく走りたかったけど、ちょっと抜きすぎたと思うんで。でも2人で勝ち上がれたんで勘弁してもらいます」
 埼玉コンビのまくりを追った久島尚樹が2着に食い込んだ。
 「33の細切れは得意なんで。前に行くか先手ラインに乗っていくかと思ってました。後方になったけど、(阿部の)仕掛けに反応できてるので。調子は悪くないと思うので、2日目も頑張ります」


<4R>

 赤板で市川健太が押さえると、前受けの菅原裕太が単騎の戸伏康夫をさばいて3番手をキープ。後方となった小笹隼人だが、態勢を整えてホームから仕掛けると、合わせて踏み込む菅原を力ずくで飲み込み勝利を手にした。
 「余裕を持ちすぎて車間を空け過ぎましたね。ずっと追いかける感じできつかった。今回、ハンドルを下げたら遠く感じでイマイチだったので、微調整します。調子が上向いた要因は1月伊東からシューズをイイジマに換えてからですね。道中で余裕があるというか、いい感じで踏めるようになりました」
 菅原裕太の後ろに切り替えていた戸伏が佐藤亙を弾くと、菅原が内から復活して2着で予選を突破。
 「地元なので気合が入りますよね。失格をしているけど、まだS級点は諦めていないので。中団から合わせて踏もうと思っていたらもう横まできててヤバいと思ったけど、後ろを見たら(佐藤が)いなかったので助かりましたね」


<5R>

 後ろ攻めの神田龍が赤板前で先頭に立つと、中団は東矢昇太が外で橋本智昭は内で併走状態になる。ペース駆けに持ち込んだ神田に別線は仕掛けられず最終ホームを通過。東矢のバックまくりは不発で、番手の坂上忠克に絶好の展開が訪れるも3番手の鷲田幸司が直線で神田と坂上の間を突き抜けた。
 「何もいうことのないすげー良い展開になりましたね。東矢君のまくりの出が悪かったのも良かった。あれでまくりにこられると役割が増えるので。作戦は1レースの大石(剣士)君の不発を例に出してとりあえず前に出ようって感じの作戦を立てた。3人の中で一番僕のデキが良かったですね。冬期移動の貯金が残っている」
 坂上忠克は絶好展開を迎えたが鷲田の強襲に屈して2着。
 「神田君を残しにいって鷲田君が伸びてきたのが見えたので焦って踏んだけど、(鷲田君の)伸びが良かったね。あれだけ神田君が行ってくれたから後ろがもつれたと思うし、頑張ってくれたね。2着だけど余裕はあるし、悪くない」


<6R>

栗山俊介選手
栗山俊介選手
 吉田昌司にカマされてしまった栗山俊介(写真)だったが、川口満宏を飛ばして番手を奪うと粘る吉田を直線でとらえた。
 「赤板で踏んでいいスピードだったので回してたら吉田君が来たんで今から踏んでもキツいと思った。あれ(番手をドカした)はいざとなったらという感じ。最初から狙ってはないし、まずは先行態勢に入って、相手のスピードを見てですね。でも吉田君が強かった。余裕があったらバックで行ったけど、3コーナーで合わされそうな気がしたので」
 しっかり続いた大川龍二はゴール前で栗山に鋭く迫った。
 「(栗山は)中団に入ってすぐ叩いてくれたんで。あれが大きいですね。ハコが下りてきたのにも対応できたし、あの辺はいいポイントになった。最後も抜きに行けたので、調子はコケる前の水準に戻ってると思う。朝、竹内(翼)にまたがってもらって、ここってところを修正できたし、セッティングも入った」


<7R>

 渡邉豪大が山本奨の巻き返しを許さずに主導権。戸田洋平と森安崇之が中団外にへばりついていて、北野良栄は内に包まれる形に。番手絶好の展開が訪れた新田康仁が4コーナーから鋭く抜け出して好スタートを切った。
 「最後、北野が来たのが見えたので。ちょっと早いかなって思ったけど踏んじゃいました。後ろに大木(雅也)もいるので。3人で決めたかったけどね…。久々に楽でしたね。いいスタートが切れたしこの感じで決勝まで行ければ」
 引いて5番手単独の形を作り、3コーナーからまくり上げた北野良栄が2着に入線。
 「悔しいですね。本当なら戸田君か森安さんをシュッとさばいてピューってまくれればいいんですけどなかなかね。200勝は最終日までとっておきます(笑)」


