『施設整備等協賛競輪in伊東温泉(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月15日
 伊東競輪場で第6回施設整備等協賛競輪in伊東温泉「花と海といで湯賞(GIII)」が、2月16日からスタートする。山口拳矢、石塚輪太郎、隅田洋介、松坂洋平、竹内智彦ら各地区から精鋭がそろい、4日間のシリーズで熱戦が繰り広げられる。2月15日の前検日は、選手それぞれが入念な調整を行い、翌日からのバトルに備えた。
 シリーズ開催中の毎日、伊東市内のペア宿泊券などが当たる未確定車券ガラポン大抽選会や予想会などが予定されています。なお、伊東競輪場では「競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿った開催となりますので、ご協力とご理解をお願いいたします。テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

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 格清洋介は地元ホームのGIIIで1レース1番車を任された。昨年12月の当所記念では一次予選敗退も2勝を挙げており、今節は勝ち上がりでも結果を残したいところだ。
 「1レース1番車は初めてですけど、うれしいですね。ただ、1レースは調整面の不安もあります。12月の伊東記念で2、3日目に1着を取れたのは良かった。最近は、型にはまればいいんですけど、うまくいかなかった時がダメ。前回から間隔も空いてないし、状態はキープできていると思います」
 メンバー中で点数トップの湊聖二だが、ここ2場所続いたFI戦では白星がない。初日は才迫開に任せて、気持ちを入れ直した。
 「練習はいつも通りしてきました。最近は1着がないし、2、3着選手になってますよね。ちょっと甘さが出てると思う。その辺はなくしていかないと。初日は才迫君に任せて。彼も俺の圧でいつも以上にいいレースをしてくれるはずでしょう(笑)」


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阿部将大選手
阿部将大選手
 昨年、阿部将大(写真)は落車と体調不良の影響で成績を落とした。昨年3月高知の施設整備等協賛競輪GIIIでは優勝の実績があるだけに、またこの大会から勢いを取り戻していきたい。
 「ここ2場所は決勝に乗れているけど、準決が3着だし運もある。高知(GIII)を優勝したのがちょうど1年前だし、今回も狙ってきてます。去年の落車の影響でまだ体が歪んでる感じはある。100パーセントの状態ではないけど、その中で狙っていきたい」
 阿部の番手を回るのは久島尚樹。前検日のインタビューでは密かに燃えていた。
 「前回が終わってから鹿児島で訓練があって。根占(自転車競技場)はここと同じ33バンクですし、2泊3日で練習してきていい感じに仕上げられたと思います。最近は調子もいいですし、気持ちと脚が折り合ってきている。阿部君とは、彼が優勝した高知の初日以来の連係になります。その時はちぎれてるんですよね。だから今回はそのリベンジです」


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 畑段嵐士は前回の奈良記念で4日間すべて人の後ろを回った。自らでも動けるタイプだが、ここも土生敦弘に前を任せる。直前の調整には若干苦労したようだがどこまで戻っているか。
 「奈良は調子自体は良かったと思います。終わってからも練習はやってきたけど、仕上がりはイマイチでしたね。治療に行ったりして整えては来たんですけどね。9車立てが続くのはありがたいです。土生君とは連係もあるので、ここは任せます」
 ベテラン齋藤登志信は、安定感がある。徹底先行タイプの木村弘との連係から勝機を見出す。
 「前で頑張ってくれる選手と、後ろを固めてくれる選手のおかげで今の成績があると思ってます。(12月広島の)落車の影響はまったくないですね。(9車立ては久しぶりだが)何年もやっているので、その辺はプロとして対応しないといけない。今の子たちは自分でまとまっていくし、俺が言うことは何もないですよ。木村君の好きなように、持ち味を出してくれればチャンスはあると思う」


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福島武士選手
福島武士選手
 福島武士(写真)は昨年12月の地元、高松記念で落車。1月大宮記念から復帰して、そこから3場所で1着1回。どこまで状態が戻っているかが鍵になりそうだ。
 「まだ感覚とのズレはあります。鎖骨骨折だったんですけど、レース勘を鈍らせたくなくて早めに復帰した。戻ってきてはいるんですけどね。9車立ての方が7車立てよりも巻き返しが利くのでイメージはいいです」
 1月松戸FIで失格を喫した武藤篤弘。気持ちはすでに切り替え済みで、今節は上積みも実感して参戦する。ここから巻き返しといきたい。
 「失格は悔しかったけど、もう今は切り替えて一戦一戦しっかり戦おうって思えてます。最近はセッティングを試行錯誤していて、成績が不安定なとこがあったんですけど、前回が良かったから底は脱したかな。ギリギリここに間に合ったかなって感じだし、ここから上り調子になっていってくれれば」


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河村雅章選手
河村雅章選手
 4月に不惑を迎える河村雅章(写真)だが、まだまだ自力強化に余念がない。ここは同郷の武田亮に任せる競走になるが、自らでも動けるタテ脚を生かしたい。
 「立川記念は二次予選で離れて、さばかれて、悔しかったですね。調子自体は悪くはなかったんですけど、もうちょっと持久力が欲しいですね。人の後ろを回ることが多くなって、持久力が落ちてきている。自分で動けるようにと思っているし、脚を付けていかないと。ただ、初日は武田君へ。立川で1回ちぎられたことがあるんですよね。でも相性自体はいいと思う」
 青柳靖起は九州期待の若手の1人。ツボにはまった時の破壊力は並外れたものがあるが、課題はレースへの対応力か。
 「みんな7車立てよりも9車立ての方が走りやすいって言うんですけど、僕は逆で苦手。9車立てだと、一瞬でも立ち遅れると後方になって終わってしまうんですよね。それに今回は33バンクなので脚を使ってでも前にいないと。(ラインが)3車ですししっかり走りたい」


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 鈴木浩太は昨年2月にS級に特進してからちょうど1年が経過。競走得点も100点台に乗せ、近況はコンスタントに白星を挙げている。自分自身でも戦えている手応えを感じているようだ。
 「今の点数は過去最高ですね。成績をまとめられていると思う。押えてから、カマしたり、まくりが出せるようになってきた。しっかり力を出せている時は結果も出ていますね。伊東は(10月の)FIで決勝に乗ってますけど、レース内容は不甲斐なかった」
 芦澤辰弘は前回の岸和田FIで激しいヨコの動きを見せていた。持ち味の闘争心に火がついてきたようにも思えるが、本人は煙に巻くように微妙なコメント。
 「岸和田はよくしのいだな方かな。間隔も詰まってたので、走り抜いたって感じですよ。小原(唯志)さんとは久々の連係ですね。岸和田で一緒だったんですけど、同じレースにならなかった。連係したいなと思ってたら初日に一緒にしてもらえたからありがたい。まあ、前回とはバンクも気温も違いますし、走ってみてですね。スイッチが入ってくれればいいけど」


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恩田淳平選手
恩田淳平選手
 恩田淳平(写真)は1月豊橋FIでV、続く地元、前橋FIで準Vと、新年をいい形でスタートさせたが前回の2月松戸FIは一息入った。ここはどこまで立て直して来ているか。
 「松戸に行く前にちょっと体調を崩してしまったんですよね。でも今回は練習も休養も十分できた。脚の感じは戻っていると思います。今回は協賛GIIIですし、チャンスはあると思ってます。まずは勝ち上がりを目指して。黒沢(征治)君が相手の出方でうまく走ってくれればチャンスはあると思います」
 地元のGIIIの齋木翔多は、主導権を握る場面も増えて、S級でも持ち味を発揮している。
 「前回は1着が1回もなかったけど、積極的なレースはできた。初日はペース配分をミスったけど、いい競走はできていると思う。相手どうこうっていうよりは、自分のペースで駆けられるかどうかですね。バックが増えてきた代わりに点数を下げているけど、そこは焦らずにやっていきたい」


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 安定感こそない竹内翼だが、一発の魅力は十分。まくりに比重を置いた競走スタイルを確立させていくつもりだ。
 「前回は体調不良の影響で思うような成績ではなかったんですけど、最終日に1着が取れたのでよしとして。練習はしっかりできました。決まり手がまくりしかないですし、逃げの決まり手もちょっとは欲しいけど、位置を取ってのまくりをやっていきたい。1周ちょっとくらいは逃げられるような脚を付けながらですね」
 池田憲昭の前回広島FIは最終日の1勝にとどまった。が、原因は明確で今節は立て直しに期待したい。
 「広島の初日に新しいサドルを試してダメだったんですよね。戻したら良かったので、今回はそれでいきます。広島の前にギックリ腰になったけど、ケアと練習はしっかりやってきたので状態は大丈夫だと思いますよ」