<8R>

 注目の小森貴大は後ろ攻めから、中団の三登誉哲にフタをした後、赤板で先頭に立つ。これに対し、前受けの佐藤一伸は引かずに番手で粘る。小森が打鐘から徐々にペースを上げると4コーナーで佐藤一が上田国広をさばいて番手を取り切る。しかし、小森はグングンとペースを上げていって、三登のまくりもバックで合わせ切り逃げ切った。
 「自分の力を出そうと思っていたし、距離を踏むことができた。別線の粘りはあるかなと思っていたが、まずは出切ることを優先した。(飛び付かれたのが)ハッキリとは分からなかったけど、自分の距離になったので、踏み上げました」
 番手を奪った佐藤一伸はそのまま小森を巧追して2着に入った。
 「小森君がフタをしてから踏み上げてきたので、それなら粘ろうと思った。失格にならないように巧くさばきました。点数通りの脚だけど、少しずつ良くなってきていますね」


<9R>

森田優弥選手
森田優弥選手
 うまくペースに持ち込んで駆けた森田優弥(写真)が押し切り。ラインでワンツースリーが決まった。
 「めっちゃ重かったです。出てビビりました。前回(前橋)初日にジャンで中井(太祐)さんに来られたんで、そこ行かれないようにと思って走った。ペースに入れられたら、あの距離(2周半)でも。まあ、(勝負は)2日目からですね」
 柴田洋輔は逆転ならず。森田の強さに舌を巻いた。
 「前回に比べたら2回踏み上がってた。強えー。でも普通の追い込みなら抜けてると思います。僕がアレだから。新車も重いなあ。前のも持ってきてるんで(換えるか)考えます」


<10R>

阿竹智史選手
阿竹智史選手
 赤板ホームで前に出た竹内翼はジョセフ・トルーマンを警戒しながら徐々にピッチを上げる。最終ホームからトルーマンが巻き返して来るが、気づいた阿竹智史(写真)が早めに番手から踏み込みんで前回、大宮に続いてトルーマンを破った。
 「ちょっと早く踏んじゃいましたね。相手が相手だったので。かかりも悪くなかったし、竹内君が頑張ってくれましたね。状態は変わらないくらいかと思っていたけど、前回よりも良さそうですね」
 断然の人気を背負っていたジョセフ・トルーマンであったが、まくりが届かずの2着まで。
 「(別線が)早めに動いて先行したいのかなって思っていたので、今日は前受けから引いてまくる作戦でした。自分がスパートした時に前も踏んでいたので時間がかかってしまいましたね。でも2着まで届いているのでコンディションは悪くないと思います」 
 3着には阿竹を追走した小岩大介が入線した。
 「自分の横でトルーマンが止まっていたから飛ばそうと思ったけど、内に緑(岡部芳幸)の気配がしたので締めっぱなしでしたね。竹内君もかかっていたし阿竹さんも踏んでくれて何とかですね」


<11R>

マティエス・ブフリ選手
マティエス・ブフリ選手
 誘導員を残してマティエス・ブフリ(写真)が8番手に下げると、6番手の永井清史が仕掛けて打鐘から先頭に立つ。これを追ったブフリは永井を力ずくで飲み込んだ。
 「初日特選で最低でも二次予選に上がれるのが確定していたので、リラックスして走れた。100パーセントの力でレースができた。他の人もいいペースでいっていたので、ピークのスピードじゃなかったけど、いいパワーで走ることができた。腰はウォームアップ中は痛かったけど、レースはアドレナリンが出て痛くなかった。日毎に痛みは変わってくると思うが、これからマッサージを受ける」
 2センターから外に持ち出してブフリを追った小川真太郎が2着に。
 「練習みたいな感じでしたね。ずっと引っ張られている感覚。すんなりとブフリが出ると4番手になるのでキツいと思ったけど、ブフリが回しながら武井さんを待っている感じだったので助かった。そのおかげで追えることができたと思う。前検日に言った通り、前々に攻めることができたと思う」
 中村昌弘は小川にピタリと続いて確定板に入った。
 「小川君のおかげ。自分は付いていただけだけど、それでもキツかった。ブフリが強いなか、小川君がうまく組み立ててくれたし、優秀戦に上がれたのは大きいですね」


<12R>

マシュー・グレーツァー選手
マシュー・グレーツァー選手
 門田凌の上昇に対して誘導員を残して下げたマシュー・グレーツァー(写真)は8番手に。打鐘前2コーナーから早めの仕掛けに出ると、野原雅也の巻き返しも許さず番手の稲村成浩とワンツーを決めた。
 「脚力テストをするのと前にいる人をビックリさせるために早めに仕掛けた。いいレースだったと思う。見たら(稲村が)いたので、後ろも確認できてました。調子いいのも分かったし、あと半周で(野原の)気配を感じたけど勝てて良かったです」
 番手の稲村成浩は「すごいスピードだったけど、付いていけてるんでいいと思う」と自信の状態を自己分析する。
 真船圭一郎マークから直線鋭く伸びた小野大介が野原雅也との3着争いを制した。
 「自分でもビックリするぐらい伸びた。5(着)ぐらいかなと思ったけどね。あそこしかコースはなかったですね。脚の感覚的にもスピードが出てたと思う」