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萩原孝之選手
萩原孝之選手
 萩原孝之(写真)は1月大宮記念で2着3回で優出し、続く2月豊橋FIも優出。いい流れのまま地元記念に臨む。
 「状態は変わらずだと思います。直前に静岡で誘導があったけど、疲れもないし大丈夫。初日は桐山(敬太郎)君に任せて。何回も連係しているし、安心して任せられますね。もちろん勝ち上がりを狙って。決勝に行きたいですね」
 桐山敬太郎は、2月松山FIから中10日での参戦。別線の若手機動型を手玉に取るような走りで、経験値の違いを見せたい。
 「前回でちょっと足りない部分を感じて。そこをプラスするような練習をしてきたので、楽しみですね。松山はなんか急に良くない感じになってしまった。9車立てを走れる方がいいしうれしいですね。いつも通りの自分のレースになると思うけど、何かしらはしていきたい。相手は9車立てに慣れていないだろうし、そこを突いて行けたら」


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 高橋築は1着と大敗が混在する成績。一本欠場して臨む今開催は状態面が気掛かりだが。
 「体調を崩して欠場したけど、もう大丈夫です。1週間弱は練習できたので。松山で調子が崩れた感じがあって、練習で戻せるようにやってきた。自力基本に、相手の感じを見てやれることをやりたいです」
 好調時のキレがない磯田旭だが、そろそろ調子を上げていきたい。いつも通り口数は少ないが、高橋への信頼を力強く口にした。
 「練習はしてきました。年末からずっと悪いので。(高橋は)競輪力が半端ないので、しっかり付いて行きたい」


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中田雄喜選手
中田雄喜選手
 中田雄喜(写真)は体調不良とあっせんしない処置が連なって、12月と1月の2カ月間を棒に振った。復帰戦の2月平FIは2勝とまずまずの結果で、ここから本領発揮といきたい。
 「練習は計画的にできました。前回も番手で付いていて楽だったし、やることはやろうと思って走ってました。一場所走って、なんとなく感覚は戻りましたね。脚力に関しては、休む前よりも断然上がっていると思います」
 櫻井祐太郎も長期欠場から1月豊橋記念で復帰。復帰直前に体調を崩して思うような成績は残せていないが、着実に状態は上向いている。
 「欠場していた間はずっと練習していたんですけど、復帰する前にインフルエンザになってしまって、そこから良くないですね。前回走って、良くなってきてはいます。まずは体調と調子を戻していければ。伊東は良くも悪くもイメージがないですね」


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山口拳矢選手
山口拳矢選手
 全日本選抜に出場するGI組が不在で混沌としたシリーズだが、けん引していくのは山口拳矢(写真)。当所はルーキーシリーズ、S級で2場所無敗のバンクで、初のGIII制覇の期待もかかるが、本人はまずは一戦一戦の心持ちだ。
 「調子は悪くはないですね。(バンク相性は)気にしてないです。相手も違うので。普通に練習してきて、体調も問題ないです。初日はどうあれ自力で。もちろん優勝はしたいですけど、目の前の一戦をしっかりこなしていきたい」
 地区的には1人の隅田洋介だったが、九州勢が後ろを回ることで強力な3車ラインとなった。前回の2月広島FIを制した勢いのままに、ここも一発を狙っていきたい。
 「年末年始は調子が良くなかったけど、徐々にしり上がりに良くなってきた。ただ、イマイチ自力を出せていないのでもうちょっと長い距離を行きたい。行ける距離を伸ばしながら、詰まったところで行くような感じになりますね。本来はGIに出ないといけないし、出られなかった悔しさをぶつけたい」
 石塚輪太郎と、稲毛健太の和歌山コンビは石塚が前回り。初連係に気合十分で挑む。
 「前回は3日間、車輪を違うモノにしていて、良くなかったので戻します。柔らかいモノを使ったんですけど、反応が良くなかったので硬いものに戻します。稲毛さんとはなかなか一緒に走る機会がなくて、連係するのはこれが初めて。33バンクですし、立ち遅れないようにしたい」